今晩、東がとうとうミリアムと一線を越えるらしい。  
 漸くといったところか。色々と手をまわした甲斐があったというものね。  
 世話になったと報告しにきた東だが、何やら頼みごとがあるとのことだ。  
 明日の朝まで???を預かってほしい?  
 まあ、親の合体シーンを見てしまうのは幼い子供のエロ系トラウマの代表格だ。  
 仕方ない。ここまでお膳立てしたのだし、最後まで面倒見てやろう。  
 実は、ちょっとだけ憧れていたとか、そういうことはない。ええ。全くないわ。  
 マルゴットもきっと了承してくれるだろう。  
 それとも???に世話を焼いたら嫉妬してくれるかな  
 
 
 
「あんまり音立てると???が起きちゃうよ?」  
「ナイちゃんは別にかまわないんだけど」  
「今のガっちゃんを見られたらどうなっちゃうのかなあ」  
「???は理解できないかもしれないけど」  
「それを他の人に話しちゃうかもしれないし」  
「ねえ、知ってる? ガっちゃん」  
「ミリアムから聞いたんだけど」  
「???ってね」  
「最近、一人でも出歩けるようになったんだって」  
「お菓子がもらえるから図書室によく行くらしいけど」  
「横町や公園の方にも出没するらしいし」  
「初めてあった人とも物怖じせずにお喋りできるんだって」  
「その日見聞きしたことを寝る時にたくさんお話しするって言ってたっけ」  
「余もすっかりお父さんだねえ」  
「そういえばガっちゃん」  
「こないだナイちゃんの知らない子と歩いてたよねえ」  
「あの子誰なのかな」  
「あれ?どうして謝るのかなあ」  
「ナイちゃん何か謝られるようなことされちゃったのかなあ」  
「悲しいなあ」  
「悲しくて思わず泣いちゃいそう」  
「そうしたら???も起きちゃうかなあ」  
「あれあれ?どうしたのかなあガっちゃん」  
「真っ青な顔で震えちゃって」  
「そのくせこっちはこんなことになってるし」  
「んー?」  
「え?何?聞こえないよ」  
「もうちょっと大きな声で言ってくれないと」  
「やめて?」  
「どうしようかなあ」  
「やっぱりやめなーい」  
「ガっちゃんが悪いんだよ? そんなに可愛い顔するから」  
「でも大丈夫だよ」  
「ガっちゃんがこんな変態だってみんなにバレても」  
「ナイちゃんだけはずっとガっちゃんのそばにいるからね」  
「だから、イっちゃえ☆」  
 
 
 
 
ナイちゃんの鬼畜成分追加―  
 
 あ、いたいた。  
 例の件さあ、今晩あたりいいんじゃないかなって。  
 うん、この間話してたらね、それらしいこと言ってたような気がするよー。  
 がっつくのも良くないけど、あんまり奥手すぎると愛想尽かれちゃうよ?  
 しょうがないなあ。じゃあ、度胸付けにこれあげる。そ、精力ドリンク。  
 ガっちゃん特製だから効果は保証するし、初めてだと緊張の余り起たない人もいるらしいから。  
 そうそう、今晩はうちで預かろうか。合体シーン見られたら気まずいっしょ?  
 一応、ガっちゃんにも頼んでおいてね。  
 おー、頑張れー。  
 
 
 懐かしいなー、あの精力ドリンク。というか媚薬。  
 白嬢の修理中にバイトに出れないガっちゃんに頼んで作ってもらったんだよねえ。  
 納得いくまで何だかんだで一か月かかったっけ。その間ガっちゃんに術式使って生やしっ放しで。  
 私がいるんだから一人でしないでほしいなー。って言ったら、ナイちゃん以外はイかせられないようにしてって、  
自分からお願いしてきたんだよね。あの時のガっちゃんの顔、可愛かったなー  
 あ、あと、自分に使う薬を自分で作るのって楽しい?って聞いたときの顔もぞくぞくしたなあ。  
 臭いもすごかったから周りの目が大変だったし、試しに一週間我慢させたら最後は白目剥きながら噴水みたいに噴き出してたよねえ。  
 あの二人ならいきなり襲いかかっても受け入れるだろうし、大丈夫だろう。多分。  
 それより今晩はあの子が泊りに来るんだから、あのドリンク使って我慢プレイでもしてみよっかな。  
また、可愛い顔いっぱい見せてね。 ガっちゃん。  
 
こんどこそ終わり  
 
 

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