「東、私のベッドの下のスペース使う?」  
「? 急にどうしたのさ」  
「ほら、私は姿勢低く出来ないから、今までデッドスペースだったのよ。  
 でも六畳を三人だと結構狭いし、有効活用した方が良いかなって。それに――」  
「?」  
「――男の子って、ベッドの下にエッチな本隠すんでしょ?」  
「ちょっ、何でそんなこと笑顔で言うの!? 余、そんなの持ってないから気遣いいらないよ!?」  
「あらそう。でも、本じゃないなら何使って発散させてるの? もしかして、……私? それとも、その子?」  
「そ、そんなことしてない! 絶対しないからっ!」  
「“しない”ってのは、出来るけどやらないってことよね? ……私、そんなに魅力無いかしら」  
「いやっ、その、それは……」  
「――ママ、なんでパパ、変な感じなの?」  
「それはねー、パパが本じゃ満足出来ないエッチな人だからよー」  
「パパはエッチ、……それって良いこと? 悪いこと?」  
「さあ、どっちかしらね。――東はどう思う?」  
「……あのさ、余がエッチってことは確定なの?」  
「当然。だってそれは――」  
 
 ――勝手に私のことママにしたくせに、清純気取ったって許さないわよ、東。  
 

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