褒美をやるから放課後一人で教室に来てくれ  
そう伝言を受けたネイトは薄暗い廊下一人歩く、まるで秘密の逢引みたいですわねと考え  
相手には既に思い人がいて一応告白も成功したのだということに気づく、とするならば  
「未練でしょうか」  
果たして何が未練だというのか、考えすぐに思考にふたをした自分は騎士であり故に主君に従うことこそその生き様だと  
扉を開く、トーリが机に座って外の景色を見ていた。  
「何を見ているんですの」  
答えはない、ただ彼が振り向く、瞬間体全体に強烈な熱が走った。  
これはまさか  
 
「感情の伝播・・・ですの」  
 
想像はつく、しかし既に頭がうまく言うことを聞かない、熱い、目の前の彼へと愛しさがこみ上げてくる  
それは封じ込めたはずの自分の心を強制的に揺り起こされたような、しかしあくまでも彼が伝えられるのは  
彼自身が所有するものに限るはず、ならば  
 
「なあネイト、何が欲しい」  
 
駄目だ、これは完全に不味い、自分の分ですらもてあますのにトーリのほうから上乗せされるなんて  
しかし駄目だ、全く言葉にできない、した瞬間すべてがおかしくなる、だって既に  
 
「あなたがほしいです」  
 
まるで自分の唇ではないようにつたない言葉がつむぎだされる。おかしいおかしすぎる  
その言葉の意味するところの行き着く先を想像する、狙っていたのだろう、瞬間その感情も上乗せされた。  
「あ」  
腰が抜けそうになる、体が熱い、騎士のはずの自分がただの女に堕ちてゆく感覚  
それをみて昂ぶっているのだろうトーリから伝播される感情がさらに強くなる、理性が保てない  
女ですらなくただの雌になってしまう、既に陰部は体液をしたらせ始め床に雫をこぼし始める  
また上乗せ、気がつくと手が伸びていた。さらに上乗せ、胸に手が伸びる、上乗せ、  
 
理性などない、だから目の前にそれが差し出されたとき貪りつく様にしゃぶりつく、その感覚さえ上乗せされる  
熱い、足らない、既にあふれ出た愛液は小さいとはいえ水溜りさえ作っている。  
舌を絡ませる、感覚が伝播される、何故か自分の陰部にも快感が走った。指が伸びる  
それは二重の快楽だ、目の前の彼の得ているものと自分自身の指で生み出される  
 
足りない、邪魔な下着を脱いだ、上乗せされる。我慢などできるわけがない、  
だからそうした、彼を押し倒して自分の手で導く、躊躇などない  
初めての痛みは強制的に伝播される快楽に打ち消される、故に腰が止まらない  
上乗せされる、だから達する、その瞬間彼が得た快楽をさらに上乗せされる  
愛しさも上乗せされる、もはや動いているのかただ快楽に振るえ達し続けているのかの違いさえ理解できない  
そこでさらに上乗せ、記憶すら生ぬるく意識ごとネイトのすべては消し飛ばされた。  
 
 
 
「どうでした?」  
気がつけば目の前にはなぜかなぜかトーリではなく浅間がいた。  
顔を拭かれている、タオルは涙やら鼻水やらよだれやらでめちゃくちゃだった。  
腰も抜けている、パジャマもシーツもまるで幼児のおねしょのように濡れている  
我ながらひどすぎる有様だがどうすることもできない、確か新薬のモニターといわれていたはずだが  
あまりにも凄すぎて理解の範疇を超えている。ましてやあんな夢、いえるわけがない  
 
「いい夢は見れましたか?」  
 
絶対わかっているくせにこの腐れ巫女は何を問うているのか、だからいってやった。  
 
「夢ですから忘れてしまいましたわ、とりあえずもう一錠下さるかしら、次はきちんと感想をいいますから」  
 

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