ただ密やかな息遣いだけが二人の存在を告げていた。 
いつものように後ろからジュジュを押さえその体に一時の情熱を吐き出すと、ヴィティスは彼女から 
身を離しゆっくりと寝台の上に横たえてやった。彼女の体は桃色に染まっている。 
彼女はもう力も入らない様子でヴィティスのなすがままだ。 
仰向けにされ、恥ずかしさの為かいまさらながらジュジュは体を隠した。 
「いつもいつも…。たまには他の人に相手をしてもらえば良いじゃない…」 
頭が真白になるような快感から逃れたばかりで苦情にも精彩が無い。 
「任務の障害にならないように発散させたい、といつも言っているはずだが」 
「そんなこと私には関係ないわ!」 
そう叫んで彼を睨む目にはうっすらと涙がにじんでいた。 
もちろん同じOZのメンバーのジュジュに関係が無いわけがないのだが、彼女にとっては神命など、 
なるようになれば、という程度の話でしかない。 
彼女はヴィティスやガルムに比べると、神に対する忠誠心が薄いようだった。 
「自分の任務にそういう態度は感心しないな…」 
邪魔なものをどけようとジュジュの手を掴み、頭の上へとやる。彼女はもちろん抵抗したが、男の 
力にかなうはずも無かった。 
「それに部外者に相手をしてもらうのは気が進まない」 
あらわになったかわいらしい胸や首筋、あちこちに残る跡がまるでヴィティスの所有物だと言って 
いるようだ。彼はそれを見て口の端を少しだけ上げる。 
「じゃあ犬っころに頼めばいいじゃない! あいつなら神命のためといえばなんだってするわよ!」 
「確かに彼ならそうかもしれん…が、これは性欲の問題だ。私には男を抱く趣味はない」 
彼はあっさりとその提言を退けた。 
「なんで…どうしていつもあたしばかりこんな目に遭うのよ…」 
「こんな目というが、私ばかりが良い目を見るつもりは無い。こちらも努力はしている。君は何も感じ 
ないのか?」 
もちろんこれは分かっていて言っている。彼女はあまり声を出さないが、様子を見ていればどれだけ 
感じているかは分かるものだ。達した瞬間も。あえてそんなことを聞くのは彼女の反応を楽しんで 
いるからだ。 
「それに文句が多いわりに、君は呼べばちゃんと来てくれる」 
薄く笑うと彼女の足の付け根へと指を這わせた。徐々に敏感な部分に近づき、離れ、ジュジュ 
はその刺激に思わず目を瞑るが声を上げるのは堪えた。力の入らない手でヴィティスの腕を 
掴むも動きは止まらない。 
「あんた、が、それを言うわけ…?っ…好きで来てるんじゃなし、断れるものなら断ってるわよ!」 
寝台の上でさっきまで愛し合っていた二人の会話とは、とても思えない内容だった。 
「いい加減に諦めて受け入れたらどうかと思うのだが。二人の立場を考えると確かに不公平では 
あるな」 
そういうとジュジュの耳元で囁く様に解決策(?)を提案した。 
「では君が大人の女性になり、体をもてあますようなことがあれば私が相手になろう。今までが 
今までだからな。私にその気が無くてもいくらでも無理強いするといい。」 
「!?そういうことを言ってるんじゃないでしょう!? もう、いやっ!」 
ジュジュはかっとなって起き上がり、手を振り上げたがヴィティスはそれを簡単に捕らえ、彼女を 
下に敷くと再びその体に身を沈めた。 
 

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