「どうだ、フィール。気持ち良かったか?」
「でなきゃあんなにならないよ……すごかった……」
「そうか……そんなに良かったならもう一度しようか?」
「ん……。ね、アルミラ」
「なんだ?」
「耳貸して」
「……?」
「……どうしてだ?」
「アルミラにそう呼ばれるのが好きなんだ」
「そうか。別にそれくらいなんでもないからな……もう一度しようか、少年」
「――っ!」
「……お前な……こう呼ばれるのがよほどいいのか?手でしてやるより反応がいい気がする。
面白くないぞ」
「ご、ごめ……」
「あたしが言ってあげましょうか?」
「ジュジュ!」
「少年、って言われるだけの、なにがそんなにいいのか分かんないけど……それよりアルミラ、
選手交代でしょ?次はフィールとするのはあたしよ」
「まあまあ」
「自分より年下(外見上)の奴に少年なんて言われたって嬉しいわけないだろ?分かんねえ
奴だな。年上の女に言われるからいいんじゃねえか。……それよりアルミラ、今度は俺と
しようぜ。ボウズばっかり相手にしてるとぐれるぞ」
「お前は思春期の子供か?」
「喧嘩しないで三人でしたらいいだろう。ジュジュの相手はもう一度私がしよう」
「えー……あんたの愛撫しつっこいのよね。二回も続けて出来ないわ。休んでなさいよ」
「あいにくと私はそんなに疲れてはいないのだが……そうか。たてつづけにイッて疲れている
なら抱いていてあげよう」
「やだ、離してよ。大体あんたそんなこと言って……っ、やぁん、いきなり触んな……あっ、
ぁあ……んヴィ……ス……!」
「いきなり?こんなになっていて、まだ愛撫して欲しいと?」
「ちが……ふ、ぁあっ、胸、やだあ……!」
「やれやれ……彼女のご希望だ。フィール君、こっちに来たまえ。三人でしよう」
「あ――えっと、いいよ。今度は僕が休んでるよ。二回も続けて二人を相手にしたらさすがに
ジュジュも疲れるだろうし」
「あっ……あッ……あ」
「ほら、大丈夫だ。彼女は結構体力がある。心配はいらない」
「いいよ、せっかくだからヴィティス一人で」
「気ぃつかうことねえのによ。ボウズ、なんならこっち来るか?」
「そうだ。ん……私なら……ぁあ……ん、三人でしても構わないぞ?あぁん、レオン……」
「い、いいよ、本当に!僕も疲れたって言ったら疲れたし」
『特定の相手のいないカテナは子を得るために同時に複数の相手と契ったりするものだ』
初めてそんな風に誘われたのはいつだったか。
二組の男女の交わりを眺めながら、何度混ぜてもらっても自分はカテナの流儀になかなか
慣れないなあ、と思うフィールだった。