「はい、おかゆできましたよー」
「ああ、ありがと…げほっ げほっ…」
「もー、ダメじゃないですか。遅くまで起きてるなんて体によくないですよ?」
「い、いや…来週の試験やばいからさ…」
「だからって体こわしちゃ意味がないでしょう?…はい、あーんして下さい」
「え?い、いいよ、自分で食えるって」
「いいですから。病人はあんまり動いちゃダメですよ」
「うー…わ、わかったよ…」
「うん、よろしい。はい、あーん」
「あ、あーん…」
………
……
…
「ごちそうさま。晶、ずいぶん料理上手くなったな」
「ありがとうございます。えへへ、いつかあなたのお嫁さんになるんですからね。
今のうちから練習しておかないと…」
「ぶっ!?よ、嫁って…」
「ふえ?もらってくれないんですか…?」
「い、いや、な。こういうことは二人とも大学を出て社会に出てからじっくり
話し合って決めるべきだと…」
「…ぐしゅ」
「…あ、晶?」
「…ぐしゅ。…い、いいんです。私なんてダメな女の子ですから…」
「う…そんな顔すんなよ…わ、わかったよ!いつか嫁にもらってやるから!
だから泣くなよ!」
「え…は…はい!う、嬉しいです…ぐしゅ、ぐしゅ…」
「泣くなって…ああ、もう!」
「きゃうっ!?ああああ、あの!?い、いきなり抱きしめないで…」
「泣くなよ。泣くな。晶は笑ってる顔が一番かわいいんだからな」
「…はうぅ」
………
……
…
「…そろそろいいか?涙、とまった?」
「は、はい…あの、デザート出し忘れたんですが…」
「お、そうか。それじゃもらお------−んむ!?」
「ん…ちゅ」
「…!!ん…んー…」
「…ぷあ。…おいしかった、ですか?」
「…あー、その。…よくわからなかった」
「ふえ?…そう、ですか…?」
「うん。だから」
「きゃっ!?」
「もっとたくさん味わってみないと。いろいろなところ、くまなくな」
「…もう。えっち、です」
「晶がかわいいからだよ」
「…えへへ」