犬神の前に来た一条だったが、急に恥ずかしくなり  
下を向いてもじもじしてしまった。  
 
またもや二人の間に微妙な空気がただよった。  
しばらく続いていた静寂の中、犬神が口を開いた。  
「い・・・一条・・・」  
「・・・」  
一条は下を向いたままである。  
 
「こういうことは好きな人とやったほうが・・・」  
犬神の言葉に一条は下を向いたまま小さな声で答えた。  
 
「好きな人じゃないと・・・やらないです・・・好きな人じゃないと・・・」  
 
頭の中が真っ白の犬神には、この答えの意味を理解するには時間がかかった。  
そんな中、一条がついに踏み出した  
「私は・・犬神さんが・・・犬神さんが好きなんです・・・」  
「・・・・!?」  
 
それはいきなりの告白だった。  
が、犬神にもその意味ははっきりとわかった。  
 
少々間をおいて、一条が続ける。  
「犬神さんは・・・私じゃ・・・嫌ですか・・・??」  
 
不安げな顔で一条は問う。  
しばらくの沈黙が続く。  
 
一条の顔に不安の色が濃くなりはじめたとき、  
犬神が口を開いた。  
 
「私なんかで・・・いいのか・・・?」  
 
「・・・・・!?」  
一条は犬神の顔を見る。  
 
「一条は・・私でいいのか・・・?」  
犬神は顔を赤くしながら一条の顔を見る。  
 
「犬神さん・・・犬神さん・・私で・・・いいんですか・・??」  
「・・・ああ・・・」  
顔を真っ赤にしながら犬神は答えた。  
そのとき、「ドンッ」という小さな衝撃が犬神を襲った。  
 
「・・・・・っ!??」  
 
嬉しさのあまり、一条は犬神に抱きついた。  
犬神の鼓動はいっきに早くなる。  
 
「お・・おい一条・・・」  
 
一条の肩が小さく震えている。  
 
「一条・・・・どうしたんだ?・・泣くことないじゃないか」  
 
そう励ます犬神だが、一条の肩はまだ震えている。  
犬神も一条を抱きしめ、髪をなでて一条を落ち着かせてあげた。  
 

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル