パラダイス学園 −高等部編−  
 
 
ミスパラダイス学園、宮崎ちひろは司馬新作と結ばれた。  
しかし黙っていないのはメガネの千葉とリーゼントの村山、ちひろファンクラブ  
会長の清川、キザ男の島田の4人である。  
 
それから3年の月日が経った。パラダイス学園中等部の生徒は、全員  
エスカレーター式に高等部に通っている。宮崎ちひろも17歳になり、  
ますます美しい女性になっていた。  
そんなちひろをいつもそばで見ている男達は、未だにあきらめきれない思いを  
抱いていた。それどころか、ますます想いは募っていったのである。  
 
ある放課後の教室に、未だ宮崎ちひろをこよなく愛する男達4人が集まった。  
「ふぅ・・・もともとは司馬がちひろちゃんの大事な部分を見ちゃったから、  
彼女はやつのものになったんだろ。だったら今からでも間に合うだろ」  
「今から?無理無理。ちひろちゃんは司馬にぞっこんだからな」  
「でも、俺達の誰かが食べ頃の身体に成長したちひろちゃんのあの部分を  
見てしまったら、状況は変わるかもしれないぜ」  
「むむ!それは一理あるな。確かに、司馬が見たちひろちゃんの部分は  
まだ幼かったはずだ。3年経って大人の身体になり、恥じらいもさらに  
強くなっている今見てこそ、価値がある!」  
男達には、惚れ抜いた憧れの女性が必死に隠してきたものを強引に  
暴いてしまう・・・そういう征服願望もあった。  
美しいものだからこそ、辱めたい・・・  
「しかし、いまさら見たところで状況は覆らないと思うぞ。ゆくゆく  
ちひろちゃんが結婚して子供を作ったりすれば産婦人科の先生も  
その部分を見るわけだし。もう俺達も高校生だ。前のように  
ちひろちゃんからパンティを無理矢理剥ごうとすればそれこそ  
大問題になっちまうぜ」村山がつぶやいた。  
 
どんよりとした空気が流れる。  
 
すると、メガネの千葉がこう言った。  
「いや、俺は・・・見たい!ちひろちゃんのアソコがどんな色で、  
どんな形をしているのか?隠されているものは、暴かれるべきだ!」  
これを機に次々と声があがる。  
「俺も見たい!」「俺だって!」男達は俄然いきり立ってきた。  
 
そこに、理論派の千葉がさらに火をつけた。  
「司馬だってまだちひろちゃんを完全に『解剖』してはないはずだ。  
明るい光の中でちひろちゃんのアソコを心ゆくまで鑑賞し、その  
クリ○リスを剥き出しにしてしまえば、今からでも俺達は司馬を  
逆転できるのではないか?」  
 
男達ののどが、ゴクッと同時に鳴った。  
ちひろのクリ○リス・・・なんとリアルな響き!  
さらに千葉は続ける。  
「そうさ。まだ俺達は司馬からちひろちゃんを奪うことができる。  
司馬が知らない部分を知ってしまえば、ちひろちゃんは俺達のものだ」  
「そ、それは例えば!?」  
千葉のメガネが、その時キラリと光った。  
「例えばだ。ちひろちゃんのアソコをむき出しにした時点で、俺達は  
司馬に並ぶ事ができる。そして、それ以上のものを知ってしまえばいいんだ」  
 
仲間の一人が、誰ともなくつぶやいた。  
「身体を・・・奪うのか?」  
 
「そうだ。俺達はあの宮崎ちひろの秘密の花園を暴くことで司馬に  
並ぶことが可能だ。しかし、もし俺達の誰かがちひろ嬢が大切に守ってきた  
バージンを奪ってしまえば、司馬はそれを取り返すことができない!!」  
 
周りが一時の間静まり、そして歓声に変わった。  
「うお〜!」「やってやるぜ!」「司馬からちひろ嬢の貞操を奪うのか!最高!」  
 
中等部時代はそもそも「見る」ことしか発想できなかった。  
しかし高校生になっていた男達にとって、男と女が身体を繋ぐことは現実的な  
世界になっていたのである。  
「しかし、悔しいが司馬はあの旅館の一夜でちひろちゃんの処女を  
奪ってしまっているはずでは?もう司馬はちひろちゃんの全てを  
知ってしまったんだ。チキショー!」  
ところが千葉が、勝ち誇ったようにつぶやいた。  
「いや、それがだ。俺はこの3年間うまいこと司馬に酒を飲ませて、いろいろと  
しゃべらせた。あいつは酒を飲むとすぐに酔ってわけわからなくなるからな。  
本人から聞いたところだと、あの初夜はうまくいかなかったようだ。司馬は  
男としてどうしていいのか全くわからず、結局キスと胸への愛撫だけで二人とも  
満足してしまったらしい」  
「なんと奥手な!」「いや、あの二人ならあり得る!」  
「しかも、それ以来ちひろちゃんとはキスしかしてないようだ。まあ  
あの二人だけにそれも想像できなくはないが。3年もの間ちひろちゃんの  
バージンをそのままにしているとは、馬鹿な奴だ」  
 
「ということは、ちひろちゃんはまだ司馬から性の歓びを教え込まれてない!?」  
 
「その通り。」  
千葉は一瞬間を置いてから続けた。  
「信じられないことに、ちひろ嬢はまだほとんど手つかずの清純な姫なのだ。  
つまりだ。もし俺達がそのちひろちゃんを責め、生まれて初めての感覚を与え  
激しく反応させてしまえば、彼女の記憶から俺達のことは一生消えなくなるだろう。」  
 
―――ちひろちゃんの心の中に一生自分の記憶を留めさせることができるのか!  
しかも、俺達の手であのアイドル宮崎ちひろを発情させることができる!!―――  
 
「そしてさらに・・・ちひろ嬢をイかせてしまうことができれば、もう司馬の元には  
戻れないだろう!」  
この言葉を聞いて、男達の欲望は頂点に達した。  
「まず愛撫でイかせてしまうんだ。司馬の野郎はまだちひろちゃんのアクメを奪ってない。  
俺達は全てちひろちゃんのことを惚れ抜いてきた仲間だよな。やはり処女を奪うのは  
一人だけの特権だけに、その前に全員で彼女を司馬から奪う必要がある。」  
「そんな、夢のようなことが・・・できるのか?」  
男達全員が信じられない思いで千葉を見つめた。その股間はどれもパンパンに  
膨れあがっている。  
「それこそちひろちゃんを手篭めにしたら、パンティを取るとかの次元じゃないよな。  
やっぱりまずいかな・・・」  
島田がそこに口をはさむ。  
「ちひろちゃんは純粋な姫だから、男に手篭めにされたなんて誰にもいわないさ」  
「ほ〜」  
「ちひろちゃんが俺達の愛撫でどんな反応を示し、肌の色をどのように染め、どのように  
よがるのか、知りたいよな?」  
「ち、ちひろちゃんのあの時の声が聞きたい!」  
「ちひろちゃんのアクメ顔を見れるのか!しかも、俺達が必死に耐えるちひろちゃんを  
アクメさせちゃうのか!!」  
もう男達は妄想だけで射精寸前である。全員が、同時に宮崎ちひろの初アクメを  
奪えるのだ。  
 
「たまんねー!!決行は今夜だろ!できれば司馬の目の前で彼女を堕として〜な」  
千葉が諫める。  
「いや、司馬はちひろちゃんのピンチを前にすると恐るべき力を発揮する。ここはまず  
司馬を捕らえて倉庫にでもぶちこんでおき、ちひろちゃんを完全にイかせたあとで  
司馬を倉庫から引き出して、処女が奪われる瞬間を見てもらおうじゃないか」  
「寝取られか!しかし司馬の前でちひろちゃんを好きにしちゃったら、あとで司馬が  
暴れだしたり、何かしでかすぞ」  
 
そこに島田が口を開く。  
「そこは俺に秘策がありますよ。今回使うかはわからないけどね。フフフ・・・」  
島田の含みを持つ微笑が妙に頼もしい。理論派でならすメガネの千葉も、こと女を墜とす  
手管にかけては島田に一目置かざるを得なかった。  
「じゃ、きまりだ。」  
「オオ!ちひろちゃんがイっちゃうその姿が、本当に見られるんだな!」  
「決行は・・・今夜だ!」  
 
学園のアイドル宮崎ちひろに訪れた最大のピンチ!果たしてちひろは司馬のために  
守ってきたその全てを奪われてしまうのか・・・!!  
 
 
そして、その時はやってきた。  
 
まず男達は司馬に寮で「宴会」と称していつものように酒を飲ませると、司馬が  
寝たのを見計らって猿ぐつわをかませ、雁字搦めに縛り上げてしまった。  
腕も足も二重三重にと縛り上げ、もはや司馬は芋虫状態である。  
「こうも簡単にいくとは・・・」  
こうして縛り上げた司馬を体育倉庫に放り投げると、錠をかけたうえで鎖を張ってしまう。  
司馬は酒を飲んで一度寝てしまうと、朝まで起きることがないことが知られていた。  
「フフフ、お前の大切なちひろちゃんは、いまから俺達の腕の中で全てを  
晒してしまうんだよ」  
 
ちひろはお花の稽古を終えて寮に戻る途中であった。パラダイス学園高等部は  
中等部に比べかなり敷地が広く、校舎から寮まではちょっとした距離で、部活が  
遅くなるとまるで夜の大きな公園を一人で歩くようなものである。  
セーラー服のスカートからまっすぐに伸びた美しい素足が見える。学園のアイドルが  
夜の道を一人歩きしていた。中等部でのパンティ争奪戦からすでに3年。まさか  
学園の敷地内に危険が待ち受けていようとは、微塵にも思わなかったのだ。  
「司馬さんは今、何をしてるかな・・・♪」  
男女の寮が分かれているパラダイス学園では夜9時までの門限があり、敷地内では  
部活動以外の時間で夜会うことは禁止されていた。ちひろが司馬が会えるのは、  
日中の敷地内と土日に制限されているようなもので、なかなかキス以上の関係に  
発展しないのも無理はなかった。しかし彼女はそれで充分に満足していた。  
 
―――高校を出たら、司馬さんと本当に結婚しよう、そしてそのときに、  
自分の守ってきた身体を改めて捧げよう。―――  
 
元々全ての男子生徒が憧れた彼女であるが、今やちひろの美しさは群を抜いていた。  
それは、美しいボディラインの形成と共に、内面から来る美しさが大人になり  
表に出てきたからかも知れない。  
そんな女性が、一人で夜道を歩く。彼女を狙う4人の野獣に気付くこともなく・・・  
 
校舎から寮に着くまでに、ほんの数メートルほど外灯が照らさない部分があった。  
そこで、いきなり背後から男が抱きついた。  
なんとその姿は、フランケンシュタインである。  
そう、千葉はあの肝試しの夜を彷彿とさせる姿をしてちひろに襲いかかったのだ。  
それは、あの夜ちひろを逆さづりにしてあわやの完全露出を果たせなかった想いが、  
彼にそうさせていたのである。今夜ちひろの全てを奪うにしても、確実にちひろの  
女の部分をむき出しにするまでは、念には念を入れてちひろに対して正体を  
隠しておこうという狙いでもあった。  
「(ひっ!)」  
ちひろは叫び声をあげられなかった。あの時と同じく、恐怖で声が出ない。  
千葉は後ろからちひろを羽交い締めにすると、村山はくびれた腰をがっちりとかかえ、  
他の2人の男は細く締まった足首を掴み、逃げられなくする。  
「ああ!」  
すかさず口にガーゼが当てられる。キザ男の島田が化学室から盗み出してきた  
クロロホルムであった。まさに絶体絶命のピンチ。  
 
ちひろが、男達の腕の中でゆっくりと力を失っていった。  
 
ちひろが運び込まれたのは、中等部時代からちひろのファンクラブ会長であった清川の  
部屋だった。未だ部屋中にちひろの写真が貼ってある。  
あのミスパラダイス学園コンテストで宮崎ちひろのパンティを引き剥がしながら、  
あと一歩で女の部分を見逃してしまった大失態は、3年経っても忘れることができない。  
しかし、彼には大切な宝物があった。  
宮崎ちひろがお漏らしをしたあのパンティを、彼は持っていたのである。あの時  
司馬からバケツの水を浴びたちひろだが、あふれ出た小水を完全に洗い流すことは  
できなかった。  
失態にその晩悔やみ続けた清川も、ポケットにあのちひろのパンティがあることに  
気付くと、至高の歓びに変わる。しかもそのパンティは、ほのかにちひろの漏らした  
小水の香りがするのだ。スケベで変態なファンクラブ会長にとって、失神しかねない  
ほどの大収穫である。  
それから三年間、彼はこのパンティの匂いを嗅いでは、ちひろを想って精を放った。  
今回千葉にちひろ責めの話を持ち込んだのも、この清川である。  
いま、その憧れの天使が、気を失って自分のベッドに寝かされていた。  
 
 

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