1  
 
ピアースはレンジの外で、アヤの射撃訓練を眺めていた。  
レベルは5。ラットを模したターゲットに、3点バーストの銃弾が全てヒットする。  
アヤの息があがっているのが分厚い防弾ガラス越しでも判った。  
手元のパネルの赤いランプが点灯する。アヤが死角に現れたターゲットを見逃したのだ。  
天井に仕込まれた電極から、アヤ目掛けて電撃が迸る――――  
訓練とはいえ、本物の電気だ。アヤの顔が激痛に歪む。  
 
ガタッ  
 
「――――!?」  
ピアースは物音を察知するなり、脇に置かれたベレッタを手にとった。  
基本的にピアースは争いごとは好きではないのだが、職業柄身についた反応であった。  
ここMIST本部を嗅ぎつけたクリーチャー――――NMCかもしれない。  
 
が、その侵入者の姿を見るなり、銃口を向ける前に元の場所に戻してしまった。  
 
そこには年の頃にして12,3歳の女の子が、ちょこんと立っていたからである。  
「なんだ・・・・イヴちゃんか。びっくりさせないでよね〜もう・・・・」  
イヴと呼ばれた女の子は辺りをきょろきょろと見回してから、  
「アヤ・・・・探しに来たの」  
と、どこか幼い口調でそう告げた。  
「ここは訓練中立ち入り禁止、って扉に書いてあったでしょ?  
・・・・・んー、まあいいや。アヤなら今は訓練中だよ」  
 
ピアースが親切にも教えてやるも、イヴの身長ではレンジの中を覗く事はできない。  
 
イヴは背伸びをしたりジャンプをしたりと一通りの試行錯誤のあと、じっとピアースを見つめる。  
無言のお願いであった。  
「・・・・・・はいよ」  
意を察したピアースが、イヴの身体を抱き上げる。軽そうな見た目よりもずっと軽い。  
 
「――――アヤ」  
イヴの呼びかけは防弾ガラスに阻まれてしまいアヤには届かない。  
それでも大好きなアヤの姿を見られただけで、イヴの顔は喜びで満たされていった。  
 
アヤはイヴに気がつかないまま、目前のターゲットを睨みつける。  
均等な速さで、M141ライフルの弾丸が一列に並んだ3つのターゲットを貫いた。  
 
しかし、そこからは死角になっていて見えないターゲットが現れる。  
アヤは目の前のターゲットに止めを刺すべく、手馴れた手つきでリロードをしていた。  
だがその時、死角のターゲットが激しく点滅した。攻撃されるという合図だ。  
「・・・・!!」  
その光に気づいたアヤが振り返ると、レンジ越しにイヴの姿が見てとれた。  
そして――――  
 
 ボゴォォォォッ!!!  
 
ターゲットが爆発した。いや、正確には『溶解して飛び散った』というべきだった。  
あまりの高熱によって歪んで見える空間の向こうで、イヴがにっこりと微笑んだ。  
 
                2  
 
「怖かった・・・・ほんっとに怖かった・・・・死ぬかと思ったほんとに・・・・」  
「判ったってば・・・・判ったから黙っててちょうだい」  
イヴを抱きかかえたままインフェルノをぶっ放されたピアースは、涙目でアヤに縋りつく。  
一歩間違ったら彼も恐怖の毒どくモンスターどころでは済まされなかったのだ。  
 
「ほら、イヴも!無闇にエナジーを使っちゃダメだって言ってるでしょ?」  
「・・・・・ごめんなさい」  
素直に謝る。  
だが、彼女としてはアヤを手伝いたかっただけなのだ。  
そこのところは少し気に食わない。イヴが不満げに顔を膨らました。  
 
それを見てアヤは少しはにかむように、  
「でも――――助けてくれてありがとう、イヴ」  
と、自分と同じ色をしたイヴの頭を撫でる。  
 
すると、たちまちイヴの不機嫌がふっとび、無邪気な笑顔に変わった。  
 
「・・・・・やれやれ、だねぇ。じゃあ僕はガレージに戻るよ」  
そう言ってピアースがすごすごと退散する。  
休憩室には、アヤとイヴの2人が取り残された。  
 
「それで、どうしたの?」  
「あのねぇ、アヤが買ってくれた本に――――」  
傍らのバッグから漫画雑誌を取り出してきた。  
 
言葉や文化的なものを身につけさせるためにも、イヴには  
本はなるべく与えるようにしてきたのだ。  
 
ぺらぺらとページを繰って、目的のシーンを探している。  
キツい訓練の後だというのに、アヤはなんとなく多幸感に浸っていた。  
だが、イヴが示したページを見るなり体が硬直してしまう。  
 
女の子同士がハダカで抱き合って、キスしている――――  
 
ちゃんとした教養を受けた少女ならば『ロマンチック』で済まされるシーンは、  
つい最近まで言葉もろくに知らなかったイヴにとっては刺激が強すぎたようだ。  
・・・・・・とアヤは思ったのだが、次にイヴが発した言葉によって  
一瞬だけ思考も止まってしまった。  
 
「これ・・・・・してみたい」  
 
イヴがじりじりと迫ってくる。  
並んで座ったソファの上をスライドして逃げるも、あっさりと捕まってしまう。  
「アヤっておっぱい大きいよね・・・・・この本の人みたいに」  
確かに自慢の一つではあるけど。  
だからって・・・・・こんな・・・・・・  
 
「イヴっ!駄目・・・・こんなこと・・・・・!!」  
がばっ。  
制止の途中で抱きつかれた。というか、押し倒された。  
「ねぇ・・・・アヤ、お願い・・・・」  
イヴが普段とは何かが違う、甘ったるい声を出した。  
 
このままだと脱がされるな、と直感的に思う。  
が、イヴは律儀にも自分から服を脱ぎ始めたようだ。  
「――――んしょ」  
ワンピースの下には何も付けていなかった。アヤがスポーツブラを買って来ても  
うざったいらしく、すぐに脱いでしまうのだ。  
 
ぷるん、と瑞々しい綺麗な肌が視界いっぱいに広がる。  
「ほら、アヤも♪」  
楽しそうにアヤの着ているシャツを脱がしにかかった。  
しかし何故かアヤは抵抗する気が起きない。  
 
どこで覚えたんだか、一瞬で上半身は裸に剥かれてしまった。  
服の上からですら大きいアヤの乳房を見て流石にたじろいだが、  
構わずにそのままジーパンに手をかける。  
 
と、そこでハッとしたイヴが扉のほうを見つめる。鍵が開いたままだ。  
「ほ、ほら鍵開いてるし!誰かに見られちゃうかもしれないじゃない!?」  
できる限りの言い訳で説得しようとするも、  
ブーン・・・・・  
という音の後、いとも簡単に鍵がロックされる。  
熱によって鍵穴の中に圧力をかけたのだ。  
 
アヤの置かれた状況は、ますます危険なものとなった。  
 
うまく腰を浮かされ、ジーパンまでもずり下ろされてしまう。  
その下のショーツも一緒に、だ。  
 
「嫌ぁ・・・・イヴ、駄目だって・・・・・」  
そう言いながらも、すでにアヤの顔は真っ赤になっていた。  
自分のコピーであり、娘のようなものであるイヴに犯される――――  
そこらへんの男とのセックスなんかより、今のこのシチュエーションの方が  
アヤの感覚を麻痺させていた。  
 
「うわぁ〜・・・・やっぱりアヤは大人だなぁ」  
アヤの性器をまじまじと眺め、イヴがそんな恥ずかしい事をつぶやく。  
薄めのブロンドの陰毛の奥にあるそのサーモンピンクは、白い肌と相まって  
綺麗なコントラストを描いていた。  
深い亀裂の上部の皮がふっくらと盛り上がり、その下に隠されたクリトリスの存在を  
誇張している。そして少しだけ広がった大陰唇の間に、ねっとりと愛液の絡みついた  
襞が見てとれた。  
 
アヤの性器はまさに理想的で、彼女にしか出せない美しさがそこにはあった。  
しかしイヴの性的な知識からして、そこまでハードな事はしないだろう。  
それ以前にさせてたまるか。  
そう自分に言い聞かせたものの、アヤは心の底から湧きあがる肉欲に耐え切れるかどうか不安だった。  
 
と、イヴが重なってくる。  
2人の裸体がこすり合わせられる。乳首同士が触れ合い、2人とも同じタイミングで反応してしまった。  
「へへへ・・・・気持ちいいね」  
その感覚がクセになったのか、何度も何度も乳首をすり合わせてきた。  
「んぁっ!!・・・・・あ、あはぁ・・・・・・・」  
「うぁ・・・・・・気持ちいい、気持ちいいよぉ・・・・・」  
 
イヴが顔まで這い上がってくる。  
2人の唇はすでに5センチというところまで迫っていた。  
アヤは反射的に目を閉じて、これから感じるであろう柔らかな唇の感触を想像した。  
唇が軽く重なる。  
 
――――にゅるっ。  
・・・・・これも、反射的に。  
アヤの舌が意志を持ったように、いきなりイヴの舌に絡みついたのだ。  
イヴの身体がぴくん、と跳ねる。  
そしてしばらくの間きょとんとした顔でアヤを見つめ、  
 
「今の・・・・もっとして」  
 
イヴのおねだりが炸裂した。  
確かに舌を絡めたのは自分という事実もあり、断るに断れない  
状況にアヤはどっぷりとはまり込んでしまう。  
「・・・・・もう一回だけだからね?」  
はぁ、とため息をつき、また唇を密着させた。  
 
にゅる・・・・ちゅ・・・・ちゅぷっ・・・・・  
 
今度は少し長く。  
だがもう止めようと思った次の瞬間、イヴの方から舌が突き出してくる。  
蠢くそれは不器用だが、不器用さがかえって快感を増幅させていた。  
 
「・・・・・!!・・・・・・〜ッ!!」  
口中を舌で犯されるアヤとイヴの唇の間から2人の唾液が  
混ぜ合わさり、一本の筋となって滴り落ちた。  
 
ねちょ・・・・にゅ・・・ちゅぅ、ちゅっ  
 
歯の裏や舌の付け根までもがねぶり尽くされていく。  
「あ・・・・・いやぁ、ん・・・・んん・・・」  
 
「ぷはぁ♪」  
やっと唇が離れた。  
アヤの顎につう、と唾液が垂れる。  
 
「だだ駄目だって言ったでしょ、もうっ!!」  
「だってアヤも気持よかったでしょ?」  
「うっ・・・・・・ま、まぁ、そうだけど・・・・ね」  
 
あっさりと認めてしまう。  
それどころか、今のアヤの頭の中を支配していることとは、  
(この華奢なカラダを、開発してやりたい――――)  
という危ない欲求だった。  
(ほんとに?ほんとにヤっちゃうの?)  
(イヴのほうから仕掛けてきたんだし、構わないでしょ)  
(大人の本気を思い知らせてやりなさいよ)  
 
どの自分に正直になるべきなのだろうか、と自問自答する。  
 
だがそうして考え込むうちに、アヤの口が勝手に物を言った。  
「ねぇイヴ・・・・・もっと気持いいことしたい・・・・・?」  
「え!?・・・・・ど、どうしたのアヤ、いきなり・・・・」  
 
アヤの豹変ぶりにイヴは少なからず驚いたが、リアクションを取る前に  
身体が動かなくなってしまった。  
アヤの手が、イヴの股間に伸ばされていたのだ。  
「・・・・・そ、そこはぁ・・・・・」  
 
指が、少女の肉に穿たれたスリットに食い込んだ。  
「うわああぁ・・・・・!!!」  
 
ゆっくりと、溝の中を上に進む。強烈な刺激がイヴの全身を走った。  
 
にちゅっ、ちゅっ、ぐぽっ・・・・・・  
卑猥な水音がイヴの頭を洗脳していく。  
「うぁっ!!あはぁぅ・・・・!!あっ、あうぅっ・・・・・!!!」  
 
アヤの瞳が妖しい光を放っている。  
彼女も頭の隅では止めようとしているものの、指だけが違う生物になってしまったかのように  
純真な少女を蹂躙していくのだった。  
いけない事だとは判っているつもりなのに、なぜか止める事ができないのだ。  
 
やがて指がイヴの小さな蕾にたどり着いた。  
皮の上から触ってみても、固くなっているのが判る。  
アヤの指はその皮の下をくぐり、直にクリトリスを刺激した。  
 
「きゃあああああぁぁぁっ!!!!!」  
 
嬌声というよりも絶叫に近い声でイヴが声を上げる。  
しかしアヤの手は休まることなく、蕾をぐりぐりと指圧していた。  
「あああぁぁ!!!いやぁぁぁっ!!止め・・・・止めてぇアヤぁ・・・・・!!!!」  
 
ガクガクとイヴの膝が笑う。すでに脚に力が入らなくなっているのだ。  
アヤはそろそろ止めてあげないと泣いちゃうかなぁ、などと無責任な事を考えていた。  
 
イヴの顔を窺うと、本当に泣きそうになっていた。  
そして最後に仕上げとして、人差し指と親指でクリトリスを掴んでねじ上げてやる。  
「うわあああ――――ッ!!!!あ――――っ・・・・・!!!!!」  
空間を裂くような悲鳴とともに、イヴは初めての絶頂を迎えてしまった。  
 
――――がくん。  
力尽きたイヴがアヤの上に覆い被さった。  
「ふぁ・・・・・アヤぁ、ヒドイよぉ・・・・・・・」  
 
と、ドロリと暖かい液体アヤの太腿を流れ落ちた。  
それを掬い取ってやると、わざとイヴの目の前に持ってきて見せびらかせる。  
甘ったるいような芳香が鼻をつく。指で擦ると白い糸がひかれた。  
 
 
身体が熱い。  
比喩ではなく、本当にそう感じた。  
 
イヴのミトコンドリアが『仲間』を見つけて喜びに打ち震えている。  
細胞膜の隙間を電気信号が脳に向かってとめどなく流れ出し、シナプスたちが  
性感を求めて神経に繋がりはじめる――――  
そんなイメージがイヴの中に湧いてきた。  
 
目の前に突き出されたアヤの指の間に、自分の秘部から溢れ出したジュースが  
糸をひいている。すこし甘酸っぱいような匂いが辺りを包んだ。  
 
「・・・・・どうだった?」  
「・・・・あうぅ・・・・・・・」  
 
恥ずかしさがどっとこみ上げる。  
そもそも仕掛けたのは自分だったはずなのに、逆にイかされてしまったという  
情けなさがイヴの羞恥心に追い討ちをかけた。  
 
「ふふ・・・・イヴにはまだ早すぎたんじゃないの?」  
「いや、私は・・・・あ〜・・・・」  
「そんなに恥ずかしいんだったらもうちょっと大人になって出直してきなさい♪」  
 
うう・・・・やっぱり大人って怖いよ・・・・・・  
 
が、そんなことで挫けるイヴではない。  
とにかくアヤを出し抜けるような悪戯を頭の中で瞬時にヒネリ出す。  
 
――――ぴとっ。  
すでに大人の余裕しゃくしゃくのアヤに、甘えるようにして張り付いてみる。  
「ん?・・・・・どうしたのイヴ」  
「アヤぁ・・・・・・・」  
 
マエダあたりが見たら卒倒するであろう仕草と声で、肌を直におしつける。  
肉と肉が触れ合い、擦れ合うのが判った。  
 
そして目を閉じて――――  
 
おもむろにアヤの胸をまさぐる。  
だが、その幼稚な手つきがアヤにとっては想像を絶する快感に感じられた。  
 
それもそのはず、今のアヤの乳首の感覚神経は通常の2倍近く太くなっているのだ。  
イヴの放ったヒール系のエナジーの効果だった。  
アヤの乳首周辺のミトコンドリアに核を支配させ、神経の破損という偽の情報を伝達させたことで細胞が神経を補  
 
       〜中略〜  
 
ともかく、アヤの身体の性感は今やイヴに支配されてしまっているのだ。  
 
「な、何よコレ・・・・!?」  
当のアヤとしてはひたすら困惑するしかない。しかも目の前には子悪魔が1匹、  
満面の笑みを浮かべているのだ。  
 
そんなアヤを無視してさらに豊満な胸を揉みしだく。  
時折乳首を指で弾きながら、手に収まりきれない肉をかき集めた。  
「うぁ・・・・っ!!ダメっ、イヴっ!!やめ・・・・あ・・・・・」  
「うわーアヤったら・・・・声がイヤラシーよ♪」  
「んっ!!・・・・・はっ!!ああぁ・・・・・!!!」  
 
普段のクールなアヤの姿からは想像もできない声をあげて、  
アヤはイヴと、自分のミトコンドリアに犯されていった。  
 
「ねぇアヤ、気にならない?」  
「なっ・・・!!何・・・・・・っ!?・・・ぁはっ・・・・・」  
なおも執拗に乳房をこね回しながら、もったいぶった口調で問い掛ける。  
 
「・・・・・・・アソコはどうなってるか、さ」  
「・・・・・・・・・・!!!」  
とっさに脚を閉じて秘部を隠す。  
だが――――  
 
その隙間から滴り落ちる愛液は、どうしても隠しきれなかった。  
 
「おおぉ・・・・・アヤが濡らしちゃってるよぅ」  
「い、言わないで・・・・・お願いっ」  
 
口ではそう言うものの、脚の隙間に手を入れると何の抵抗もなく開いてしまった。  
その秘部が露になると同時に、その中心からドロリとした液体が噴き出す。  
 
その官能の衝撃は、イヴの視線を釘付けにするには充分すぎた。  
 
「見ちゃダメだって!!・・・・・ダメぇ・・・・・」  
だが、すでにアヤは抵抗することを止めている。  
 
「ん〜・・・・しちゃおうかな、さっきの仕返し」  
「・・・・・・・・なっ・・・!!!!」  
 
先ほどの自分のイヴへの仕打ちを思い出す。  
(アレをこれからヤられるのか・・・・・って、私はエナジーとか使ってないじゃない!!!)  
どう考えても痛み分けがつりあっていない。  
 
だがイヴの指は問答無用とばかりにアヤの肉の谷間に潜り込んでいった。  
「・・・・・・・うあああぁぁぁッ!!!」  
 
暖かい、ネチョっとした感覚が電撃となってアヤの全身を駆け巡る。  
 
「あ――――ッ!!!止めてえぇぇッ、いやぁ――――ッ!!!!」  
 
我を忘れて叫ぶ。  
いつものセックスや自慰の倍かそれ以上の快感が襲う。  
みっともなく手足をバタつかせて逃げようとするも、イヴの執拗な指がそれを許さなかった。  
「ひゃぁあああ!!!あひぃっ・・・・!!」  
 
乱雑にグチャグチャと秘部をかき回される。  
大陰唇を押し広げられ、パックリと開いたクレバスを細い指が蹂躙した。  
 
そして――――その指が大きく腫れ上がったクリトリスに到達してしまった。  
 
「ほら、いくよ?じゃあねぇーアヤ♪イってらっしゃい」  
人差し指と中指でクリトリスを挟まれる。そしてそれにもう片方の手が添えられ――――  
 
       ギリイイイイィィィッッ!!!  
 
「きゃああああああぁぁぁぁぁ――――――――ッッ!!!!!!!!」  
 
 
朦朧としていく意識の中、イヴの満足げな顔がぼやけて見えた・・・・・  
 
 
 
――――重い。  
 
「・・・・・・・・はっ!?」  
 
案の定、重いものの正体とはイヴだったのだが。  
いつのまにか時計の短針は7を指し、窓からは摩天楼の明かりが射していた。  
そして何より、自分が股を開いて――――  
 
「な、何してるのイヴっ!?」  
 
「あ・・・おはよ、アヤ」  
 
「おはようじゃないでしょ・・・・むぐっ・・・」  
 
目の前にあったイヴの秘部に、顔をうずめる形になってしまった。  
2人は今、お互いの性器を舐めあう――――俗に言う、69の体勢にある。  
 
「私・・・・すっごくエッチな子なのかも」  
 
なおもぐりぐりと腰を振りながら続ける。  
 
「こうしてると、なんか・・・・安心するの。ホントだよ?アヤ・・・」  
 
――――ぷはっ。  
 
アヤの唇とイヴの割れ目のあいだに、愛液が糸を引いた。  
甘酸っぱい匂いが脳を支配していく。  
 
・・・・・そっとピンク色の肉の隙間に舌を這わせてみる。  
イヴの身体がピクンと跳ねたせいで、舌はさらに深く侵入していく。  
 
「あっ、あやぁ・・・深いっ、深いよっ・・・・んぁっ」  
 
負けじとイヴも、アヤの膣口に舌を入れ、クリトリスを吸ってくる。  
 
「あはっ・・・・ん・・・・・あぁ・・・」  
 
いつの間にか2人の舌は意識をもったように動き回り、  
相手の敏感な所をまさぐっていた。  
アヤの頬を愛液がどろりと流れる。  
 
「んむぅっ!・・・あ・・・んんっ!!」  
 
「はぁ・・・・はっ、うぁっ・・・・・・・」  
 
――――と。  
 
コンコン、とノックの音が扉の向こうに響いた。  
だがイヴたちは全く気づく様子もなく、『行為』に没頭している。  
 
ぬちゅっ、ちゅぽっ・・・・にゅるっ・・・・・  
 
いやらしい音と2人の嬌声だけが、この部屋に満ちていた。  
 
「うあ――――っ、あぅ・・・・っ!!」  
 
だんだんとイヴの腰つきが激しさを増してきていた。  
そのたびに、アヤの口の中にどろどろの愛液が滴り落ちてくる。  
 
「あっ、アヤっ・・・!!あ――――っ!!イっ、イっ・・・・」  
 
「・・・・・!!イ・・・イヴっ・・・・いいわ、来て・・・・!!」  
 
「アヤアアああぁぁぁっ――――!!!」  
 
   がちゃっ  
 
「・・・・・・・・え」  
 
「・・・・・・・・・・・・・・。」  
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ピアース?」  
 
そこには事態が飲み込めず、ただ呆然と立ち尽くすピアースがいた。  
 
「え、えっと・・・・・その、コレはぁえっと・・・・」  
 
「・・・・・イヴ?」  
 
アヤがそう声をかけると、後ろの扉がひとりでに閉まる。  
 
 
「見られちゃったからには・・・・ね?」  
 
 
完。  
 

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