イレブン大学から徒歩で数分の小さなアパート。  
ここに、風野は住んでいた。  
強豪の高校出身ではないが、人一倍の努力を重ねた彼は、今やイレブン大のエースとして君臨していた…  
もちろん、そこには数々の苦難もあったのだが。  
まず第一点。  
イレブン大のサッカー部となぜか共同練習をしていることである。  
これは、人数が少ないのもあるが…グラウンドが狭いのだ。  
おかげでまともな練習ができなかった日もある。  
もう一点は…彼のライバルでもあり、投手として良き理解者"みずき"の存在。  
最初の頃はその容姿や言葉遣いにいささか敬遠していたが、次第に彼はそんなみずきに惹かれていた。  
…片思いだった。  
 
(……今は野球に専念するのみ)  
ひたすら、頭でそう思い込ませ、彼女を意識しないように練習していた。  
そんなある日の事だ。  
 
「ねぇ、ここの答えは〜?」  
「そこは、Cかな。」  
「じゃあ、こっちの数式は?」  
「X=3y+2。」  
風野は今、みずきと二人きりで自室で勉強をしていた。  
みずきがこの前矢部と軽井沢とで行った勉強会でわからないところがまだあったらしく、教えてほしいと半ば強引に部屋に来たのだ。  
年頃の女の子が男の部屋に警戒も無くあがりこむのもどうかとは思ったが…  
勉強だけなら、彼も変な気は起こすはず無いと招き入れた。  
「…ん〜…」  
「みずきちゃん、どっか分からないの?」  
「ここの問題の意味がよく分からないのよ。」  
「どれどれ…」  
 
みずきが悩んでいる問題を見ようと、風野は身体を乗り出す。  
(…いい匂い、する。)  
酸味がかった汗のにおいと…ほんのりとシャンプーの匂いが入り混じった不思議な匂いに、風野はドキドキする。  
よく見れば、シャツにこそ阻まれているものの…彼女の胸が見えそうで見えない位置でもあった。  
「ん〜と…ここは、こうなって…こういうことだよ。」  
「あ、なんだ…そういうことか…」  
分かりやすいように、紙に簡単に書き写してみせる。  
みずきも納得したように再びテキストに向かう。  
(…ま、俺なんていいお友達くらいにしか見られてないんだろうな。)  
内心、そう思われていることに不満を感じつつも、彼も勉強に集中し始めた。  
 
……  
そんな感じで、無難に勉強が進み、少し休憩することにした。  
「あ、ワタシお菓子持って来たよ。」  
「いいねえ。じゃあお茶入れるよ。」  
お湯を沸かそうと、席を立ち…台所へ向かう。  
ケトルにお湯を注ぎ、コンロに乗せ火をかける。  
「ねえ、風野くん〜」  
「ん?なに?」  
「風野くんって、恋人とかいないの?」  
「……」  
いきなり何を聞いてくるんだ。  
そう思いはしたが、声には出さなかった。  
「いないよ。今は、野球に専念したいし。」  
「へぇ〜…そうなんだ。」  
ありきたりな答え方をする風野を、みずきはまじまじと見ている。  
「じゃあ、ワタシがここで好きって言っても…断るの?」  
「はぁ…?」  
予想外の質問に、風野の目が点になる。  
 
「……ん〜、どうだろ。みずきちゃんは嫌いじゃないし。」  
「ふぅん…」  
「どうして、そんなことイキナリ聞いてくるの?」  
ケトルのお湯を持ってきて、今度は風野が聞いてみる。  
しばらくみずきが考えて…口を開いた。  
 
「ワタシね、風野くんのことが好きなの。」  
「はいぃ?!」  
…突然の告白に、風野の声が裏返る。  
あまりに唐突だったため、ケトルのお湯をひっくり返しそうになる。  
とりあえず、気持ちを落ち着けようと深呼吸して…ケトルを部屋の隅においておく。  
「みずきちゃん…その冗談はキツいよ?」  
「うそじゃないよ。」  
「またまたぁ。今度は何を企んでるのさ。」  
「むーっ……」  
頑としてまじめに取ってくれない風野に、業を煮やしたみずきは頬を膨らませる。  
「じゃあ、証拠…」  
「へぃっ?」  
 
証拠といわれて、間の抜けた声を上げた風野に、みずきは抱きついた。  
その行動に風野はすっかり混乱してしまう。  
「こ、これでも…信用できない…?」  
「え、えーと…その…信用できるけど…あwせdrftgyふじこ……」  
互いに顔を真っ赤にして、気まずそうに抱き合っている。  
特に風野は、今までこんなことが無かったとも手伝って、耳まで赤くしている。  
 
「風野くん…」  
「…ん?」  
「私のこと、嫌い?」  
「…嫌いじゃないよ。大好きだよ。」  
しばらくして、二人とも落ち着き、みずきが風野に聞く。  
風野も迷わず、彼女を抱きしめ…答える。  
互いに視線が交差し…みずきが目を閉じる。  
 
「ん……っ……」  
二人の唇が触れ合う。  
風野に抱きついていたみずきの腕に、力がこもる。  
ついばむようなキスの後…ぐっと二人の距離が縮まる。  
くちゅくちゅと舌が絡み合い、唾液が互いの口内へ行き渡る。  
「んっ!ふぅっ…ぁっん……!」  
キスだけで感じているのか…みずきの身体がぞくぞくと振るえる。  
目をきゅっと閉じ、頬を真っ赤にしながらも、懸命に舌を絡め、唾液を飲み込んでいく。  
 
「ぷはっ…!はぁっ…ふぅっ…」  
口を離すと、唾液の糸がキラキラと輝いて切れる。  
みずきの表情はすっかり惚けた表情で風野を見つめている。  
風野も堪えきれず、みずきを布団へ押し倒した…  
 
……  
「んっ…ぁふ…!はぁっ、あっ…かざっの…くぅ…っん!」  
ユニフォームのボタンをはずされ、胸を愛撫されているみずきの声があがる。  
風野は、彼女の胸に吸い付き…硬くせりあがった突起を舌で転がし、もう片方を指先で押しつぶす。  
次々と与えられる刺激に、みずきの身体がびくびくと震える。  
「かざのっ…くんっ、もっと…もっとしてっ…!」  
「んっ……」  
更に愛撫をせがまれた風野は、彼女の乳首に軽く歯を立てる。  
電撃の走るような、強烈な感覚に、みずきのからだが弓なりにのけぞる。  
「ひゃぅぅっ…!だめっ……いっ、きもち…いいっ…!」  
続けざまに乳首に歯を立てられ、みずきの嬌声がより切なくなる。  
やがて、絶頂が近づいているのか…みずきの身体が震え始める。  
「やぁっ…だめっ、だめぇぇっ!イッちゃ……イくっ…!イッ……ひぁあぁぁぁぁぁっ!!」  
刺激に耐え切れずに…みずきは絶頂へ達してしまう。  
びくっ、びくっ!と身体が痙攣し…少ししてぐったりと布団に倒れる。  
 
「イッちゃ……ったぁ…」  
「うん…すごい可愛かった…」  
絶頂の余韻に頬を染め、うっとりとした表情でみずきはつぶやく。  
そして、頭をなでていた風野の指先にそっと唇を近づける。  
「今度は…ワタシが気持ちよくしてあげるね。」  
「ん……」  
そして、みずきの唇が指先にくっつく。  
ぷにぷにとしたやわらかい唇は、非常に心地がよい。  
そのまま、ぺろっと舌でなめ上げ…ゆっくりと抱きついてくる。  
「んふ……はむっ…」  
「んっ…」  
彼の目の前で妖艶に微笑んだ後、首筋に軽く噛み付く。  
 
「ぁふっ…ふっ…んっ……」  
みずきの愛撫は、数分以上続いている。  
首筋に吸い付き…その後は、耳を甘噛みし、耳の中を舌でくすぐる。  
そして再び首筋をちろちろと舌でなめて…それの繰り返しだった。  
猫…どちらかといえば小悪魔の誘惑にも近いその愛撫に、風野はただじっと耐えるしかなかった。  
「んふっ…ちゅ……風野くん…どんな感じ…?」  
「ん……結構辛いかな……」  
「ぁは…そっかぁ…」  
ひとしきり、彼を攻め立てたみずきは、今度は彼の下半身に視線を集める。  
そこは、ユニフォームのズボン越しに…興奮をあらわにする怒張したモノが隠されている。  
みずきはこくんっと喉を鳴らし、ゆっくりと彼のズボンを脱がせていく。  
 
「ふわ…おっきぃ…」  
トランクスもまとめて脱がせ、立派に勃っている彼の肉槍に彼女はぽ〜っと見つめていた。  
そしてそっと手を沿え…ゆっくりとしごきたてる。  
「んっく……」  
自分以外の手でされる感覚に、風野は思わずおとがいをそらす。  
しばらく、てでかきたてられ…やがて、ゆっくりとみずきの口が近づいてくる。  
「……はむ…」  
「んっ…!」  
手とは違う…柔らかい感触が彼を襲う。  
最初は、先端をちゅ、ちゅっとついばむだけだったが、次第にその攻め方は大胆になってくる。  
 
「んっ!…ふ……ぢゅっ…ちゅっ、ちゅぅ……んく、んっ…!…ぷぁっ…はふっ、んんっっ…!」  
ぢゅるっ…ぢゅ、ちゅぷ…ちゅぷっ、ちゅぷっ……  
モノを咥え、舌で先端をぐりぐりと攻め立て…そして勢いよく吸い付いて、その後に頭を動かす。  
ちゅぽちゅぽと頭を動かすたびに、粘液を棒でかき回すような音が部屋内に響く。  
彼女の頭を撫でてやりながら、風野はその快楽に身体を震わせる。  
(す、凄い…気持ちいいっ…)  
今まで、フェラチオがどのようなものかは…アダルトビデオくらいでしか見たことが無かった。  
それを…今、まさに恋心を抱いていた女の子が目の前で行っているのだ。  
それだけで、彼は絶頂に達してしまいそうだった。  
 
「んっ、んっ!…んっ、ふっ、んんっ〜…!」  
次第に、頭を動かすスピードがあがり、音もより大きく響くようになる。  
「みずきっちゃ…!で、出るっ…!」  
「……っ!…んっ、ん……!」  
びゅるっ…!  
言葉より先に。  
彼の先端から、勢いよく精液が放出される。  
予想外の射精に、みずきはびっくりして目を見開くが、口を離そうとはしなかった。  
 
びゅるっ、びゅ!びゅ…びゅっ…!  
断続的に、彼女の口内へ…粘り気の強い精液が放出されている。  
「んっ…んんっ…んく、ん…んくっ…」  
みずきは目を細め…それを口の中へ溜め込む。  
やがて、放出が収まり…彼女はゆっくりと口を離した。  
「んっ…ん!…くふっ…んっ…んんっ…!」  
こくっ…こくっ…と喉を鳴らし、精液を飲み込んでいくが…やはり、辛いのだろうか。  
目じりには涙が浮かんでくる。  
すべてを飲み込んだ後、みずきは顔をしかめた。  
「うぅ〜っ…苦いっ…」  
「じゃあ、無理しなくて飲まなくても…」  
「うぅ〜…だってぇ…」  
頬を膨らませて不満を訴えるみずきをなだめながらも、風野は彼女を抱き寄せる。  
頭を撫でてやると、すぐに嬉しそうに身体をこすり付けてくる。…まるで本当の猫のようだ。  
「…風野くん…」  
「ん…?」  
「今度は…ワタシをもっと気持ちよくして…」  
「ん、わかった。」  
布団に横たわるみずきのズボンのベルトに手をかけ、金具をはずし、ズボンを脱がせる。  
 
「ぁ…ん……」  
既に彼女のショーツは、ぐっしょりと濡れそぼっており、下着としての機能をほぼ失っていた。  
そのショーツも、彼の手によって脱がされる。  
うっすらと生えた恥毛に隠され、彼女の秘所があらわになる。  
ひくひくと刺激を求め震えるそこは、非常にエロティックだった。  
「風野くん…っはやく…はやくしてっ……」  
腰をくねらせながら、彼女自身も快楽を求めせかす。  
風野は彼女の足を開かせ、そこに顔をうずめる。  
そして、秘所にそって舌を動かし始めた。  
 
「ひぅっ…!んんっ!は、ぁぅっ!舌っ……舌がっ、きもちっ…いっ……いいっ…!」  
ぴちゃぴちゃと音を響かせ、溢れる愛液をすくいみずきを攻め立てる。  
舌でひだを攻め、その膣口をぐりぐりとかき回し…そしてぷっくりと腫れたように固くなったクリトリスをこねくり回す。  
みずきの身体も刺激を受けるたびにびくびくと震え、秘所からは愛液がとろとろと溢れてくる。  
「みずきちゃんのここ…どんどん溢れてきて、舐めてもきりが無いよ…」  
「ゃん…言わないでっ…きゃぅっ!ふぁぁん!」  
一番敏感なクリトリスに歯を当てられ、彼女はおとがいをそらす。  
風野も続けざまに、そこを刺激する。  
「やぁぁっ!だめだめっ、だめぇ!そんなにっ…ひぅ!したらっ、イッちゃ……ぁ、あっ…あぁぁああぁーっ!!」  
 
びくびくっ!びく……!びくんっ…!びくびくぅっ!!  
 
クリトリスへの愛撫に耐え切れず、みずきは絶頂へ達してしまう。  
ぷしゃあぁっと潮を吹くまで攻め立てられ、彼女はくてっと身体を脱力させる。  
口を離した風野は、すぐに彼女へ覆いかぶさる。  
「みずきちゃんっ、俺…もう我慢できない。」  
「わたしもっ、風野くんがほしいっ……風野くんにめちゃくちゃにしてほしいの…っ…」  
互いに発情しきってしまい、抑えの効かなくなった本能を発散させようと、身体を重ねあう。  
 
風野は、自分の分身を彼女の膣口に押し当てる。  
「きてっ…きて、風野くんっ……!」  
「みずきちゃんっ…」  
腰に力を込め、モノを押し込むと…想像を絶するほど柔らかく、狭い膣内が彼の肉槍を包み込む。  
途中、処女膜に阻まれるが…くっと腰を押し付けると、ぷつりとたやすく破け奥へと導かれていく。  
「んんっ!…いったぁっ…」  
「あ、も、もしかして……初めて?」  
「うん…処女は、好きな人に…あげたかったから……」  
「みずきちゃん…」  
破瓜の痛みに、顔をしかめるみずきだが、すぐに恍惚な表情へと変わる。  
風野は耐え切れずに、腰を動かし始めた。  
 
みずきの膣内は驚くほど気持ちがよかった。  
引き抜こうとすると、きゅっと締め付けて離さないかと思えば、押し込むとその侵入を阻むようなしめ付けが彼を襲う。  
「ぁっ、あふ…ぅん……!ぁ、はっ…!いっ…気持ちっ、いっ……!」  
みずき自身も風野の動きにあわせ、腰を動かして快楽を得ようとする。  
ぐちゅぐちゅと卑猥な音が部屋に響き、風野とみずきの呼吸が次第に荒くなってくる。  
膣内の締め付けがよりいっそう強く、きつくなってくる。  
そろそろ、限界が近づき…風野はより激しく腰を振り乱す。  
 
「みずきちゃん、みずきちゃんっ……そろそろっでるっ……!」  
「あっ、あ、はっ…!いいっよ!中、中にっ!一杯……きてっ、きてっ……!!」  
みずきが彼の腰に足を絡め、ぎゅぅっと抱きついてくる。  
そして…  
 
びゅるっ!!  
「ひぁぁっ…!あっ!…中っ…あつっ……!!」  
一発目の放出を受け、みずきの身体がびくっと跳ね上がる。  
 
びゅるっ、びゅ!びゅるぅっ!!  
「ああぁっ…いっぱ……い…出てっ…とけちゃ……ぅっ…!!」  
続けざまに、膣内に熱い放出がなされ、みずきはたまらず身体を震わせる。  
ほぼ同時に、二人は絶頂へ上り詰めた。  
「はぁっ…はっ…みずきちゃ……ん…」  
「かざのく………っん……」  
抱き合ったまま、二人は目を閉じ……唇を重ねた。  
 
「みずきちゃん、服着ないと風邪引いちゃうよ?」  
「うん…でも…とまらないよ…」  
服を着かけた風野の目の前で、みずきが秘所を広げている。  
そこからは、先ほど彼が吐き出した精液がとろとろと溢れている。  
「すごいね……精液って、こんなに出るんだ…」  
「うーん…だからって、広げなくても……」  
まじまじと溢れる精液を見ているみずきに目を合わせづらく、思わず視線をそらしてしまう。  
「ねえ、風野くん?」  
「ん、何?」  
「…次も、二人で勉強したいな。」  
「…俺も。」  
「ん…♪」  
顔を赤く染めて、聞くみずきを抱きしめ、風野は彼女の頬に口をつける。  
みずきは嬉しそうに抱きしめ返して、顔をほころばせた……  
 
……  
「風野くん、風野くん!」  
耳に響く、少女の声。  
しばらくして…「起きろねぼすけー!!」  
 
ガッ!!  
「いでっ!な、なな…??」  
頭に鈍い痛みを受け、彼はあわてて飛び起きる。  
見ると、みずきがジト目でこちらをにらんでいた。  
「もぉ、勉強中に寝ちゃうなんて…」  
「え、え……ゆ、夢っ?」  
「…どんな夢見てたの?」  
「い、や…なんでも…」  
(そ、そうか…そうだよなあ。デキ過ぎてると思ったし…)  
夢だった事にホッとしたような、がっかりしたような表情を浮かべ、再び手をつけていたテキストへと向かう。  
「ねえ、風野くん?」  
「ん〜?」  
「…風野くんには、好きな人っている?」  
「…!?」  
 
あながち、正夢になるかもしれない。  
このとき、風野は感じた………  
 
〜Fin〜  

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