「情報が欲しいんでしょ?」
明里はくすりと笑って鈴の顎を掴む。
「先生の、ためになるのか?」
鈴はやや警戒しながら尋ねる。
そんな鈴の様子を目を細めて笑うと明里は鈴の耳元に唇を寄せた。
「ご自分で判断したら?…それともここで逃げ帰る?それでもいいけれど、逃げるなら私はあなたを吉田の色小姓だと思うわよ?」
「ふざけるな!そんなわけないだろう!」
あっさりと乗ってきた鈴に明里はほくそえみながらそのまま首元に顔を埋めた。
首筋をなぞるように舐めると、顔を離して囁いた。
「じゃあ、いらっしゃい?おしえてあげるわ」
明里は情報以外のこともね、と心の中で呟いた。