月明かりが窓からかすかに漏れるだけの薄暗い小屋の中
ドアを閉めると二人は再度抱きあった。
「ヒッポ様…ユーリ、怖いですわ。暗くて…ヒッポ様がよく見えませんの。」
「大丈夫です、ユーリさん。手を…身体をこうして離さないで…僕の声を聞いて下さい…ね?」
「はい、ヒッポ様。安心…しますわ。こうしていられて…ユーリ、とても幸せです。
ヒッポ様も…ユーリを感じて下さい。ユーリは、暖かいかしら?」
上目遣いで見つめられ、額を寄せ合い、さらに近くでお互いを見詰め合う。
遠慮がちに、そっと手を握られる。その可愛い仕草に思わず微笑み、ヒッポも手を握り返した。
「ユーリさんと居ると、心が温かくなります…でも、ユーリさんの手は…少し冷たいですね」
「えっ…でも、でもユーリ…顔も身体も何故かすっごく熱くて…」
火照っているのであろう頬を両手で包み、恥らう姿にヒッポは愛おしさと共に劣情を感じた。
「ユーリさん、可愛いです…もっと、こっちに来て、貴方を見せて下さい」
「えっ…ヒッポ様…きゃっ…あぁ…」
ヒッポはユーリに愛をささやきながらドレスのリボンをひとつずつ解いていく。
ドレスを脱がし、床にドレスを落とすとユーリは下着一枚の姿となる。
小ぶりでかわいらしい胸、華奢すぎるウエストが露わになった。
かわいいお尻にはちいさなリボンのついたピンク色の下着を身に着けていた。
月光に白く浮かび上がるユーリの裸体…ヒッポはその姿から目が離せなかった。
「ゆ、ユーリさん…っ……」
「あぁん、見ないで…恥ずかしいです、ヒッポ様ぁ…ん」
早くユーリの体に触れたい気持ちを抑え、自分も上着を脱ぎ、床に放る。
ヒッポはユーリを抱き上げると脱いだドレスとヒッポの上着を敷物のようにし
その上に横たわらせる。
「ひ、ヒッポ様…優しくして下さい…」
「ええ…ユーリさん…僕もう…あなたに触れたくて…我慢ができません…!」
そう言うとユーリに覆いかぶさり、小さな手のひらでユーリの
胸をさすった。手に吸い付くような肌、かわいらしい小さな膨らみ。
…その頂点のピンク色の突起を手の腹で包むように転がしながら愛撫していった。
感触はふんわりと柔らかく、流れる髪からは甘い香り…少しだけ汗の味。
「ぁん…んっんっ…ふぁ…いやらしぃです、ヒッポ様…ヒッポ様・・・っ」
胸を弄ばれ恥じらい、真っ赤になりながら…でも身体を隠すことはせず
両手で顔を覆い、ヒッポの名を何度も呼ぶユーリ。
「ユーリさんっ…ユーリさぁんっ…んっ…」
ユーリの胸にに啄む様なキスを落とした後、乳首にねっとりと舌を絡ませたり
押しつぶしてみたりする。
「可愛いです、ユーリさんの胸…じゃあ…こっちは…?はぁっ…」
「ひゃんっ、そっちはダメですわ、ユーリ…ユーリ…ひゃうんっ」
舌を乳首の上から段々と下へ滑らせ、おへそを舐めたところで唇を離した。
すっかり興奮したヒッポは、ショートパンツを膝までおろし猛り立ったモノを
少し楽にさせると肩で荒い息をした。
膝を使って足を少し開かせ、ユーリの秘所の割れ目〜肉芽の上のあたりを
下着ごしに指で擦る。可愛い下着は既にユーリの愛液でヌルヌルになっていた。
「と、取りますよ…このままじゃユーリさん…気持ち悪いですよね…?」
ヒッポの普段からは想像できないようなギンギンとした雄の目は、すっかり濡れている
下着が張り付いたユーリの秘所に注がれる。
シュルシュルとサイドのリボンを解き、割れ目に密着した下着を剥がすように
取ると、秘所から下着へとつうっと愛液の糸が引いた。ヒッポが息を飲む。
足を開かされたままのユーリは、その場所をヒッポにじっくり見られてると
気づくと涙を貯めてイヤイヤと首を振った。
「大丈夫です…ユーリさんのココ・・・すごく綺麗です」
そういうと視線を注いだまま、ヒッポはユーリのクリトリスに唇をつけ
舌先でつつくように…舐るように舐めはじめた。
「ひゃぁんっ!…そんなぁ…ん!あっあっぁっ!ダメぇ、ヒッポ様ぁ…
そんな所舐められたら…ユーリ…おかしくなっちゃいます…」
「ユーリさん…僕も…僕もおかしくなりそうです…もう我慢が出来ない…
一つになりましょう…」
「んっ…はい…ヒッポ様…」
ヒッポは唇を離すと大きくなったモノを取り出し、自分も全裸になった。
ユーリがどこかうっとりしたような、怯えるような小さな声を出す。
「ユーリさん、僕も初めてですから…二人で…」
「ヒッポ様…初めて同士なんですのね…」
確認し合い、深いキスを交わす二人。舌を絡ませる大人のキス…
自分のモノを握り、ユーリの秘所を指でまさぐり、入り口を確認すると
そっとモノを押し当てた。
ここに、僕が入っていくんですね…ユーリさん…
少しずつ押し進めていくと、今まで感じたことのない快感が全身を痺れさせた。
気持ち…いい…。ユーリの中は、狭くて熱くて…ぬるぬるしていて…
「ふっ………んんっ…ヒッポ様ぁ!」
痛いのであろう、ユーリが堪えきれず悲鳴をあげるが、ヒッポは劣情に
勝つことが出来ず、そのままユーリの中を貪った。
「うれし…ヒッポ様…んぁっ…私達今…ひとつになってるんですのね」
愛しい人から与えられるものなら痛みさえも愛しい、とユーリが小さな声で囁いた。
「ええ…ユーリさんっ…ハァハァ…」
「ふっ…ふっ…はぁっ…」
「あんっ…ひゃっ…いやぁ…」
耐えるような表情で唇を噛んでいたユーリだったが
段々可愛らしい声を上げるようになり、ヒッポの腰の動きはさらに激しく打ち付けられる。
小屋には二人の喘ぐ声とくちゅくちゅとアソコが擦れる音が響いた。
「あ、あ、あぁっ、だめ…ユーリ、ユーリもぉ…ああぁぁんっ!」
「ユ、ユーリさんっ…で、出ちゃいます…はぁぁっ」
絶頂に達したユーリがいつもよりも少し高い声を出し、体を大きく反らした。
と、同時にヒッポもユーリの中に熱いものを放つ。
「はぁ…はぁ…」
どれほどそうしていただろうか。
月光の下で結ばれた二人を、朝日が照らしていた。
夜は明けたのだった…愛しい人との結びつきによって。
「ヒッポ様…これからはずっと、お傍に置いてくださいますか?」
「ええ、もちろんです、ユーリさん…愛しています」
「はい…」
月の綺麗な夜…沢山の悲しい別れ、そんな思い出の中に一つ…
新しい、暖かいはじまりの思い出が生まれたのだった。
抱き合ったまま二人は思った。叶わない想いなど…明けない夜などないのだ、と…