第一章 捕獲  
 
「今日も全然駄目だあ。」  
甲板の上で男が叫んだ。  
底引き網から船上に水揚げされるのは小さな魚が数える程だ。  
ここ何年かで魚は捕り尽くされ、この漁場では魚が獲れなくなってしまったのだった。  
甲板の男は、操縦室から降りて来た男に愚痴をこぼす。  
「このままじゃのたれ死んじまう。」  
男の名は二郎。甲板に降りてきた男は兄の一郎だ。  
この船には、もう一人三男の三郎が乗っているが、今、寝室で休んでいる。  
「仕方がない。少し遠出するか。」  
「だな。法律がどうこう言ってる場合じゃねえや。」  
一郎の提案に二郎は同調した。こうして、さらに沖へ向かうことになった。  
 
底引き網で海底をさらえる。するとかなりの量の魚が獲れた。  
「やっぱ、このへんは荒らされてないからよく獲れるな。」  
よく獲れるのも当然だ。なぜならここは禁漁区域。普通の船ならこのような場所で操業などしない。  
「この調子でどんどん行こうぜ。」  
二郎は張り切った声で言った。  
 
何回か網を潜らせては、船上に魚を揚げることを繰り返しているうちに、  
見慣れない魚が網にかかっているのが見えた。  
なにやらピンク色の、体長1ートルを超えそうな魚だ。  
「あれは?」  
 
よく見ると、それは魚ではなかった。  
ピンク色の尾ひれに人間の上半身を持つ生物、人魚だった。  
それが網に絡まって不自由そうな体勢で尾ひれをぴちぴちさせている。  
髪は金髪で長くとても美しい。  
「こりゃ珍しい。人魚がかかった。」「こいよ兄貴!人魚がかかったぜ!」  
その声に一郎は二郎のそばに駆け寄る。  
「おー。ほんとに人魚だ。」  
人魚は、まじまじと珍しそうに眺める2人の方を見て、  
やや引きつってはいたがにっこり微笑み、そして声をかけた。  
「こ、こんにちは。いい天気ですね。」  
 
「おい、しゃべったぞ。」  
「ああ。」  
 
二人は唖然としているが、さらに人魚は話し掛けた。  
「わたしは、北太平洋のマーメイドプリンセスるちあ。」  
「驚かせてごめんなさい。ここから出してもらえませんか?」  
しかし、まだ二人は唖然としている。  
 
「(あー、もうサイアク。ついてないなあ。)」  
 
るちあは、今日のことを振り返りそう思った。  
 
海のあちこちで漁が行われているのは日常のことである。  
いくらドジなるちあでも、海中を泳ぐ時にはそのようなところを避けるようにしているし、  
サメなどの他の獰猛な生物にも細心の注意を払っている。  
底引き網にかかることなど本来ありえないことだった。  
この日は、敵である水妖たちの見事な罠に嵌まってしまい、仲間の波音、リナとはぐれたのだ。  
それでも、なんとか得意の歌で水妖を撃退することはできた。  
しかし、背後から迫る網に気づくのが遅れてしまったのだ。  
 
るちあは少し遠慮がちに話し掛ける。  
「あのー。苦しいので出してもらえると、嬉しいんですけど…。」  
 
そう言われて、比較的素直な性格の一郎は機械で網を広げる操作をした。  
それを二郎はさえぎろうとする。  
「ち、ちょっと待てよ。兄貴!」  
 
その声も間に合わず、網の中の獲物が甲板に打ち広げられた。  
 
「ふぎゃっ。」  
網が少し高いところで広げられたため、「びたっ」という音とともに、  
るちあの体は甲板に打ちつけられてしまった。  
 
「なんで網から出しちまうんだよ。」  
「いや。つい。」  
二郎は一郎に耳打ちする。  
「こんな獲物めったにかかんねーぞ。」  
「見世物にするとかどこかに売るとかすれば、大金が手に入るじゃねーか。」  
「あ。そうか。」  
 
「あいたたた・・。」  
二人が見た時、るちあは上半身を起こすところだった。  
そして、るちあは2人をちらっと見て、軽く会釈をした。  
「どうもお騒がせしました。」  
そしてくるりと向きを変えた。  
「それじゃ失礼します。」  
 
海の方に向かおうとしたるちあの、ツインテールに結わえた髪の片方を、二郎は掴んだ。  
「まあそう言わずにゆっくりしていったらどうだい?人魚のお姫様。」  
 
るちあは振り返り、二郎を見上げた。その目はぎらぎらと光っている。  
恐怖を感じたるちあは叫んだ。  
「放して!!」  
るちあは、二郎を振りほどき必死に逃げようとする。  
「おとなしくしろ!」  
右手で髪を掴んだまま、左手で、暴れるるちあの背中の紐を掴んだ。  
力いっぱい引っ張ったため、ビーズがちぎれて勢いよく床に散らばる。  
「きゃあっ!」  
マーメイドは、貝殻を模したブラジャーをしている。  
そしてその紐は大きな真珠のビーズを繋いで出来ているのだった。  
るちあは、落ちそうになるブラジャーを片手で押さえながら、なおも逃げようとする。  
「兄貴!何見てんだよ!一緒に捕まえろよ!」  
一郎はそう言われ、とっさにるちあの前に立ちはだかった。  
 
前方を塞がれたるちあは、暴れるのをやめて一郎を見上げる。  
その大きく澄んだ青い瞳には、恐怖の色が浮かんでいた。  
 
「お願い。見逃して。」  
「どうする?」  
一郎の問いかけに、二郎は首を横に振る。  
「これ以上手荒な真似をされたくないならおとなしくするんだな。」  
「そんな・・。」  
愕然とするるちあは、もう片方の手を胸元にそっと手をやり、ぎゅっと握った。  
その瞬間、手の中が明るく輝きだした。  
 
「なんだ!?」「何か隠してるぞ。」  
一郎は叫んだ。それを聞き、二郎はるちあの前に回り込み、  
るちあの手を力ずくで胸から引き剥がそうとする。  
「一体何を隠してるんだ!?見せろ!!」  
「いや!やめて!。お願い。」  
はずみでピンク色のブラジャーが床に落ちた。  
るちあの腕の蔭から白い膨らみとその先端のピンクの突起が見え隠れする。  
なおも抵抗し、両手で光り輝くものを堅く握り締めているるちあに、二郎は業を煮やした。  
「じゃあこれでどうだ?」  
二郎は、その白い膨らみの一つを鷲づかみにし、思い切り揉みしだいた。  
「ああああっ。」  
るちあの握り締める力が一瞬弱まった。  
「今だ!!」  
一郎も加わり、それぞれ片方づつるちあの手を掴み、力ずくで胸から引き剥がした。  
るちあの胸を覆うものはもはやなく、淡いピンクの突起を持った染みひとつない白く大きな膨らみと、  
光輝く貝型のペンダントのすべてがあらわになった。  
「なんだこれは?」  
二郎はペンダントをむしり取った。すると、光は途絶えてしまった。  
「お願い!返して!」  
「いやだね。なかなか値打ちありそうじゃねえか。これはもらっておくぜ。」  
「お願い・・。」  
懇願するるちあの言葉は聞かずに、手に残った感触を味わうように二郎は言う。  
「しかし、いい乳してるぜ。人間じゃないのが惜しいぜ。」  
るちあは、肩を落とした。  
 
「さてどうしようか?」  
一郎は二郎に問い掛けた。  
「そうだな。物置にでも閉じ込めておくか。」  
 
こうしてるちあは、両腕を掴まれ、物置まで引きずられ、閉じ込められてしまうのだった。  
 
 
第二章 脱出  
 
物置にはいろいろなものが置かれていた。内部はそこそこ広い。  
天井に近い高いところに明かり取りの窓が開いている。  
 
その中央で、るちあはへたり込んでいた。  
 
波音とリナは無事だろうか?いや、彼女たちはしっかり者だから無事逃げ切っているだろう。  
むしろのるちあのことを心配しているに違いない。  
少しの間でも真珠が輝いたので、るちあに危機が迫ったことは気づいているはずだ。  
「みんな必死になってわたしのこと捜してるだろうな。」  
「真珠も取られてしまったし、どうすれば?」  
いつもなら、ヒッポが真珠レーダーで居場所を突き止めてくれるはずだが、今回は事情が違った。  
この間の水妖の襲撃でもヒッポが助けに来てくれたのだが、その時に真珠レーダーが壊されてしまったのだ。  
修理するには部品の調達に1ヶ月ほどかかるとのことだった。  
ヒッポからくれぐれも迷子にならないように注意されていた矢先だった。  
自分のドジさ加減が、本当に嫌に、そして情けなくなってくる。  
「あー。わたしってほんとにドジ。」  
 
(「おまえってほんとドジだな。」)  
恋人の海斗によく笑いながらそう言われていた。でも海斗はそんな自分を好きだとも言ってくれていた。  
そのことを思い出すとなんだか元気が湧いてくる。  
「真珠はともかく、ここから抜け出さなくっちゃ。くよくよしていられない。」  
『両足』でるちあは立ち上がり、明かり取りの窓の方を見上げた。  
窓を破ることができれば人が何とか一人潜りぬけることができそうだ。  
 
「ほんとかよ?」  
三郎は眠い目を擦りながら言う。  
「嘘じゃねえよ。飛び切りの獲物だぜ。今物置に閉じ込めてあるんだ。」  
二郎はずっと寝室で休んでいた三郎に、先ほどの出来事を話した。  
「嘘だと思うなら見に行こうか?。」  
こうして三人は物置へ向かった。  
 
「ガンガラガシャーン」  
三人が物置へ向かう途中、大きな音が聞こえた。  
「何だ?」  
三人は物置の前に急いだ。  
とりあえず、二郎が中に入り様子をみることにし、あとの二人は入り口の前で待機することにした。  
二郎は鍵を開け、中に入りドアを閉めた。  
 
前を見ると、明かり取りの窓の下に箱やら何やらを積み重ねてあり、土台が作られている。  
そして金属製のバケツが前に転がっている。  
どうやらこれが発した音のようだった。窓は開いていないので、そこから逃げ出してはいないようだ。  
 
横から突然、木の棒が襲い掛かってきて、二郎の頭を直撃した。  
痛みは走るが、気を失うには程遠い。  
「なんだあ?」  
木の棒が襲ってきた方を見ると、一人の少女がモップを握りしめていた。  
少女がもう一度、モップの柄を振り下ろそうとするが、二郎は右腕でガードする。  
「その程度の力で俺を倒せるとでも?」  
「えーい!」  
少女が叫んだ次の瞬間、股間に激痛が走った。  
「ぐ!!!!?」  
あまりの痛みに声にならない声を出し二郎はうずくまった。  
少女の放ったキックが股間にジャストミートしたのだ。  
股間のぐにゃりとした何とも言えない感触が足に伝わる。  
「(うわ〜。でも今のうち。)」  
二郎の上を飛び越え、ドアに向かう。  
そしてドアを開け、逃げ切れると思った瞬間、  
「はっ。」  
少女は驚きの声を漏らした。ドアの前に立った二人の男に、逃げ道は塞がれていた。  
二人が一歩前へ踏み出すと、少女は後ずさった。  
 
二人は、少女を上から下まで舐めるように眺めた。間違いなく人間の少女だ。  
しかし、どういうわけか全裸だ。その全裸の少女が怯えた表情でこちらを見ているのだ。  
髪は、先の人魚ほど長くなく、肩より少し長い程度で色は金色を少し茶色っぽくした色をしている。  
二人の視線を遮るかのように、左腕で胸の膨らみを覆い、  
右手で両太股の間にそっと手をあてがっている。  
よく見ると右手の脇から髪と同じ色をした毛がうっすらと光に反射しているのが見える。  
 
二郎はようやく起き上がった。しかし、あまりの痛さにキレてしまっていた。  
「ぐおおぉ。痛てえじゃねぇか!!!」  
少女は驚き二郎の方を向いたものの、無防備だったため、  
平手打ちを頬にまともに食らってしまった。  
「きゃあ!!」  
少女の体は壁に飛ばされ鈍い音が響いた。少女は頭を強く打ち気を失ってしまった。  
 
そう、るちあの脱出は失敗してしまったのだ。  
 
 
第三章 身体検査  
 
少女は横たわっていた。そしてそれを取り囲む男が3人。  
「あー。まだズキズキ痛てえよ。」  
二郎は股間を気にしながら言う。  
「しかし、人魚を閉じ込めたはずなのになんで人間の女の子が?」  
一郎は不思議そうに言う。  
「兄貴達、いつも金が欲しい欲しいと思ってるから、幻覚でも見たんじゃないのか?」  
「そんなはずはない!!」  
三郎が二人をからかうように言ったのを、二人は強く否定した。  
「じゃあこの娘が…?」  
三人は少女の方を見た。  
 
二郎は、少女の体を仰向けにして調べた。  
頬はさっきぶたれたせいで少し赤くなっているものの、とても可愛いらしい顔をしている。  
髪は肩より少し長い程度で、頭の左右を赤いリボンで結わえている。  
他に身に付けているものは、左手首には時計のような形をしたブレスレット、  
右手の薬指には、二つのハートを重ねたデザインの指輪をしている。  
柔らかそうな白い肌には一点の染みもなく、胸の膨らみの先端は、  
先の人魚と同じように淡いピンク色をしている。二郎は少女の両足を軽く開かせた。  
 
両足の付け根の間にある白い秘唇はぴったり閉じていて、  
その上方には、髪と同じ色の恥毛が生えている。濃くはないがかといって薄いわけでもない。  
秘唇を指で少し拡げてみた。白い秘唇の内側に鮮やかなピンク色の花弁が開く。  
生唾を飲み込みながら二郎は言う。  
 
「たまんねえな。」  
 
花弁がさらに大きく開くように、白い秘唇をさらに両脇に寄せた。  
ピンクの花弁の中心部には、その純潔を守る壁が存在していた。  
 
「おお。こいつ処女だぜ。」  
 
秘唇の下方のふくよかな白い肌の間を広げてみると、ぴったりと引き締まった菊紋があった。  
さらに足の爪先まで一通り調べると、二郎は言った。  
 
「間違いなく人間だな。」  
 
「あの人魚は一体どこへ?」  
一郎の問いかけに、関係ないと言わんばかりに二郎は答える。  
「まあ、そんなことはゆっくり考えるとしてだな。とりあえず慰めてもらうとするか。」  
「はあ?」  
「鈍いな二人とも。」  
そう言いながら、ズボンを脱ぎ出した。  
「この娘のせいで、俺の大事なところがひどい目にあったからな。」  
「ちゃんと機能するか確認しないと。」  
 
「おい。起きろ。」  
少女の顔を軽く叩く。  
 
「うーん・・。」  
少女は声を発するものの意識は朦朧としているようだ。  
二郎はさっき人魚にしたように胸を揉みしだいた。  
 
「ひゃぁあ。」  
少女は驚き上半身を飛び起こした。その少女の見た最初の光景は、赤黒い色をした棒だった。  
それが眼前で直立していた。  
少女は、すぐにそれが何かわからなかった。  
視線を下から上に移し、全体像からそれが何なのか理解した。  
それは男の股間から生えた、赤黒く怒張した男性器だった。  
「きゃあああああ。」  
少女は悲鳴を上げ顔を背けた。  
普通の人間の少女なら自分の兄弟や父親のを見たことがあるだろう。  
しかし女ばかりのマーメイドの国で育ったるちあは、実際のものはほとんど見たことがなかった。  
学校の保健の授業でそれをどのように使うのかは学んでいた。  
しかし、これほど巨大になるとは思ってもいなかったのだ。  
そしてそれはさらなる恐怖を感じさせるには充分だった。  
 
 
第四章 喪失  
 
「やっぱこうでないとな。気を失ってると面白くねえや。」  
 
二郎は少女の秘部に手をやり、秘唇の上端部分を刺激する。  
 
「いやぁ。やめてぇ。」  
 
咄嗟に少女は、体を丸め膝を抱え込んだ。太股で二郎の手を強く挟みこみ震えている。  
「はははっ。威勢がいいな。」  
こうなると、大の男でも太股を広げるのは困難である。しかしここには他に男が二人いるのだった。  
 
「頼んだ。」  
 
一郎と三郎は、やれやれといった表情をしながら、それぞれ片方ずつ少女の両足首を持ち、  
両側に引っ張った。  
 
「いやぁ。いやぁ。」  
 
少女も必死だ。しかし、二人の漁師の力強さに敵うはずもなく、  
両足を持ち上げられ広げられてしまった。  
一瞬、秘部があらわになるが、少女は咄嗟に秘部を両手で強く押え込んだ。  
今、少女は両肩と頭が床に付き、背中から腰にかけて宙に浮いた状態だ。  
 
両足を広げられた少女の前に、男が立っている。  
「抵抗しても無駄だぜ。」  
二郎は少し屈み、両胸の膨らみの先端をやさしくつまみあげた。  
「ああっ。」  
少女の目を見ると、いっぱいに涙を溜め怯えていたものの、こちらを睨み付け、  
あなたたちの思い通りにはさせないという意志を感じさせようとしていた。  
二郎は、そんな少女のささやかな抵抗を鼻で笑うかのごとく、  
つまんだ先端をリズミカルに揉み始めた。すると、先端が次第に固くなってくる。  
 
「体は正直だな。」  
 
少女は目を閉じ唇を噛んだ。なんとか体の反応を押え込もうとしているようだ。  
二郎はなお、先端だけでなくその周囲もやさしく刺激し続けた。  
次第に、少女の息が荒くなり、ついに声が漏れた。  
 
「はあっ。」  
 
すかさず、二郎は少女の胸の先端を思い切りつねった。  
 
「きゃあああっ。」  
 
痛みに対し反射的に、秘部を覆った手を放してしまった。  
すかさず二郎は怒張した肉棒に手をやり、少女の秘唇に押し当てた。  
肉棒の先端がその間に潜り込む。  
 
「いくぜっ!」  
「やめてええええっ!!」  
二郎は少女の腰を両手で持ち、肉棒で思い切り貫いた。  
「ぶちゅっ」とした感触とともに、肉棒は半分くらいまで少女の体内に入ってしまった。  
 
「きゃああああああっ!!」  
少女は目を大きく見開き悲鳴を上げた。  
 
「痛い痛いぃ。お願い。は、はやく抜いてえぇ。」  
「いい締まりっぷりだぜ。」  
二郎は少女の懇願を無視して、さらに肉棒を根元まで押し込んだ。  
「あ、あ、あ、ああぁ。」  
少女の目から一筋の涙がこぼれた。  
 
そして二郎は腰を使い始めた。抜き差しされる肉棒に少女の血が絡みついていた。  
少女は泣き叫ぶが、ひたすら抜き差しを繰り返す二郎の耳には届かなかった。  
むしろそれは、二郎を突き動かすための背景音でしかなく、  
叫び声が大きければ大きいほど、二郎は激しく動くのだった。  
 
いつしか少女の叫びが聞こえなくなったころ、  
激痛と恐怖のため放心状態になっている少女の表情を見た二郎は、絶頂に達した。  
急いで肉棒を抜き取り、少女の顔と胸をめがけて、その白い満足の証をうち放った。  
肉棒を抜き取られてもなお、少女の秘唇は開いたままとなり、  
少女自身によって染めあげられた真紅の花を咲かせていた。  
 
 
第五章 肉欲の宴  
 
放心したまま仰向けに寝かされた少女は、誰も押え込む必要はなかった。  
「次は兄貴達が楽しめよ。そのために中に出すのはやめといたんだからな。」  
「じゃあ、お言葉に甘えるとするか。俺は後ろを貰うから三郎、おまえに前を譲ってやる。」  
「いいのか?兄貴。」  
「ああ。」  
さすが、海の上で協力して作業をこなすこの男達はなかなかの兄弟思いだ。  
 
二人は少女の足を持ち上げ、まんぐり返しの状態にし、大きく脚を開かせると、  
その前後に膝を落とした。  
三郎は真紅の花の中央に、一郎はぴったりと引き締まった菊紋に、肉棒をあてがった。  
そしてそれぞれ同時に押し込んだ。  
真紅の花はすんなり三郎を受け入れた。一郎の方は少し窮屈そうに、ゆっくりと潜り込んでいく。  
「ちょっと拡がっちまってるよ。兄貴の大きいからな。」  
三郎はやや不満そうに言う。  
「へへへっ。こっちはいい締まりだぜ。」  
一郎は、こっちが正解だと言わんばかりに満足そうに言った。  
 
少女の秘部は、二本の肉棒を根元まで咥え込みいっぱいに広がっていた。  
そして、ちょうどシーソーをするかのように、二人は交互に抜き差しを繰り返し始めた。  
膣と直腸の壁ごしに兄弟の肉棒の先端が擦れ合うのがわかる。  
「おおぉぉぉっ。最高〜。」  
 
それを見ていた二郎の肉棒は再び元気を取り戻しつつあった。  
「じゃあ、おれはこっちで。」  
二郎は三郎の後ろで少女の顔にまたがり、少女の口に肉棒を押し込んだ。  
舌と喉の粘膜が心地よい。口や顎を手で動かし締め付けを調節する。  
時折、歯でしごいて刺激するのも格別だ。  
 
そこまでされても、少女は放心しきったまま反応はなかった。  
男達の荒い息遣いと、肉棒が少女を貪る淫猥な音だけが響きわたった。  
 
「兄貴、もう俺イっちまう。」  
「よし、じゃあ俺も一緒に。二郎。用意はいいか?」  
「ああいいぜ。」  
 
一郎が音頭を取る。  
「3、2、1、0!!」  
三人は、同時にそれぞれの孔の奥にその満足の証を注ぎ込み、肉棒を抜きとった。  
 
二郎が放ったものが喉の奥に詰まったのだろう。次の瞬間、少女はむせ込んだ。  
「げぼっ。げほげほげほっ。げほげほげほっ。」  
それと同時に正気に戻ったようだ。  
少女は体をひっくり返しうつぶせになり、手を床に立てて上半身を起こす。  
「げほげほげほっ。おえっ。」  
少女の口から白く粘り気のある液体が滴り落ちる。  
そして、立ち上がろうとするその少女の秘部から、  
やはり粘り気のあるやや赤みがかった液体が滴り落ち、床に染みを作った。  
しかし、腰が抜けてしまっているのか足が思うように動かず、  
両膝を内側にした状態で、染みの上に「べちゃっ」と音をたてて尻餅をついてしまった。  
「ひくっ。」  
少女が声を漏らすと、先にできた染みを洗い流すかのように、少女の下に大きな染みが広がった。  
少女は失禁したのだった。  
少女はそれを恥じるかのように両手で顔を覆った。  
 
「あーあ。誰が掃除すると思ってるんだ?ってまあ仕方ないか。」  
二郎は、嘲笑うかのように言った。  
 
 
第六章 告白  
 
想像を絶する辱めを受けた少女に、無情にも二郎は問い掛ける。  
「お嬢ちゃん。人魚をどこへやった?」  
「なあ?答えないとひどいぜ。」  
 
あれほどの酷い仕打ちよりさらに酷い仕打ちがあるのだろうか?  
るちあは返答に窮していた。  
マーメイドには、人間に自分からその正体を明かしてはならないという、絶対的な戒めがあった。  
それを破った者は泡になる。そう教えられていた。  
かといって、何も答えなければ、この男達のことだ、さらに酷いこと本当にするかもしれない。  
 
るちあは、以前から純潔を捧げるのは、海斗ひとりだと考えていた。  
波音にけしかけられて、幾度か純潔を捧げようとはしたものの、  
いざとなると恥ずかしく、海斗に嫌われないかと恐くて言い出すことができないでいた。  
海斗のためだけに守り続けてきた純潔を、見ず知らずの男たちに奪われ汚されるなんて、  
こんなことならもっと早く捧げておくべきだったと後悔した。  
 
仮にこの場をうまく抜け出せたとして、  
海斗はこんなに汚れきった自分を受け入れてくれるだろうか?  
いや、きっと海斗なら、今まで以上にやさしく気遣い、そして受け入れてくれるだろう。  
るちあの秘部は、もはや痛みを通り越して感覚がなかったが、  
そんな海斗のことを想うと心が痛いのだった。  
そして、もう以前の二人には戻れないと感じた。  
 
「(もう、海斗と会えない。)」  
 
自分を辱めた悪漢たちを前に、マーメイドプリンセスとしての誇りだけは守ろうと心に決めた。  
るちあは、二郎の方を見て、涙の溜まった目できっと睨み返した。  
 
「いいわ!教えてあげる!あの人魚はわたし!!」  
「わたしは、北太平洋のマーメイドプリンセスるちあよ!!!」  
 
ついに戒めを破ってしまった。  
先ほどまでなすがままに陵辱されていた少女とは思えぬ気迫に、男達はたじろいだ。  
 
るちあは、これ以上生き恥を晒すくらいなら、  
この汚れた体と忌まわしい記憶をすべて泡にしてしまおうと考えたのだ。  
しかし、海斗への想いも一緒に泡と消えてしまうのだと思うと、悲しみが込み上げてきた。  
るちあは、天を仰ぎ目を閉じた。  
 
「さよなら。海斗。」  
 
閉じた目から大粒の涙があふれた。  
 

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