「これは……どうしたことだ!」
厳かな聖域世界にミケルの声が響いた。
しかし、その姿は普段と違い、トーガから露出した胸板には乳房の膨らみが現れ、ミケルはこぼれ落ちそうなその巨乳を両腕でおさえた。
「ミケル様、どうなさいましたか〜」
パタパタとせわしなく羽を動かしながら、フクが近付くのをみて、ミケルは慌てて顔をあげた。
幸いフクは御使いの中でも常にそばにいて、自分の世話をする立場だ。
他の御使いを呼ぶよりも幾分か話しやすいだろう、そう考えミケルはゆっくり腕を下ろした。
「みかるを取り込んでしばらくした途端……有る物があって無い物もある状態になった」
下も何かおかしい、と付け足しながら言うとミケルはふらつくように壁に手をついた。
柔らかな丸みを帯びた豊かな乳房に驚いたようにフクは大きな目を更に見開いた。
「な、な、な、なんでですか〜!」
「私が知りたいくらいだ!」
吐き捨てるように言いながら思い起こすが、ブラックビューティーシスターズを取り込んだ時には、このような体の変化は無かったはずだ。
それに、インド洋のマーメイドプリンセスもほぼ同時に取り込んだが、まだ性的に未熟な少女を取り込んで、こんな巨乳になるとも思えない。
ならば、やはりみかるを取り込んだこと……実体を手に入れたことによる反動と考えるのが納得のいく答えだろう。
「あのお方ならば解決策を知っているかもしれない……」
棟の中心にいだかれた声を持つ炎。
彼が何者かミケルは分からなかったが、その炎は暖かく、確かに信じられると感じ、ミケルは相談を持ちかけた。
しかし、予想に反し、流石に驚いたらしく一瞬炎がガス火のような色に変わった。
あんな色に変わるなんて初めて知った、そう感じながらも、ミケルは答えをまった。
「……みかるはパンタラッサの少年への愛欲を抱えたまま取り込まれた。ならば……その愛欲を解消する他解決策は思い浮かばない」
自分の実体のベースはあくまでみかるの体。
ならば、みかるの未練を断ち切り、完全に自分の支配下に置くしかないかとミケルは改めて決意を固めた。
「しかし……」
いくらなんでも、みかるの未練の根元である海斗に抱かれる、という行為は抵抗がある。
仮にも古代人類の王である自分がパンタラッサの王子とはいえ、仇敵に組み敷かれるなど不愉快だ。
ならば、何か別のことで未練を薄めていくしかない。
「フク、本当にそれが一番なんだな」
「はい、ミケル様!御使いたちに調べさせた確かな結果です」
フクがプップップッと笑いながら飛び回るのを眺め、ミケルは内心でその御使いが当てになった試しがないと悪態をつきながらも、その方法以外心当たりがないならば、仕方ないと人間の姿に身をやつした。
普段の古代ギリシャやローマを彷彿とさせるトーガではなく、シンプルな白のセーターと、濃い黒のジーンズ。
とはいえ、普段より張り出た胸と尻が目立ち、どうにも違和感を感じたがミケルは御使いの中でも比較的御しやすいレディバットと共に人間の街に降り立った。
「ミケル様……本当になさるのですか?」
「人間の少女はそれが一番失恋に効くのだろう」
「そ、そう聞いてはいますが……」
「くどい!」
きつく一喝されてしまえば、レディバットはそれ以上口を開けず、ミケルがずかずかと歩くのを見ながら、溜め息を1つついた。
人間の少女が失恋に一番効くというものそれは
やけっぱち恋愛ごっこ……
頭が真っ白になるだの、新しい恋が一番だの雑誌でも少女の噂話でも言われていたが、つい昨日まで男だった上に、今もきっちり有る物はある状態のミケルにそれをさせるのは、レディバットには気が引けた。
大体、今から出会って恋愛なんかしていてマーメイドプリンセスたちとの決戦はどうなるんだ、と不安のつきないままだったが、ミケルの背を追うレディバットは口を噤み続けた。
しばらく歩くと繁華街へとたどり着いた。
繁華街は明るく、大勢の男女もいるため、ここなら目的にもちょうどいいかとレディバットはほくそ笑んだ。
幸い自分もミケルも見た目はかなり良いのだ。
このままぶらついていれば、馬鹿な男が近づいてくるはず、隣で初めてのクレープに苦戦しているミケルをなるべく視界にいれないまま、レディバットは小さくガッツポーズを決めた。
「ねぇ、君たち2人?」
しばらくすると、レディバットの予想通り男が声をかけてきた。
2人組で片方は茶髪にピアス、もう1人はじゃらつくだけ邪魔なアクセサリーとニット帽を被っている。
お世辞にもレディバットやミケルに釣り合う外見とは言えないが、この際えり好みはできまいと、レディバットはミケルに目配せをした。
ミケルの方も分かっているというように頷き、普段より幾分か穏やかな表情に愛想笑いを浮かべている。
「そうだけど、君たちも?」
「そう、一緒にどこか行かない?ゲーセンでもボーリングでもいいよ」
「うん、そうだね……じゃあ任せようか」
ナンパに成功した、と笑う男たちを眺めながら、ミケルは見下したように笑みを浮かべた。
馬鹿な男たちめ、せいぜい利用されるがいい、そう内心で呟き、先ほど食べたクレープのチョコソースをハンカチで拭った。
男たちのエスコートは品こそないが、良いものだった。
明るいボーリング場、人の多く女性の姿もあるゲーセン、少し洒落っけのあるファミレス。
どれも女性に警戒心をわき起こさせにくいコースであった。
夕暮れも過ぎ、空がすっかり濃紺に染まってから、ミケルは僅かに眉をひそめた。
胸も下半身の違和感も一向に引く気配がない。
やはり、人間ごときでは私の相手には役不足か、と溜め息をついていると、ニット帽の男が声をかけてきた。
「最後にさ、おすすめのクラブがあるから行こうよ」
グイッと肩を引き寄せられ、ミケルは多少の不快感を感じたが、前を歩くレディバットが普通に接しているのを見て、こうしたものなのかと抵抗をしなかった。
男たちの案内で繁華街から少し離れた路地を進んだ。
繁華街からほんの2つほど角を曲がっただけだが、道幅は半分ほどの薄暗い道になりだしている。
クラブがあるというのに、一向に人気がしない。
寧ろ、人気など感じなくなっている。
違和感に先に気付いたのはレディバットだった。
「……クラブ、まだなのかな」
「ああ、隠れ家系のスポットだからさ、穴場なんだよ」
「……僕たち、そろそろ時間が」
レディバットがそこまで言った瞬間、レディバットのそばにいた茶髪の方の男が、レディバットを壁に押さえつけた。
「レディバット!」
ミケルが声を張り上げると、即座にニット帽の男が口を塞ぎ、被さるようになりなが胸をセーターの上から揉んだ。
「み、ミケル様に、なんて真似を!」
「うっせぇな……ノコノコついてきたお前らが悪いんだろ?」
ニヤニヤと笑いを浮かべたまま、茶髪の男はレディバットの太ももをなでた。
びくりと背を仰け反らせると、男の指は無遠慮に這い上がり、レディバットの秘唇をショーツ越しに撫でた。
「ひっ!や、やめっろ」
必死に逃げようと身をよじるも、男にがっちり肩を押さえつけられては、レディバットでも腰をくねらすしか出来ず、煽るような真似になるしかなかった。
「うーっ、んぅっ」
一方ミケルの方も男に口を押さえつけられたままセーター越しに乳首を責められていた。
「ははは!なんだ、ノーブラなんて誘ってるみたいなもんだな」
ニット帽の男の言葉にレディバットは青ざめた。
自分のように胸元の開いた衣装ではないから、ブラジャーをしている物だと思っていたが、そもそも男のミケルにブラジャーをつける概念があるとは思えない。
何故、最初に気付かなかったのかとレディバットは悔やんだ。
「ぅっ、ぁあっく」
次第にミケルの声には艶が混じりだし、擦り付けるように内股を合わせ、ミケル身をよじった。
「そら、デカパイ見せてみな!」
下品な声で煽りながらニット帽の男がセーターを捲り上げると、ぶるんと勢いよく乳房が飛び出した。
張りのある乳房は寒さに震えながらも、先ほどまで弄られていた乳首だけはぴんとそそり立ち、牡丹のように色づいている。
「ミケル様!……っひ、や、やめ!」
ミケルに働かれる無体にレディバットが声をあげると、茶髪男の指がショーツを食い込ませ、クロッチの端からレディバットの秘唇を露出させた。
そして、茶髪は更に無遠慮にクロッチ越しにレディバットのクリトリスをなぞりだす。
「やっやだ、だめっ!そ、そんなところ」
今まで一度として触れられなかった場所への刺激に、レディバットはびくりと背をそらした。
「なんだ?もう濡れてきた?」
粘つく声で囁きながら茶髪の指が無遠慮にレディバットのクロッチを押さえつける。
屈辱と無理やり与えられる快感に、レディバットの膝が震えた。
今まで幾度となく、マーメイドプリンセスを誘惑しようとしたとはいえ、レディバットは未だ処女であり、いずれ新たな世界が創られた後に、神にも等しく感じているミケルに情けを頂けたら、などと考えていたのだ。
それが、こんな薄暗い路地裏で名前も知らない男に散らされるかと思うと、涙がこみ上げてきた。
「ミ……ケル様」
小さな声で嗚咽まじりに漏らした声を茶髪は聞き逃さなかった。
「なんだよ、お前らレズか?気持ちわりぃなあ」
そう言いながらも無遠慮な指は止まらず、ついにはクロッチから中に侵入し、クリトリスをつまみあげる。
悲鳴にも似た声をあげるレディバットを見つめて、ミケルは唇を噛み締めた。
「人間風情っが、私たちに手を、出すなど……」
普段のミケルならば今すぐにでも力を出して、この罪深い2人の男を消し去っていても可笑しくなかったが、ニット帽に乳首を摘まれるたび、甘いような感じが脳に走り集中を邪魔した。
ニット帽の手が下に向かい、ジーンズのフロントを外していく。
しかし、下には有る物があるのだが、ぴょんと勢いよくミケルの桃色の自身が飛び出した。
「な、なんだこれ!」
突然目の前の女だと思っていた相手の股間から、自分たちと同じ物が飛び出せば驚いても当たり前というものだ。
しかし、驚いた手が止まったのもつかの間、ニット帽は即座にミケルのズボンを下着ごと下ろした。
他人の前に、ましてや虫けら同然に感じていた人間の前に体を晒すことに恥はなかったが、何の力も持たない人間の好きにされることが悔しく、ミケルは唇を噛み締めた。
「うわ、両方ついてるじゃん!」
ニット帽の男はミケルの屈辱など知らず、無遠慮に今朝できたばかりの秘唇へ指を伸ばし、グイと広げた。
「やっ、ぶ、無礼者っ」
必死に声を上げ、ニット帽を押しやろうとするが、元より実体のベースが病弱なみかるでは、力で太刀打ちすることは難しく、男の指が内側へと入り込むのを甘んじるしかなかった。
「いやっ、や……ぁ」
内股からは嫌らしい水音が溢れ、ミケルの意思には無関係に蜜は増えて男の指を手助けする。
女の部分がこうも理不尽だとは思っていなかった。
「み、ミケル様……止めろ!ミケル様に手出しをするな!」
目の前で秘唇に指を突き刺され、今にも純潔を奪われそうな自分の主に、レディバットは思わず声を上げた。
とはいえ、自分自身も既にショーツはふくらはぎまで下ろされ、前が大きく開いたシャツから小振りな乳房を露出させられている。
寒い外気に触れているにも関わらず、レディバットの体は緊張に汗ばんでいた。
「ぼ、僕が……満足させるか……ら」
最後は最早呟くようなか細い声になっていた。
だが、主を守るのは御使いとしての使命でもある。
自分の判断は決して誤っていないと思いながら、レディバットは目を伏せた。
「へぇ、なに?ミケルちゃんだっけ……レズ友かなんか?」
「ばか、これほら、ふたなりだからレズじゃねーよ」
下卑た会話をしながら、ニット帽がグイッと乱暴にまだ剥けてもいないミケル自身を掴んだ。
「ひっ!」
ビクッとしたようにミケルが背を仰け反らせると、男たちが笑い声をあげた。
最早2人は完全に男たちの玩具と見なされているのだろう。
「えーっと、レディバットちゃん?じゃあ俺のも舐めてよ」
ニヤニヤと笑いながらニット帽がファスナーを下ろし、既に勃起しかけている肉棒を突き出した。
脈が浮かび上がり、黒ずんだそれはあまりにグロテスクで、レディバットは息を飲んだ。
汗の籠もった臭いといい、すえたような生臭さも躊躇させたが、自分がやらねば、ミケルの純潔を守れないのだと、レディバットは覚悟を決め、ニット帽の肉棒におそるおそる唇をつけた。
柔らかな唇がグロテスクな塊に触れると、男たちから小さなこえがあがった。
ゆっくりとニット帽の肉棒に舌を這わせながら、チラリと見上げると、ミケルは目を見開き信じられないという表情をしている。
男たちに好きにされている事実よりも、ミケルのその表情に何よりもレディバットの心は傷付いた。
しかし、ミケルを守るための行為は止められない。
仕方なく肉棒に唾液を絡めているとスカートを捲り上げられた。
「や、な、何をするんだ!」
薄暗い路地裏に月の光だけでも白いと分かるレディバットの尻が晒された。
肉こそ少なく、ボリュームは控え目だが、引き締まりつんとした尻に茶髪は自身の肉棒をこすりつけた。
尻の谷間にこすりつけられる肉棒には、何か埋められているのか、ボコボコした感触が伝わる。
「やっやだ!止めろ!止めっ」
悲鳴を上げようとした瞬間、レディバットの頭を押さえつけ、ニット帽が肉棒を深くくわえさせた。
突然にのど奥をつかれ、レディバットはむせながらも涙を浮かべた。
下腹部では茶髪がレディバットの肉芽をつまんだり、擦ったりと快楽を与えるせいで、乳首はつんととがり、筋状の秘唇からはジワリと愛液が垂れだしていた。
「はーい、筋マンご開帳〜」
ニヤニヤ笑いながら茶髪が指を使い、レディバットの秘唇を開いた。
内側は既にじっとりと濡れ、小さな桃色の花びらがヒクヒクと蠢いている。
「ああ……や、やだ……見ないで」
力ない声を出すレディバットに男たちの嗜虐心は掻き立てられた。
茶髪の肉棒はいたずらにレディバットの膣口をこする。
そのたびにびくりとレディバットの体は震え、緊張に表情が強張る。
このようにか弱く震えるレディバットを見るのはミケルも初めてだった。
まだニット帽の手はミケルの肉棒を掴んでいたが、それ以上にミケルはレディバットの痴態に興奮を覚えていた。
普段、気障な振る舞いを心がけているレディバットが、このように弱々しく震える姿など、想像したこともなかった。
寒い外気のせいで乱れた息は傍目にも分かるほど熱がこもり、白い霧となって散る。
「ああっ!」
突然ニット帽がミケルの乳首をつまみあげた。
レディバットの痴態に見入っていたせいか、先ほど以上に感度がよくなり、ミケルの背はエビのように反った。
「や、ぁあっん」
ニット帽の指が再び秘唇にふれ、そのまま膣口の辺りをなぞりだす。
「ん?レディバットちゃん見てて興奮した?」
ニット帽がリング状のピアスを嵌めたミケルの耳を舐った。
レディバットの痴態と直接的な刺激のせいで、ミケルの内股はすっかり愛液に濡れそぼり、嫌らしく光っていた。
「み、ミケル様……」
自分の目の前で自分が慕っていた主が興奮し、淫らな汁を垂らしていると思うとレディバットの膣口はキュッとしまった。
「さぁって、そろそろ入れようか」
茶髪の男の発言に、ミケルに見とれていたレディバットはハッとしたように振り返るが、ほぼ同時にレディバットの未通の花園を、茶髪の楔が無残に散らした。
「うぁっあ!ぁっああ……!」
散華の血を内股に伝わせながら、レディバットは嗚咽を漏らした。
男が動くと血と愛液の混じったものが内股に伝っていく。
「処女だったんだ〜」
粘つく声をレディバットに浴びせながら、茶髪の男は腰を動かし、路地裏に水音を響かせる。
痛みと屈辱に必死にこらえようと地面をかくレディバットの耳に信じられない声が入った。
「じゃあ、次はミケルちゃんだな」
バッと顔を上げると、ミケルの足がニット帽に持ち上げられ、ニット帽の汚らしい肉棒が小さく窄まった蕾に押し当てられている。
「離せっ!貴様、このような真似を」
「話が違う!ミケル様に触れるな!」
必死にニット帽の肩を押すミケルにレディバットは声をあげた。
しかし、振り返ったニット帽は嫌らしい笑みを浮かべる。
「だから、アナルで我慢してあげるよ」
先ほどレディバットに無理やり舐めさせた肉棒がミケルの小さな窄まりをこじ開けていく。
本来の目的を逸脱した行為に、ミケルは目を見開き、喉をそらせ声にすらならない悲鳴をあげた。
無理やりこじ開けられた蕾は肉棒を加えながら、小刻みに震え、ミケルは力無く涙を流していた。
「うぁ……あ……」
弱々しい声を漏らしながら、ミケルが首を横にふると、動きに合わせるように乳房が震えた。
「み、ミケル様……」
男に貫かれ弱々しく震える主を見ながら、レディバットは小さな声をあげた。
しかし、それも束の間再び茶髪が腰を動かしだした。
「っや、やだ、いやぁあっ」
締まる、だのという声が聞こえたが、レディバットにあるのはまだ苦痛でしかなく、涙をこぼしながら、肉棒を押し出そうと力を込めていた。
それが余計に男を悦ばすなど知らず、レディバットは引き抜くため腰をくねらせる。
「うぁっ、あ……いたっ……うぅっ」
ミケルの方も無理やりに突き刺された肉棒を動かされ、悲鳴を上げるも、秘唇からたれ流れた愛液がニット帽の肉棒に絡みつき、徐々にただ出入りしているだけのような速度になっていく。
「いや、いやっ……おかしいっ」
古代人類の王たる自分がこの様に人間風情に犯されるなんて、と必死に首を振るが、耐え難いことに蕾を出入りする肉棒が動くたび、下腹部にジワジワとした快楽が込み上げてくる。
「や、いや……いやだっ」
幼い子供のようにいやいや、と首を横に振るが、ニット帽は意に介した様子すらなくそのままミケルをレディバットに近付けた。
「ひっぁ、ミケル様ぁっあんっ」
貫かれ腰を打たれるうちに、痛みより快楽が増しだしたのか、レディバットの声は先ほどより幾分が上擦り、そのまま必死にミケルの名前を呼んでいた。
不意にミケルの中に入れられていたニット帽の肉棒が引き抜かれた。
「ふぁ……っあ」
ふらつくように前のめりになるミケルを捕まえると、ニット帽がミケルの腰をレディバットの顔の真上においた。
レディバットの吐息の触れる距離に、しとどに濡れ、嫌らしく蠢く自分の秘唇が向けられ、ミケルは息を飲んだ。
するとレディバットに突き刺されていた、茶髪の肉棒も引き抜かれ、今度はミケルの頭が押し付けられた。
「ほら、そのデカパイでマッサージしてもらうかな」
愛液とレディバットの破瓜の血がついた肉棒は醜悪にすら見え、ミケルは小さな悲鳴をあげたが、肉棒は無理やりミケルの頬にこすりつけられた。
「ひぁっあぁっ!」
突然秘唇に滑るような感触を覚えてミケルが腰を跳ね上げた。
しかし、その逃げようとした動きを制したのは、レディバットだった。
レディバットの舌が自分の秘唇をなぞるのを感じ、ミケルは目を見開いた。
「や、レディバットっ……止しなさいっ」
逃げようとするように尻を揺らすも、レディバットの舌からは逃げられず、ゆっくりと膣口周辺まで舐められ、ミケルは腰を引いた。
先ほどの無遠慮な男の指と違い、レディバットの舌は、優しく丁寧にひだの一つ一つを舐めていく。
「あ……あぁっ、や……」
力無く震えていると再び頭を押され、ミケルの薄めの唇の茶髪の醜悪な肉棒が押し込まれた。
息苦しいほどの青臭さに眉をひそめながらも、下半身からせり上がってくる快楽のやり場がなく、ミケルは舌を這わせた。
「ほら、乳も使えって」
蔑むような男の声に、地面についていた手をゆっくり上げると、柔らかで豊かな乳房を持ち上げ、男の肉棒に押し付けた。
「こ、こうか……?」
恐る恐ると言うように少し当てると、男の手が乳房をつかむ手に重なり、強く押し付ける。
そして、その間をこすりつけるようにしながら、ミケルの唇に肉棒をくわえさせ、動かしだす。
「んぅっう、っふ」
口を塞がれ息苦しさに眉をひそめるも、不意に再び蕾へ触れる物を感じた。
「うわ、レディバットちゃんの顔ぐちょぐちょ〜」
ニット帽の男が笑いながら、ミケルの蕾へ自身を突き刺す。
先ほどからミケルの秘唇を舐めていたせいで、したたる愛液を顔にかぶりながら、レディバットは自分の肉芽を摘まんでいた。
ミケルの秘唇も肉棒も2人の男とは違い臭みはなく、むしろ甘く濃厚な香りがする気がした。
ミケルの愛液を舐めとるたびに、レディバットの内側から悦楽が込み上げてしまい、耐えきれずに自分を慰めていた。
「ミケル様っあ……ぁ、ミケル様の、甘いです」
うっとりしたような口調で呟きながら、レディバットは先ほど処女を失った自分の中へ指を突き刺した。
だが、先ほどの熱をしった花園は指では足らず、込み上げてくる熱を鎮めるには足りない。
「うぁっあ……ふぐっ、んぅ」
蕾、秘唇、唇、乳と性感帯を好きに扱われ、ミケルのプライドが快楽で徐々に崩れていく。
蕾からは力が抜け、そのままピクピクと震え、絶頂が込み上げだす。
「ふぅっうぁあっ」
悲鳴を上げながら、茶髪の肉棒から唇をはなすと、ちょうど肉棒から精液が溢れミケルの顔にねっとりとかけられ、ミケルの放った精液は放物線を描きながら、レディバットの腹を濡らしていく。
そして一拍遅れながらミケルの内部へとニット帽の精液が流し込まれる。
小さな蕾から溢れた精液は、真下にあるレディバットの顔にたれながれた。
「ふ……う……」
快楽のあまり、崩れ落ち掛けたミケルの体を男たちが持ち上げ、ゆっくりと足を開かせた。
「ほら、レディバットちゃん……これ欲しかったんだろ?」
ニヤニヤとした笑みを浮かべながら、先ほど放った精液の滴がまだ付着しているミケルの肉棒をニット帽がキュッと掴んだ。
まだ敏感な肉棒への刺激にミケルの体はびくりと跳ねたが、それを気遣うことはなく、レディバットへと見せつけた。
「ミケル様の……おちんちん」
すでに熱で浮かされたような表情をしながら、ゆっくりレディバットは近寄った。
そして、自分で秘唇を広げるとゆっくりとミケルの肉棒を暖かな肉で包み込んでいく。
「あぁっミケル様が、僕の中にっ」
恍惚とした笑みを浮かべながらレディバットは声を漏らし、そのままミケルの肉棒を締め付けた。
じっとりと濡れたレディバットの中は熱く、そこから溶けてしまいそうに感じながら、ミケルはレディバットにしがみついた。
細くしなやかで、バネのあるレディバットの体にむしゃぶりつくミケルの姿を見ながら、ニット帽がゆっくりミケルの秘唇に触った。
「さて、ミケルちゃんも開通しようねぇ」
嫌らしく笑いながらミケルの秘唇に肉棒を押し当てると、そのまま無理やりに押し込んだ。
「うぁっあぁっ!」
びくんと顔を上げのけぞるも、恍惚に身を委ねたレディバットの足が背中に絡みつき、逃げることができず、ニット帽の肉棒が花を散らすのを感じる他なかった。
内股を伝う愛液以外の粘液にミケルはピクピクと中を振るわせるしかなかった。
「ほら、レディバットちゃんは二輪刺しだ」
ニヤニヤと笑いながら茶髪がレディバットの蕾に自身をあてがう。
しかし、もはやミケルを味わうことに夢中になっているレディバットには、抵抗する意識すらわかず、こじ開けてくる楔に声をあげる程度だった。
「あ……ぁん」
「ん……ふ、ミケル様ぁ」
路地裏で重なるようにしながら精液塗れにされ、2人は転がされていた。
男たちは自分たちの性欲を満たすと2人の写真を取り、バラすなとだけ告げてどこかへ行った。
しかし、もはや2人にはそんなことはどうでもよかった。
「あっん、んっレディバットっだめっ」
レディバットの細い指が蕾を弄る快感に愛液を垂らしながら、ミケルは必死にレディバットの中に精を放った。
「あ、ミケル様ぁっ気持ちいぃです」
すっかり口調も表情もとろけながらレディバットは中に放たれた熱を感じて達した。
精液塗れにされながら、2人の中には互いに肉の悦びを刻み込まれてしまっていた。
そしてミケルは、それが既に自分に取り込まれている星羅の心にまで影響を及ぼすことに気付いていなかった。
「こ、これが……エッチな気持ちなのね」
終わり