【台本】早朝・木崎湖にて
麻:「ふぅ、樺恋の奴、勝手に布団にもぐりこんで来て落ち着いて寝れやしない」
み:「あら、神城くん?」
麻:「あ、みずほ先生、おはようございます。」
み:「おはよう。どうしたのこんな朝早くに」
麻:「樺恋が・・・、いえ、徹夜の仕事明けで新鮮な空気を吸おうと思って。」
み:「そうなの。大変ね・・・。」
麻:「みずほ先生こそ、どうしてここに?」
み:「それはね。先生、アオカンってしたこと無くって、旦那様に教えてもらおうと思ったの。」
麻:「アオカン?」
み:「なんでもちょっと恥ずかしいんだけど、とっても気持ち良いんですって・・・」
み:「それでやるんなら早朝がいいって聞いて。あ、きたきた、圭く〜ん、こっちこっち。」
桂:「お待たせしました。あれ?神城じゃないか」
麻:「おはようございます。どうしたんですか?首輪なんかもって。」
桂:「あ!いや、これは犬の散歩をしてたんだけど、外れてどっか行っちゃったんだ。」
麻:「それより、先輩。アオカンって?」
み:「せっかくだから、神城くんもいっしょにアオカンしていく?」
麻郁想像・・・
み:(だ、だめよ、桂くん。人が見てるわ。)
桂:(そこがいいんじゃないですか、先生。)
麻:「い、いえ。結構です・・・。」
桂:「せ、先生!?ごめんな。神城、先生ちょっと日本語が苦手で缶けりのこと、
アオカンと勘違いしてるんだ。」
麻:「先生って、国語の教師じゃありませんでしたっけ?」
桂:「いや、先生は宇ちゅ・・・じゃなかった。そう、外国育ちだから
日本の文化にはうといんだ。」
み:「なんだ、アオカンって缶けりのことだったの。そっか、青空の下で缶けりするから、
アオカンっていうのね。なるほど〜。」
み:「たしかに気持ちよさそうだけど、ちょっと大人になってやるのは恥ずかしいわね。」
桂:「先生、缶けりはまた今度にしましょう。」
み:「そうね。銀河連盟のマニュアルにも3人以上でやるものだって、書いてあったし。」
麻:「銀河連盟?」
桂:「そ、そういう名前の子供向けサークルがあるんだ。」
み:「じゃあ、神城くん、今度、宮藤さんと小野寺さんも一緒にアオカンしましょうね。」
麻郁想像・・・
樺:(あーん。お兄ちゃん、はやくぅ、もう我慢できませーん。)
深:(ここよ。まいくぅ。もっと強く蹴ってー。)
麻:「な、何、考えてるんだ。落ち着け、俺・・・。」
麻:「先生、その呼び方は間違ってるみたいだからあまり使わないほうがいいですよ。
それでは、失礼します。」
み:「圭くん、じゃ、私たちも帰りましょう。」
桂:「そ、そうですね。(神城がいなかったら、今ごろ・・・)」