サトシはある種の戦慄と不安、そして期待に唾を飲み込んだ。
「それじゃあ、そろそろ……準備はいい? 覚悟できた?」
魔性の女が耳元で囁いた。
「は、はい……」
半ば俯きながら小声で答えるサトシは、背徳感に背筋をぞくりとさせてしまった。
「うふふふ、とってもいい子ね……坊や、お姉さんが教えてあげる……」
最初にキスしたときにも聞いた台詞だったが、サトシはそのときとは
明らかに違う意味合いを感じ取ってしまっていた。
翻弄されたくないと思う一方、アヤノのテクニックに翻弄され、
目茶苦茶に感じさせられてしまいたいという、相反する感覚に囚われていた。
するり……と衣擦れの音が鳴り始める。アヤノが巫女装束を脱ぐ音だ。
サトシにその肢体を見せつけるようにゆっくりと、焦らしながら脱いでいく。
白衣をまず地面に落とす。先ほどサトシを圧倒した豊かな美乳が晒される。
何度見ても吸い付きたくなるような、そこに挟まれたくなるような乳房だった。
あの快感は当分忘れられないだろう。
更にアヤノはゆっくりと赤い袴の帯を解いていく。帯が解けるにつれて
袴が緩んでいくのが目に見えて分かった。アヤノは解いた帯を先に地に落とし、
袴を押さえている手をゆっくりと離す。
ふぁさ、という小さな音と共に袴が落下した。アヤノの下半身が露になる。
巫女服は下着を着けぬというが、本当だったのだ。
座ったままのサトシに見せつけるため、アヤノは一歩前に出た。
サトシは見上げるような格好でアヤノの艶かしい肉体に釘付けになる。
「どう? わたしの裸は? サトシ君好みのカラダだといいんだけど、ね」
すらりと伸びた長い脚に、貪りつきたくなるような肉付きのいい太股。
脚の付け根の三角地帯には男の欲望を一身に集める茂みが楚々と生い茂っている。
そこから繋がる張りのあるヒップは重心が高く、男の欲望をかき立てると同時
に見惚れてしまいそうな美を湛えている。
その豊穣なヒップとは対照的に、ウエストの細さは芸術品だった。
急激に落ち込むかのような柳腰が、見事なくびれを演出している。
上半身に続く豊かな乳房の美しさは今更表現するまでもない。
この身体なら男を溺れさせるのもたやすいだろう。
今まで何人の男がこの身体の虜になったんだろか。
それを思うと嫉妬さえもしてしまいたくなる。完成されたメスの肉体だった。
サトシの視線は乳房と下半身の茂みを往復したまま定まらない。
胸に見惚れたいが、秘密の花園の暗部にも視線を釘付けにしたい。
アヤノはひとしきり自慢の艶かしい姿態を見せ付けた後、
サトシに近寄るとその右手を取った。その手を巧みに誘導し、
下半身の茂みの奥に触れさせる。
「あっ……!」
声を上げたのはサトシだった。指先に生暖かいぬめりとした液体が触れたのだ。
(これが“濡れる”ってことなんだ……)
今まで様々な雑誌やメディアから情報は得てきたものの、
本当に濡れることをサトシは初めて知った。
「どう……? 濡れてるでしょ?」
興奮していた。サトシはただアヤノにされるがままだったというのに。
「あの……何もしてないのに?」
「もう、無粋ね。男だって女を抱いてるときは勃起するじゃない。わたしも
それと同じよ。サトシ君が感じてるのを見て興奮してたの……」
アヤノは挑発するような笑みのまま、誘導した手の指先を更に奥に誘う。
男が女を抱けば勃起する。アヤノが濡れたのはそれと同じような感覚なのだろうか。
言い換えればアヤノはサトシを抱いた興奮から濡れたということではないか。
アヤノは指先でかき回すように促した。
サトシは促されるままに指先でアヤノの下半身を撫で上げる。
「あぁん……なかなかいいわ、サトシ君……」
アヤノが悩ましい声で喘ぐ。思わず指先に込められる力が強くなってしまう。
「やン……駄目よ、坊や。女の身体はすっごく敏感なんだから、
もっと優しくしなきゃ……ああっ、そう! いいわ、そんな感じ!」
言われるままに今度は力を抜いて愛撫する。途端に声がまた跳ね上がり、
ふるふると今度はアヤノが震えた。
「そうよ、いいわ……やっぱりサトシ君ってセンスあるわ……素敵よ」
アヤノは自分も感じるようにサトシを巧みにリードする。サトシは言われるままに
アヤノの下半身を愛撫する。指先にぬめりを感じながら、今はそれしかできなかった。
「今日はわたしもたっぷり感じそう……」
声が甘く潤っている。アヤノは秘部から手を離させ、サトシを横にさせた。
屹立したサトシの勃起の上にまたがるような格好になり、
下半身の茂みをペニスにこすりつける。
「う……」
毛の擦れるむず痒さがペニスを更に硬くさせた。亀頭のわずかな先には
女の肉壷があるというのに、毛で擦られるだけで挿入できない。
サトシは本能的に肉を割って入りたがり、腰を浮かせてしまう。
その頃合を見計らってか、アヤノが動いた。
「ふふ、そんなに慌てなくていいのよ。すぐに入れさせてあげるわ」
アヤノはさっとサトシの突き上げを避けるように身体を動かした。
サトシを抑えるように制すると、サトシの肉棒を掴んで茂みの奥へとあてがった。
「それじゃあ卒業しましょうね……」
アヤノはサトシと視線を合わせ、少しずつ腰を落とし、ついに挿入を始めた……。
ぬるりとする秘肉を割ってサトシのペニスがアヤノの膣に進入していく。
「………」
大人の仲間入りするんだ……と思ったのだが、
アヤノがその先に進む気配がない。亀頭を埋め込んだ辺りでアヤノは
腰の動きを止めた。当然ペニスの大部分は未だ女を知らぬままである。
サトシが不満そうに見上げると、そこでアヤノと目が合った。
淫乱な巫女は唇の端を持ち上げてくすりと笑うと、
身体をわずかに上下させ、下の口にくわえ込んだ亀頭を出し入れし始めた。
くちゅくちゅと亀頭と秘密の口の間で妖しい音を立てている。
「なんですぐに入れさせてくれないの? って顔してるわね」
アヤノはにやにや笑う。上に乗ったアヤノにはサトシの表情は丸見えなのだ。
「ふふ……サトシ君はミミズ千匹って知ってるかしら?」
「え?ミミズ……って、あ!その、女の人の……」
「ふーん、知ってるみたいね。そうよ、名器って呼ばれる膣の一種のことね。
並の女の膣と比べてずっと気持ちいいって話は知ってるでしょ?」
サトシは視線を逸らしたままこくりとうなずいた。
「ふふ……わたしの言いたいこと、分かるかしら?」
アヤノは妖艶に微笑んだ。これはサトシが射精する前に見せるのと同じ笑みだ。
「は、はい……アヤノさんがその……ミミズ千匹って名器の持ち主……?」
「ピンポーン。せ・い・か・い! 凄いらしいわよ、わたしの膣の中」
サトシはまたごくりと唾を飲み込んだ。
「ふふ、サトシ君はどんなことを言ってくれるのかしら……?」
アヤノは舌なめずりをすると、いよいよ本格的に腰を落とし始める。
さほどの抵抗もなく膣の中にサトシのペニスは飲み込まれてしまった。
「う、うぅん……」
(あれ……?)
アヤノが喘ぐような声を漏らし、サトシは怪訝に思った。
確かに肉棒が温かいものに包まれている感覚がある。
しかし何もない空洞にペニスが入っただけのようで、快感というほどのものは特になかった。
本当に入ってるのかな?とサトシがいぶかしんだ瞬間、それは変貌を遂げた。
(な……何!?)
肉棒を包んでいた温かいものがじわじわと動き出した。
生き物のように膣の肉襞がうごめき、蠕動のようにサトシの
肉棒全体に、ぬめりを帯びながらぴたりと絡み付いてくる……。
「うわぁっ!」
サトシは思わず叫んでしまった。多数の肉襞がペニスに吸い付き、
しかも絡みつくような蠕動を繰り返している。
襞の一つ一つの吸い付きがとてつもない快感を引き出し、
あっという間に射精感が高まっていく。
これまでアヤノに披露された性戯など比較にならなかった。
うねうねと柔らかいものが這い回っている。
まるで一滴残らず精液を抜き取るように絡み付いてきた。
ミミズ千匹とはよく言ったものである。
挿入開始からわずか30秒足らず。もう『入れた途端』と同じレベルでサトシは
果てた。猛烈な勢いで精液を放ったペニスは、未だにアヤノの膣の中がきゅきゅ
きゅと断続的に締まるのを味わっている。
肩で息をして後ろに倒れ込んでしまったサトシに、アヤノは優しく囁いた。
「良かったわね、おめでとう……これでやっと坊やも大人よ」
本当に女は分からない。先ほどまで「あなたを犯している」などと発言した
女と同じとは思えない優しさだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……すみません、アヤノさん。オレ、あんまり気持ち良すぎ
て、中に出してしまって……それに、あっという間にイッてしまって……」
「心配しなくていいのよ……わたし避妊のお薬飲んでるから。
それに初めては誰でもこんなものよ。特にわたしが相手なんだから」
サトシはそう慰められると、どこかほっとした。
「これで、ついに…大人になったんだ……」
「ふふ、そうね。やっと男になれた感じ? サトシ君の童貞、とっても美味しかっ
たわよ。それにこれで新記録達成ね、うふふふ……」
「あ、……はい……」
サトシは身を起こすとアヤノと唇を重ねた。
軽く舌を絡め合って初体験を喜び合う。
アヤノはゆっくりと舌をもぎ離すと、サトシの両肩に両手を当てて前かがみになる。
されるがままにサトシはまた押し倒される。アヤノは妖艶な瞳を潤ませ、囁いた。
「ねえ……もう一回しましょ?」
その途端、ペニスを包む膣襞が締まり、じわじわと快感を送り込み始めた。
「アヤノさんっ……!」
身体を震わせながら耐えるものの、それは風前の灯だった。
肉壷の絶妙な刺激にサトシはあっという間に果ててしまう。
管を駆ける白い欲望は膣に強烈に吸い上げられ、
これまでにない衝撃的な快感をサトシにもたらした。
どくんどくんと精を打ち放つ間も膣襞の愛撫は留まらない。
まるで一滴残らず精液を抜き取るように絡み付いてきた。
ミミズ千匹とはよく言ったものである。
挿入開始からわずか30秒足らず。もう『入れた途端』と同じレベルでサトシは
果てた。猛烈な勢いで精液を放ったペニスは、未だにアヤノの膣の中がきゅきゅ
きゅと断続的に締まるのを味わっている。
肩で息をして後ろに倒れ込んでしまったサトシに、アヤノは優しく囁いた。
「良かったわね、おめでとう……これでやっと坊やも大人よ」
本当に女は分からない。先ほどまで「あなたを犯している」などと発言した
女と同じとは思えない優しさだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……すみません、アヤノさん。オレ、あんまり気持ち良すぎ
て、中に出してしまって……それに、あっという間にイッてしまって……」
「心配しなくていいのよ……わたし避妊のお薬飲んでるから。
それに初めては誰でもこんなものよ。特にわたしが相手なんだから」
サトシはそう慰められると、どこかほっとした。
「これで、ついに…大人になったんだ……」
「ふふ、そうね。やっと男になれた感じ? サトシ君の童貞、とっても美味しかっ
たわよ。それにこれで新記録達成ね、うふふふ……」
「あ、……はい……」
サトシは身を起こすとアヤノと唇を重ねた。
軽く舌を絡め合って初体験を喜び合う。
アヤノはゆっくりと舌をもぎ離すと、サトシの両肩に両手を当てて前かがみになる。
されるがままにサトシはまた押し倒される。アヤノは妖艶な瞳を潤ませ、囁いた。
「ねえ……もう一回しましょ?」
その途端、ペニスを包む膣襞が締まり、じわじわと快感を送り込み始めた。
(な……なに??……!)
貪欲に男を求めるように快感を送り込んでくる膣の襞。
サトシが驚いている間に、快感が強制的に勃起させてしまう。
「ふふふ……膣を締めることくらい、簡単にできるわよ」
アヤノが更に恐ろしいことを告げてきた。確かに今、
膣はアヤノの台詞と連動するかのようにうごめいていた。
「男をイカせるなんて簡単なのよね。こうして入れてしまえば、
後は何もしなくても射精させられるわ。男がわたしの中に耐えられるはずがないもの……」
自信をみなぎらせた表情でアヤノは挑発的に笑った。
膣の中がこれほど気持ちいいと真実味がある。
それにその挑発的な笑いが、サトシにまたあの倒錯の快感をもたらしていた。
「……それじゃ緩めるわね」
アヤノがそう言うと、ペニスを襲う快感が弱まった。
もう間違いない。アヤノは膣の締まりを自分でコントロールしている。
「締めたり緩めたりするだけでイッちゃうのよね、男って……」
男そのものを笑うような態度。ここまで圧倒されては、
サトシは最早認めざるを得ないような気がしてきた。
勿論アヤノの指す“男”には自分も含まれている。
情けないと思いながらも、その屈辱感が快感にすり替わっていた。
アヤノはサトシの胸の上に手を置き、騎乗位のままわずかに前傾姿勢になる。
豊かなバストが重力で張り出し、アヤノの両腕に挟まれる。
二つのたわわな果実が目の前で柔らかそうにたわんだ。
「坊やに選ばせてあげる……わたしを目茶苦茶にしたい?」
怪訝そうな顔をするサトシに、アヤノは甘ったるい声で提案した。
「それとも――わたしに目茶苦茶にされたい?」
その意味を理解した直後、サトシに例えようもない誘惑が襲いかかってきた。
一つは破壊的な衝動・欲望のままに、目の前の美女で欲求を満たすこと。
そしてもう一つ……倒錯的な欲望のままに、目の前の美女の圧倒的な技巧に
翻弄され、性の義務と常識の束縛から解き放たれた悦びに溺れさせられること。
普通なら男は願望と欲望から前者を選ぶのだろう。
だが童貞ごときのテクニックでアヤノを『目茶苦茶にする』ことは可能なのか?
そしてそれ以上に、この心の裏側から滲み出るような、
後者への鈍い欲求は何なのだ? 胸で『犯された』ときに感じた、
あの倒錯感。味わいたくないが、どうしてもまた味わいたくなるような、
一度味わったら抜け出せなくなる危険な快感。
小悪魔ではなく、本物の悪魔のみが知る底なしの悦楽。
魔性の女のみがもたらし得る強烈な絶頂。ただ射精するより明らかに気持ちいい……。
いつの間にか、欲求の満足よりも快感に溺れることへの憧憬のみが脳裏を走り巡っていた。
「……ください」
「え? なあに? 聞こえないわ」
「目茶苦茶に……目茶苦茶に、してください……」
それは禁断の果実――サトシは越えてはいけない一線を越えたのかもしれない。
もう引き返せないかもしれない快楽の道に、サトシは足を踏み入れた。
「……いいわよ」
見下すように、嘲るように……アヤノは「くすっ」と妖艶に笑った――。
最初からこうなることが読めていたかのように。
男を翻弄するのが楽しくて仕方ないと言った感じである。
既にサトシはすべてをアヤノに任せた。「目茶苦茶にしてください」
――後はもう、アヤノの意志のままに落ちていくだけだろう。
ペニスにまとわりつく名器の感触は今もなお強烈だ。
気を張っていなければあっという間に上り詰めてしまうほどに。
アヤノはサトシを観察する。
もう4度も射ち放ったというのにペニスは硬く勃起している。
さすがはヤリたい盛りと言ったところか。
だがまたすぐに達してしまいそうな状態だ。歯を食い縛るようにして
膣内のうごめきに耐えているといった様子である。
この坊やはどこまで耐えられるのかしらね、とアヤノは笑った。
サトシの視線がアヤノの顔から下へと移動する。
アヤノはその視線の様子をじっくり観察した。
豊満な乳房を凝視するサトシの視線を確認すると、アヤノは動いた。
サトシの胸に置いていた手を横に移して身体のバランスを取り、
クールにサトシを見下しながら言い放った。
「一生懸命我慢してね……その分、気持ちよくしてあげるから」
アヤノはわずかに腰を浮かせて自慢の名器の膣を強く締め、
巧みに高速で腰を前後させる。
アヤノの下半身がクイクイとリズミカルに、艶かしく振られる……。
「あっ……ああっ! アヤノさん、あ、あや……さんっ!」
サトシは余りの快感に悶絶した。これほどの快感は初めてだ。
我慢するだけ無駄ではないか。あっという間にサトシは絶頂に導かれていく。
肉棒が下からの突き上げを抑えようとするが、もう張り詰めていてこれ以上は無理だった。
アヤノもこのテクニックには自信があった。
膣を締めての騎乗位。1分耐えた男はいない。
アヤノ自身もそこまで耐え切れる男はいないと思っている。
どんな男でもあっさりイカせてしまう自信があった。
そんなものがつい先ほどまで童貞だった男に浴びせられたらどうなるのか。
「気持ち良すぎてもう駄目ですっ……! ん、く、ああっ……!」
サトシは仰け反りながら射精した。我慢しようとしてし切れる快感ではないのだ。
ぴたりと張り付いた肉襞が、耐えようとする気力さえ奪うような気がした。
腰を振りながら、アヤノは締めた膣の中に入ったモノがびくびくと痙攣し、
精液が怒涛のように流れ込んでくるのを感じた。
アヤノはどこか満足そうなサトシの表情を見つめて悦に浸った。
サトシは精子を出し切ったところでインターバルも入れてくれるだろう。
そう思っていたが、次の言葉がアヤノから放たれたことで絶句する。
「出したみたいね。それじゃ2回戦に行くわよ……」
頬を上気させたアヤノはまた妖艶な笑みを浮かべ、妖艶な腰使いを続ける。
「そ、そんな、もうするの?」
もぞもぞとうごめく膣壁がまたペニスに絡みつき、快感をサトシに与えていく。
じんじんと下半身が痺れ、このままではイカされるのは時間の問題だ。
「目茶苦茶にされたいって言ったのは坊やの方じゃない……」
甘く潤った声で、アヤノはサトシを見下ろして囁く。
「サトシ君のってなかなか良いわよ。女が一番感じる形をしてるんだから……
こんなので突かれたら女はみんなよがり狂っちゃうわ。いい感じよ」
アヤノも快感を得ながら腰を振っていたのだろう。
まさかこんな褒められ方をするとは思ってもいなかったが。
「じゃあ、続けましょ……」
今度は腰が左右にも動き出す。アヤノの腰は円を描くように回転し始めた。
「やぁっ…あっ……!」
ただでさえ耐えるのが辛いのに、アヤノはその腰の動きを確実に
ヒートアップさせていく。徐々に腰使いの速度が上がり、
サトシ自身への締め付けがより激しくなる。
ぬるぬるとした膣壁が射精を煽るように悦楽の注入を強めていく。
この日6度目の射精までさほど時間もかかりそうにない。
「アヤノ、さん……!」
電流のような快楽が身体の芯を走る。
仰け反りそうになりながらサトシは肉襞の絡みつきに耐える。
「ふふ、いい顔よ、サトシ君。我慢すればするほど気持ちよくなれるのよ……」
アヤノの容赦ない攻め立てに、サトシは実際の快感以上の快感を覚えていた。
そう、何度も襲い掛かってきたあの倒錯の快楽。
どんなに我慢してもイカされてしまう、どんなに耐えても結局は
アヤノの思いのままに射精してしまう。無駄と知りつつ我慢という形で抵抗するが、
最後はやはり白い欲望を屈辱的に吐き出させられてしまう。
生殺与奪がすべてアヤノの掌の上にあるような、
精神を支配されるような快感と、それへの欲求。
「ほぅら……イッちゃいなさい、坊や……」
アヤノの言葉が脳を貫いた途端、サトシに限界が訪れた。
「んぅっ………もう……ゃだ!」
どくん、どくん――もう6度目の絶頂だというのに、
サトシの射精に衰える気配はない。最初にアヤノの指で犯されたときと、
何ら遜色のない勢いで精子が膣に打ち付けられる。
身体の緊張と共に、どっと快感のレベルが跳ね上がる。
だがそれ以上に驚いたのは、アヤノのその後の行動だった。
「サトシ君がイク瞬間ってとっても可愛い……こんないい顔の男って久しぶり」
余裕の笑みを浮かべてアヤノは腰を振り続けている。
「っ……やっ、やすませ…てっ、」
なんとか声を絞り出すが、アヤノは腰の動きを止める事無く振り続ける
サトシの身体は限界に近いのに、それに関係なく射精した直後で敏感なペニスは
繊細に反応してしまう。くすぐったいような、じんわりと滲むように快感が染み込んでいく。
サトシの意志に反してぴくぴくと膣の中で痙攣し、
サトシの身体もそれを性の快感と認識しつつあった。
「あ、アヤノさん、や、やめて、おね、がい……!」
「あら、どうしたの……? “抜かずの3発”は男の自慢じゃないかしら?」
アヤノは男を操るのがいかにも楽しいといった風に笑っている。
抜かずの3発――膣内で射精した後、ペニスが萎えず勃起し続けた状態で、
再び性交、射精を3度はできるという意味である。それだけ精力が強いという
ことを誇示する言葉であり、確かに男にとっては自慢にもなろう。
だが、この場合は明らかに何かが違う。強制的に勃起させられるこの事態は、
決して抜かずの3発だと誇れるものではない。名器の強烈さを示すだけである。
「うふふ……搾り取ってあげる…目茶苦茶にしてあげる……」
くす、とまた特徴的な笑いを浮かべると、アヤノは容赦なく腰を振り始めた。
高速で上下に動かしたかと思えば、円を描くようなグラインドも巧みに交え、
一心不乱にくいくいと激しく腰を振る。艶かしい姿態にサトシの性感はぐんぐん
高められていく。自分が快感を貪るための腰使いではない。
明らかに男を射精に至らしめる、ただそれだけのための艶めかしく、卓越した技巧……。
「サトシ君、わたしでいっぱい気持ちよくなってね……壊してあげる……!」
見事なストレートのロングヘアが激しく乱れ、それ自身が生き物のように跳ねた。
ほんのりと桜色に紅潮したアヤノの肌と乱れ髪が対照を成し、
サトシの興奮を更に刺激する。成熟した乳房が腰使いに連動し、
プルンプルンと不規則に揺れ、視覚からもオスの本能を煽り立てる。
乱れ動く乳房と上気して艶やかなアヤノの顔に視線を釘付けにしながら、
サトシはまるで女のような喘ぎ声を、絶え間なく襲いかかってくる
快感や白い粘液と共に何度も何度も放っていた――いや、放たされていた。
余りの快感で頭の中は既に真っ白になり、アヤノが腰を振り終わった頃には、
もうサトシは文字通り果てていた。
「…おっ終わったの?」
サトシは恐る恐る動かなくなったアヤノを見る。
しかしそんなサトシを見てアヤノは艶かしい笑みを浮かべていた。
「ふふふ、ダメよサトシ君。私はまだ満足してないの」
あれだけサトシから搾り取っておきながら、まだ自分を満足してないとは……。
怯えるサトシをアヤノは優しくそっと抱き締め、愛しそうに頭を撫でた。
生まれたままの姿で抱き合う二人。肌と肌が触れ合う。
「もう…やめてよ!お願いだから。もう出来ないよ」
これ以上の行為は無理。サトシが必死に断ろうと懇願するが
「ふふ、本当にそうかしら」
アヤノは短くそう言うと、サトシを見て艶かしい笑みを浮かべた。
サトシを追い詰めるときのあの笑顔だ。
アヤノはサトシの足を開くと、その間に顔を埋め、ペニスを口にくわえた。
「ア、アヤノさん!…これ以上しないで!」
「本当にデキないの?試してあげる」
アヤノは肉棒の裏筋に舌を這わせた。愛液と精液の混じった生々しい味がする。
強くは吸い付かず、表面を舌先で刺激するように舐める。
徐々に下を向いていたペニスがそそり立つ兆候を見せた。
アヤノは満足そうに笑うと、舌を離して挑発する。
「あら……何よ、まだやれるんじゃない?」
例のくすくすという含み笑い。
サトシはその表情でまた自分が射精させられてしまうのを想像してしまう。
今日初めて会ったばかりなのに、まるで条件反射だ。
「すぐに勃たせてあげるわ……」
アヤノはカリの部分を舌で舐め、肉棒を乳房の膨らみと膨らみの狭間に
埋めさせる。左右から挟むと柔らかくしごき上げ、ペニスの先がはみ出たときに
舌を絡める……パイズリフェラだ。
「ぁっ…アヤノ…さん。……んっ!…うっ動かないで……」
足の間に身体を入れての行為故に、アヤノの視線は自然と上目遣いになる。
その顔はやはり、男を感じさせるのが楽しいといった風に笑っていた。
胸の谷間に揉み込まれ、舌先で性感を強く刺激され、
アヤノの視線に背筋をぞくりとさせられる。
男を昂らせる術を知り尽くした淫らな女が、
その圧倒的な技巧で徐々にサトシの射精感を高めていく。
「……やっ…め……て……よ」
もう何度も何度も射精したというのに、サトシは限界まで届きそうになっていた。
ここまで出してしまう自分にも驚いているが、
ここまで搾り取る技巧と身体を持つアヤノのなんと末恐ろしいことか。
射精寸前を見計らったように、アヤノはペニスを胸の谷間から外し、
顔を上げて舌を遠ざける。その瞳がサトシの寸前という状態も見抜いているように見えた。
「本当、サトシ君のオチンチンは元気一杯ね……」
アヤノは性感をなるべく刺激しないようにサトシの肉棒を撫でた。
まるで母親が我が子をあやすように、愛しそうにその肉の柱を撫でる。
アヤノはくすりと笑うと、平らな石の上で仰向けになった。
肘を曲げて投げ出された腕が妙に色っぽい。
横になったのにみっしりと張り詰めた乳房は左右に流れるようなこともなく、
その完璧な造形美を崩さずに保っている。
思わず見惚れそうな美脚は緩く広げられ、付け根にある“女”の深奥への欲望を煽る。
アヤノはその投げ出された手でサトシを招き、この上なく艶を含んだ声で誘惑する。
「さあ、今度はわたしが楽しませてもらうわよ。手取り足取りリードしてあげるわ……」
「アヤノさんっ、……もう…これ以上は…いやです…」
力の入らない身体でアヤノから逃れようとするが上手くいかない。
そこでアヤノは一つの提案を持ちかけてきた。
「仕方が無いわね……次でサトシ君が一生懸命わたしを満足させようとするなら
これで最後にしてあげる。でもそうじゃないなら。わたしが満足するまで
何度もサトシ君のオチンチン使う事になるわね」
アヤノから出されたあまりにも理不尽な提案…しかし
アヤノの提案を受け入れなければ、自分は文字通り壊されてしまう。
「それでどうするのかしらサトシ君」
サトシに選択を迫るアヤノ。いやこれは脅迫なのだろうか
「………本当に次で終わらせてくれますか?」
小さな声でアヤノに確認する。本当に次で終わらせてくれるのか
アヤノを見ると彼女は妖艶に笑っていた。
「サトシ君が頑張ってくれるならね」
もう後戻りは出来ない、力の限りやらないと
心も身体もこの人に壊されてしまうかもしれない恐怖がそうさせるのか
完全に勃起したペニスは最早痛いほどだ。ここまでもう何度も出したのに、
サトシの射精への欲望と女を求める渇望は収まりそうにない。
いや、むしろアヤノに収まるのを許されないといったところか。
自分自身でもここまでできるとは思いもしなかった。
サトシは身を投げ出したアヤノに覆い被さるように抱き締めた。
アヤノの脅迫がサトシの理性を断ち切ったのかもしれない。
「あん……」
アヤノはサトシにされるがままに任せた。
元々性交にセンスを感じさせる男だから、
初めてと言えどもそれなりの快感は得られるであろうとアヤノは踏んでいる。
サトシは強引にアヤノの唇に自分のそれを重ね合わせた。
間髪入れずに舌をアヤノの口内に進入させる。
アヤノは一瞬ぴくりと震えたものの、抵抗する気配はない。
サトシに任せるつもりなのだろうか。
(もう…力の限りやるしか……)
未だ不安げなサトシは舌先の進入を侵略へと移した。
舌をアヤノのそれと絡ませ、時折歯茎や口の粘膜に這わせてみる。
アヤノはここでも反応が弱い。まるで初めて性の契りを交わす少女のように、
おずおずと舌をサトシの舌に絡ませてくる程度だった。
あの淫蕩な舌の絡みつきは鳴りを潜めている。
(うまく、いっているのかな……)
年上とはいえ、女にいいように翻弄されたままで終わりたくない。
攻撃的な本能が首をもたげ始めた。好きなようにしていいのなら、
好きなようにさせてもらう……。
サトシは舌の侵略からアヤノを解放した。日を照り返して輝く淫蕩な糸が艶かしい。
「はぁん……やっぱりセンスあるわね。キスは問題ないわ。こんなに力が抜け
ちゃうのって久しぶり……」
らしくなく頬を真っ赤に紅潮させてアヤノがつぶやいた。
うっとりと陶酔したその表情は男の支配的な欲を煽る。
意のままに貪りたいと自然に思ってしまう。
サトシはアヤノを見つめたまま、その手だけを動かして乳房を下から掴んだ。
「ああっ……!」
サトシの腕の中で身を捩らせてアヤノは喘いだ。歓喜の吐息なのは明白である。
「そうよ、サトシ君…わたし、胸が弱いの……ああ! そう! いいわ……!」
グラビア雑誌のモデルのバストもこの胸には確実に劣る。
サトシの掌に納まり切らない豊かさ。のみならず美しい造形。
そして更に感じやすい……男に揉まれないことなど、
罪と言いたくなるような果実が実っている。
サトシは掌を動かして下から円を描くように優しく揉んだ。
ただし乳首には決して触れないで。
「あん…ふぁっ…! いいわよ……はぁん、気持ちいい……」
大人のメディアで性に関する知識は入手している。
女はソフトな愛撫が一番感じ、乳首は焦らして後から触れるべきと書いてあった。
もしかしたらアヤノが褒めるサトシのセンスとやらは、
その耳学問を身に着けていることを仕草から察したのかもしれない。
しかしアヤノはここでそのセオリーを破るように喘ぐのだった。
「ねぇ、サトシ君……もっと強く揉んで…」
瞳を潤ませながら願いを告げるアヤノを前にして、
サトシは危うく理性を吹き飛ばしてしまいそうになる。
征服したいという欲望が更に募っていく。
サトシは揉み解すような愛撫から切り替えた。一揉みをじわりじわりと少しずつ
強くしていく。アヤノの喘ぎは次第に大きくなっていく。
「あん! そうっ、その強さが一番感じるっ……!」
アヤノは吐息を漏らしながらかすれた声で喘ぐ。
サトシはしっかりと掌でその力加減を記憶した。
吸い付くようなアヤノの白い肌が薄桃色に染まっていく。感じているのだ。
サトシは愛撫に緩急を混ぜ始める。触れるか触れないかといった微妙なタッチで
肌の上に手を滑らせたかと思えば、アヤノが一番悦ぶ力で揉みしだく……。
「んはぁ……っ! あぁんっ…感じちゃう……あはぁっ…!」