ある朝、目覚めると机の上にメモと一緒に見覚えの無い
小包が置いてあったので手にとって見てみたイエロー。
「オホホ、レッドとは上手く言ってる?
どうせあんたのことだからまだまだ
進展はないんでしょ?これでガンバ!」
几帳面な字で書かれたメモをキョトンとした顔で読むイエロー。
「(あ・・・ブルーさんからだ。)」
イエローは早速小包を開けてみるとそこにはスク水が入っていて・・・
「・・・!」
顔を真っ赤に染めて焦る。
「(きゃっ・・・こ、こんなのどうやって使うんですか・・・っ!)」
季節は既に夜も長く薄ら寒い季節。
到底アチラ側の世界をしらないイエローは悩んでいた。
「(ブルーさん、今は暖かいところにでもいってるのかなぁ・・・)」
その頃、ピチュがピカと交尾をしていた。
「つるのムチっ!!」
直径3メートルはあろうかという大きな岩が砕け散る音が
大木の生い茂る森の中でこだましていた。
立ち上がる砂煙の中、2つの影がユラユラと動いている。
1つは大きく、そして勇ましくたくましい影。
そしてもう1つは大きな影に寄り添うように隣にあった。
「よーし、フッシー!頑張ったな。戻れ!!」
まだまだ若い少年の声。
その声とともに光の閃光が走り大きな影は消えていた。
「さてと・・・大分痺れも引いてきたな。」
「レッドせんぱぁ~いっ!」
砂煙が舞う中、少年の影に駆け寄るもう1つの影。
「おっ、ゴールド。今終わったところだから一緒にひとっ風呂浴びないか?」
「はい!よろこんで!!ちょうど俺も汗を流そうと思ってたところなんスよw」
その頃、ピカとチュチュは卵を大事そうに抱えていた。
ここはシロガネ山にあるどんな傷も癒してくれる秘湯。
シロガネ温泉。
ここら一体のポケモンは非常に凶暴で腕の立つトレーナーでも
中々近寄らないので普段から人気の全くない場所である。
秘湯の湯煙の中で交錯する2つの影。
「ふぅ・・・きもちいいなぁ」
レッドの声がする。
「ふぃ~、きもちいいッスね~」
ゴールドの声がした。
「んでも・・・」
ゴールドの言葉が後に続く。
「レッド先輩、また大きくなったんじゃないスか?w」
「ゴールドも中々いい具合じゃないか。」
2つの影は1つになるように寄り添っていた。
長い長い夜は更けていく。
「はぁ~・・・」
同じくして湯煙の中、少女の溜息がその場を埋め尽くす。
その声は美しく、例えるならそう、人魚のような声。
ここはハナダシティのジムにあるジムトレーナー専用の巨大浴場。
そこに1人の少女の姿があった。
少女は巨大浴場の天窓から見える真ん丸い大きな月を溜息混じりに
見つめながら顔を半分湯船に沈めながらつぶやいた。
「レッドの・・・ばか・・・っ」
ブクブクブク。
湯船に泡を立てながら想いに耽る少女の横顔はどこか淋しい。
「(レッドもどこかでこの月をながめてるの・・・かなぁ・・・)」
「でも・・・うん、ヨシ!」
胸に秘めた決意とともに少女は立ち上がり、
浴場を後にした。
「え・・・そそそそ、そんな・・・っ!!!」
声変わり前の甲高い少年のような、はたまた可愛らしい少女のような
中性的な声が部屋中にこだまする。
「オホホ、いい?イエロー。あなたも女の子なんだからこの際、
たまには一言ガツンといってやらないとアイツは超ドンカン
なんだから何時まで経っても気持ちなんか伝わりゃしないわよ!」
「は、はぁ・・・」
心もとない返事の声が続いた。
イエローとブルーが通信端末でやりとりをしている。
ピカとチュチュが足元で先ほど木霊した声に五月蝿そうに耳を塞いでいた。
「じゃ、そろそろ切るわよ!いい?がんばるのよイエロー!」
ブツン。
ブルーはそういうと一方的に電話を切ってしまった。
困惑するイエロー。
彼女の手元には朝、机に置いてあったスク水が握り締められていた。
「(はぁ・・・・ど、どうしよう~~~っ・・・)」
イエローの顔は真っ赤に染まり、ひたすら下に俯いている。
ドクン・ドクン・ドクン・・・。
ピカとチュチュが心配そうにイエローの顔を覗き込む中、静まり返った
部屋の中でイエローの胸の高鳴りがひたすら脈打っていた。
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