〜第四章 "救恤"〜  
 
ここは、ナナカマドの研究所。  
静かな町の中、研究所だけが剣呑極まりない雰囲気を漂わせている。正に青天の霹靂の如し。  
ナナカマドは罰を与えている。  
剥き出しになったヒカリの秘部に挿入された、真っ黒いバイブが音を立てる。  
信じられないほどの太さのそれは、ヒカリの膣口を痛々しく引き伸ばし、その部分を休むことなく蹂躙し続けている。  
既に、何度も強制的に絶頂に追い込まれているのか、ヒカリの秘めやかな箇所は大量の愛液に濡れ、床に大きな染みを作っていた。  
「んぐぅ・・・」  
ヒカリは、空ろな表情のまま、何か声を上げたが、その口には穴のあいたギャグボールが噛まされている為、きちんとした声になっていない。  
(コウキくん、助けて・・・後で、何でも、するから・・・・)  
ヒカリの心の訴えも虚しく、儚く、そして無駄である。そう蔑むかのように、ナナカマドが下司な笑みを浮かべる。  
「そろそろ、いいかのぉ」  
そのナナカマドの一言が、束の間の安堵を生む。そう。束の間なのだ。  
ナナカマドは中止した。バイブによる打擲を。  
「しゃぶれ」  
ヒカリにとってあまりにも残酷な宣言が、彼女の耳を過ぎる。しかし、ヒカリは躊躇ったままである。  
思いとどまっているヒカリの頭を両手で抱え、自分の一物へと導く。  
「う、うう、う・・・ん、んぐ、んう、んぶうううぅ・・・」  
ヒカリがくぐもった声を上げる。ナナカマドはヒカリの頭部を抱え、口腔愛撫を促す。  
「んん・・んふン・・・・んうゥ・・・くふン・・」  
いつしか、ヒカリは、媚びるような鼻声をあげていた。口腔の感覚が、ナナカマドの歪んだ性感を昂ぶらせた。  
「くっ・・!」  
ナナカマドが声を上げると同時に、絶頂が来る。ヒカリに精液の弾丸を撃ち込む。  
「あああああああンンン・・・」  
知らぬうちに、ヒカリはナナカマドへの奉仕に快楽を感じ、その表情は恍惚としている。  
「脚を開け・・・」  
「はい・・・」  
ヒカリは、最早ナナカマドの成すがままである。  
 
「はあァっ・・・」  
ヒカリは思わず生唾を飲み込んだ。目の前にはナナカマドの鉄の如く硬直し、屹立しきった立派過ぎる肉棒があった。  
コウキのものとは似ても似つかぬ、毛むくじゃらな陰部。おそらく、初めて見るであろう、ナナカマドの中心部。  
ナナカマドのペニスはゆっくりと、しかし確実に、ヒカリの膣内に侵入していく。  
「あ、あ、ああああッ・・・う、うああああっ・・・! おっきいっ・・・! おっきいようっ・・・!」  
ヒカリが、あからさまなことを叫ぶ。  
一方、ナナカマドは、熱く火照った肉のぬかるみの感触に、やや呆然となっていた。  
進み続けるナナカマドのペニスを、の膣内が包み込んでいく。  
「あううっ・・・そ、そんな・・・ウソっ・・! ま、まだ入ってくる・・ンひいいいっ・・・・!」  
どこか苦しげな、ヒカリの声。だが、その奥にある官能的な響きを、ナナカマドは、本能で感じ取っていた。  
「あああっ、ダメ、ダメぇっ! そんなに・・あう、あうう、ああああああああっ・・・!」  
幾重にも重なった肉襞を掻き分け、先端が、奥へ奥へと侵入していく。ヒカリは、だらしなく口を開きながら、ひくひくと体を震わせていた。  
「あう・・・ああああっ・・・あっ、あっ、ああっ・・・・あひいン!」  
まだ肉竿に多少の余裕を残したところで、亀頭が、膣の最奥部にぶつかった。ヒカリの内側が、ぴったりと、ナナカマドのペニスに吸い付いている。  
「あ、あううっ・・・は、ひいン・・! こ、こんな・・・こんなの・・・・」  
ヒカリが、信じられない、といった声を上げる。だがナナカマドには、ヒカリの今の様子を解釈する余裕はない。  
「動かすぞ、ヒカリ・・・!」  
「あっ、ま、待って! 待ってっ・・・ひいいいいんっ!」  
ヒカリの制止の声に構わず、ナナカマドは、腰を使い始めた。ぎくしゃくと、ペニスがヒカリの体内を出入りする。  
「はひっ……あうっ、あひ、はひいいいいン・・・! な、何・・・? 何これぇっ・・・! あっ、あうっ、あうう・・ンあああああ!」  
激しく喘ぎながら、ヒカリが、釣り上げられた魚のように暴れる。  
「ヒカリ・・・感じてるのか・・・?」  
「は、はひっ! ひんっ! あひいいっ!」  
ヒカリが、余裕のない動きで、うんっ、うんっ、と肯いた。もう、自分の感覚を偽ることすら、出来ない状態のようだ。  
「あうううっ・・・! ひんっ! あひいいんっ! すごい・・! すごいよおっ・・・! あっ、あううっ、あひ・・・あああああン!」  
「ヒカリ、お前、レイプされてるんだろう? そんなに感じていいのか」  
「だってっ・・・だってえっ・・! うああン! ああああああっ・・・! はかせが・・・はかせのがすごすぎてぇ・・・うああああっ!」  
ヒカリの秘部からは、次から次へと愛液が溢れ、ピストンをスムーズにしていく。  
「ひあああっ・・・オチンチンすごい・・・すごいのおっ・・・! あっ、あっ、ダメえぇ〜! こんなにすごいの、反則だよぉ〜! あはあああぁン!」  
可愛らしい声で悲鳴を上げながら、ヒカリは、その胸を揺らすように身悶えた。  
唐突に、ナナカマドは、ペニスを引き抜いた。  
 
「ああ、イヤぁ・・・ぬ、抜かないでぇ……」  
そう言いながらも、ヒカリはどうすることもできない。せいぜい、その丸いお尻をふるわせるくらいである。  
「欲しいのか?」  
ナナカマドが、嘲弄を含んだ声で訊いた。  
「ほ、欲しい・・・ほしいですぅ・・・ああン、意地悪しないでェ・・・」  
ヒカリは息も絶え絶えになりながら普段からは考えられないほどの口調で卑猥なおねだりをする。  
「何が欲しい?」  
「そ、それ・・・それが、欲しいです・・イヤ、イヤぁ・・・焦らさないでぇ・・・」  
「もっとはっきり言うんだ」  
そう言いながら、入り口近くをかきまわし、腰や太腿、さらには尻の谷間にまで指を這わす。  
ヒカリは、もじもじと腰を動かしながら、背後のナナカマドにおねだりを続けている。  
「い、入れて・・・オチンチン・・はかせのオチンチン・・・入れてください・・・」  
「どこに?」  
悪魔のように優しい口調で、ナナカマドは重ねて訊く。  
「・・ヒカリの、アソコです・・・ああ、その熱いのを・・・早くゥ・・・・!」  
「あそこって?」  
「ああッ・・・お、オマ×コですゥ! やあン! ヒカリ、おかしくなっちゃうよーッ!」  
とうとうヒカリは、子供のような泣き声を上げる。ナナカマドは、ヒカリの腰に手を添え、一気にその剛直で貫いた。  
「ああああああああああぁッ!」  
それだけで軽く達したのか、ヒカリが体をしならせる。  
しかし、ナナカマドは機械のような冷酷さで、抽送を続けた。  
「あン! あン! あン! あン! あン! んああああああ!」  
ナナカマドの腰の動きに合わせて、ヒカリが断続的な悲鳴を上げる。艶と媚を含んだ、男の脳を痺れさせる声だ。  
「はうン! あン! あううン! あひいいぃ〜! ダメぇ! ダメええええぇ〜! ああああああっ!」  
肉竿に絡みつく肉襞の動きに逆らうようにペニスを抜き、そして、奥まで滑り込ませる。  
その単純な反復運動が、たまらない快楽を紡ぎ、二人を狂わせていった。  
 
「あううっ! あひン! あっ! ああぁ〜っ! イイっ! イイのおっ! あああああ!」  
体勢を変えたナナカマドは、獣欲の赴くまま、ヒカリの秘処を犯し続けた。  
「あうっ! あっ! あああっ! あン! ああぁン! あひン! ひああああああぁぁぁぁ〜!」  
ナナカマドは、彼女の体を抱き締め、抽送のピッチを上げる。  
「あっ、あああああああああああ! あひい! あひいいいいい!」  
ほとんど半狂乱になって、ヒカリは絶叫した。  
「んぎっ! ひぎいいいいいいっ! こ、こんな・・こんなの初めてぇ・・・! あっ! ああああああっ! あひ! あひい! あああああああああっ!」  
ヒカリが、女の中心ともいえる内臓で、ナナカマドをひたすら感じている。  
眼の眩むような興奮に衝き動かされ、ナナカマドは――ヒカリの唇に、唇を重ねた。  
「んんっ・・!」  
最初、僅かに躊躇していたヒカリが、ナナカマドの唇に自ら吸い付いてくる。  
「あうっ、うっ、うむむっ・・・はふっ、はっ、はああっ・・・んむっ・・んぐうぅ・・・!」  
噛み付くようなキスの合間に、獣の牝のように喘ぎ、そしてまた、舌を絡め合う。  
唾液と唾液を交換しながら、ナナカマドとヒカリは、互いがもたらす快楽を貪り合っていた。  
「あうっ! ああああ! もう、もうらめ! らめぇ〜! ひいあああ! い、いううっ! イク! イクうううううううううう!」  
そう叫んで、ヒカリが、ナナカマドにしがみつく。ナナカマドの胸板によって、ヒカリの乳房が淫らに潰れる。ナナカマドは、いよいよ最後のスパートをかけた。  
「ひうっ! ひぐううううううううう! いっ! いいっ! いぎ! い! いぐうっ! いぐううううううううううううぅ〜!」  
膣肉がきゅーっとナナカマドの肉竿を搾り上げ、射精を促す。ナナカマドは、ヒカリの子宮を抉じ開けるようなつもりで、ペニスを根元まで挿入した。  
「あっ! ああああああああああああ! わあっ! ああああああああああああああああああああああああああああぁー!」  
ぶっ! ぶびゅっ! びゅるる! ぼびゅっ! どぶっ! どぶぶっ!  
これまで経験したこともなかったような快美感が、腰からペニスを貫き、ヒカリの中に迸る。  
「イクっ! イクううううぅーっ! ああっ! あっ! 熱いっ! 熱いよおっ! あああああ! イッ、イッちゃうよおおおぉぉぉぉぉ〜ッ!」  
びゅるるるるるるっ! びゅーっ! びゅーっ! びゅびゅびゅびゅびゅびゅっ! どびゅびゅっ!  
ヒカリの叫びと、射精の感覚だけを、ナナカマドの脳は認識する。それ以外の感覚は――もはや、何も感じない。  
「ああぁーっ! あっ! ああっ! あっ! あはああぁぁぁぁぁぁっ! あひいっ! あひいいいいいぃ〜! イク、イク、、イク! イッちゃうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅ〜っ!」  
びくっ、びくっ、びくっ・・・! と、ナナカマドと、ヒカリの体が痙攣する。  
「あ・・・あああぁぁぁ・・・あひ・・・ひいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃ・・・」  
それが、ヒカリの限界だった。  
 
「ええええッ!」  
ナナカマドの精をも飲み込めず、床に突っ伏しているヒカリ。傍から見ても苦しそうな表情をしている。  
「も、もう・・やめて・・・」  
さめほろと涙を流しながらヒカリはナナカマドに懇願する。しかし、それにも構わずナナカマドはヒカリの口に一物を再び差し込み、口腔愛撫を催促する。  
「・・ううぅ・・・うううううぅ・・・」  
だらしなく涎を垂らし、いかにも苦しげな声を漏らす。最早彼女にとっては拷問以上の拷問でしかない。  
そこでヒカリはある決断をした。この見窄らしい体裁でも、逃げるが勝ちだと。  
突然、ヒカリは渾身の力でナナカマドの肉棒に噛み付いた。  
「うぎゃっ・・・・!」  
ナナカマドは思わず腰を引き、その場に尻餅を付いてしまった。ナナカマドの一物は、血赤色に染まっていた。  
「・・・うぐぐ・・・き、貴様・・・」  
この上ない慷慨の念をその顰めっ面に表し、猛獣の唸り声の如く低い声で言葉を放つナナカマド。  
ヒカリは触れてはならぬものに触れしまったというような感覚で慙愧する。しかし、もう後には引けない。  
生か死か、命を懸けた博打、いわゆる乾坤一擲の大勝負に出てしまっていた。  
「も、もうイヤですっ!いくら博士でもひどすぎます!」  
ヒカリが自分の権利を今までに無いくらい毅然と主張する。だが、ナナカマドはヒカリの言い分を聞き入れない。  
「今更何言っているんだ?貴様はもうわしのものだ・・!逃がすものか・・・!」  
「ひっ・・・!」  
先程とはうって変わり果てたナナカマドの表情に悪寒と戦慄が走る。そこに、一つの助け舟が差し出された。  
「ヒカリちゃん!」  
「・・・コウキくん!」  
 
果たして、コウキはナナカマドからヒカリを救えるのだろうか・・・・  
 
〜第四章 "救恤" 完〜  
 

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