エイチ湖のできごと
ジュピター×ダイパライバル。
「……ちくしょう…、ギンガ団めッ…!」
全てのポケモンがあっけなくやられてしまったショックからか、彼は思わずその場にガクリと膝をついてしまった。
「ふぅーん、もう終わり?」
にやにやと意地悪い笑みを浮かべ、俯いたその表情を覗き込むようにしてギンガ団幹部のジュピターが訊ねる。
「…………ちくしょうッ…!!」
何も出来ない自分の不甲斐無さに歯を食いしばり、刺すような鋭い視線をジュピターに向ける。
そんな彼の様子に、ジュピターの中の嗜虐心がゆっくりと首をもたげ始める。
「…貴方のポケモンはまあまあでも、貴方が弱いものね。」
ゆっくりと、出来る限りの優しい声で。
「それでは湖のポケモンを助けるだなんてムリな話……」
これ以上の屈辱は無いであろう言葉を、相変わらず意地悪い笑みを浮かべたままで続ける。
子供特有の柔らかい髪をそっと撫でながら、少しずつ顔を近付けて…その表情が歪むのをただ待っているのだ。
”ギンガ団幹部である自分を前に、丸腰で恐怖を感じない子供が居るはずが無い。”彼女はそう思っていた。
「………………………………」
しかし彼は不安に視線を泳がせることも、怯えに体を強張らせる事も無く、唇を噛み締めてジュピターを睨みつけていた。
…くすり。不意にジュピターが小さな笑みを零し、彼の鳩尾を蹴り上げた。
「ぐぁ、…っは…ぁ……ッ…!」
蹴られた箇所を両手で押さえて倒れこみ、彼は咽返りながらも浅い呼吸を繰り返す。
ジュピターはそんな彼の髪を片手で乱暴に掴むと、グイと持ち上げるようにして無理矢理膝立ちにさせた。
「ポケモンチャンピオンだって諦めた方がいいわね。」
唇を耳元に近付けてそっと囁くと、彼の首筋から頬にかけての肌がさぁっと粟立った。
「…離せよ!…気持ち、わりー…!!」
時折浅く咳き込みながらも気丈にジュピターを睨みつける。
「…気持ち悪い?」
彼の髪を掴んでいたジュピターの手の力が僅かに強まる。
「そうだよ!とっとと離せよなッ、バカ!!」
ようやく呼吸の落ち着いてきたらしい彼が、子供らしいボキャブラリーの無さそうな言葉とともに暴れ始める。
「もう一度言ってごらんなさい…、あたしのドータクンに押し潰されたいならね!!」
瞳の全く笑っていない笑顔でヒステリックに怒鳴りつけ、彼の胸元にぐいぐいとドータクンのモンスターボールを押し付ける。
「くっ…!!」
さすがの彼も、これには口を噤まざるを得なかった。
「…あら、やっと大人しくなったのね。」
落ち着いて見てみれば、彼は生意気でこそあるが整った顔立ちで中々に可愛らしい。
それに、あの滑らかで白い肌。あの肌に触れて、あの表情を歪めたい。ジュピターの中で黒い感情が渦巻き始めた。
「そうね…、ご褒美をあげようかしら。」
髪を掴んでいた手をようやく離し、彼の顎に手を添えて自分の方を向かせるとその小さな唇に口付けを落とした。
「うわっ!!何すんだよッ、…やめr……くっそぅ…!」
止めろ、と言い掛けるもジュピターが脅すようにドータクンのモンスターボールを胸元に押し付けるので口を噤むしかない。
「そうそう…、暴れちゃダメよ?…くすくす……」
何度も何度も、段々と深い口付けを繰り返していくと彼の瞳が潤んできたように思えた。
先程までは強張っていた体も今では力が抜け、すっかりジュピターに凭れるようになっている。
「素直にしてりゃ可愛いじゃない、いい子いい子…。」
満足そうに鼻で笑い、軽く頭や頬を撫でてやる。
片手だというのに手際よく彼のボトムのボタンを外し、ゆっくりとジッパーを下げて下着ごと膝辺りまでずり下げた。
冷たい外気に股間や太腿を晒され、思わずぶるりと彼の背筋が震える。
「あは、強がってたみたいだけどやっぱりまだまだお子様ね。毛も生えてないじゃない。」
先端まで皮を被っている、まだ発展途上のモノをジュピターが指で突付いて笑う。
「うる、っせー……ヘンなとこ…触んなバカ…!っは、…離せよ……ッ!!」
ジュピターに凭れたまま、羞恥に耳まで赤く染めて声をあげる。
どうしてこんなに呼吸が困難なのか、どうして体に力が入らないのか。
彼は恥ずかしいやら悔しいやらで、鼻の奥がツンとなったと思ったら視界がじんわりとぼやけてきた。