〜序章 "予感"〜
(ジムリーダーに負けた・・・ロズレイドは強い。こっちはムクバードで相性は抜群だったのに・・・)
ハクタイシティのジムリーダー、ナタネとの勝負に敗れたコウキ。
「あなた、なかなか強いのね。ここまで追い詰められたのは久々よ。」
目の前が真っ黒になりかけているコウキにナタネは励ましの声をかける。
「・・そうなんですか・・?」
「ええ。見込みあるわよ。頑張って!」
「・・・はい!」
トレーナーとしての腕を認めてもらい、コウキはやや嬉しそうに答える。
「でさ、あなた、お名前は?」
「コウキです」
「へえー。じゃあさ、コウキくん。後でちょっといいかな?」
「はい、何ですか?」
コウキは少しだけ対応に困った感じだ。
「付いて来てくれる?」
コウキは別室に向かって歩くナタネに付いて行った。
実は、これがコウキにとって、凋落の兆しであることを、本人は知る由も無い。
〜序章 "予感" 完〜