真夜中のトバリシティ。その真ん中に、奇妙な形で佇むギンガ団アジト。  
団員もそれぞれの仕事を終え部屋に戻り、賑やかだったビルも今は静寂に包まれている。  
そんな闇の中、長い廊下を不満そうな顔つきで歩く女が一人。  
「はぁ……最悪。」  
女の名はマーズ。言わずと知れた、ギンガ団の幹部である。  
今日、彼女は自信満々で引き受けた任務をいとも簡単に失敗してしまった。  
プライドの高い彼女にとって、失敗の二文字など人生の恥。  
それも、たかだか十歳のこどもに邪魔をされてとあっては、落ち込むのも無理はない。  
しかしこれから、その恥をわざわざ報告しに行かなければならない。  
その任務の作戦を立てたのは、同じくギンガ団幹部、サターン。  
彼の作戦を自ら買って出ておいての失態だった。  
 
目的の彼の部屋につくと、窓からは薄暗い光が覗いていた。  
――アイツに頭下げるなんて、ホント最悪。  
彼女は心の中でそう呟くとしばらく足を止め、軽く深呼吸をしてから部屋に入った。  
「……遅かったな。」  
「約束どおり、報告にきたわ。」  
そう言ってから、言葉は続かなかった。報告をしようと思ってはいても、  
悔しさのせいで詰まってしまうのだろう。マーズのそんな様子を見て、サターンは  
ため息をつき、彼女を見ながら言った。  
「どうやら、うまくはいかなかったようだな。マーズ。」  
いかにも見下した言い方で責められ、マーズは相手の顔を見ることができなかった。  
そして彼の冷やかな視線を感じ、少し戸惑いながら力なく返事をする。  
いつもの彼女なら言い返してやるところなのだろうが、”幹部が任務に失敗”という事実が、  
強気な彼女をそうさせなかったようだ。  
 
何も言えずしばらく俯いたままでいると、サターンが席を立ち、近づいてきた。  
「……よくもわたしの作戦を無駄にしてくれたな。」  
そう言うと彼はマーズの両手首を掴み、そのまま身体を壁に押し付け強引に唇を奪った。  
「ちょっ…やめ…っ んくっ」  
彼女は一瞬の出来事で何が起こったのかわからなかったが、事態が飲み込めると急いで抵抗した。  
しかし所詮は女の力。今日の任務の疲れもあってか、ほぼされるがままである。  
サターンは、ギンガ団内でも噂されるくらいの美顔の持ち主。  
そんな彼の顔が間近にあり、あろうことか今、その唇を重ねられているのだ。  
しかも予想以上に深いキスに、不覚ながらもマーズは顔を赤らめる。  
それに気づいたサターンはいったん重ね合わせた唇を解放し、その蒼い目を  
彼女に向けて言った。  
「このわたしに欲情したか。……これはお仕置きだマーズ。  
 お前の腰を使い物にならないようにしてやる。」  
「な、何言って…!」  
サターンは有無を言わさず、強引にマーズの服をひきちぎる。  
『こんなのって!』  
マーズは涙目でサターンを睨んだが、文句を口にする前にまた唇を塞がれ、  
そのまま押し倒された。  
 
 
彼の片手が肩を撫で、そのまま二の腕をすべり、細い腰をなぞって下腹に滑り込んでいく。  
「ちょっと、やっ……んんっ!」  
抗議の声を上げかけるマーズの体をきつく抱き寄せ、言葉を封じるため  
サターンは再び唇を合わせ舌を交わらせ続けながら、閉じ合わされた脚を開き指を差し入れる。  
マーズの肩がびくっと強張る。  
髪と同系色の柔らかな茂みに覆われたそこは、濡れるというにはまだ遠く、  
サターンはひと撫でしただけで指を引いて、唇を離し言った。  
「緊張してるのか? フッ、案外かわいいところもあるんだな。」  
「……うる、さいッ!」  
マーズは上ずった声で否定して彼の手を振りほどくと、恥ずかしさで自分の膝を腕で封じ込めた。  
「その脚を開いてもらおうか。」  
そう言うとサターンはマーズの腕に手をかけた。  
マーズは彼のその冷たい視線を受けて、あきらめるように細く息を吐きながら、  
少しずつ体の力を抜いていく。  
「……いい子だ。」そう呟くと、サターンはマーズの襞の合わせ目にある突起にそっと指を移す。  
 
「──ぁんっ」  
小さな悲鳴が上がった。マーズはハッとして自分の口を噤む。  
それは普段強気な彼女が発する声からは、とても想像のつかない甘ったるい声。  
彼女の、自分自身で発した声に戸惑っている様子を見て、サターンは悪戯に  
笑みを浮かべた。  
「ほう、お前がそんな声を出すとは……淫乱な女。」  
「なっ…! やあぁっ…」  
マーズは既に赤みががっていた頬の色をさらに深め、下腹部から伝わる感覚に耐えるようキュっと体を硬くした。  
しかしサターンの指は容赦なく敏感な箇所を苛む。  
ゆっくりと指を動かしながら、もう片方の手をマーズの肩から胸の膨らみに移し、  
その先端を軽く撫ぜ回すと、彼女の小さな唇から発せられる甘い吐息は強くなった。  
「…ふぁ…ッ…やっ…」  
乳房を包む手をどけようと動かすが、胸元に届く前に、空を切って落ちた。  
硬直していた身が快感に勝てず次第に弛緩していき、マーズの体は完全にサターンの思うがままとなった。  
「欲に負けてあきらめたか。」  
「そんなん、じゃ……」  
マーズのその態度は、空しくも陵辱心を煽るだけだった。  
「わたしの前でもっとないてみせろ、マーズ。」  
「いっ、イヤよ! 誰がっ! ぁ…!」  
指でこする度に、マーズは小さく、艶めかしく声を上げる。  
「言っただろう、これはおしおきだ。否定はさせない。」  
 
 
突起から下に指を這わせると、先ほどはそうでもなかったその場所が、すでにぬるぬると  
滑るように濡れていた。中指をそこに当ててみる。熱く、弾力とツヤのある穴に、指は  
わずかな抵抗と共に吸い込まれていった。  
「っ! ……んんっ!」  
強い刺激に思わず声が上がりそうになるのを、マーズは唇を噛み締めて堪える。  
だが乱れたその吐息と、咽喉の甘い呻きはどうにも抑えようがなく、サターンが  
奥へと進ませた指を動かすと、唇が弾けたように開かれた。  
「あぁんっ! ああぁっ!」  
「それでいい。」  
意地悪い顔で笑いながら言い放ち、先ほどよりも早めに指を動かし始めるサターン。  
「はぁんっ」  
マーズにはもう反論する余裕などなくなっていた。  
いやらしい水音を立て、あふれ出す愛液が彼女の脚を伝っていく。  
下腹部から脳を突き抜けるような感覚が、だんだん強くなってくる。  
「いやぁああっやめてぇえ! だめっだめぇっ……! もうっ……! ぁああぁんっ!」  
次の一瞬、マーズはビクッと震えると、そのままガクリと崩れ落ちるように倒れた。  
「はぁ……はぁッ……ありえない、こんなのっ。」  
「その割にはイイ顔していたがな。だが、もちろんこのままでは終わらせない。」  
悔しそうに潤んだ目で訴えるマーズにそう言うと、サターンは濡れた指を引き抜き、  
自分のモノを取り出した。  
 
「えっ、ちょ、ちょっと待ってよ! アンタまさか……ここでするつもりじゃっ」  
「ここまで来ていまさら何を言っている。それに、社内だからやりがいがあるというものだ。」  
「も、もう知らないわよ!」  
恥ずかしさでどうにかなってしまいそうなマーズに容赦なく覆いかぶさり、  
サターンは自身をあてがった。  
それはゆっくり、確実にマーズの中へ入っていく。  
そして、マーズの身体を内側から押し広げ、身体に収まっていく。  
「あぁん…!」  
二人の呼吸も更に荒くなった。その後、きつく捻じ込まれるような  
感覚の後にはすぐ、するっと奥まで入っていった。  
「壊してやろう、マーズ。」  
サターンは目を細めマーズを見て名前を呼ぶと、腰をゆっくりと前後に動かし始めた。  
「あぁっ!」  
彼女の身体の中を何回も往復し、身体の内側からぐいぐいと押し付けるようにこすりつける。  
マーズは快楽に身を任せ彼の背に腕を回し、その両腕に力を入れ、しっかりつかまって目を閉じた。  
腰も、彼の腰の動きに合わせ、それを欲していっそう振りを激しくする。  
外に聞かれるのではと押し殺していたはずの声が、突き上げられるたび喉から漏れていく。  
マーズの脳内はどんどんかき乱されていき、広げられたその美しい脚で彼の腰をはさんだ。  
「あんっ あっ あぁっ おねがいっ…… もっと……あぁん!」  
「……や、けに従順になったな、お前。」  
マーズの背は反って、脚が持ち上がり、運動を繰り返す彼の腰をさらに強く締め付けた。  
サターンは無表情の中にも少し苦しそうな顔を浮かべ、腰の動きをさらに大きく、かつ激しくしていき、  
肉と肉のぶつかり合う音が増していく。  
「本当、ヤらしい女。」  
耳元で、彼は追い討ちをかけるように囁く。  
「アンタ、にっ、言われたくな、いわよっ! あっ ぁんっ あぁあああっ」  
次の瞬間、サターンは短く声を上げ、マーズの中には、熱い粘液がどくどくと  
注ぎ込まれた。  
二人は力が抜け切ったように脱力し、しばらくその余韻を感じていた。  
 
荒い息遣いだけが静かな部屋に響き渡る。  
何分かが経ち、マーズが先に口を開いた。  
「最ッ……低!!」  
「言ってくれる。あれだけ快楽に溺れ腰を振り、挙句おねだりまでしておきながら。」  
「う、うるさいわね! もう部屋に戻るわ! 気分悪い!」  
顔を真っ赤にしながらそう叱咤して帰ろうとするマーズの手を、サターンが掴んで引き寄せる。  
「待て。どこへ行く。」  
「ちょっと! 何すんのよっ!」  
「言っただろう。これはお仕置きだ。腰が壊れるまでお前を返すわけにはいかない。」  
「えっアンタまだする気なの?! だってもう……んっ」  
サターンは再びマーズを押し倒して唇を奪った。  
「次の任務を失敗したら、こんなものでは済まさないがな。」  
「あっ、アンタねぇ! やめ……あぁっ」  
 
 
トバリの夜は、まだまだ長い。  
 
 
-----------------------------------------了  
 

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