〜序章 ”招聘”〜
「ちょっと、買出し行って来ようかな・・・」
そう言って、颯爽とハクタイジムを後にする。
彼女の名前は、ナタネ。このハクタイジムのリーダーである。
見目良い顔立ち、婉然としているスタイル。何の掣肘もなく外気に晒される、すらりとしたウエスト。
男性なら、一度見れば一瞬で目が釘付けになること請け合いである。
そんなナタネはるんるん気分でショップに向かう。
と、道の途中で、のろのろ歩いていたおばあさんが転んだ。
ズトッ!
「おばあさん、大丈夫ですか!?」
ナタネは思わず声を掛ける。おばあさんは、のろのろと立ち上がる。
「やや、あんがと。親切な人だねぇ。お礼にお茶でも、ご馳走しましょう」
「いや・・・べつにあたしは・・・・」
「遠慮することはないよ・・・さぁさぁ」
どんどん話を進めていくおばあさん。ナタネは、こういう申し出をなかなか断りきれない性格なのだ。
そうこうしているうちにナタネは、おばあさんの家にお邪魔していた。
「あれっ・・・ここは・・・?」
ナタネは思い出した。ここが地下おじさんの家であることを。
「おやおや、新入りさんかね。地下通路は楽しいぞぉ!」
高笑いしながら叫ぶ爺さんがナタネの目の前にいる。
その爺さんの矍鑠たるや、ナタネは思わず辟易しそうになる。
「地下通路とはな・・・・’#’$ー^’&”#$」
眠くなりそうな長話をされ、地下通路に行かざるを得ない状況に陥ってしまったナタネ。
そんなわけで、今現在、ナタネは化石掘りに挑戦している。
「化石掘りって、難しいわね・・・けど、結構面白いかもね」
ナタネは化石掘りに没頭している。無論、買い物のことなど忘れている。
そして後に、一人の男がナタネの前に現る。
〜序章 ”招聘” 完〜