「それってセ……セ……セックス、の事?」
「そうよ。よく、言えたわねぇ……偉いわ。」
「あ……本っ当ーにするんですか?後から今日は危ない日だったなんて洒落にならない話は止して下さいよ。」
「安心して。それは昨日来たわ。ただ……」
その瞬間彼女は何故か言いよどむ。
何か隠してるんじゃないかと勘ぐってヴァルは試しに訊いてみる。
「何か隠してませんか?」
「うふふ。別になーんにも。隠している事なんか無いわ。」
「本当に?」
「駄目よ、坊や。そんなに疑り深くなっちゃ。それにこれから一つになる相手にそんな感情持っちゃ楽しめるものも楽しめなくなるわ。」
質問が相手の良い様にはぐらかされたので少しヴァルには不満が残ったが、直ぐに元の表情に戻る。
すると夫人はその時まで身に纏っていた真っ白なネグリジェをいそいそと脱ぎ捨てた。
その下に纏っている物は上も下も何一つとしてなかった。
ヴァルの眼前に大きく、それでいて年の割りに垂れ下がっていない形の良い双丘が彼の前に現れる。
目測で上が90手前辺りで下が60真ん中辺りか。
ぼうっとそれに見とれていると夫人は彼にしな垂れかかり、目を細めて言う。
「ちょっと……そんなにじろじろ見ちゃうほどお母さんのおっぱいが恋しいのかしら?」
「ち、違いますっ!その……着痩せするタイプなんだなぁって思っただけで……」
「無理しなくていいのよ。こういう時は正直が一番なんだから。」
「……済みません。ちょっとだけ見とれてました。」
「嬉しい事言ってくれるじゃない。本当は自信無かったんだけど……ねぇ、どうかしら?」
そう言って夫人は自分の胸でヴァルの顔を埋めさせる程それを近くに近づける。
むわっとする様な女性の臭いに頭がくらついたものの、取り敢えず返答だけはする。
「すごく……おっきくて……きれい……です。」
たどたどしく更に馬鹿正直な感想しか言えない自分が悲しい。
つい自己嫌悪に陥ってしまい瞑目するヴァルの手を夫人は自らの左胸に持っていく。
「有り難う褒めてくれて。ちょっとしたご褒美よ。触らせてあげるわ。」
「へぇっ??!うわわっ!!」
張りのある肌はまるで吸い付く様だ。
スポンジの様な感触が一層扇情的な雰囲気にさせる。
夫人は視線的に「どうにでもしていいわ」という感じだったが、流石にそれは不味いと思ったのか優しく揉んでみる。
「ひあっ!……あ……ああ……ああああっ……どう?自分で言うのもなんだけど、柔らかくて気持ち良いでしょ?」
「え……あ、はい。……指がこんなに沈むなんて……信じ……られない……」
「お母さんの、んくっ……おっぱいの感触は……もう忘れてるから、無理も無いでしょうね……ぇっ。ひぁ、ぁふぁぁぁっっっ……んあああああっっっ!!」
夫人の口から嬌声があがる度にヴァルは思う。
ひょっとしなくても彼女が弱い所って胸ではないのかと。
攻めるという言い方は彼自身気に入らないが、絶え間ない快感で籠絡させる(夫人自身が望んでいる事だが)のならそうするしか他無い。
頭に血が上った状態のままで、ヴァルは自分の口を彼女の左胸の先に持っていく。
そして案の定、彼が赤ん坊のように胸の先に口を吸いつけさせると、夫人の口から更に大きい嬌声が溢れた。
「はああぅぅぅっっっっ!!ふぁぁっ!ぁはううっっ!!はっ……ああああああああああーっっ!……はぁ……はぁぁ……坊やぁぁぁ、お乳はもう出ないのよぉぉっっ!!
ひぃやぁっ!ダメェっっっ〜〜そんなに吸っちゃ、ちぃ……ちっ、乳首だけは……乳首だけはぁぁあああっ……くふううぅぅっっ……ンあああああっ!!」
ヴァルが舌を使って丹念に乳首を舐め回し、また赤子の様にそれを目一杯吸うと夫人は小さい子が嫌々をするように頭を振り回し始めた。
感じが良いにしてもこんな大きい声を出して本当に大丈夫かと彼が思った時、ある感蝕が口全体に広がった。
お乳はもう出ない?……嘘ばっかり……
甘いとも何とも言えない微妙な味の液体が口の中に飛び散り始める。
間違えようも無い……夫人の思いっきり濃厚なミルク。
最初は驚いて吐き出しかけたが、相手の機嫌を損ねてとやかく言われるのも癪だと思い溜まった分を思い切って飲む事にした。
どろりとした……後味のキツイ感じが喉をゆっくりと通って行く。
正直言ってモーモーミルクの方が段違いに色々な面で良さそうな気がしたが、慣れてしまえばなんて事は無い。
それに母親でもない赤の他人の、しかも自分はもうそういう物は必要無い年なのに夢中になって欲しようとしていると考えるとこれはこれでぞくっとする物がある。
背徳感とかそういう感情なのだろうか……?
乳首の先からはヴァルの頭の中の事情等御構い無しと言わんばかりに引っ切り無しにミルクが勢い良く出る。
その度に夫人の体は小刻みにぶるぶると震える。
「ひぃうっっ!!やあぁぁっ!!……っぁあっ、ぁぁああっっ!!……ほ、ほらほらぁ……いけないわよ坊やぁ……左手がお留守ですよぉ……
ちゃあんとおっぱい弄ってくれないと、んくうっっ……お母さん悲しくなっちゃうわぁぁあっっ!あああっ!あ゛ーーーっっ!!」
夫人は激しく揉みしだきなさいとばかりにヴァルの左手を自分の胸に添える。
相手が望むならとばかりにヴァルは両手を激しく動かしだした。
余程激しいのが良いのか喘ぎ声が一層高くなる。
そして……その時は割とすんなりやってきた。
「……イ゛ッッ……イグぅっ、……イグッッ!!イッちゃ、イ゛ッちゃ……ううっ!!……うあああッッッ!!もおおぉぉ、だめぇぇ……ダメェェッッ!!!!
イクイクイクイクイクッッ!!イッックウウウゥゥッッッッッ!!!!!」
プシャァァッッッ
部屋どころか外の廊下にまで大きく響いていそうな大声をあげたすぐ後、夫人の体は一気にブルッと弛緩した。
と、同時にミルクも更に勢い良く乳首の先から流れ出る。
そう。それはもうヴァルの口から真っ白な筋を幾つも生み出すほどに。
夫人の目はヴァルを見ておらず、彼を突き抜けどこか遠くに据えられていた。
口からはだらしなく涎が流れ出続け、彼女の頭があった枕の辺りをじっとりと濡らしていた。
暫くしてヴァルが婦人の胸から口を離すと嬉しそうな婦人の顔がその上から覗く。
「はぁぁぁっ……あふぅ……一度……イかせてくれて……はぁ……はぁ、アリガト。」
「あ……あのぅ……お、お、お乳が出るなんて一言も……」
「そうよぉ……あれはウ・ソ。何故かわからないけど、今でも出るのよ。でも良かったでしょ?美味しくて……懐かしい味。素直になりなさいよ……」
「…………はい。」
ヴァルは一応素直に返事する。
夫人は安堵の表情を浮かべ、息もあまり落ち着かない内に、自身の体をずるずると下の方に動かした。
丁度二人の秘所が重なり合うのに十分な位置へ……
夫人は白魚の様な細く綺麗なその指で、熱くイキリ立ったヴァルの息子を優しく握り自分の秘所へと導く。
「ここに……入れるのよ。」
何処に入れるのだろうと半ばキョトンとした表情で彼女を見つめていたヴァルは、恐る恐る指し示された場所を触ってみる。
「……ぐっしょりじゃないですか。どうしたんですか、これ?」
「あらあら!こ・れも知らないなんて……益々あなたが可愛くなっちゃったじゃない。」
そう言って夫人はヴァルの息子を丁寧に扱きながら、何も知らない初心な彼に向かって説明を始める。
「これはねぇ……愛液っていうのよ……女の人が気持ち良くなるとお漏らししたみたいに一杯出てくるのよ……
さっき貴方のお陰でとっても気持ちよくなれたから、沢山出てきたみたい……」
そう言いつつも手が休まる事は無い。
夫人の扱きで完全に充血し上を向いたままの息子は時折軽くヒクつく。
彼女の手は割合ひんやりとしており、尚且つ優しく包むように動くので文句の付けようもない。
そしてヴァルも呼吸が段々と乱れ、頭がくらくらしてきた。
だがそんな事にはお構い無しと言わんばかりに夫人はヴァルに話しかける。
「一つ約束してくれる?」
「はぁっ、はぁっ……あくっっ!!な、なんですかぁっ?!」
「あなたが私の中にたっぷり精液出す時までに……私を雌にしてちょうだい。」
「雌……?」
「そうよ……お母さんの心から……理性も柵も全部吹き飛ばして……快感を貪りながらよがり狂う唯の動物の雌にするの。結構簡単でしょ?」
「簡単……かな?どうなのか分からない……」
「簡単よ……このギンギンにいきり立ったあなたの息子で、私の子宮の奥を出来るだけ早く何回も突き続ければ良いのよ。その間お手々のお留守はいけませんからねぇ……」
人妻が持つ独特のぞっとするような妖しい笑みを浮かべ、夫人は彼の息子を飛行機の操縦桿を握るように持つと、自分の腰をそのまますとんと落とした。
先程からの他愛も無い前戯のせいで、小水を漏らしたかのように滑りきった夫人の秘所は、ほとんど難なくヴァルの肉棒を受け入れる。
何も遮る物が無いので簡単に膣の中程にまで至ってしまうが、二人には様々な感情が去来していた。
「はうううっっっっ!!うあっ……ああーっ、あはああっ、あっあっあっっっ!!あああああふぁぁ……っっ!
は、挿入った……ホント、にぃ、うくぅぅっ!挿入っちゃったわ……久しぶりぃ……
男の人にぃぃぃっ!んふううぅぅぅぅ……っ!うぐっ……ぁはああぁっ!!ふはあああああぁぁっっ!!貫かれるのぉぉぉっっ!
ああっ!んはああっ!ひぃああああぁぁぁっ!!はあぁーーっ、はあぁーーっ!!んっくうぅぅっっ!!」
「ぐっ!い、痛ッッッ!!い゛痛づづづッッッ!!!う゛ぁぁッッ!!あ……あぐぐっ、ん゛ん゛ん゛ッッ!!……ぅはぁ……はぁぁぁっ……ん゛ぐぅぅっ!!!!」
夫人は恍惚の表情を浮かべ、自分の喘ぎ声の大きさに気を配らないまま、更に自分の腰に欲望の塊を捻じ込む。
一方ヴァルは気持ち良い感情もあったが、それ以上に苛烈なまでの痛みが下半身に集中した。
無理も無い。見る者が見れば子供のそれと勘違いされてしまいそうな肉棒で成熟した蜜壷をかき回していこうというのだから。
しかし夫人はそんな事にはお構い無しと言わんばかりに絞り出す様な声で自分の破壊を懇願する。
「あんっ、あっ!あああっ!あ……くぅぅぅっ!!坊やぁぁ、もっとおぉ、んああっ、もっと腰を動かしてええっっっ……
雌にしてって、はうっ、ああっ、あああんんっ、言ったでしょうぅぅぅっ!!!!ひぃぃんんんっ!!ひうううっっっ!!!
お願ぁいぃぃ……めちゃくちゃにしてぇッッ!!ああっっ!あああああっっ〜〜、おかしくさせてぇぇッッッ!!!!!」
「…………分かりまし……た。」
ヴァルは痛さに耐えながら腰を前に後ろに動かしていく。
始めの内はゆっくりだったが、いつの間にか自覚の無い内にそのスピードが段々と速くなっていった。
それからはもう、肉と肉のぶつかり合う音と両者が快感に身を委ね狂っていく音だけがその部屋を支配する。
……ヴァルは体も頭もますますふらふらしてきたのを感じた。
初体験が『人の物』であるという意識に基づく背徳感は今や遥か彼方へと消え去っている。
耳に来るのは絶え間なく、ぢゅっ、ぢゅっと響く愛液の卑猥な音。
目に入るのは一人の人妻が窓越しの月明かりに照らされ、嬌声を高らかにあげつつよがり狂う様。
そして何より一番感じるのは自分の肉棒に纏わりつく彼女の膣粘膜とそれが放つ熱さ。
それらは最初、恥ずかしいとか痛いとかやだな……といった思いしか持たなかったヴァルの心の内奥をあっさりと快感という名の色で染め上げていった。
……夫人の方も何も考えたくなくなっていた。
今自分は上品で良識を持った高名な研究者の妻から、下品で快感を貪る一匹の雌に変わりつつある。
目から涙、口からは唾液ととても公の場では言う事が憚られる様な言葉が喘ぎ声と共に出る。
体を流れる汗と秘唇から引っ切り無しに流れ出る蜜はベッドのシーツにぽたぽたと落ちて染みを作る度に快感が訪れる証となって無上の喜びを彼女にまた与えた。
そして時折ぷしゃぁっという音と共に弾けだらだらと流れる母乳は、自分が子持ちでありながらこんな事をしているというぞくぞくとした意識を取り戻させてくれる。
そして……一番刺激を与えるのは、相手をしているのがこんな事には殆ど知識も免疫も持っていなさそうな初心な坊やという事だった……
やがてその時が近づく。
お互いに何かが訪れるのははっきりと自覚していたからそれを丁寧に相手に告げようとする。
が、上手くいく筈も無い。
「んんあっ!んふああっ、ひっ、ひぃうっ!!……んはあっっ!坊や!坊やぁっ!お母さん、もう駄目!もう駄目!!もうだめえぇぇっっっ!!!
あっっくうぅぅっっ!!んんんっ!んんんっ!!はあぁっあっ!!あああああっっ!!イかせて……はぁっ!はぁっ!んっ!イかせてぇぇっっっ!」
「奥さん!ううっ!!俺も、な、何か変な感じが!!」
「はうんんんっっ!!いいわよっ!危ない日じゃないから……お母さんの中でぇぇぇぇぃぃひぃぃんんんっ!!好きなだけぇっ、精液出してぇッッ!!はうっっ!!うあああっっっ!!」
その後お互いに言葉はいるだろうか?
いやいらない。
最後の瞬間二人は完全に『人間の』雄と雌になった。
「ああっ、あああっ!!イくっ!イくぅぅっ!!イッちゃ……イッちゃううっっ!!ぅぅああああぁあああああぁああああああぁ〜〜〜〜〜っっっっっ!!!!!」
「うふぁぁっっ!!くぅぅっ……で、出るッッッ!!!」
次の瞬間ヴァルの怒張は一気に弾け、夫人の中に自分の欲望の塊を吐き出す。
そして熱く、どろどろとした新鮮な精液が体の中に注ぎ込まれる度に夫人は顔に喜悦の表情を浮かべ体を小刻みに震わせた。
それから理由の分からない嬉しさが両者の心に訪れる。
何故だろう。人妻を犯したというのに。
何故なのかしら。危険日じゃないから孕んでしまうかもというスリルもないのに……
しかし、今はどっちでもいい。
こうして二人で天国に行って戻って来る事が出来たのだから……
「はぁ……はぁ……はぁぁぁぁぁ、約束守ってくれて有り難う、ヴァルくん(ハート)」
「ふうぅっ……ふはあぁっ……うぐうっっ……あれ?坊やじゃ……ないんですか?」
「こんな形で童貞卒業したんだもの!ふうぅ……もう坊やなんて呼べないわ。」
「随分嬉しそうですね……」
「あなたみたいな初心な男の子の初体験を……わ、私みたいな女が介錯出来たのかと思ったら……」
喜悦の表情を浮かべて彼女は再び体を震わせる。
どうやらまた軽くイッたらしい。
確かに自分は天国に行って戻って来る事が出来た。
この余韻がずっと続くのか……?
薄ぼんやりとヴァルが思ったその時、ドアが音も無くすっと開いた。
メイドさんか例の執事さんかと思ったヴァルは、余計に凍りつく事になった。
ある意味、彼等以上に居ては不味い者がそこに居たのだから。
「おにいちゃん……ママ……なに、してるの?」