「レッドっつぅガキは強いなんてモンじゃなかったぜ」
「もしかして、あの伝説のトレーナー、レッドさんと直接戦った事があるんですか?」
「まぁな」
オレたちが部屋の掃除を済ませ、風呂に入れる時間になった頃には既に日が暮れていた。こうして風呂場で背中を流してもらいながら交わす、何気ない世間話は、
オレの疲れた心を癒してくれる。
犯罪組織の人間が『癒される』、などとは滑稽な話しかも知れないが……。
何度か会話を交わしている内に、話題はポケモントレーナー、レッドの話しへと移行した。
今から3年前、ロケット団を壊滅寸前にまで追い込んだ男。
その比類なき強さには次元違いという言葉がよく似合う。
「3年前にはまだ、ロケット団に入ってなかったんだよな? おまえ」
「はい。その頃はまだ、ヤマブキシティで普通の学生として暮らしていました」
「それなら、知らねぇのも無理はねぇな……。
――オレとアイツの最初の出会いは、オツキミ山で行われた、化石の盗掘作業の時だった。
突然現れたトレーナーをガキだと思って舐めてかかったのが発端なんだよなぁ……」
オツキミ山での戦闘の後、レッドの名をロケット団ブラックリストに載せるよう
提案したのは、他ならぬこのオレだった。
この時からオレは、レッドがロケット団にとって脅威となるであろうことを
予測していたのかも知れない。
「その後も、ヤツとは色々な場所で対峙してな。
結局、オレが最後にレッドの姿を見たのは、ヤマブキシティでの戦いだった」
「あ! それならわたしも覚えてます! 凄かったですよね! あの戦い!」
少女は目をキラキラと輝かせながら身を乗り出してきた。
この街に住んでいたということは、あの大激戦を生で見ていたということだ。
つい、興奮してしまうのも無理はないだろう。
「今思い出しても身震いするぜ……。ロケット団が育成した、
選りすぐりのポケモンたちの最高峰。ヤツは、それをたった1人でねじ伏せやがったんだ」
オレは、そのあまりの強さに呆然と立ち尽くしている事しか出来なかった。
アイツの強さは、それほどまでに異常だったのだ。
「懐かしいです……。あれはたしか、あの戦いが起こる数日前の事でした……。
わたし、レッドさんに直接お会いしているんですよ」
「レッドと?」
「はい!」
オレが振り向くと、少女はスポンジを動かす手を止め、目を瞑りながら、
何かに思いを馳せるかのような表情をしていた。
「あの頃、わたしは流行のピッピ人形が欲しくて、毎日のように、
オモチャ屋さんのショーウィンドウに張り付いていたんですよ。
そしたらある日、1人のポケモントレーナーらしき少年が
わたしの方へと近づいてきまして……。
抽選くじで当てたっていうピッピ人形をくれたんです。
その翌日、この街での戦いの様子を見てびっくりしました。
戦っているのはなんと、ピッピ人形をくれた、あのトレーナーだったんですよ!
わたし、感動のあまり泣いちゃって――。
かっこいいですよね! 悪を倒す正義のヒーローって!
まぁ、今はわたしが犯罪組織の人間なんですけど。えへへ……」
まるで当時に戻っているかのような臨場感でレッドの話しをする少女の顔は、
これでもかというほどに生き生きとしていた。少女にとっては余程良い思い出なのだろう。
しかし、そこでオレはある1つの疑問にぶち当たる。
「なぁ……、おまえは、そこまでレッドに入れ込んでおきながら、
なんで対立する立場の、ロケット団に入ろうと思ったんだ?」
深い意味は無い。ほんの好奇心だった。何気ない日常会話のつもりで切り出したのだ。
しかし、そんなオレの考えとは裏腹に、先程までハイテンションだった少女は、
いつの間にかガックリと、うなだれている。オレはなにか不味い事でも言ったのだろうか?
長い沈黙に気まずさを感じ、取り繕おうと思い立ったその時――。
「わたしの髪と瞳が……、本当は黒だったなんて言ったら……、貴方は信じますか?」
その瞬間、オレの背筋に冷たいものが走る。俯いたままの状態から発せられた少女の声は、
先程、オレが部屋で暴れた直後に聞いたものと同じ声色をしていたのだ。
やはり気のせいではなかった。間違いない。今、発しているこの声こそが、
少女の本当の声なのだ。たった今、そう確信した。
「どうなのでしょうか? わたしの髪と瞳が――」
「ああ、なんだ! おまえ、髪染めて、カラーコンタクトしてたのか!」
恐怖のあまり、オレはワザとおちゃらけた態度で返答する。
あまりにも慌てていたため、少々、声が裏返ってしまったが。
気まずい空気の中、オレは少女の言葉の意味を知ろうと、脳味噌をフル回転させる。
だが、どんなに考えようとも答えが出てくる気配は一向に無い。
やがて、少女の口から再び言葉が紡がれる。
「数年前、ある一家が旅行のため、シンオウ地方へと足を運びました。
一家は滞在期間を楽しく過ごし、やがてシンオウで過ごす、最後の夜を迎えます」
地の底から響くような少女の語りに、オレはゴクリと喉を鳴らす。
「その夜は新月。一家の娘は最後の夜ということもあり、
1人で夜中にこっそり外出をしました。親の言いつけも守らずに……」
そこまで話したところで、そっと、オレの首筋に細い指が添えられる。
「かよわい女の子が夜中に1人で外出をすればどうなるか……、
その末路は、おのずと察しが付きますよね」
添えられた指が、ゆっくりとオレの首筋を撫でてゆく……。
「身も心もズタズタに引き裂かれた少女は思いました。
世界が憎い。この世が憎い。すべてが憎いと……。新月の下、絶望に打ちひしがれ、
空虚な想いに身を任せていた少女の元に、ヤツは現れたのです……」
その瞬間、オレの心臓が激しく跳ね上がった。
その先は聞かない方が良い。聞くべきではないと、オレの中の何かが訴えてくる。
鼓動が激しくなり、全身の毛穴から脂汗が流れ出してくるのがハッキリと分かる。
これは警告だ。その先は聞くべきでは無い!
「少女の前に降り立ったのは――」
「やめろ――」
「青く輝く瞳を持つ――」
「やめろって言ってんだろ!」
少女の話しに耐えられなくなったオレは、勢いよく椅子から立ち上がった。
それと同時に少女も口を閉ざす。なんだったんだ、今のは……?
たかが、作り物の怪談話にこれほどまで動揺するとは、オレもヤキが回ったか?
静寂が再び浴室を包み込み、長く苦しい沈黙が続く。
先程と同じだ。何か喋らなければと思う程に、オレの口は堅く閉ざされる。
まるで呪いでも掛けられたかのように――。
「なぁんて……、そんなに怖かったですか?」
その明るい声に誘われ、後ろへ振り向くと、先程の喪中のような状態はどこへやら――。
彼女はまたしても、無邪気な笑顔の、あどけない少女へと戻っていた。
なんという切り替えの速さ。そのギャップについて行くこっちの身にもなれってんだ。
頭の中で少女に対する不満を巡らせていると、
突然、肩を掴まれ、体の向きを少女とは逆の方向にくるりと戻された。
「さぁさぁ、早く座って下さい! まだ、全部洗い終わっていませんよ!」
促されるまま椅子に座り、再び背中をスポンジで擦られる。
こう頻繁に性格を変えられるとやりにくいなぁ……。
「はい。背中は終わりです。次はこっちを向いて下さいね」
「うぃーっす」
少女にそう言われ、向きを変えようとしたところで、ふと思い立った。
そっと……、タオル越しに自分の股間を触ってみる。
「――やっぱり……」
「どうかされたんですか?」
こんな状況にも関わらず――。いや、こんな状況だからこそと言うべきか。
オレのキノココは案の定、キノガッサに進化してしまっていた。
背中を流してもらっていただけとはいえ、いかんせんオレの年齢だ。
体が勝手に反応してしまうのもムリはない。
オレは一呼吸置いてから、背後に向かって手を伸ばす。
「スポンジよこせ。前は自分で洗う」
「へ……? なんでですか?」
「なんでもだ。おまえにやってもらわなくても、自分で出来る!」
「そんな……。別に遠慮することなんてないですよ。同じ組織のよしみじゃないですか!
それと、わたしのことは、『おまえ』じゃなくて、モノマネ娘とでも呼んで下さい。
友達からも、そう呼ばれているので」
ご、強情なヤツだな……。
「分かったから、早くスポンジよこせ! 時間が勿体無いねぇだろ!」
モノマネ娘の空気を読まぬ対応に、怒気を孕んだ調子でタオルを渡すよう促す。
「でもぉ……」
「いいからとっととよこせ!」
痺れを切らしたオレは勢いよく椅子から立ち上がり、そのまま振り返った。
「あ……」
「きゃっ!?」
その瞬間、オレの腰に巻いてあったタオルがハラリと宙を舞い、
浴室のタイルの上に落下する。
姿を現したオレのキノガッサは、椅子に座るモノマネ娘の眼前に、勢いよく曝け出された。
そのままキノガッサは上下に動き、激しく自己主張をしている。
モノマネ娘は、突然目の前に現れた脈打つ怒張に、一瞬怯んだようだが、
しばらくすると、徐々にその表情が驚愕のものから好奇心を孕んだものへと変化してきた。
「ふあぁぁ……」
オレのキノガッサをまじまじと観察しながら、感嘆の声を放つモノマネ娘。
すでに彼女の頬は、ほんのり紅潮し、その青い瞳は潤んでいる。
あどけなさが残る顔つきとはいえ、その表情は女を意識させる魅力的なものに思えた。
「おい。いつまで見てんだよ……」
「え? あ、いえ! な、なかなか立派なものを、お持ちだなぁと思いましてぇ……。
えへへ……」
オレに言われて、やっと自分が男の局部を真剣に観察していた事に気がついたらしく、
モノマネ娘はアタフタとその場を取り繕いながら、へらへらと笑っている。
だが、ここまで来ては、オレも収まりが付きそうにない。
「それよりコレ、どうしてくれる」
そう言って、みなぎったモノをモノマネ娘の顔に近づけた。
「わっ! わっ! ――ど、どうって……、なんのことですか?」
「さっき、遠慮することないって言っただろ? それなら早く洗ってくれよ」
その言葉を聞いたモノマネ娘の顔が、先程以上に紅潮する。
「え……、で、でも……」
すでに耳まで真っ赤に染め、小刻みに震える手を、キノガッサにかざす彼女の姿は、
オレのサディスティックな部分を刺激するには十分過ぎるものだった。
「早くしろ」
「あうぅぅ……」
モノマネ娘はしばらくの間、かざしていた右手をフラフラと漂わせながら躊躇していたが、
やがて、諦めの表情でゆっくりとオレを見上げてきた。
「わ、わかりました……。洗います……」
そう言うとモノマネ娘は、おそるおそるオレのキノガッサに指を近づけて行き、
そのまま石鹸をつけた手のひらで軽く包み込んできた。
しかし、触れることにまだ抵抗があるらしく、オレのキノガッサには
こそばゆい感覚が残るのみで、握られているという感覚はイマイチだ。
「もっとしっかり洗えよ」
オレはキノガッサを握るモノマネ娘の手に、上から自分の手を重ね、
そのままグッと力を込めてみた。
「きゃっ!?」
無理やりキノガッサを握らされたモノマネ娘は小さく悲鳴を上げた。
そのまま、ドクドクと脈打つオレの分身をしっかりと握りしめたまま、熱い吐息を漏らす。
「す、すごいです……。こんなに硬くて……、熱くて……、手の中でビクビク動いて……」
火照った顔を蒸気させながら、涙目でオレの分身を握り締めるそのサマを見ていると、
オレの中の理性の楔が、いとも簡単に崩壊してゆくのが分かる。
「は、早く手ェ動かしてくれよ!」
「は、はい! で、ではお言葉に甘えて……」
モノマネ娘は一呼吸置いた後……、ゆっくりと、その小さな手を上下に動かし始めた……。
その手つきはぎこちなく、とても上手いと呼べるものではなかったが、
その初々しい姿は、確実にオレのリビドーを高めてゆく。
オレのキノガッサに伝わってくる直接的な快感こそ少ないものの、
シチュエーションとビジュアルの面での興奮がそれを補う。
おまけにタオルの間から覗く、はち切れんばかりの乳房と、陶器のようにすべらかな足が、
オレのキノガッサを、さらに熱くたぎらせるのだ。
健全な成人男性なら、この状況で少女の体に触れてみたいと思うのは、
ごく自然な事だった。そして漏れなくオレも、その例に当てはまる。
――ゆっくりと……、モノマネ娘の胸元に向かって手を伸ばした。
「あのぉ……、痛くないですか?――って、な、何してるんですか!?」
事はそう旨く運ばず、モノマネ娘のタオルに手を掛けたところで気づかれてしまった。
「ん? いや、気にせず続けてくれ」
「気にしますよぉ! わたしのタオル放して下さい!」
モノマネ娘に叱咤され、渋々、手を引っ込める。しかし、ハッキリ言って限界だ。
オレのキノガッサが、手だけで満足するような浅いポケモンにはなりたくないと、
声を大にして主張しているのだ。
「じゃあ、口で頼む!」
オレは正面でパンッと両手を合わせ、モノマネ娘に頼み込む。
「はい? 口で頼むって、何をですか?」
「コイツをおまえの口で洗ってくれ!」
オレはモノマネ娘の眼前に向かって、さらにキノガッサを突き出した。
「な……、な、な、な、なんでそういう展開になるんですかぁ!
体を洗うのに口を使うなんて聞いたことありませんよ!」
「オレの実家では常識だぞ」
「涼しい顔で大嘘つかないで下さい!」
「頼むから咥えてくれ! オレ、限界なんだよ!」
パルシェンが相手だろうと、1突きで大きな風穴を開けてしまいそうなほどに、
硬さを帯びたオレのキノガッサ。それをモノマネ娘の顔にグイグイと押し付ける。
「ちょ、やだぁ! そんなモノ押し付けないで下さいよぉ!」
無駄だ。オレのキノガッサはすでに心の目でおまえを捉えている。
顔を背け、必死に逃れようとするモノマネ娘だが、その様子が逆にオレの心に火を付けた。
「生まれた時から苦楽を共にしてきた、オレの大事なポケットモンスターに向かって、
『そんなモノ』とは失礼なヤツだな」
「ポケットモンスターの意味が違うでしょ! 早く離れて下さい!」
モノマネ娘はオレの腰を両手で掴み、引き離そうと力を込めてくるが、
少女の力では、それも無駄なあがきだ。痺れを切らしたオレは、
片手でモノマネ娘の後頭部を押さえ、もう片方の手でキノガッサを彼女の口に押し付ける。
そのまま、愛らしい唇の隙間を分け入り、強引に突入を果たした。
「むぐぅっ!?」
「――うはぁ……、あったけぇ……」
突入が成功した瞬間、キノガッサが舌の上で擦られる感覚を全身で覚え、
オレはその気持ち良さに、堪らず鳥肌を立てる。
口内でオレの怒張が脈打つ度に、生暖かい粘膜がまとわりつき、
それが1種独特の快感をもたらすのだ。
オレはモノマネ娘の頭を両手で押さえ、腰を大きくスライドし始める。
「ふぐぅっ! ううっ!」
体を動かす度に亀頭の先端が喉の奥に当たり、突き抜けるような感覚がオレを襲う。
小振りな唇の間から出入りするキノガッサは、唾液で淫靡に濡れ光っており、
その光景はまさに絶景と言うほか無かった。
自分の体格に合わぬ大きな肉棒を咥えさせられたモノマネ娘は、
何とか気道を確保しようと、苦しげな表情で身悶えている。
「ふぐ……、ぷはぁ!」
あまりにも快感が強すぎたため、後頭部を押さえていたオレの両手が緩み、
その隙をついたモノマネ娘にキノガッサを吐き出されてしまった。
おかげでオレの分身は中途半端に感度を残したまま、空しく宙でバウンドする。
「――けほっ! こほっ……!
わ、わかりました……。口でしてあげますから無理やりはやめて下さい……」
モノマネ娘の口から発せられた予想外の言葉に、心が、ぱぁっと明るくなるのを感じる。
まさかこの状況で、そういう展開に持ち込めるとは予想だにしていなかったのだ。
「え、マジで? なんだよ、最初からそう言ってくれりゃあ――」
高揚している為、少々高めのテンションで話すオレだが、
モノマネ娘は、それを無視して、再びキノガッサを握りしめた。
そのまま、上目遣いでオレの顔に視線を移す。
その表情は、オレの行いに対しての不満からか、少しばかり厳しさが垣間見えた。
「こ、今回だけの特別ですからね!」
「わかってる、わかってる!」
鼻歌まじりに答えるオレの姿は、どう考えても、分かっているようには見えない。
自分でさえ、そう感じるのだから、こいつにとっては尚更だろう。
「はぁ……、イクときは言って下さいね……」
やれやれといった表情で溜め息をつき、再びオレの分身を口に含むモノマネ娘。
その瞬間、先程から待ちわびていた感覚が、オレの体を包み込んだ。
温かい舌の感触に、キノガッサが喜び、打ち震えているのが伝わってくる。
もちろん、モノマネ娘の舌技からはテクニックなどというものは微塵も感じない。
適当に舌で舐めまわすだけの単調な動作を繰り返すのみ。
しかし、経験が少ないことを悟らせるその姿は、返って男を喜ばせる。
これからじっくり仕込んでゆけるという優越感が、男心を刺激するのだ。
「はぷ……、ん……ふぅ……」
「そうだ。裏筋を舌で舐め上げるようにな……。
上顎に先の部分を押し付けたりして、変化も付けてくれ」
モノマネ娘に性技のアドバイスをしながら、恍惚の表情で身を任せる。
静かな浴室に響く、唾液をすする淫らな水音も素晴らしいエッセンスだ。
恐らく、こいつは鍛えれば、もっと伸びるだろう。
飲み込みの早さも良好だが、なにより、人を喜ばせようという意識が存分に感じられる。
ロケット団に属し、尚且つ思いやりを持った人間など普通は存在しない。
しかし目の前の少女からは、相手の幸せを心から願う素直な気持ちが
ハッキリと伝わってくる。
彼女が純真な人間だということを、まざまざと見せ付けられているような気分になるのだ。
「しかし……」
ここでオレの脳裏に1つの疑問が浮かぶ。
オレはこの少女が豹変するところを、今までに2回、目撃している。
あの、悪魔のように囁く妖艶な状態。あれが少女の本性なのだとオレは確信した筈だった。
しかし、今になって、『その確信は早計だったのではないか』、という思いに囚われている。
今現在、こうして懸命に奉仕してくれている、心優しい少女の姿が、
本当のものではないのかという疑問が首をもたげてきたのだ。
だからといって、豹変時の少女が、まがいものであるとも思えない。
――これはいったいどういうことだ?
考えれば考えるほど、頭の中は、超音波を喰らったかの如く、混乱の度合いを高めてゆく。
「もしかして2重人格とか……、――ぐっ!?」
絹を裂くような鋭い刺激によって、突然、オレの思考は遮られた。
そのまま激しい快感が断続的にオレを襲い続ける。
何事かと思い、下腹部に目を落とすと、
モノマネ娘がオレの弱点ともいうべきゴージャスボールを手の上で弄んでいた。
「あ、ぐぅぅ!」
キノガッサとゴージャスボールを同時に責められる衝撃は、
それぞれを個別に責められた時とは比べ物にならない程の快感を呼び起こす。
すでに限界近くまで達していたオレには、とても耐えられるものではない。
「んんん、はぷ……、ん……」
「あ! うあぁッ! ちょ、それは……、ああっ!」
責められる度に体を貫かれるような感覚に襲われ、いとも簡単に臨界点まで達する。
次の瞬間には、キノガッサの内部を熱いモノが競り上がってくる感覚が、
脳内に伝わってきた。
「あぐっ! も、もう……、うッ!!」
「ぷは……、そろそろ――、きゃッ!?」
モノマネ娘が怒張から口を離したその瞬間、臨界点を超えたオレのキノガッサが、
タネマシンガンの猛撃を思わせるかのような勢いで、白色の液体を噴出した。
「ああぁああぁぁあああぁぁぁぁッ!!」
「わっぷ!」
突然の攻撃に、身を交わすことも叶わぬモノマネ娘は、その、幼さの残る愛らしい顔に、
容赦なくオレの種爆弾をぶちまけられ、慌てて顔を背ける。
しかし、とどまるところを知らぬオレの怒張は、尚もモノマネ娘の手の中で暴れ続け、
先端から吐き出す欲望の液で、彼女の体を白く染め上げていった。
それはほんの1瞬の出来事。しかし、たとえ僅かな時間であろうと、この充実感は本物だ。
オレは最後の1滴が搾り取られるその瞬間まで、恍惚の表情で天井を見上げながら、
熱い余韻に身を浸していた。