暗い暗い、地下の街……アンダー
ゴロツキの町として名高いパイラタウンの地下に広がるその町は、「表」のパイラと比べ全てが暗く、深い……「裏」の町。
かつてこの町は、一人の女によって統治されていた。
しかしその女は一人の男によって倒され、町の統治権を失った。
女が所属していた組織も崩壊し、彼女はアンダーよりも更に深い底へと逃げ込んだ。
しかし……そこでもまた、彼女は男に敗れ去った。
もう逃げ場はない。行き着ける底は、もうありはしない。
しかし……心の闇は、まだその奥を、更なる深淵を、まだ知らない。
もっと奥……深く深く潜り込んだ先にある、地獄と……天国を。
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「いやぁ……ん、そこ、わぁ! んっ……きもち、い……」
「あぁあ、いっ……くうぅん……もっと、そこ……あぁん!」
意識が戻り始めたとき、女の耳に届いたのは……同姓二人が喘ぐ声だった。
ここが何処なのか見当つかないのは当然だが、どんな状況にあるのかも、女には全く理解できなかった。
うっすらと開かれ始める目蓋。霞む視界に映し出されたのは、椅子に座った一人の男と、その男の片足に一人ずつ女が座っている姿。
三人とも全裸だ。
視界がハッキリしてきたことで、男が座った女の乳房をこね回しながら自分を見ていることに、女は気づき始めた。
そしてその男が、誰なのかも……
「レ、レオ……」
「よお、やっと目覚めたか……ヴィーナス」
その男こそ、アンダーの統治者であった自分を追い込んだ張本人……ヴィーナスの心に怒りと恐れが去来する。
その感情故か、ヴィーナスは身じろいだ。が、思うように身体が動かない。
ジャラリと、頭上で鎖の音がする。ヴィーナスは自分の腕が片腕ずつ鎖に繋げられ、起ち膝の状態で吊されているのをこの時ようやく自覚した。
そして自分も裸にされていることも自覚し、今度は羞恥の感情が心を熱くさせる。
「ようやく捕まえたよ……ったく、地下鉄の時はまんまとしてやられたからなぁ。ま、お前が間抜けにも鍵を落としてくれたおかげで俺はあの……」
「わっ、私をどうするつもりよ……もう用はないでしょ!」
苛立ちが相手の言葉を塞ぐ叫びとなって口から飛び出す。
シャドーを壊滅した今、シャドーの幹部だった自分に用はないはず。ヴィーナスはそう思っていた。
しかし男の関心は、もはやシャドーなどという消え失せた組織には微塵もない。
あるのは、絶世の美女と自他共に認める、ヴィーナス本人への執着。
「つれないなぁ……どんな形であれ折角知り合えたんだ。もっと深い仲になりたいと思ってね」
深い仲だって? 反吐が出る。ヴィーナスは自分を拉致した張本人を睨みつけた。
そう……拉致されたのだ。ヴィーナスはおぼろげな記憶がハッキリしてきたことで、状況をより鮮明に理解し始めていた。
アンダーより地下にあるボトムコロシアム。そこでレオと三度目のポケモンバトルを行い……敗れ去った。
失意の中コロシアムを後にしようとしたところで……複数の男達に囲まれ……気付けばこの状況に起たされていた。
複数の男? ヴィーナスはそこで妙なことに気付いた。
この男に仲間がいたのか? 確か一人、男の側にずっと女が一人いたが……その女は、今男の膝の上で喘いでいる。
ではもう一人の女は誰だ? その女は……女と言うよりは少女。随分と幼い女の子だ。
そんな子供までが、男の膝上でまだふくらみかけたばかりの胸を撫で回され悦んでいる。
「ああ、この娘? シホっていう娘でね……可愛いだろ? 俺のことをヒーローだなんて言ってなついてくるからさ……こうして、可愛がってあげてるのさ」
ヴィーナスの視線が少女に向けられているのを感じてか、男は軽く経緯を話した。
純真だったろう少女の顔は、もはや淫らに歪みきっている。
「シホみたいな可愛い娘もいいけどさ……俺は、あんたみたいな大人の女性も結構好きだぜ」
口元を歪める男の表情に、ヴィーナスは背筋に悪寒を走らせる。
この状況で、これから自分がこの男に何をされようとしているのか……予測するのはあまりにも安易。気づけないほど、ヴィーナスは無知でも無垢でもなかった。
「ま、すぐに抱いてやっても良いんだけど……俺ってヒーローだからさ、ちゃんと「良い子」にご褒美をあげないといけないんだよね」
ご褒美という言葉が合図だったのか、ヒタヒタと冷たい床の上を歩く音がヴィーナスに近づいてきた。
「レオさん、本当に良いんですか?」
かなり若そうな男……男の子が、興奮気味に尋ねている。この子を含め……ヴィーナスの周りを、年端もいかぬ男が三人囲んでいる。
どうやらこの子供達が、自分を拉致した男達に違いない……今更それを知ったところで、ヴィーナスはどうすることも出来ないのだが。
「ああ、色々手伝ってくれたお礼さ。好きにして良いよ」
許可が下りたことにはしゃぐ子供達。小さな六つの手が、ヴィーナスの身体へ伸びていく。
「うわ、すげぇ……これがオッパイかぁ」
「やわらけぇ……うわー、すげぇよマジで!」
「お、俺……舐めちゃおうかな……」
女性に興味を持ち始めたばかりの、思春期の少年達。彼らに女性の扱いが判るわけはなく、ただ興味本位に、女をいじり始めるばかり。
それも少年らしく、もっとも興味あるであろう胸にばかり集中する。
ヴィーナスの大きな胸はもみくちゃにされるだけで、そこに性的な快楽などあるはずもない。
はずは無いのだが……
「んっ……くぅ……」
乱雑に扱われても、ずっと揉まれ続ければそれなりに身体は反応する。
それは確かだが、それにしてはあまりにも……ヴィーナスは声が漏れるのを嫌い、硬く口を閉ざす。それでも声……喘ぎ声が、僅かに漏れてしまう。
そしてその声は、少年達の発憤材料になる。
「へへ、感じてるぜコイツ」
「なんかすげぇ! すげぇよ」
「もっと聞かせてよ。なんか俺興奮してきちゃったよ」
更にいじられる胸。そして次第に手はあらゆる場所へと伸びていき、腰を、尻を、股を、乱暴に撫で回していく。
じっとりと汗をかき始めていた白い肌はつややかに、より美しく、妖しげに輝く。
「やっ……んっ、あっ! いや……ん……んっ!」
濡れた肌は少年達の手に馴染み、ただ撫でているだけなのに掌は吸い付くように肌に馴染み、動く度にヴィーナスの口から自然と声が漏れだしてしまう。
「気付いてると思うけど……その子達ともっと仲良くなれるためにさ、悪ぅいお姉さんを素直にしちゃうクリスを、色々塗りつけておいたから。気に入ったかい?」
女達を膝から下ろし、跪かせ、肉棒をしゃぶらせながら、男はかつては女神とまで呼ばれた女の痴態を見て悦んでいる。
「スレッド、お前も舐めて貰えよ」
自分が女達にさせていることを、男は少年に勧めた。
「でも……ボクの身長じゃお姉さんの口に届かないよ」
「バッカ、椅子使えばいいじゃん」
「そっか、じゃ持ってくるね」
少年が一人かけだし、椅子を持ってすぐさま戻ってきた。
女の前に椅子を置きその上に立った少年は、小さいながら立派に天へ向けそそり立った己の肉棒を女の口に近づける。
「ねえ、舐めてよ……」
言われて口を開くほど、ヴィーナスの精神はまだ衰弱していない。顔を背け、抵抗の意志を示している。
こんな時どうすれば良いのか、経験のない少年にその方法が判るはずもない。困った少年は男の方を振り返る。すると男は、軽く鼻をつまむ仕草をして見せた。
「じゃ俺がやってやるよ」
「ほらお姉さん、こっち向いて」
二人の少年に無理矢理顔を向けさせられ、鼻をつままれる。しばらくは抵抗したが、そう長く続くはずもなく、苦しげにとうとう口を開いた。
「今だ、入れちゃえ!」
「頭押さえててやるからさ」
「うん……えいっ!」
強引に小さな肉棒が口内に飛び込む。舐めるつもりはなくても舌はどうしても暴れてしまい、肉棒を刺激させてしまう。
「すごい……うわ、気持ちいいよこれ!」
少年が興奮し声を上げる。
「ふぐ……ん、チュ……ひは……チュク……」
頭を押さえつけられ肉棒をねじ入れられ、口からは自然と唾液が溢れてしまう。湿った音も漏れ出し、その音が更に少年達を興奮させた。
「よし、スレッド自分で持ってろよ」
「うん……なにするの?」
「こっちだよこっち……うわーすげぇ! 女の人ってこんな風になってんだ」
一人の少年がヴィーナスの後ろに回り込み、屈む。少年の目の前では、ぐっしょりと濡れた女の股間……淫唇がパクパクと蠢いていた。
「すげぇ……ここに入れるんだろ?」
少年は興味津々に、指で淫唇をなぞる。
「ふぃ!」
敏感になっている淫唇に触れられ、女は思わずビクンと身体を震わせる。
「感じてるんだよ。もっといじってやりな」
少女達の頭を撫で回しながら、男が命じる。少年はそれに従い、ただ闇雲に、指を動かした。
「ふぐ、んっ、ふぃ……ん、クチュ、んっ! んん! ほこ、がめ、ひは、ひっ! グチュ……んっ!」
「すげぇ……あ、これがクリトリスって奴かな……」
「ひぐぅ!」
クリトリスという言葉は知っていても、陰核がデリケートな場所とは知らない少年は、そこを強く突き出す。
「はめ、はめへ、ほこ、や……ん、んっ!」
「うわ、なんだ! きたね! こいつ漏らした!」
ビクビクと小刻みに震え出す女。淫唇からはまるで小便のように噴き出す潮。
しかし少年は女が潮を吹くなどとは知らず、それを本物の小便と勘違いし、潮のかかった手をぶんぶんと払い出す。
「心配するな、それはションベンじゃねぇよ。その女が気持ち良すぎて逝っただけだ」
「へー、そっかぁ。これが逝ったって奴なんだ……」
しかし濡れた手をどう処理して良いのか戸惑ってる少年は、自分の手と潮を吹いた淫唇とを交互に見つめている。
「やばい……俺も出ちゃうかも……」
肉棒を舐めさせていた少年は、いつの間にか腰を振っていた。
誰に教えて貰うでもなく、そうすることが快楽を生み出すのだと本能が告げたのだろう。
「ふぐ、ふぐ、ふぐ、ん……んっ!」
強引なイマラチオに苦しむ女の口へ、突然白濁液が流し込まれる。無我夢中の少年に、射精のタイミングを告げる余裕などありはしない。
「すごいよ……すごい気持ちいい……」
少年は満足げに肉棒を抜き出す。
「げほっ、こほっ……けっ、けっ……」
白濁液を吐き出しながら咽せる女。少年達はそんな女を哀れむでもなく、ただただ女の様子と自分が得た経験に興奮するだけだった。
今女は一息ついている。しかしこれで終わるはずがない。
強引に荒々しく逝かされ、口内で射精され……少年達によるレイプは、まだ続くだろう。
この先何が待ちかまえているのか、女は考えたくもなかった。
「レオさん、あの……入れて、いいですか!」
来た。少年の興奮した声に、女はビクリと身をすくめる。しかし……
「いや、ダメだ。お前達の筆下ろしは、ミレイ達にして貰えよ」
予想外の事に、女の思考は止まる。
何故? このまま犯され続けると思っていただけに、腑に落ちない……むろん犯されたかったわけではないが……
いや、それもどうか……身体は疼いている。身体は欲しがっていたということか?
ヴィーナスはこの妙な心の葛藤自体、自分自身に戸惑っていた。
「ほらぁ、もうこんなになってるから……どうぞぉ、お姉ちゃんが優しく教えてあげるぅ」
「シ、シホも……お兄ちゃん達のオチンチン……欲しいなぁ……」
少年達は脚を広げる少女達へまっしぐら。女は一人取り残される。
「そう、そこ……いいよ、入れて……ん、ほら、君のはこっちに……んっ、前と後ろ……きついけど……いいよ、そのまま動いて……」
「きっついよ……でも、いいよ、動いて、シホ、気持ち良くなりたい……んっ、あっ!」
荒くなっていた息も整い、女はただ子供達の乱交を眺めるだけ。それも吊されたまま。
快楽の声が耳に届き、目には子供達の痴態が映りこむ。自然と、整ったはずの息が弾んでくる。
「欲しいか?」
不意に側から声が。この乱痴気を仕込んだ男の声だ。
女は一度声の主を見上げたが、すぐに顔を背けた。
身体は疼いている。だが、まだその疼きに心を蝕まれるほど、衰弱はしていない。
その様子を見て男は、口元をつり上げた。
「だろうな……ま、いずれ素直になるさ。ヒーローってのは、結構気長なんだぜ? じっくりと悪を懲らしめてやるよ」
そのヒーローは、まるで悪役のような含み笑いを漏らす。かつての悪女は、さながらピンチのヒロインそのもののようだが……助けは、来ない。
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あれからどれほど経っただろうか……暗い部屋の中では、時間の感覚は保てない。
時間の経過を図る目安があるとすれば……食事だろうか。
ヴィーナスは吊されたまま、何度か食事をあたえられたが……もうその回数を思い出せる気力はつきている。
今のヴィーナスにとって、ここは地獄だ。しかし彼女を除いた者達にとって、ここは天国になっている。
男と少年達、そして少女達……彼らの乱交は幾度も繰り返された。
少年達がヴィーナスを嬲り、その間男と少女達が盛り上がり、頃合いを見て少年達が少女達と交わる。この繰り返しだ。
女は少年達に嬲られながら、何度も逝っている。しかし満足できているかと言えば、それはあり得ない。
女は未だに、最高の快楽……一番欲しい刺激を淫唇の奥で感じぬままでいる。
少年達の愛撫は、回を重ねるごとに上達してきた。それだけに、女の身体は嬲られるとすぐに火照り、そして放って置かれた後の疼きは、高まる一方。
そして囁かれる、男からの一言。
「欲しいか?」
女は抵抗し続けた。ここで心折れれば、自分がどうなってしまうのか……どうなってしまうのだろうか……女の思考は、抵抗が弱々しくなるにつれ、鈍ってきた。
欲しいと一言言えば、今一番欲しい物……疼きを納める快楽が手にはいる。では抵抗して得る物は何か?
……何もない。そう、この地獄が続くだけ。
だったら、抵抗し続けることに意味はあるのか? 女の思考はその根本的な考えから、かなり揺らいでいた。
欲しい。そう一言言えば全てが終わり、そして始まる……最高の宴が。
男はしばらく女を見下ろしていたが、反応のない女から視線をそらし、その場を去ろうとする。
「待って……」
呼び止めてしまった。何故呼び止めたのか……もう女の思考と感情と、そして身体は、バラバラになっている。
「欲しいか?」
再び問われる。女は……黙って頷いた。
「口で言わないと判らないな」
だが男は口答を求めた。徹底的に、女の心を折るために。
「……欲しい……です」
弱々しい声。だが、ハッキリと答えた。
「何をだ?」
更に問いかける男。「たが」の外れた女はもう、男の問いに対して考えることなく、脊髄で答え始める。
「男の……もの……が……」
「なんだそれは? もっとハッキリと言え」
「オチンチン……オチンチン! 欲しいの、オチンチン欲しいの!」
叫んでいた。そんな自分に、もう女は驚かない。涙を流しながら懇願するその姿を見て、男は満足げな笑みを浮かべた。
だが、男の冷酷な「責め」は続く。
「タダでくれてやるわけにはな……ヒーローだって慈善事業じゃないんだぜ?」
男は女の目線にまでしゃがみ、女の顎を引きつけ、見つめながら要求する。
「お前の全てを差し出せ。身も、心も、全てな」
これが、心を折ってしまった代償……抵抗し続けていたときには判っていたはずの、代償。
だがもはや女の心は折れ、もはやこの代償は対価、悦びにも等しい。
「はい……差し出します、あげます、私の全て……だから、オチンチン、オチンチンください!」
男は答える前に、叫ぶ口に顔を寄せ、唇を重ねた。
女の口に男の舌が入り込むと、女の舌はそれに激しく絡みつき、ヂュパヂュパと激しく音を立て始める。
盛りのついた雌犬とは、今まさにこの女のためにある言葉。
「賢いお前なら、もう判るな? お前は、俺のなんだ?」
唇を離し尋ねる男に、女は躊躇無く答える。
「はい、ご主人様。私はご主人様の奴隷です、雌犬です! オチンチンが欲しい、だらしない雌犬ですぅ! だからはやくぅ、早くくださいぃ!」
もう待てない。女は繋がれた鎖をガチャガチャ鳴らしながら激しく身じろいだ。
「まったく……しゃぶらせてからしてやろうと思ったが……そんな余裕はないか」
呆れたと言葉は告げているが、しかし告げた口は満足げに微笑んでいる。
男は暴れる女の後ろに回り込み、腰を掴んだ。そして乾く暇の無かった淫唇へ、一気に肉棒を押し込む。
「きたあぁぁぁぁぁぁあ! いっ、やっ……んん……」
「おいおい、もう逝ったのかよ」
入れたとたんに閉まる膣。待望の肉棒を迎え入れた女は、激しく叫び、ビクビクと身体を震わせている。
「しょうがねぇな……ほら、まだ俺が逝ってねぇんだから……ほら、気を入れやがれ!」
「きたぁ! またきたあぁ……ん、い、もっと、おくぅ……いっ、きもちいい、ですぅ」
喘ぐ女は、ようやく訪れた快楽をただただ受け入れ、涙を流し悦んでいた。
地獄の先にあった天国。彼女は今、淫らに晴れやかに、全てをさらけ出している。
「派手に声出しやがって……そんなに気持ちいいか」
「はい、きもちいい、ですぅ……あっ、あん! い、きもち、いい!」
「気持ち良くしてやってるのは誰だ?」
「ごしゅじんさまぁ、ごしゅじん、さま、ですぅ!」
「お前の全ては俺の物だ……そうだな?」
「もちろん、みんな、ヴィーナスのじぇんぶ、ごしゅじんさまの、もの、んっ! じぇんぶ、れんぶぅ、ごしゅじんさまの、ものですぅ!」
「奴隷になれて幸せか?」
「はいぃ、はいぃ! しやわへ、しやわへれすぅ!」
知性と美貌を兼ね備えた女神は、もういない。ここにはただ、快楽を求め自らを貶めることで悦びを感じる雌がいるだけだ。
「いっ、また、またいっひゃう……ごひゅひんはま……ひっちゃ、ひっ、いっ……あ、んっ! ごひゅひん……ひくっ! あっ、はぁん、ん、ひっ、ひくの、びーなひゅ、ひっちゃ、ひっちゃ、ひっいっ! ん!!」
白濁液が体内に流れ込むのを感じながら、女の思考も真っ白に染まっていった。
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統治者を失った町にある、巨大スクリーン。
かつては、女神が民へ向けその美貌を披露し美声を届けたスクリーン。
そのスクリーンに、幾日ぶりか……光が灯った。
「はーい、皆様〜! 皆様のヴィーナス、そしてあなたのヴィーナスよ!」
かつての統治者、女神の姿が映し出された。町の者達は驚き、そして歓声で女神の復帰を喜んでいる。
「今日は皆様に、重大なお知らせがあるの」
その知らせとは、我らが女神の復活宣言……誰もがそう思い、疑わなかった。
その予測はある意味当たってはいたが、予想していた物とはだいぶ異なる物となる。
「シャドーが無くなっちゃって、私困ってたんだけど……そんな私に、ご主人様が出来ました!」
どよめきが町を包む。聞き馴染みのない単語、そしてその意味に、誰もが戸惑った。
「その……ご主人様は、私にこんな素敵なことを、してくれる……んっ!」
カメラはヴィーナスのバストアップから下げられ、豊満な胸を通り過ぎ、下半身へ。
そっとまくし上げられるスカート。そして露わになる、ヴィーナスの股間。
濡れた淫唇がモニターに映されているだけでなく、その淫唇に深々と刺さったバイブ、その音もカメラは拾っている。
「どう……ステキでしょ? ふふ……皆様も、もっと見たい?」
ヴィーナスの目の前にあるのは、大きなテレビカメラ。しかしその先から多くの視線がこちらを見ていることを、ヴィーナスは感じていた。
「これから……んっ! そっ、そっちに……いくから、皆様……待っててね」
スクリーンからの映像が途絶える。だがざわめきは続き……群衆がTV局へと向かい始めた。
その様子を肌で感じながら、ヴィーナスはTV局の出入り口へと向かう。
自分がここを出ればどうなるのか……よく判ってる。
その結果を、ご主人様が見て悦んでくれることも。
女神の地位は失墜した。しかし彼女が群衆の女神であることに替わりはない。
その美貌が淫らに歪み、妖しく輝きを放つ。それが女神の悦び、そしてその主人の悦びなのだ。
町にはまた、活気が戻ってきた。全ての者が望む活気が……。