彼が最近教えを受けている教師の名は…ツツジ。  
市内では知らない人はいないほどの岩ポケモンの使い手であり、  
若くしてジムリーダーとトレーナーズスクールの教師も勤める才女。  
その御しとやかな口調と物腰、そして彼女の使うポケモンたちのゴツさ故のギャップ。  
これらの要素が起因となって彼女は男女問わず人気の高いトレーナーとして名を馳せていた。  
 
ユウに対しても、ツツジはあくまで生徒への思いやりを忘れずに接した。  
イタズラを繰り返す彼をツツジは優しく諭した。何度拒まれようとめげずに諭した。  
だがあるユウがある事件を起こしたとき、ツツジはつい彼に手を上げてしまったのだ。  
 
ユウが授業をサボる前日…  
ユウはめげずに自分を諭すツツジを尻目に、隙を見て他の生徒が見てる前で彼女のスカートを思い切りめくった。  
慎ましく生きてきたツツジにとっては全くの初体験であり、羞恥の極みとも言うべき行為。  
生徒達の目の前で、ツツジのストッキング越しの白いショーツが丸見えとなる。  
それを見て顔を真っ赤にする真面目な男子生徒たち。ユウに罵詈雑言を浴びせる真面目な女子生徒たち。  
 
「えへへっ! 俺流の挨拶だよっ、センセ!」  
そう言葉を残すとユウはいち早くその場から逃げ出そうとする。  
そして…ツツジはすぐにユウを捕まえ、眼を合わせ…その頬を思い切りはたいた。  
 
喧騒としていた教室がその頬を張った乾いた音により一瞬で静まる。  
 
「…あっ… …も、物事にはやっていいことと悪いことがあります…わかりますわね?ユウ君。  
 …さ、みんな席に戻って。次の授業を始めますわ」  
その後、何も言わずに席に戻ったユウだったが…  
その眼には反省の色は見えなかった。  
 
 

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