何時からだろう? 彼のことを好きになったのは。  
ミシロタウンで彼と初めて会ったときには、まだ私にそんな感情はなかった……と、思う。  
あの頃はまだ越してきたばかりの彼に対し、ある種の「優越感」に浸っていたと思う。  
ただ単純に、彼がホウエン地方へやって来た「新参者」だというだけで。  
でもそれは、ポケモンバトルにおける優劣や才能は全く関係ないこと……普通に考えれば、誰にでも判ることなのに。  
それでも私は彼より強いと思っていた……思いこもうとしていた。  
そうしないと、そうでないと、私が私を保てないから。  
「思っていたより広いね、ここ」  
仲居さんに通された部屋は、彼が言うように二人が泊まるにはちょっと広かった。  
私達は今、二人でいる。二人で……ミナモシティの民宿にいる。  
「予約したときには、もう二人部屋がいっぱいだったの」  
私は広めの部屋になったことの言い訳を始めていた。  
そう、この部屋は私が予約を入れて、そして……私から、彼を誘った。  
「まあいいんだけど……いや、なんかさ、こう……さ。妙に照れるな」  
普段は男らしい彼が、自身が言うように照れながら白い歯をのぞかせている。  
そんな彼が、なんか可愛い。私は彼に釣られ、はにかむように笑った。  
「……それにしても意外だな。ハルカがこんなに大胆だったなんて」  
「うん……それは自分でも驚いてる……カモ」  
本当に驚いてる。まさか私がここまで積極的になるなんて。  
たぶん……鬱積していた気持ちが、一気に流れ出してしまったせいだろう。  
まるでそれは、ダムが決壊したかのような勢い。  
私の中のダムを壊したのは、彼の強さ。  
彼に何度もポケモンバトルを挑み、私は連敗した。  
圧倒的な強さを前に、私は彼への想いをどんどん募らせていった。つまり、私は彼に惚れ始めたのはバトルをし始めた頃から……って事かな?  
それだと……一目惚れとさして変わりないのかな、やっぱり。  
ただ……私が彼に惹かれたのは、それだけじゃない。なにもポケモンバトルの腕だけで彼に惚れたわけではない。  
「とりあえず先にシャワー……って、民宿は部屋別にシャワーとか普通無いか」  
頭を掻きながら、彼はちょっと困ったという顔。たぶん、この「場」の雰囲気がちょっといたたまれないのかな。  
最後の一線を越えようとする、ギリギリの所に踏みとどまっているこの雰囲気に。  
「いいよ別に……私、もう待てないカモ」  
彼の袖を引き、私は彼を急かしてしまう。  
大胆だなと、自分でも思う。大胆なだけなら良いけど……淫乱だって思われたらちょっといやかな。  
「ずっとこの時を待ってたから……もう待ちきれないカモ」  
この時のために、私は部屋まで予約して待っていたんだから。  
今日が最後……私は彼にバトルを申し出るのを、最後にしようと思っていた。  
本気でバトルして、気持ち良く負けて……彼に告白しようと、決めていたから。  
でも負けることを前提にしていたら、本気だって事にはならないかな?  
それでも……バトルの最中は、本気だった。本気じゃなければ、楽しくないから。  
彼とポケモンバトルするのは、本当に楽しかった。  
それは彼が強いから……彼のポケモンに対する気持ちが、とても強いから。  
彼と彼のポケモン達は、強い絆で結ばれている。それはバトルを通じて強く感じてた……その絆に、嫉妬してしまうくらいに。  
これだけポケモンに熱くなれる。そんな彼の強さに、惹かれていた。  
この人とバトルすると楽しい。この人とポケモンのことを話していると楽しい。この人と一緒にいると楽しい。  
この人と……この人と、ずっと一緒にいたい。  
「待たせてたんだな……ならもう、待つこともないよ。これからはずっと、一緒だ」  
彼からの返答に、私は頬を火傷したのかと錯覚するほどに熱くさせていた。  
「うん……うん……」  
堪えていたのは、彼への熱い気持ちばかりではなかったみたい。  
ポロポロと、私はいつの間にか大粒の涙を流していた。  
嬉しくて嬉しくて……今やっと、私達は大きな一線を一緒に越えることが出来たんだ。  
 
「んっ……ん、ちゅ、ん……」  
そっと寄せられた唇。そして重ねられる唇。触れた瞬間に全身を駆けめぐる痺れ。気付いたら、私は彼の首に両腕を回し抱きついていた。  
「ん……くちゅ、ちゅ、んっ……ふふ、んっ、ん……ちゅ」  
押しつけられる唇に隠れ、互いの舌が激しく絡み合う。  
きゅっと息を吸われ舌が彼の中へ誘われたかと思えば、その舌を裏側から彼の舌が嬲るよう刺激してくる。  
負けじと私も彼の舌を裏側から舐めようとすれば、彼の舌はくっと伸びて私の口、上あごを中から愛撫してくる。  
凄い……キスがこんなに上手だなんて……私これだけで、軽く逝ってしまいそう。すこし膝も震えてきちゃった。  
「んっ、ね……続きはちゃんとお布団を敷いてから……」  
「なに言ってんだよ。待ちきれなかったんだろ?」  
私の提案を無視して、彼はまた唇を重ねてきた。私はそれに抵抗する気も起きず、されるがままに彼の舌に溺れた。  
ふと気付けば、彼はキスをしながら私の腰に手を当ててきて……スパッツの上から私のお尻を触ってきた。  
「ちょっ、もう……ん、こんな……くちゅ、ん、ちゅ……」  
抗議は唇と舌によって防がれる。そして抗議する気持ちは、彼の手つきで防がれた。  
さわさわと探るような手つきは、次第に力が込められ、やわやわと私のお尻を揉み始める。  
絶妙な力加減。まるでマッサージ……そう、「性感」マッサージとはこれのことね。  
私の抵抗はすぐに萎え、次第にもっとしてと求める心にすり替えられる。  
思わず私の方から彼の方に密着してしまった……ら、私の股間に、大きな「出っ張り」が当たってる……  
「んっ……ふふ。もうこんなにしてるんだ」  
嬉しかった。私ばかりが気持ち良くさせられてると思っていたけど、彼も充分興奮しているのが判って。  
それが本当に嬉しかったからか……私はまた、ちょっと大胆な行動に出てしまう。  
「ちゅ……ん、くちゅ……ふふ、どう?」  
キスしながら、私は彼に密着して……腰を自ら動かし始めた。  
服を着たままで、私達は互いの「中」を、外から刺激し合っている。  
「なんか……すごくエロいな」  
「ふふ……幻滅した?」  
うん、ちょっとこれはあまりに痴女っぽいよね、流石に。でも押さえられなくて……  
「まさか。むしろ嬉しいよ……エロいハルカは可愛いよ」  
本当に嬉しいって、そんな笑顔を私に見せてくれる。良かった……それが嬉しくて、私達はまた唇を重ね激しく舌を絡める。  
互いの腰も、相手に押しつけながらグリグリと動く。服の上からでも判るほど、彼のは激しく膨張してきた。  
そして私は……  
「ねえ……もう無理。お願い……」  
私の言葉を待っていたのか、彼も限界が近かったようで……私の言葉を聞いてすぐ、彼はまず私のスパッツを一気に脱がせてきた  
「おいおい……凄いな。こんなになってたのか」  
「恥ずかしいこと言わないでよ……」  
見て判るほど、私の股間はずぶ濡れ。スパッツと一緒に下ろされた下着からは、ほんのりと湯気が立っているのではと思えるほど。  
「私ばっかりじゃなくて……えいっ! ほら……あなたのだってこんなになってるじゃない」  
お腹に張り付くんじゃないかと思えるくらい、彼のはいきり立っていた。それを見るだけで、私の中が凄く熱くなるのが判ってしまう。  
 
「ね……」  
「ああ……」  
彼は私の片足を持ち上げ、そして……  
「んっ! く、おっき……い、んっ、あ、んっ……んあっ!」  
待ちこがれていた、彼自身。私はそれを、一気に迎え入れた。  
それだけで、軽く逝っちゃった。  
「締め付けが……すごいな」  
「だって……ずっと待ったのが、やっと……」  
身体も充分刺激されていたけど、軽く逝けたのは、たぶん気持ちの方が大きかったと思う。  
だからかな……私また、泣き出してた。  
「……ありがとな。俺も凄く嬉しいよ」  
ペロリと、私の頬から涙を舐め取る彼。そしてキス。ギュッと彼に抱きつく私。そして……激しく動く、互いの腰。  
「んっ、ん……くちゅ、ちゅ、ん、んあっ! あ、い、ん、すご、すごいよ……ふぁあ、これ、い、きも、ち、い、あっ、ん!」  
ギチギチと私を中から圧迫する彼。何度も何度も、彼は私の奥を激しく突き続ける。私はそんな彼のものを、ギュッと絡まるように締め付ける。  
これだけ互いのものがキツイくらいに密着しているのに、互い動きは激しさを増していく。  
私の愛液が潤滑油になっているのは当然だけど、その量が凄いことになっているから……カモ。  
「ハルカ……いいよ、お前の中……すごい……気持ちいいぜ」  
「ほ、ほん、と? うれしい……んっ! わたし、も、あなた、の、すごい、すごくいいの、きもち、い、いい、んあっ! すご、い、の、い、い、いいっ! ふぁ!」  
気持ち良くしていること。気持ち良くして貰っていること。感じあっている事。繋がっている今。心も体も、私は今最高潮に達しようとしている。  
「い、いく、このま、ま、いく、いくの、いっちゃ、う……」  
「ああ、逝け、逝けよ。俺も……」  
「いっしょ、いく、なら、いっしょ、いっしょが、い、いい、いくから、いっ、て、いって、いく、いく、いくか、んっ! わ、もう、いく、いくから、いく、いっ、い、ん、んあ、ん、んんぁああ!!」  
痛いほどに、私は彼のものをぐっと締め付ける。と同時に、私の奥に熱い熱いものが勢いよく吹き付けられていく。  
「あぁあ……ふふ……すごぉい、垂れてるよ……」  
下を向けば、私達を繋いでいるところから白濁液が漏れ出ているのが見えた  
「ホント淫乱だなぁハルカ……でも、そんなハルカが好きだぜ」  
「ふふ……嬉しい」  
ぎゅっと、私は彼に抱きついた。淫乱って思われるのは恥ずかしいはずなのに……それも含めて好きといってくれたことの方が、嬉しくて。  
なんか……淫乱でも好きなんて言われたら、私もっと淫乱になっちゃいそう。  
 
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「ん、もっと、もっとぉ……ん、い、おく、おくにぃ、とど、く、んっ!」  
事実、私はもっと淫乱になっていた。  
布団を敷く間も惜しむくらい、私達はずっと絡み合っていたかった。  
それでもこのまま立ってするのは……と、とりあえず手早く敷き布団だけを敷き、私達はすぐにまた抱き合っていた。  
私も淫乱だけど、彼も凄くエッチで……もうこれで、何度目だろう? と忘れるくらい抱き合っている。  
今は……後ろから、激しく突き入れられているところ。  
私は四つんばいになり、後ろから彼にのしかかられ胸を揉まれながら、激しく責め立てられている。  
「なんか、ん、すご、あっ! ど、どうぶ、つ、みた……いっ、あぁあ!」  
「動物っていうか……くっ、ポケモンか? バトルだな、まるで……」  
野獣、という方がしっくり来るかも。それほど私達は激しく求め合っていた。  
声もまるで獣……喘ぐ声を抑える気は、二人ともまるでない。  
今更ながら……広めの部屋で良かったカモ。  
「ハルカ……お前、こっちは?」  
「ちょっ、そこ……ん、おし、おしりぃ、ゆび、いじら、なっ、んあぁ!」  
「クク……感じてるな?」  
彼が腰を振りながら私のお尻……菊門をいじりだした。彼の指使いが巧みで、思わず声を上げてしまったけど……  
「ハルカは本当にエロいな……ここも開発済みか?」  
「ちが、そこ、は……んぁあ!」  
「誰に開発して貰ったんだ?」  
「ちがう、の、じっ……じぶんで、んっ! そん、な、いじっちゃ……」  
そう……好奇心でちょっといじってみたら……気持ち良くって、なんとなく……ね。  
「なら……俺がもっと感じられるようにしてやるよ」  
言うやいなや、彼は指を僅かに、菊門に入れて……  
「う、ご……んっ! うごかさ、ない……いやっ! かっ、こんな、かんじちゃ……んっ、いやぁあ!」  
入り口をグリグリといじられながら、腰は激しく動いたまま。  
膣の快楽と菊門の新しい感覚が入り交じって、私の獣が暴れ回る  
「こんな、よ、よすぎ、いやっ! かんじちゃ、う、なん、んぁあ! これ、じゃ、へんた……いっ!ああ!」  
「なっちゃえよ、変態に。感じてくれよ……喘いでるハルカ、俺もっと見たいよ」  
「そんな、こと、いわれた……んっ! わた、し、と、とまらな……くっ、んぁ! かんじ、ちゃ、いっ! ふぁ、い、いい、のぉ……」  
彼の言葉は、まるで魔法だ。見たいといわれれば……全てを見せてしまいたくなる。  
淫乱な獣。野生のポケモンよりも手が付けられないくらいいやらしくなった私を、もっと見て欲しくなっちゃう……。  
「尻いじられながらいっちゃえよ……俺も、逝くから……」  
「うん、うん……わたし、おしり、いじられて、いっちゃ……いっちゃ、う、ん! いっ、きもち、よすぎ、て、いっちゃ、い、いく、いく、いく、いっちゃ……ん、んあぁあああ!」  
膣も、そして菊門も、ぎゅっと彼を締め付けて放さない。ビクビクと私は激しく身体を振るわせ、何度目かの頂点を味わっている。  
もちろん、膣の中は彼がくれた白い愛情で満たされている。  
「ふあ……ん……ねえ、ちゃんと責任、とってよね?」  
「ん?」  
「私を変態にした……責任」  
彼の手で、私がどんどんいやらしくなる。それが……こんなにも心地好いなんて。  
まるで私が彼のポケモンになったみたい。私は彼によって、いやらしく、エロく、育てられちゃうんだ……  
それが、幸せ。トレーナーに育てられるポケモン達もこんな気持ちなのかな?  
「俺のトレーニングは厳しいぞ?」  
「うん……それでも、ついてくよ……大好き」  
唇がふやけるくらいに、もう何度も交わした口づけ。彼のトレーニングは、まだまだ続いていく……。  
 
 

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