「スイクン様に会う資格があるか、試させていただく」  
スズの塔の僧がクリスの目の前に立ちはだかる。スイクンに会いたいという強い信念の前には、たった一度の勝負など容易いものだった。僧はクリスにスイクンに会う資格を認めるしかなかった。  
「しかし…後戻りはできない。命の危険すらあるのだぞ。それもこんな小さな子など、前代未聞だ。」  
「大丈夫。私の仲間さえいれば打ち勝てる。」  
この時、クリスはこの僧の言葉の真実を解っていなかった。なおも引き止めようとするが、すでにクリスはスズの塔へ足を踏み入れる。  
「生きて、帰れ。」  
僧が呟いた。後少しすれば、彼女の運命が決まる。  
 
 
スズの塔の入口の扉が重たく閉まる。不安と期待が混じり、クリスは中へ向かう。薄暗い塔内に、冷たい風を纏うポケモン、スイクンが待ち構えるように立っていた。  
「スイクン、あなたに会うために探していた。勝負!」  
まずは素早いワタッコから。ボールを選んで投げた。と、いきなりスイクンがうなり、部屋中が凍り付いた。北風の生まれ変わり、凍える風だ。同時にクリスの持つボール、及び控えのポケモンのボールも凍り付き、出すことが出来なくなった。  
「まさかっ!?」  
そしてスイクンはクリスに飛び掛かり、その巨体で彼女を押し倒す。反動で背中を打ち、むせながら上を見る。  
「私を従えたいのなら、その資格があるか試めさせてもらおう。」  
 
その目が言っていた。一旦クリスから離れると、有無を言わず、その鋭い爪と牙で、着ていた衣服全てを引きはがした。布が裂ける音に、ただ恐怖で何も言えない。  
 
「ひぃっ!」  
ようやく声が出た時は、スイクンの生温い舌がクリスの陰唇に触れた時だった。反対に息は冷たく、粗い呼吸に合わせ、開いた足全体に吹きかかっていた。不思議と息のかかった足は段々力が入らなくなっていく。  
 この状況は逃げなければ。言うことを聞かない足を動かした瞬間、スイクンが吠える。  
「えっ!あっ!」  
再び凍える風が吹き、クリスの手足は氷に囚われてしまった。しかも足は開いたまま、スイクンの良く見えるように向いて。  
「やめてえ!」  
腹の底から叫ぶ。スイクンの力の前ではビクともしなかった。スイクンは陰唇をなめ、出てくる液体を眺めて、さらに陰唇の上、クリトリスに触れた。  
「やーっ!」  
気持ちいいではない。人体の防御反応である反射だ。陰部からあふれる液体を止めることが出来ず、全てスイクンの舌に絡めとられる。  
 何が起きているか、何をされているのか。クリスには全く理解が出来なかった。ただ、予想より早くスイクンの舌が離れ、一瞬だけ安心する。  
 が、次の瞬間、さらに強い恐怖が襲いかかる。スイクンが再びクリスの上に覆いかぶさって来た。その威圧感は異常。そしてスイクンの真中にある、伸びた棒。冷たいスイクンの、唯一熱気を放っているそれを、クリスの陰部近くに持ってきた。  
「やだ!私まだ」  
手足を封じられ、抵抗らしい抵抗が出来ない。徐々にその瞬間は近付く。  
 
「きゃああああ!!!」  
クリスの悲鳴はスズの塔の隅々まで響いた。少女の体格には似合わないスイクンの雄の性器が、今、入口を広げながら進入を試みているのだ。  
「抜いてぇ!入って来ないで!いたいっ!いたいー!」  
すでに半分は入っており、事前の「処置」のおかげか、スイクンは退行することを知らない。その代わり、肉壁は最大に伸び、体を守ろうとしている。  
 しかしここでスイクンの侵入が止まる。子宮頚部に来たのだ。全て入りきるまで後少し、スイクンは作戦を変更して来た。侵入速度を落とし、さらなる道を探ろうというもの。このあたりに来たらクリスは何も言えず、口を半開きにして呼吸音を微かに出すしかなかった。  
「ああああ…」  
腹部が突き上げられるような感覚がした。そこまでスイクンは入って来ているのだ。  
「!ぎゃああああ!」  
我に帰ったかのようなクリスの悲鳴。スイクンはさらにクリスの中を進み、全て入れ切ったのだ。そしてその瞬間、どこにあったのか、大量の熱い液体がクリスの中に放たれる。人間の量とは比較にならない量を出してもまだ出し切らないと、スイクンは置くに入れたままだ。  
 やがてクリスの臍の下あたりがゆっくりと膨らみ始めた。スイクンの放つ精気が入っている証拠である。そのようになってもなお、スイクンは放ち続けた。  
 
 
 20分くらい、スイクンはクリスの中に入ったままだった。ポケモン特有の、交尾後に必ず妊娠させるための行為だった。それはクリスにとって地獄以外の何者でもなく、性器で蓋をされた状態で迎えた大量の精気は、当分出て行きそうになかった。  
 
 
 それからしばらくして、スイクンは大人しく性器を引き、クリスの陰部を見た。  
 痛いわけだ、中で傷付いたのか、血が混じっている。行為の前よりも優しく舌で舐めとり、氷を解いた。  
 
「終わった…」  
全裸のままクリスは呟いた。スイクンはずっと横にいて見つめている。何とか上体を起こし、スイクンの方を見る。  
「スイクン…」  
恐らく向こうは認めている。こちらを主人として。その証拠に、手を伸ばすと素直に従う。  
 
「やっと、会えたね…認めてくれてありがとう…」  
 
 
その後、スイクンを連れた彼女は、次々に戦いを制覇し、チャンピオンにまでなった。  
 
しかし彼女の力の代償は大きかった。  
 
 
 
スイクンへ支払う代償、それはクリスの一生であったのだから。  
 

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