森に囲まれた草原の中。
人間の腰ほどにまで育った草を撫でながら、一陣の風が流れていく。
辺りには鳥ポケモン達のさえずりが響き――
ごぅんっ!
突如響き渡った轟音に、空気が一瞬にして凍りついた。
炎が一瞬渦巻きながら立ち上り、消えていく。
森の静寂を切り裂いたのは、炎ポケモン同士のバトルの喧噪だった。
「へっ、効かねぇなぁ〜」
ロコンの渾身の一撃。
自らの能力を下げるという代償を払って放たれたそのオーバーヒートは、
バクフーンの無造作に払った右腕にはじかれ、その毛皮の表面をわずかに焦がしただけに終わった。
「くっ!」
一見しただけで分かる、圧倒的な実力差だった。
ロコンの後ろに陣取る少年は、動揺の色を隠せない。
しかしその顔にはまだ闘志が感じられた。
「まだ…まだだ!」
自らのポケモンの最大の攻撃が通用しなかったというのに、何か秘策でもあるのだろうか。
そんな少年の姿を見て、元々吊り上がったバクフーンの目尻がくくっと細められ、嗜虐的な輝きを帯びた。
「炎ってのはなぁ、こうやって吐くんだよ」
言うが早いか、大きく開かれた口から燈色の炎が迸る。
それは一直線にロコンの体を捕らえ…
一瞬かぁっと体が燃え上がったかと思うと、そのまま燈色を帯びてロコンの毛皮がふわりと広がった。。
オーバーヒートの影響で弱っていた目の光も、同様に橙色に爛々と輝きだす。
「へへっ、ロコンの特性“もらいび”だ。お前の炎も効かない!まだ勝負は…わかんないぜ!」
自信を持って放った自分の炎が吸収され、一瞬呆けたような表情になったバクフーンだったが、
すぐにその目つきがより凶悪なものに変わっていく。
「ふん、めんどくせぇ。ガキがいい気になりやがって」
口の中に残った炎をぺっと横に吐き捨てると…
「はぁっ!!」
強烈な意志を込めた眼光が、ロコンの炎がたゆたう瞳をまともに貫く。
一瞬怯えたようにビクンっと足をすくませた後、ロコンは…
後ろで指示する少年トレーナーの言うことを聞こうともせず、
ころんっと腹を上にして寝転がると、甘ったるい、情けない声を上げ始めた。
「ふぅっ、くぅっ、きゅぅぅ〜ぅん」
鼻にかかったその声。
さっきまで険しくしかめられていたその目は、とろんと溶けてしまっている。
「な、何やってんだよ!?ロコン!」
「ははっ、てめぇほんとにガキなんだな。分かんねぇのか?こいつオレに発情してやがんだよ」
メロメロを使われたのだ。
技の名前は分かっても、実際にその影響を見るのは初めての少年。
生々しいそのロコンの姿は、幼い少年の心に衝撃となって響き、動きを止めさせていた。
「ロコン!正気に戻れよ!ロコン!」
「うっせぇなぁ。黙ってそこで見とけ。ボクちゃんに社会勉強ってやつをさせてやるよ」
「な…何を…?」
ゆっくりと近寄っていくバクフーンを、
ロコンはまるで新婚の夫の帰りを待ちわびるかのような表情で見つめている。
「さぁて、いただいちまうかぁ」
「う…あ…」
のそっと体を起き上がらせたバクフーン。
その下からあらわれたのは…白い毛皮の中、赤々とした粘膜をねっとりと液で湿らせた、オスの欲求そのものだった。
「ち、チンチン…?立ってる…」
少年の持つものとは全く形状が異なるその威容。
にょきりと上を向いて立ちあがったその大きさは並外れている。
「はぁぁんっ!すごいっ、これ、すっごぉい〜」
それを見た瞬間、すっかり娼婦のような表情になってしまったロコンは、
言われもしないのにそこにすがり寄り、小さな舌先を伸ばしてぺろぺろと全体を舐めはじめた。
「ロコン、何してんだよ。そんなとこ舐めて…」
さっきまで激しくバトルをしていたはずの2体。
それが今や…
性的知識に乏しい少年の目の前で、オスとメスの、本能のままの営みが生々しく行われていた。
「おいしいかぁ?もっと頬張っていいんだぞ?」
「はむっ、むぐっぅぅん…、おっきぃよぉ、んぐっ…」
ちゅぶっ、ちゅぶっと淫猥な音が響く。
バクフーンはわざとロコンのオシリをつんと突きあげさせて少年の方へと向けると、
「ほぉら、しっかり舐めとかないと、ココが裂けちまうぞぉ」
と言いながら、まだ何も入り込んだことがないであろうそのヒダを、両手でめりっと左右へとめくりあげた。
「ひぅぅっ!もっと、もっとぉ〜!」
あられもない姿を晒しながら、時折ペニスから口を離し、嬌声をあげて己自身を辱めるロコン。
「へへへ、メロメロの効果で淫乱な処女ってのもオツなもんだなぁ〜」
少年の目の前で、無遠慮なバクフーンの指先がヒダの最奥部までぐいっとねじ込まれ、粘液を絞り出す。
その瞬間、ロコンがそこに異物を受け入れるのが初めてであった証の鮮血が一筋流れ出た。
「ふぐっ、ううっ!」
相当の痛みを感じただろうに、ロコンの目は未だにとろんと垂れ下がったまま、
口いっぱいにバクフーンの逸物をくわえ込んで離さない。
「見ろ。メスなんてこんなもんだ」
「そんな…」
心底メスを馬鹿にしきったその言葉。
少年はただ目の前の光景を眺めていることしかできなかった。
「ロコ〜ン、お前が今しゃぶりあげてるオレのチンチン、中に挿れて欲しいかぁ?」
「んぐっ、はぁぁっ、うんっ!すっごいのぉ、これ、感じたいのぉ…!」
「ふーん、そうか。じゃあ…自分で挿れてみろ」
人間の前だというのに、完全に無防備になったバクフーンは、
腰を地面につけて座り込み、後ろ手に手をついて、少年の目の前に股間をまともにさらけ出した。
ぽってりと大きな2つの膨らみまで丸見えだ。
「は、はい…」
バクフーンの協力が得られず、自分だけの力でその肉棒を内部へと導かねばならないと知ったロコンは、
健気にもよじよじとその体に登っていくと、
お腹に4つ足を踏ん張らせて一生懸命に己の秘部へと先端をあてがおうと腰を振る。
しかし、メロメロで精神が犯されているとはいえ、経験のなさはどうしようもない。
わざとヒクヒクと揺らされるバクフーンの肉棒の先端をなかなか探り当てることができず、
焦らされるままにヒダの中央から粘液がヨダレのように垂れ、流れる。
その全てが、少年の目に刻まれていた。
「はっ、あああっ!きたぁっ、これっ、ああん、入ってくぅぅ!すっごい、太いよ!お腹が、感じるよぉ!」
「だろ?オレのは気持ちイイだろ」
ついに粘膜の先端が入るべき穴へと導かれ、みちっ、みちぃっと淫猥な擦過音を響かせながら内部へと進んでいく。
本来ならばその異様な大きさは、ロコンの体の限界をとっくに超えているはずだ。
しかし、強力なバクフーンの精神の縛りは肉体の悲鳴を超えてロコンに快楽を感じさせ続けていた。
あまつさえバクフーンは、快楽に喘ぐロコンの背中に熱風を浴びせかけ、
“もらいび”を発動させて、蕩けてしまうほどに体温を上昇させ、興奮を高めている。
こんなことが許されるのか…
ぐちゅっ、ぐちゅっと音を立てて、目の前でロコンの秘所に出入りを繰り返す赤い肉棒を見ながら、
少年は呆然と立ち尽くしていた。
「はぁぁっ!あっ、来るっ、ダメ、ダメぇっ!もう、狂っちゃうよぉ!イクぅ!」
肉体はとっくに限界を超え、ついに精神も限界を迎えたのか、
突然ロコンはビクビク―っと体を震わせると、完全に気絶してしまった。
「ふん、使えねぇ。もっと持つかと思ったがな」
ずぽっ…と音を立てて反り上がった己の棒を引き抜くと、
ぐったりと身を横たえるロコンの前でそれをごしっ、ごしっと扱きあげるバクフーン。
「おい、ちゃんと見とけよ」
ちら…と少年の方を確認すると、その直後
どぷっ、びゅるぅぅっ!びゅるっ!
硬く、大きく反り上がったその先端から、ねっとりとした白色の液体が噴き上がり、
ロコンの顔に、お腹に、だらしなく開かれたままの股間に降り注いだ。
「ひっ…、おしっこが…白い…」
知識のない少年にはその物体が何かを理解することはできなかったが、
ただロコンが完全にバクフーンに凌辱されてしまったことだけは分かっていた…。
思いのままにロコンを犯し尽くしたバクフーン。
満足してその場を去るかと思いきや、次は少年に向かって歩を進めてきた。
その股間は、あれだけ大量の精液を放出した後だというのに、まだ硬さを保って大きく前にせり出している。
「おい、どうだったよ?すごかったろ?」
「……」
少年は言葉もない。当たり前だ。
しかし、バクフーンはなおも語りかけた。
「なんとか言えよ。目の前で手持ちのポケモンが犯られた気分はどうだ?目の前が真っ暗になってしまった…か?」
突然猛獣の檻の中に放り込まれてしまった人間のように、少年はぴくりとも動くことができず、
ただ自分にこれから起こる運命を神に祈っている。
そんな少年の首元にバクフーンの指先が伸びて…
がっ、ビリッ!ビリビリビリーッ!
首元から股間まで一直線に。
バクフーンの小さいけれども鋭い爪が、少年の薄っぺらい洋服を下着ごと全て裂き切ってしまった。
「わああっ!!」
その瞬間、弾かれたように少年の体が反応する。
まるで女の子のように両手を前に当てて、肌を隠そうとする。
しかし、ボロボロになった服の下から露わになった股間の形状を、バクフーンは見逃していなかった。
「やっぱりな。てめぇ、勃起しまくってんじゃねーか」
「ぼ、勃起…?」
「チンチンおっ勃ってんだろ?このどヘンタイが。自分のポケモンが犯されるのを見ながら興奮しやがって」
少年の手の平に収まりきらない程に、幼い茎が膨らみきって上を向いている。
その姿を見て再び興奮を高めたのか、バクフーンはとんでもないことを言い出した。
「大サービスだ。おめぇも、犯してやるよ」
「え?ボクは男…」
「関係ねぇよ。穴があればいーんだよ。ケツにこれをブチ込んでやる。2度と俺をゲットしようだなんて思わなくなるよーにな」
バクフーンは、本気だ。
元々オスでもメスでもイけるに違いない。
「やぁっ!やめ!イヤだっ!」
「抵抗すんじゃねーよ。チンチン握りつぶされてーのか?」
人間の、か弱い10歳そこそこの力でバクフーンに抵抗できるはずもない。
あっという間に組み敷かれ、
ぴと…と少年のおなかに、熱い液でねっとりと濡れたバクフーンの憤りが密着した。
「一度ニンゲンの体ってのも味わってみたかったんだよなぁ。いい泣き声、期待してるぜぇ〜」
「ひぃっ…!」
犯される。ポケモンに。それもオスに。
恐怖におののく少年の心の中で、その事実だけがどうしようもなく刻みつけられようとしていた。
その瞬間――
「やめろぉぉっ!!」
草原に、声が響いた。
ネイティオに導かれ、マスターの過去へとやってきたヒコザル。
その眼前に広がっていたのは、目を疑うような光景だった。
恐らくは野生のポケモンだろうバクフーンに、衣服をボロボロにされた少年が押し倒されている。
少し離れたところでは、メスのロコンが全身から白濁液を滴らせてひくひくと足を痙攣させている。
周囲を、ヒコザルの鼻には慣れた性臭が色濃く漂っていた。
(マスター…)
一目で分かった。あの少年がマスターだ。
そして、一瞬にして今の状況を理解した。
マスターの心が割れてしまった原因。
それは、この目の前のバクフーンに犯されてしまったからに違いない。
自分がここに現れなければ確実にそうなっていた。
(マスターを、助けるんだ!)
今ここにいる意味を、果たさなければならない。
「やめろぉぉっ!!」
ヒコザルは声を張り上げた。
「何だてめぇ?」
短く反応したバクフーンの言葉。
その中にはとてつもない怒りが込められていた。
せっかくお楽しみの最中だったというのに、最高潮に盛り上がっていたというのに。
何の権利があってこんなチビがオレの邪魔をしようというのか。
怒りが立ち昇る炎となって、その襟元から噴き上がっている。
しかしその狂ったような眼光を浴びながらも、ヒコザルは全く怯まなかった。
鋭い眼光なら、イヤと言うほど浴び慣れている。
「その人間を放してよ」
「うるせぇ」
突然気配もなく現れたヒコザルが、なぜこの人間を助けたがるのか。
そんなことはバクフーンにとってどうでもよかった。
邪魔をする奴は理由が何だろうが関係ない。
叩きのめせばいい。ついでに犯してやってもいい。
自分にはそれだけの力があるのだから。いつもそうしてきたのだから。
バクフーンは無造作にヒコザルに向かって歩みよると、怒りにまかせて前足を振り上げ…
ドカッ!
「っ!?」
一瞬にして目の前の生意気なチビを叩きのめすつもりで振り下ろしたその腕は、空しく宙を切り、地面を抉った。
確かにバクフーンのレベルは高い。
新人トレーナーに太刀打ちできるようなものではないだろう。
炎の効果が薄いことを知ってか、爪を伸ばし、連続で斬るようにしてヒコザルに襲いかかってくる。
その腕力は強く、かすっただけで木々を薙ぎ倒す程だが、いかんせん荒削りで動きも単純だ。
マスターの下でいつもザングース達とバトルの練習をしているヒコザルにとっては、
それをかわすのは造作もなかった。
(ちょっとだけど、ザングースに感謝しなくちゃね)
そんなことを考える余裕すらあった。
「無理をせず、体が小さいなりの戦い方をしろ」
優しくバトルを教えてくれたマスターの言葉がよみがえった。
教えられた通りに的確に技を当て、じわじわと体力を削いでいくと、
バクフーンの動きはより鈍ったものになっていった。
「てめぇ…!野生じゃねぇな…!」
ヒコザルの動きが訓練されたものだとやっと気がついたのか、
既に足を引きずるようにして歩くことしかできなくなったバクフーンがじりっ、じりっと後退を始める。
徐々に彼我の距離が開いて行き、その口が開いて…
「覚えといてあげるよ」
「くぅっ!」
最後の捨て台詞までヒコザルに奪われてしまい、
悔しさを噛み殺してバクフーンは去っていった。
バクフーンを退けて少年のもとへ戻ると、
少年は戦闘不能になってしまったロコンを、いまだ呆然とした面持ちでボールに戻していた。
少年時代のマスター。
知っているのに知らない相手。
「あの…大丈夫、だった?」
心臓の鼓動がやたらと早くなるのを感じながらヒコザルは話しかけた。
「助けてくれてありがとう、ヒコザル。ほんとに…助かったよ。死んじゃうかと思った。
…君は、誰かのポケモンなんでしょ?バトルも強くて慣れてるし。
トレーナーはどこにいるの?お礼を言いたいんだけど…」
まさか、トレーナーはあなたですとは言えない。
あれだけのバトルをしといて、野生ですとも言い難い。
結局ヒコザルは嘘を言うことにした。
「あ、あの、その、ちょっとはぐれちゃってて。
探してたらキミが襲われてるのを偶然見つけて、それで…」
相変わらず嘘は苦手だ。
しどろもどろに弁解するヒコザルだったが、
ついさっきあれだけのことをされたばかりの少年は、疑う余裕もなくその言葉を信じたようだった。
「あの、とりあえずさ、服…着たほうがいいんじゃないかな?人間ってそういうの、気にするよね?」
少年の服はバクフーンに真っ二つに引き裂かれたまま、きれいに前だけはだけたような状態になっている。
その真ん中で、まだ幼いままの無毛の皮に包まれたオチンチンが寒そうに縮んでいた。
(今のマスターのとはずいぶん違うなぁ)
「わわっ!」
あっという間に顔を真っ赤に染めながら、手でヒコザルの視線を遮ってそこを必死で隠す少年。
ボロボロになってしまった服を脱いで、リュックに入れてあったらしい、代わりの服を着始めた。
「ねえ、ヒコザル。君のトレーナーの名前はなんて言うの?」
マスターをバクフーンから助けることができた。
多分これで病気も少し良くなってるんじゃないだろうか。
そう思って立ち去ろうとするヒコザルだったが、
どうしてもお礼がしたい――そう言って少年に引きとめられた。
(こういう強引なところは、昔からなんだなぁ)
お礼と言われても、何も欲しいものなんてないし。
そっけなくそう言うヒコザルに、少年は自分の特技だという料理を振舞いながら、話を始めたのだった。
(おいらの、トレーナーの名前…)
正直、ヒコザルは迷った。この少年はマスターに違いない。
名前が同じだと、ヘンだって思われないだろうか。
しかし、咄嗟に別な名前を思いつくほどヒコザルは器用ではなかった。
「みんな…マスターって呼んでる」
「マスター?」
怪訝そうな顔を浮かべる少年。
(やっぱり…同じ名前だとヘンだよね)
しかし、少年の反応は意外なものだった。
「それは、ホントなのかな?マスターっていうのは称号で、すごく優秀なトレーナーに贈られるものなんだけど…
もしホントなら、すごいことだよ?」
「いや、おいら、よく分かんないけど…」
『マスター』ってそんな意味だったの?
マスターって名前なんだとばっかり…
ちら…とさっき垣間見た、マスターの歓喜の記憶が頭をかすめた。
強そうなポケモンを引き連れて、トロフィーを抱えていた。
もしかしてマスターってば、優秀なトレーナーだったの?
「他に、名前って知らない?」
「うーん、おいら、マスターとしか聞いたことないから…」
マスターに別の名前があるなんて、考えたこともない。
他の人間とマスターが話をするところでも聞いたことがあれば違うのかもしれないけど、
思い出して見てもマスターがあんまり他の人間と親しく話しているのを見た記憶がない。
「ふぅーん。もしかしたらヒコザルは、有名なポケモンマスターの持ちポケモンだったりしてね。
ま、そんな偶然はさすがにないと思うけど。
でもね、ヒコザル。その人にもきっと、本当の名前があると思うよ。君が知らないだけで」
「本当の名前…」
知りたい。マスターの本当の名前。
そして、その手段はほんの顔先にある。
それはまさしく、目の前の少年の名前であるはずなのだ。
「じゃあ、キミの名前は…?」
「ごめん、自己紹介がまだだったね。ボクの名前はショウ。ポケモンマスターを目指して旅立ったばかりなんだ」
「ショウ…」
それがマスターの、本当の名前。
おいらの知らないマスターの姿。
初めて名前を知ったことで、自分の中でマスターへの興味が更に湧き上がってきているのをヒコザルは感じていた。
続く