「ふわぁ〜おいしかったぁ〜」  
特技と言うだけあって、ショウの手料理はかなりのレベルだった。  
もっとも、いつもマスターが作ってくれるのと味は同じなんだけど。  
(マスターってば昔から料理は上手だったんだ)  
小さい体にいっぱいに食べてしまったから、  
ちょっとコミカルなほどにお腹がでっぱってしまった。  
 
「ねえ、ヒコザル、お願いがあるんだけど…」  
「なぁに?ショウ」  
「あのね、今日はもう遅くなったし、ここら辺でいいところを探して野宿しようと思うんだ。  
ポケモンセンターのある町までは遠いし。  
でも、ロコンはさっき戦闘不能になっちゃったし、もし野生のポケモンに襲われたら…」  
ショウの目に怯えの光が揺れる。  
無理もない。さっき命の危険を感じるほどの思いをしたばかりなんだ。  
もしここでヒコザルがいなくなってしまったら、誰もショウを守ることができない。  
それに…  
さっきまではマスターを助けるという目的も達したし、  
さっさとマスターの過去から離れようと思っていたヒコザルだったが、  
なんとなく、ショウのことがもっと知りたい…そんな気持ちが強くなっていた。  
「うん、分かったよ。おいら、今夜はショウと一緒にいてあげる。  
おいしいご飯もご馳走してもらっちゃったしね」  
ショウの顔がぱぁっと明るくなった。  
「ありがとう!ヒコザル。ほんとにありがとう!」  
「うぇ。く、くるしいって…」  
ぽんぽんになっていたお腹をぎゅうっと抱かれて圧迫されて、ヒコザルは目を白黒させた。  
 
なんでも、ショウは今年10歳になったばかり。  
普通なら初心者用ポケモンをもらって旅立つ予定だったのが、  
寝坊しちゃって争奪戦に遅れ、代わりにロコンをもらって旅立ったんだとか。  
(マスターってば、よく寝坊するもんね)  
今でもやや朝が弱いマスターを思い出して、ヒコザルは少し可笑しくなった。  
目の前にいる少年の未来の姿を知っているというのはおかしなもんだ。  
なんだがちょっと優位に立っている気分になれる。  
 
「でも、ロコンは大丈夫かな…あんなこと…されて」  
ロコンの入ったモンスターボールを手の中にぐっと握りしめて、  
ショウはとたんに曇った声になってしまった。  
「きっと…大丈夫だよ」  
根拠のない慰めの言葉をかけるヒコザルだったが、その言葉に力がないのは自分でもわかっていた。  
さっきちらりと見た姿が頭をよぎる。  
全身に白濁液が絡み、性器からは血が流れていた。  
(もしかしたらあのロコンは…もうダメかもしれない)  
もう少し早く、ロコンが凌辱される前にネイティオが自分を送り込んでくれれば、  
ロコンも助けられたかもしれないのに!  
今更どうしようもないことではあったが、ヒコザルは理不尽な怒りが湧き上がるのを感じた。  
 
「ねえ…ヒコザル」  
「何?」  
あたりはすっかり夜になっていた。  
寝る準備をして…  
何度もショウが話しかけようとしているのは気づいていた。  
そして、その内容もなんとなく予想がついていた。  
だからこそ、ワザとそっけない感じを装ってきたけれど…。  
ついに意を決して、ショウはヒコザルの目を見つめて聞いてきた。  
その瞳の力は、ヒコザルに(ああ、マスターだ)と思わせるほどに強く、逆らえないことを感じさせた。  
「さっきのバクフーンとロコンのことだけど、あれ、何をしてたの?」  
やっぱりだ。  
これは…説明をしないわけにはいかなかった。  
 
「じゃあ…バクフーンはロコンが好きだったの?」  
オスが性器を興奮で硬くして、好きな相手に挿入する行為。そうすると気持ちいい。  
そんな説明でショウが納得してくれると思っていたわけではないけれど、  
案の定その質問は鋭いものだった。  
(もともとマスターって頭いいもん。おいらに説明なんて無理だよ…)  
どうしたものか悩みながら、ヒコザルは一生懸命にショウを納得させようと頑張る。  
「そうじゃないんだけど…。その…オチンチンを入れると、気持ちいいから…  
多分それで、ロコンの中に、オチンチンを入れたかったんだと…思う」  
「好きじゃなくても?」  
「うん…」  
「好きじゃなくても、好きでも同じことするの?」  
「それは…」  
オスの欲求、支配欲、征服感。  
バクフーンの行為に理由を求めるとするならば、そういうことになるのだろう。  
しかし、それをしっかりと説明する語彙はヒコザルにはなかったし、  
己自身その理由を明確には理解できていなかった。  
 
「ショウは、誰かのこと好きって思ったことない?抱き合いたい…とか」  
結局困った末に出てきたのは、そんな質問だった。  
ショウはまだ子供だけれど、そういう気持ちがあれば、性行為の意義を理解できるかもしれない。  
「好き…かぁ」  
質問を質問で返されたことを不快と思った様子もなく、ぼうっと中空を眺めるショウ。  
それに続く言葉を期待したヒコザルだったが、帰ってきたのは予期せぬ言葉だった。  
 
「全然ないね」  
あっさり、きっぱり。切り捨てるように言われてしまった。  
「ボクには親と呼べる人はいないし、友達だっていない。元々人間が嫌いなんだ。  
だから…ポケモンなら信頼できるかなって思って、ポケモンマスターになろうって思ったんだ」  
「そう…なんだ…」  
人間嫌い。  
それは、今でもそうなのかもしれない。  
だから、マスターが他の人間と話しているところなんてほとんど見たことないんだ。  
買物だって、ヒコザルをお遣いに町まで行かせるほど人間との接触を避けている。  
突然、重い空気が立ち込めてしまった。  
一見優しくて聡明で、料理も上手で…  
マスターのいい所だけを抽出したみたいなこの少年だけど、やはり心に闇を抱えていた。  
「多分ボク、一生他人を好きになるなんてことはないんじゃないかな。  
そういうのって、よく分かんないし」  
止めを刺すように放たれたショウの言葉は、ヒコザルの心を打った。  
(一生…好きだと感じないかもって…。それって、おいらと同じ…)  
そう、それは、ヒコザルをずっと悩ませていたものと同じ感覚だった。  
 
相手のことを好きって感じるって何だろう?  
リオルのように強い想いはどこからくるのだろう?  
強い想いを込めて魅かれあう者同士を見る度に、己の中に空しさが募る。  
自分にそれが訪れないかもしれないという不安感が溢れる。  
(ショウは…おいらと同じだ…。ショウはおいらなんだ)  
助けたい。  
助けてあげたい。そんなショウの心を。  
その想いは悲痛な叫びとなって、ヒコザルの心を駆け抜けていった。  
 
「ショウは…ポケモンなら信頼できるって言ったよね?」  
「ああ、そうだね。ポケモンってほら、あんまり裏表とかないし、  
自分のポケモンなら決して裏切られるようなことはないしね」  
ドライな言葉だ。  
ショウの生きてきた境遇を聞かされた後では、その言葉はやや悲しく響いた。  
「じゃあ、おいらのことは、好きだって思える?」  
マスターの顔をショウに映し、恐々とした表情で聞くヒコザルだったが、  
ショウはなんでそんな不安そうに聞くのかとばかりに、あっさりと首を縦にふった。  
「あたりまえじゃん!ヒコザルはボクの命の恩人だよ。  
すっごく可愛いし、そのくせバトルも強くって頼りになるし。  
そう考えてみると、会ってすぐなんだけど、ボクはヒコザルのこと大好きだよ」  
大好きだよ…大好きだよ…  
再び。ショウのその言葉が、さっきの過去の映像で見たマスターの言葉と重なり、ヒコザルの胸に反響した。  
「そっかぁ。さっき一生好きって感じないかもなんて言っちゃったけど、  
言われてみれば、あれ間違いだね。今ヒコザルのこと好きだって思ってるもん。  
ヒコザルは、ボクの初めての友達だね!」  
「ショ、ショウ…」  
純粋なショウの表情。あどけない笑みの奥から伝わってくる透き通った好意。  
(おいら…このショウのこと、好きになってる…)  
ドクン、ドクン、ドクン…!  
胸の奥で、まるで運動会でもしちゃってるんじゃないのって思うほど、  
大音量で心臓が鳴っていた。  
 
「おいらも…ショウのこと、好き…だよ」  
言ってしまった。  
言葉にすると楽になるかと思ったけど、言うほどに想いが募った。  
「ヒコザルも?嬉しいなぁ。相思相愛ってやつだ…ね」  
10歳にしては難しい単語をふざけたように言うショウ。  
しかし軽口気味に言ったその言葉は、すぐに勢いを失ってしまった。  
「ヒコザル…何で、泣いてるの?」  
「うっく、ひくっ。ショウ、ショウ…。おいら、好きだって、ショウのこと好きだって思ってる…!」  
自分の中に湧き上がっているその感情が嬉しくて、  
そのあまりの激しさに心がどうしようもなく辛くって、  
涙という形になって、ヒコザルの頬をとめどなく伝っていく。  
ただしゃくりあげるヒコザルを、ショウはそっと優しく抱きとめた。  
 
「ショウ、お願いがあるんだ」  
「なに?ヒコザル」  
「おいら、ショウと一緒にいられるの今夜だけなんだ。だから、ショウといっぱい触れていたい…」  
「いいよ…ひゃぁっ」  
ショウの返答があるかないかのうちに、ヒコザルは舌を伸ばして  
ぺろっ、ぺろっとショウの耳元からうなじのあたりを舐めはじめた。  
「く、くすぐったいよぉ、ヒコザル」  
「ショウも…、おいらをぎゅってして欲しい…」  
一瞬ヒコザルの体を離しかけたショウだったが、  
ヒコザルの切なさを感じるほどの言葉に何かを感じたのか、再び手に力を込めてその体を抱きしめた。  
ぺろっ、ぺろっ…  
「ふぁっ、ちょっ、ヒコザル、そこ、なんかゾクゾクってする…!」  
当たり前だ。マスターの性感帯なんだから。  
子供とはいえ、ショウだって感じる。  
その証拠に、ぴったりと頬を寄せて感じるショウの呼吸があっという間に荒いものになっていった。  
 
「はぁっ、あっ、ヒコザルぅ。ヤダよぉ…」  
「ゴメン、ショウ。でも、でもおいら、ショウのこと好きすぎて、どうしようもないんだ」  
ショウと――大好きだと感じる相手と抱き合うことが、こんなにも気持ちいいなんて。  
刺激しているのは自分なのに、ヒコザルの背筋にもまるで性器を直接刺激された時のような快感が走り抜けていく。  
静かに口元をずらすと、はぁはぁと息を吐いていたショウの小さな唇をはむっと咥えあげるように奪い取った。  
「っ!」  
くちゅっ、ちゅっ、くちゅぅっ…  
口が開いていたのをいいことに、一気に舌まで突き込んで内部までねっとりと犯し、体温を伝える。  
初めて他人に唇を覆われたショウは、陸に上がって息の仕方が分からない魚のように  
ただ目を白黒させていた。  
 
ぷはぁっ!  
「ヒコザル、なにするんだよ…」  
「ショウ、もしかしてキス初めてだった?」  
さすがにちょっと非難めいた調子になってしまったショウだったが、  
ヒコザルの言葉に図星をつかれ、思わず黙り込む。  
その隙に、ヒコザルは今度はあっさりとショウのシャツをめくりあげ、体への愛撫を開始していた。  
「んくっ、あ…!」  
ぐいっと持ち上げられたシャツの下から、少年らしい華奢な体がのぞく。  
筋肉の発達しきってない薄めの胸の中央にある2つの小さなツボミを、  
ヒコザルの温度の高い舌先がゆっくりと拭い、刺激していく。  
他人から体を触られることに慣れていないショウの体が、初めての刺激と経験に喘いでいた。  
「ショウ、好きだよ。大好きだよ。ずっと、こうして触れていたい…!」  
一心にショウの体を愛撫するヒコザル。  
その毛皮が興奮でぽかぽかと燃え上がり、抱きかかえるショウの体と心を温かく灯した。  
「ヒコザル…なんか、すごく気持ちいいよ…。ヘンになっちゃう…」  
(かわいい…)  
初めての性的刺激を受ける少年の顔はあどけなく、素直な恍惚の表情が浮かんでいる。  
それは、そっと顔をあげて上目遣いに覗き見たヒコザルを満足させ、より興奮を高めた。  
 
「あっ、んんっ!」  
手を下にやると、ショウの股間で硬いものが勢いよくパンツを持ち上げているのが感じられた。  
その先端にぐっと触れると、座り込んだままのショウの腰がひくっと震えた。  
「ショウのオチンチン、勃起してるね」  
「勃起…?」  
少年がそれを指摘されるのは、今日2度目のことだ。バクフーンにも言われた。  
パンツを脱がなくても分かる。  
オチンチンが硬くなって、大きくなって、立ちあがっている。  
これを、勃起と言うんだ…。  
今までもオチンチンが硬くなることはあった。  
しかしそれを特に性的なことと意識したことはなかった。  
自分の、男の子の体のしくみを理解しようとしているショウは、  
困惑した表情でヒコザルの手の下でピンとテントを張った股間を見つめいていた。  
 
「見ても…いい?」  
「…うん」  
促されるままに服を脱ぎ、一糸まとわぬ姿で横になったショウの股間を、  
股の間に入り込む形になったヒコザルが見つめる。  
「すごい…。カチカチだね」  
「うん」  
全く体毛に守られていないその性器は、細部までくっきりとその姿を晒している。  
(勃起しても、今のマスターのに比べるとずいぶんちっちゃいなぁ)  
その大きさはリオルと変わらないか、小さいほどだろうか。  
そっと手で握って硬さを確かめると、ショウも恥ずかしそうに片手を重ねてきた。  
「ヒコザルに握られてると、なんかドキドキしちゃうな。恥ずかしいし」  
そう言うショウの幼茎の先端は、ヒクヒクとゆっくり上下し、  
だんだん綻びかけた皮を押し広げて、内部のピンク色の敏感な粘膜が顔を出しはじめていた。  
よく見ると、小さくスリットが入った尿道口から透明な雫が滲んでいるのが見えた。  
(こんなにコドモなのに、やっぱり興奮すると液が出るんだ…)  
じぃっと見ていると、ちょっとほっとしたようなショウの声がした。  
「あはっ、ヒコザルのオチンチンも…勃起…してるんだね」  
ショウのオチンチンのすぐ前で、ヒコザルの股間からもピンク色の肉の芽が、毛皮からちょこんと顔を出している。  
「うん。ショウと一緒だよ。だって、ショウのこと好きだから」  
いつもみたいな恥ずかしさは感じなかった。  
むしろ大好きなショウに見てもらいたかった。  
身を寄せてお互いの股間を並べあい、すり寄せた。  
 
「うわ、ヒコザルのオチンチン、熱い…」  
子供の自分より更に小さなヒコザルの体。  
その股間からめいっぱい元気に横を向いたオチンチンの熱が、直接性器に伝わってくる。  
肌を寄せる以上の他人のぬくもりが、ショウの心を狂わせようとしていた。  
「オチンチンも…キスだよ」  
そう言ってちょこん…と合わせられたその先端同士が、ねと…っと糸を曳く。  
「すごい…、オチンチンが、痺れそう」  
「ふぁっ、んっ、ショウ…、おいらの、これ、触ってよぉ」  
ぬちゃっ、くちゅっ…  
ヒコザルの性器からはどんどん粘液が溢れだし、次第に淫猥な音を立てて擦れあいはじめる。  
ヒコザルはたまらず、ショウの手を己の股間へと導いた。  
そこは、いつものように貪欲に刺激を求めていた。  
「こ、こう…?」  
「あ、ふぁぁっ!くぅんっ!」  
小さなその肉の芽を摘みあげるようにして、優しくショウの指が前後する。  
今までそこが受けてきた愛撫に比べるとはるかに拙いその動きであったが、  
大好きな相手に弄られているという心の満足感は、ヒコザルをあっという間に絶頂へと持ち上げていった。  
「あっ、ゴメンなさい、おいら、おいらもうイっちゃう!」  
「え?イヤなの?ヒコザル…」  
「ヤだっ!ショウ、やめないで…!もっと、もっとつまんで…きゅぅって!あっ、ふぁぁぁっ!!」  
一瞬止まりそうになったその手をぎゅっと掴んで愛撫を続けさせ、  
ヒコザルは欲情のままにその手の中に絶頂の印を噴き上げてしまった。  
「はぁっ、はぁっ…ショウ…イっちゃったよぉ」  
「ヒコザルも…オチンチンから白いのが出た…」  
自分の手にねっとりと絡んだ白濁液と、ぐったりとしてしまったヒコザルを交互に見つめるショウ。  
その頭の中で、性的興奮の高まりと、絶頂に伴う白濁した液の性器からの噴出が初めてイコールでつながり始めていた。  
 
「それ、精液っていうんだよ」  
「ボクも…出るかな?」  
半ば不安げに、半ば期待を込めて自分の股間を見つめるショウ。  
そこはさっきからカチカチになって上を向いたままだ。  
先端からせり出すピンク色の粘膜が、かつてないほどに大きく顔を出している。  
「じゃあ、おいらがしてあげるね」  
慣れた様子でそう言うと、ヒコザルはそこにぐっと顔を近づけて  
大好きなおもちゃを見つけた子供のように楽しそうにそれを弄り始めた。  
くちゅっ、くにっ…  
「あっ、すごっい…、ヘンな感じ…」  
短いその茎を根元からいっぱいに握りこんで、先端に顔を近づけて匂いをかぐと、  
先端に絡む先走った粘液から、子供とは思えないような淫猥な香りがした。  
ぺろっ、とろぉ〜  
「ああんっ!あっ、くぅっ!」  
先端に熱い唾液を垂らし、ゆっくりと皮と粘膜の間に舌先を滑らせていくと、  
意外に抵抗なくそこが後退していくのが感じとれた。  
「ショウ、剥いちゃうね」  
「え?…いっつっ!」  
くびれのところまで一気に剥きあげられたそこは綺麗なピンク色をしていて、  
ショウに少しだけ痛みを覚えさせたようだったが、  
その感覚はすぐに快感の波へ飲まれ、泡のように消えていった…。  
 
くちゅっ、ちゅくちゅくっ、ぺろっ…  
「ひもひいい?」  
「う、うん、すごいよ…」  
気持ちいい?と聞いたのだろう。上目遣いにショウを見つめるヒコザル。  
オチンチンを全部はむっと咥え込まれ、舌先で包まれたまま喋られると、  
不規則な刺激が性器を撫でるように襲いかかり、ショウを痺れさせた。  
性的経験が全くないショウが相手だというのに、ヒコザルの愛撫は容赦ない。  
しかも、マスターが気持ちいいと感じるように奉仕を仕込まれているのだから、  
ショウにはもはや、抵抗する手段もなかった。  
「えへへ、さっきよりちょっとだけおっきくなったね。ぷくって膨らんできた」  
「あっ、ああっ、もう、ダメ、オチンチンが、気持ちよすぎて、おしっこ出ちゃいそう…!」  
「大丈夫だよー。おしっこじゃないから」  
限界が近いことを感じ、ヒクヒクと痙攣する幼茎をぺろぺろと舐めあげるヒコザル。  
「くぅっ、んっ!ああっ、出る、なんか…出ちゃうっ!」  
(ショウが…イっちゃう)  
少年の初めての絶頂。  
目の前でひときわ大きく幼茎が跳ね上がり、小さな陰嚢がひきつる。  
しかしその先端からは…オトナになった印の液が出ることはなく、  
代わりにとぷっ…と申し訳程度の先走り液が一筋流れ出ただけだった。  
 
「ボク、白いの出ない…ね。でも、すごく気持ちよかったぁ」  
快感に頭を痺れさせながら、ぼうっと自分の股間を見つめるショウ。  
「大丈夫だよ。すぐ出るようになるから。おいらが言うんだから、間違いないよ」  
(この可愛いオチンチンだって、あんなに立派になるんだし)  
カラ射精を行ったばかりのその幼茎は、まだかなりの硬度を保ったまま、  
ヒコザルの手の中で律動的に前後している。  
その温もりを感じながら、ヒコザルはいつもの欲求が強く湧き上がってきているのを感じた。  
(これを…入れたい。中で感じてみたい)  
すでにヒコザルのオチンチンは後ろからの刺激を待ちわび、  
再びその身を固くして、2回目の絶頂を求めてヒクついている。  
「ねえ、ショウ。まだ大丈夫だよね。これ、入れさせてよ…」  
 
「えっ?ボクのオチンチンを、ヒコザルの…中に?」  
「うん、おいら、もう欲しくって…。ゴメン、耐えられないんだ」  
(おいらをこんなにしたのは…未来のキミなんだよ?  
だから…いいじゃないか、おいらが…キミを犯しても。  
いつも未来でしてるみたいに、それを挿し入れておいらを感じさせてよ)  
自分勝手な欲求だ。  
でももう…、理性でそれを押さえつけることなど出来ないと分かっていた。  
ショウの上に馬乗りになって、ヒコザルは唾液でベトベトになったショウのオチンチンの先端を握りこむと  
ゆっくりとそこを自らの淫猥な孔へと導いて行った…。  
つぷ…  
「ぅあっ…!」  
「んくぅっ!」  
筋肉できゅぅっと締まったその孔が、ゆっくり、ゆっくりと拡げられ、幼茎を飲み込んでいく。  
異物を受け入れるのに慣れきったそこが、全てを咥え込むのにさほど時間はかからなかった。  
「あっ、すごい…、オチンチンが全部にゅるにゅる包まれてて…熱い…!」  
「んっ、ショウ、ショウのオチンチン、1回出した後なのに…硬すぎ…!」  
やはり人間のオチンチンだ。  
大きさはリオルより小さいほどでも、中に受け入れるとぶっくり膨らんだ先端が内部を容赦なく刺激してくる。  
「うぅぅん…すごいよぉ、やっぱり気持ちいいよぉ」  
「ヒコザル…動き…すぎだよぉ、痺れちゃうぅ…」  
初めての挿入の快感に酔い、性行為に溺れていきながら、  
健気にもショウはヒコザルにも快感を与えてあげようと、その股間から硬く突き出た小さな肉の芽を  
ゆっくりと指で刺激してあげていた。  
 
「うぁっ、あっ、また、また出そう!ヒコザルの中で、出そうっ!」  
「いいよぉ、おいらもイっちゃいそう…!」  
ショウにとっては初めての他人の体内での絶頂だったが、ヒコザルには慣れた行為だった。  
体内でぐぐっとその幼茎が射精前の拡張を行うのを感じながら、自らも絶頂へと向かっていく。  
「ふあぁぁっ!イくぅっ!」  
「ああっ!あ、す、すっご…いぃ!」  
ヒコザルの体内で再びカラ射精を行い、狂ったように暴れる幼い性器を感じながら、  
後ろからの刺激で絶頂を迎えたヒコザルのオチンチン。  
2度目の放精だというのに、その先端から勢いよく飛び跳ねた白濁液は  
ショウのお腹をとび越え、その胸元から首筋までねっとりと張り付いた…。  
「うわぁ、すっごい…熱い…」  
「ふあ…、ショウぅ、気持ちよかったよぉ〜。いっぱい飛ばして…ゴメンなさぁい」  
いつものマスターにするように、飛ばしてしまった自分の液をぺろぺろと舐めとりながら、  
ショウと一緒にヒコザルは、深い眠りに落ちていった…。  
 
夢の中、ぼんやりと声が聞こえる。  
「…コザル、ヒコザル。帰ってきたか?それでは…お前をこの人間の過去の夢から連れ戻すぞ」  
過去の夢の中で眠ること。  
それが過去から戻る手段であった。  
マスターの過去へ侵入した時とは全く逆に、今度はヒコザルを中心に早送りで記憶が再生されていく。  
ものすごい勢いで記憶の星々が後ろから前へと流れ…  
一瞬めまいを感じ、くらっと目を閉じて、  
次に目を開けた場所は…マスターの病室だった。  
 
「ヒコザル…よかったぁ、目が覚めたんだね!」  
リオルが嬉しそうに目を輝かせて抱きよってくる。  
辺りを見回すと、ネイティオ、スリーパー、そして人間のドクター。  
まだ寝たままのマスター。  
先ほどと変わらぬ光景だった。  
「マスターは?おいら、マスターを助けることが…?」  
不安げに聞くヒコザルに答えたのはドクターだった。  
「つい先ほどから解熱傾向にある。うなされている様子もなくなった。じき目を覚ますだろう」  
その言葉を継いで、ネイティオが話し始める。  
「スキャンをしていた限りでは、この男の心は以前よりずっとそのひずみを減じている。  
その影響か、心のつながりもお前…ヒコザルとの結びつきはほとんど変わらないが、  
リオルとの結びつきはずいぶんと薄くなってしまったようだな。  
そして、今回のことでこの男の性格にどういった影響が出るかは…全くもって不明だ。  
最悪別人のようになってしまうかもしれないし、全然変わらないかもしれない」  
「でも…、命は助かったんだよね?」  
「うむ。それは間違いない」  
ネイティオの言葉は難しかったけど、ヒコザルが最も知りたかったことはしっかりと理解できた。  
マスターは助かった。  
この上ない安堵の気持ちが、ヒコザルを包んでいた。  
 
それからマスターが目を覚ましたのは、丸1日経ってからのことだった。  
まるで普通に朝起きるように、  
いつもみたいにちょっと寝坊しちゃったとでもいうように、あっさりと目を覚ました。  
ヒコザルとリオルから説明を受け(主にリオルがちゃんと筋道立って説明していたけど)、  
「あんたはヒコザルに助けられたんだよ」というリオルの言葉に憮然としながら…  
マスターは至って元気そうで、全く変わりはなかった。  
性格も。  
そして性癖も。  
喜んで飛びよるヒコザルを抱きしめると、  
反射的とも呼べる早さでその手が伸び、  
そっとオシリのスボミから、前方の柔らかな2つの膨らみまで前後する。  
「くぅんっ!」と悩ましげな声をあげるヒコザルの上から、  
バカにしたようなマスターの声が響いた。  
「なんだ、こんなので感じるのか?エロいやつだな」  
ただ、その瞳に灯る感情が少しだけ柔らかくなったようにヒコザルには感じられた。  
 
病院を退院し、ヒコザルを連れてマスターが歩いて行く。  
今日はボールから出てついて行きたいとヒコザルがお願いしたのだ。  
町を出て森の中、小さく開いた草原へと差し掛かり、  
ヒコザルはそっと後ろからマスターに話しかけた。  
「ねえ、マスター」  
「何だ?」  
「マスターの名前ってなんて言うの?」  
振り返ったマスターの顔に、一瞬だけ険しい影が挿した。  
「名前?そんなものに意味はない。マスターと呼んでいるだろう?それが名前だ」  
ぶっきらぼうにそう言うと、ヒコザルに背を向ける。  
その背中に、再び声をかけた。  
「ショウ…」  
「お前、なんでその名前を…?」  
ビクンと全身で反応したマスターが、今度は滅多に見せることのない驚きをその顔に浮かべて振り向いた。  
(当たり前のことだけど、やっぱりショウはマスターなんだ)  
その事実の前で、心臓をぎゅっと握られているような想いの中、ヒコザルは声を絞り出した。  
「マスター。おいら、今のマスターのこと、大嫌いだよ。ひどいこといっぱいされてきたし。  
でも、でも…、どうしようもないくらい、ショウのこと大好きに…なっちゃったんだ」  
「ヒコザル…」  
目を潤ませ、両腕をしっかり抱えて、ヒコザルは懇願する。  
「2人っきりの時だけ、時々、ショウって呼んでいい?」  
「……ふん。勝手にしろ」  
仏頂面でそう答えるマスター。  
表面上、その顔からも口調からも、何の感情も読み取ることはできなかったけど、  
そこに確かに自分に向けられた愛情があることを、ヒコザルは理解していた。  
 
 
 
 
了  
 
 

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