ポチエナとルクシオ。  
 
 
 
僕は、ポチエナ。  
生まれつき目つきが悪くて、体毛も灰色と黒の、悪そうに見えるカラーリングの、四本足で歩くタイプのポケモンだ。  
進化すると、もっと強くてカッコいいグラエナになる。  
僕達の種族は悪ポケモンだけど、まだまだ力も弱いし…戦いは正直、得意じゃない。  
それよりも、仲良しのポケモンと遊んでいた方が楽しい。  
ルクシオもそんな仲良しの一匹だけど…ちょっと、いじめっこ。  
僕より体も大きくて、一度コリンクというポケモンから一度進化してる。  
電気の技と強い力が武器の、なかなか強いポケモンだ。ちなみに僕と同じように、四本足で歩く。  
今日もまたルクシオは、僕をムっとさせるために、遊びに来た。  
 
 
「いよーっすポチエナ!聞いたぜー、こないだイトマルに『きゅうけつ』だけで負けちまったんだって?」  
「う、うるさいなぁ、苦手なんだから仕方ないだろ!」  
 
 
僕達悪ポケモンは、虫タイプの技が大の苦手。何故だかはわからないけど、生理的な嫌悪感とか、色々嫌なんだ。  
そしてイトマルは、蜘蛛の形をした50cmくらいの虫ポケモン…体の大きさは僕と同じくらい。  
タイプからして苦手だったから、対峙した時、逃げ腰でいたら組み伏せられてしまって、そのまま負けてしまった。  
 
 
「悪ポケモンって言うから、最初はとんでもないやつを想像してたけど…お前、大したことないよなぁ」  
「う、うるさいな!進化してるくせに、よ、弱い者いじめはやめろよ!」  
「…とことん、悪ポケモンらしくないよな、お前」  
「…う、ううー…!からかうなら帰ってよう!ふーんだっ!」  
 
 
嫌味ばっかり言ってくるルクシオ。本当は良いやつだってわかってても、さすがにイヤになってくる。  
僕が踵を返してよそへ行こうとすると、ルクシオは早足で追いかけてきた。  
 
「まぁまぁ、そう言うなってー。遊びたいだけだってば」  
「それって”僕と”じゃなくて”僕で”でしょ!?いい加減にしてよっ」  
 
 
反省もしていない様子だったので、一度立ち止まって振り返り、一声吠える。  
するとルクシオは不意に目を逸らして呟いた。  
 
 
「…まー、間違ってないけどな?」  
「へっ…?」  
 
 
その呟きを聞き終えた直後、ルクシオは僕の体の左側からすり寄ってきた。  
突然の出来事に、僕の体は抵抗する事を忘れてしまったみたいに緊張する。  
 
 
「お前が言った通りだよ…俺は”お前”で遊びに来たんだ」  
「な、何言ってるの、ルクシオ…?」  
「わかんないか?こういう事だよ…」  
「ひ、あっ!うぎゅうっ」  
 
 
ルクシオが僕の背中に覆いかぶさってくる。  
僕とルクシオでは、40cmくらいの体格差がある。体重だって結構違う。  
そんな体勢で首を舐められたから…僕はその場に、ぺしゃんとつぶれてしまった。  
僕たちの特性である「にげあし」も、こんな体勢からじゃ何の意味もない。  
 
 
「な、何するんだ、いきなりぃ…!」  
「あー。ポチエナの匂い良い匂いだなー…ふんふん…」  
「ちょ!ばか!嗅ぐな!変態!」  
「…あー、お前らの専売特許だもんなー…犬…」  
「犬呼ばわりすんなー!」  
 
 
ぎゃーぎゃー騒いでみるにはみるけど、僕の力じゃビクともしない。  
 
そうこうしてるうちに、ルクシオの息が段々荒くなってくる…  
 
 
「ちょ…ね、ねぇ?冗談やめてよ…お、お尻に何か…熱いの当たってるんだけどぉ…?」  
「当ててんだよ」  
「誰がお約束の返事しろって…ひはっ…ば、ばかぁっ、首舐めるなってぇ…!」  
「あー…コーフンしてきたぁー…」  
「人の話聞いてよおぉ…」  
 
 
色魔に取りつかれたルクシオは、人の話も聞かず、僕の腰を強引に持ち上げる。  
まさか、とは思ったけど、さすがにいきなりヒドい事はせず…  
ルクシオは立たせた僕の足の間に、熱くなったおちんちんを差し込んできた。  
僕のは何にも反応していないから、縮こまったまま。  
ルクシオは後ろから差し込んでいるのに、僕が少しお腹に視線をやればそれが確認出来るくらい、ルクシオのは大きかっ  
た。  
 
 
「…いつもからかってばっかりだけどよ。俺、お前の事好きなんだよ…」  
「なっ…!?ぼ、僕オトコだよ!何トチ狂った事…」  
「冗談でも気が狂ってもない。こればっかりは…」  
 
 
一番冗談であってほしい事に限って、真実らしい。  
けど…僕は案外、落ち着いていた。というより…  
 
 
「…す、好きだからするの?こういうの…」  
「おう…ダメか?」  
「………」  
 
 
複雑ではあるけど、好きと言われる事自体は何にも嫌じゃなかった。  
それどころか…その言葉を、僕は結構すんなり、受け入れてしまっていた。  
そして、受け入れた上で…  
 
 
「…もうっ…痛い事は、しないでよねっ」  
「…ぽ…ポチエナぁっ!」  
 
「ん、んんぅっ」  
 
 
僕の言葉を聞いて、ルクシオは僕の首筋を甘く噛んだ。その刺激に、僕はつい声を漏らしてしまう。  
そのまま僕の首の匂いをふんふんと嗅ぎながら、ルクシオはゆっくりと腰を前後に動かし始めた。  
ルクシオの熱い棒が、少し閉じられた僕の股を前後する。  
ふさふさの体毛が、ルクシオの棒の先から分泌される体液で、少しずつべとべとになっていく。  
そんな動きを、言葉の通り体感していると、僕の体にも少しずつ変化が起き始めた。  
 
 
「…大きくなってきたな…熱いの、当たってるよな?」  
「い、言わないで、よぉ…」  
 
 
ルクシオの体温と熱を、背中で、股で感じていると、僕のおちんちんにぐんぐんと血が溜まり始める。  
それはすぐにピンと立って、ルクシオの熱い棒に後ろから擦られるようになった。  
体格の差があるから仕方ないけれど、そこの大きさにもかなりの差を感じて…少しだけ、悔しい。  
そうこうしていると、ルクシオは僕の股から棒を引き抜いて、圧し掛かっていた体を一旦離した。  
 
 
「はぁ…いっぱいいっぱいになっちまった…ちょ、ちょっと休憩…」  
「え、ええー…?だらしないなぁ…あ、そうだ!ね、仰向けにごろんして!」  
「あぁ?何するんだよ」  
 
 
やられっぱなしなのも、少し悔しい。だから…僕は、ルクシオに反撃をすることにした。  
 
僕の言う通りにごろんと寝転がったルクシオのお尻に、僕は口先をぐっと近づける。  
 
 
「うおあっ!?ばばバカッ、何すんだぁっ!?」  
 
 
ちぷちぷ、ちゅぷっ…  
僕を犬呼ばわりした仕返しも含めて、お尻に口をつけて舐め始めた。  
舐めるだけじゃなく、音を立てて吸ったり、一旦離れて油断した所に舌を差し込んだり。  
そのうち、いきり立ったルクシオの先っぽから、トロトロと透明な液体が溢れ始める。  
僕はお尻から舌を離して、今度はルクシオの雄を口に含んだ。  
 
 
「ん、っひ、ぁ…や、やめろ…で、出ちまうっ…!」  
「んー…あーえ♪」  
 
 
ビクビクとしているルクシオの雄の根元を、前足でぎゅーっと抑える。  
ルクシオはもどかしそうに喘いで…それが無性に愛らしく思えた。  
そんなルクシオを、もっともっと気持ち良くしてあげようと思った僕は、口の中で先っぽをべちょべちょに舐めあげる。  
僕の小さな口は、ルクシオの大きな雄でいっぱいに満たされる。少し苦しいけれど、それがかえって僕を興奮させた。  
息がしづらいから、必然的に呼吸が乱れる。そうすると、余計にルクシオの匂いが口の中に広がる。  
頭の中いっぱいに匂いが広がるんじゃないかと思っていると…急に、咥えていた棒がビクビクと震え始める。  
 
 
「だ、めだっ…!で、出るっ…う、ううっ!」  
「ん、っんん…!」  
 
 
ルクシオが苦しげに嗚咽を漏らしたかと思うと、口の中にどろっとした液体が勢いよく流れ込んでくる。  
あまりの勢いに、僕は驚いて口を離した。流れはすぐには止まらずに、すぐ近くの僕の顔をどろどろに汚していく。  
まるで、真っ白な噴水を見ているかのようだった。  
その噴出は15秒くらいは続いて、液体が出なくなってからも、ルクシオの雄はまだピクピクと跳ねていた。  
 
「っはぁ…ば、ばかやろー…き、気持ち良かったじゃねーか…」  
「うぇー…どろどろ…これ、中々取れないよ…」  
 
 
ルクシオが息を整えている間、僕は顔についた液体と格闘、奮戦していた。  
純白とは言えないその液体は、毛につくと中々取れなかった。自慢の毛並みが台無しだ。  
けど、そんな僕の姿を見たルクシオは、明らかに興奮を取り戻している様子だった。  
 
 
「お、お前…な、なんてえろい匂いと格好なんだっ!」  
「う、わぁっ!」  
 
 
今度は、ルクシオが僕を仰向けに転がらせる。黒いお腹を見せて、服従のポーズみたいになる。  
剥きだしになっている僕のお尻に、ルクシオはぺちょり、と舌をつける。その瞬間、体が震えた。  
熱くぬめるその感覚は、どろどろした液の匂いでマヒした僕の感覚を、更にどろどろに溶かしていく。  
体の奥から痺れるような、だけどゆるい刺激が、僕の雄をカチカチに仕立て上げていく。  
そのうち、さっきのルクシオみたいに、雄の先っぽにぷっくりと、透明な滴が溜まっていった。  
 
 
「大分ほぐれてきたな…って言うか…お前、尻の穴ゆるくないか…?」  
「しっ、失礼な事言わないでよ!僕がえっちな子みたいじゃないか!」  
「は、はぁっ!?そこまでは言ってねーよ!」  
 
 
いけない。どうやら、僕の頭のネジも緩んできてしまったみたい。  
なんだか急に恥ずかしくなって、前足で顔を隠してしまう。顔に熱が集まってくるのがよくわかった。  
そんな僕のおなかを、ルクシオが毛づくろいする。くすぐったくて、けど今はそれ以上に…気持ち良い。  
 
「でも…えろいとしか、言いようがないよな…感じやすいみたいだし」  
「…ふんだっ」  
「そうむくれるなよ…入るぞ?」  
「…うん」  
 
 
心の準備は、もうとっくに出来ている…はずなのに、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしくて。  
お尻に熱いのが当たると…期待と不安で、目をぎゅぅっと瞑ってしまう。  
そうして待っていると、ゆっくり、ゆっくり、ルクシオの雄が僕を貫き始めた。  
普段は出すだけの穴に、逆行して入り込んでくる感覚。違和感と鈍い快感が、同時に訪れる。  
初めは意外とすんなり入っていったけれど、根元に近づくにつれて、やっぱり苦しくなってくる。  
それもそのはず。だって、僕は見ていた。ルクシオのは僕のよりも、ふた回り以上大きかった。  
お腹の中から圧迫される感覚は、今までに感じた事のない感覚で…苦しくも、気持ち良くて。  
 
 
「う、あ…は、入った?」  
「ああ、もう…根元まで、入る…っぜ!」  
 
 
最後のひと押しに、ルクシオが腰をぐっと押しつける。  
その押しで、ルクシオの先っぽが、僕のお腹の奥をごりっと抉った。  
鈍い痛みを感じた僕の意識とは裏腹に、僕のガチガチになった雄の先からは、白い液が少しだけ飛び出した。  
 
 
「苦しそうだな…でも、俺すぐ出るし…動いちゃうぞ」  
「う、んっ…だ、だいじょぶっ…!」  
 
 
ぎこちなく前後運動が始まる。本来の格好じゃないから、ルクシオもやりにくいのかもしれない。  
普通は僕のお尻に乗っかる形なのだろうけど…でも、十分気持ちよさそう。  
いつの間にか、ぎゅっとつぶっていた僕の瞼は開いていて、僕の中を感じているルクシオの表情を見ていた。  
だらしなく開いた口からは舌が垂れて、その先からは唾液が糸を引いて落ちている。  
目の焦点は辛うじて合っているけれど、今は快楽を貪るのに必死になっているみたい。  
でも、きっと…僕の顔も今、似たような事になってるに違いない。  
だって、凄く、気持ち良いから。  
 
「ふ、あっ…ポチぃ…お前の中に出したいっ…俺の、全部っ…」  
「ひぃ、よぉ、ルクシオっ、がうっ…ちょ、ちょーだいっ!」  
 
 
不思議な事に、僕の中ではすっかり、ルクシオが愛しい存在になっていた。  
普段はただの友達で、ちょっと嫌な奴でもあって、でも憎めない存在で…  
今は、繋がっている所から、快感以外に…優しさみたいなものも感じられる気がした。  
そんなルクシオのどろどろなら、僕の中に出されても良い…そんな風に思えて。  
ルクシオがガクガクと腰を動かして、その動きがどんどん激しくなって…  
 
 
「いく、いくっ…出るぞ、ポチエナぁぁぁっ!」  
「出してぇ、僕の奥、いっぱい…ひぁぁっ…!」  
 
 
ひときわ強く、僕の中を抉ると同時に…ルクシオは沢山のどろどろと緩い電撃を、僕の中にぶちまけた。  
塊とも思えるような奔流が、何度も何度も、僕の中に叩きつけられる。  
その何度目かの刺激で、僕も勢いよく噴水を噴き出して、僕の上に覆いかぶさっていたルクシオの顔、お腹を汚す。  
僕の噴出に気づいたルクシオは、自分も出しながら、僕のそれを咥えて、飲み込んで…  
僕とルクシオは、快感のループを作り出して…それは、果てしなく続くように思える余韻を残した。  
 
「…べとべとなんだけど」  
「…これは水浴びしなきゃやばいな」  
 
 
余韻から覚めると、そこには現実。  
お互いの毛皮はどろどろで、僕のお尻からは白い液体が少し零れて。  
締めようとしても中々締まらなくて、その事でぎゃーぎゃー抗議もした。  
でも、それは逆に言うと、僕がルクシオと繋がった証拠でもあって…正直、少しだけ嬉しくもあった。  
 
 
「…とにかく!僕をこんなにしたんだから…」  
「…だから?」  
 
 
僕は、悪ポケモンらしく、ギロっとルクシオを睨みつけて、こう言った。  
 
 
「…セキニン、取ってよね!!」  
 
 
それを聞いたルクシオは、何度も首を縦に振った。  
それからは…僕にとって、ルクシオが最高のパートナー。  
少しイラっとする事もあるけれど…僕の、最高の…おムコさんなんだ。  
 
 
 
おしまい  
 

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