チームかまいたちリーダー争奪戦から数日後、ザングースは縄で縛られていた。
「唐突過ぎるだろっ!!何故俺が縛られなくちゃいけないんだよ!縄で!!」
「そりゃあ……ねぇ?」
「いや……ねぇ?って聞かれてもわからねぇよ!!」
腕を後ろ手に縛られ、その縄は天井に固定されている。 足は自由だが、逃げ出すことはできない。
そんな状態でザングースは叫んだ。
ストライクの勝利で終了したリーダー争奪戦。その決着のあと、ストライクはこう言った。
「僕、正直言ってチームリーダーとか興味ないから、リーダーとサンドパンを好きに出来るって方がいいかなぁ」
そして、現在に至る。
「じゃあ何でサンドパンは縛られてないんだよ?何故お前と並んで俺を犯そうとしてるんだよ!?」
「サンドパンは僕の手伝いだよ。サンドパンは嫌だったらしいけど、無理矢理手伝わせてるの」
「あぁ……嫌だな。本当に嫌だ。リーダーに(性的)暴力なんて振るいたくはないんだ……。でも、ルールだからな、仕方がない」
サンドパンは棒読みで、そう言った。言ったと言うよりもそれは喋った、に近かった。完全に嘘だということはザングースにはまるわかりである。
「このやろう……」
ザングースはサンドパンへ静かに、憎しみを込めてその言葉を贈った。
「それに、リーダー。犯そうとしているんじゃないよ?拷問しようとしているんだよ」
「より最悪だ!!……ってて」
大声で突っ込み、ザングースは痛みに顔を歪める。
「ダメだよリーダー、あんまり騒ぐと傷にさわるよ?」
ストライクはザングースの腹に巻かれている包帯を見ながらそう言った。
「そう思うなら縛るなよ!!」
「まぁ、ボケとツッコミはこのくらいにして……。始めようか、リーダー」
ストライクはいつものニコニコ顔で、言った。
「はぁ……もう好きにしやがれ」
「そんなこと言ってぇ。ホントリーダーはツンデレなんだから」
「ツンデレって言うな!」
「そんなこと言ってぇ。ホントリーダーはツンデレなんだから」
大事なことなので二回言いました。
「まぁ、リーダー元気そうだし多少無茶しても大丈夫だよね?」
「面と向かってそんなことを言われて頷く奴はそうそういないと思うがな」
「でも元気すぎても話が進まないし、ちょっと大人しくしてもらうよ」
そう言ってストライクはザングースに顔を近づける。
気は引けるが、ザングースは条件反射のように目をつむってしまった。
「んっ……」
お互いに唇を重ねる。もう何度も行った行為だが、ザングースはいつもこれが一番ドキドキしてしまう。
無意識の内に体が強張る。
それを見越してかいつの間にか後ろに回っていたサンドパンがザングースの体を撫で回してきた。
相変わらずのいやらしい手つきでザングースの体をほぐすように触る。
ザングースは嫌がるように体をよじるが全く効果はなく、いいように触られ続けるのだった。
「んむっ……くちゅ、ちゅ」
そんなことには全くお構いなしにストライクはザングースの口の中に舌を侵入させる。
口の中で重なる舌はとても熱く感じられる。柔らかく、ヌルヌルしていて求めずにはいられない。
「ぁ……ふぅ、んっ。ぴゃ、くちゅ」
この時はストライクよりもむしろザングースの方が積極的に舌を絡めている。貪るように、けれども優しく。
しばらくの深いキスのあと、ストライクの方から唇を離した。
二匹の間に唾液による糸ができ、それでは足りないかのようにザングースの口からは唾液が流れ落ちた。
「ふぅ……。リーダーってさ、キス大好きなんだよね」
一息つきながらストライクは感心するようにそう言った。
その言葉を聞いたザングースの顔はみるみる赤くなっていく。
「なぁっ!?ば、バカか!!そんなこと……ねぇよ……」
ザングースは声を荒げて反論するが、図星なのかどんどん声が小さくなっていく。
「へぇ、リーダーってそういうソフトなのが好きなんだなぁ?ま、してることはソフトじゃないけどな」
ザングースの後ろからサンドパンが耳元で囁く。
その間もずっとザングースの体を弄る手は止めてはいない。
「……どういう意味だよ?」
ザングースは不機嫌そうに聞き返す。それは思わず出てしまいそうな声を押さえる意味も込めて、だったので少し不自然になる。
サンドパンはそれに気付いているのか気付いていないのか唐突にザングースの股関へと手を伸ばしながら、
「だってそれはそれは激しいキスだったぜぇ?もう音がジュルジュル聞こえてたし」
「ふぁっ!?くっ……う、うるさいんだよ、いちいち!」
「ん〜何だって?よく聞こえなかったけど?」
サンドパンは言いながら執拗にザングースの股関を撫で回す。
ザングースは快感で腰を引くが、たいした効果は無かった。
「んぁ!!…や、やめ」
「やめてほしいのかよ?……こんなにもおっきくなってるのにかぁ?」
ザングースの意志に反して大きくなったモノをサンドパンが掴み、激しく擦りあげる。
ザングースを責めるサンドパンの顔はものすごく楽しそうに笑っていたが、ザングースには見えないし、見る暇もなかった。
「くっ……うぁっ!!はぁ……!」
サンドパンは勢いを緩めずにザングースのモノを擦り続ける。
下半身から徐々に快楽が体を支配していくのを、ぼんやりと感じていた。
気持ち良くないと言えば嘘になるが、だからといって体を任せることはザングースには出来なかった。いつも頭のなかは羞恥心や罪悪感でいっぱいになっているからだ。それでも結果は同じなのだが……。
「リーダー、ちょっと下ろすよ〜」
ストライクの声。
それに返事をする前にザングースの体を唐突に地面に向かって落ちた。
そしてまた唐突にそれが止まる。
ザングースは膝をつき、縛りつけられた手で倒れないようになっている。顔はちょうどストライクの腰あたりに……。
一度離れていたサンドパンはまた執拗にザングースのモノに手を伸ばし、責めをやめることはない。
「さて、勘のいいリーダーなら今から何をするか、わかるよね?」
「……」
目の前に大きく反り返ったモノを突き出されたらいくら勘が悪かろうが何をするか……いや、させられるかはわかるだろう。
ザングースはせめてもの反抗、と顔を逸らした。
「あれ?どうしたの、リーダー?具合でも悪いの?」
「く……ぅ、あぁ、かなり具合が悪いよ……」
ザングースは吐き捨てるようにそう言った。
後ろの方から「気持ち良すぎて具合が悪くなったのかぁ?」という声が笑いと共に聞こえてきたがそれは無視した。
「ん〜、それは良くないね」
ストライクは何か考えるような仕草をする。が、それはやけに演技っぽい。
ザングースはため息をつき、こう言った。
「これでおしまいにでもしてくれるのか?」
「ううん、違うよ」
素でそう返された。
そして、ストライクの次の言葉。
「僕のモノをお舐め」
「そんなので元気になるかぁぁっ!!」
ザングースはとりあえず突っ込んだ。
このままでは先に進まないと考えたザングースは言う。
「はぁ……。とりあえず舐めてやるからもっと近くに寄れ」
「おぉ、リーダーがデレた」
「デレてねぇ!!」
このままではホントに先に進まないのでザングースはストライクのモノに口をつけた。
下からツーっと舐め上げ、先っぽだけを口に含んで舌で舐め回す。
「れろ、んっ……くちゅ」
「ぁっ……ふぅ。リーダー、相変わらず上手だね」
その言葉にザングースは口を離して反論する。
「こんなの……誰がやっても同じだろ?」
「そんなことないよ〜?なんていうかリーダーは……気持ちいいところを的確に責めてくるんだよね」
「別にそんなことは考えてないぞ」
ザングースは不機嫌そうに返す。
そこにずっとザングースにひっつき続けているサンドパンが口を挟む。
「根が淫乱なんだろうよ。なぁ、リーダー?」
「もうお前は黙ってろよ……」
ザングースは心の底からそう呟いて、フェラを再開する。
ストライクのモノはどんどん固く大きくなっていく。
それに舌を絡め、舐めて刺激を与える。
口から溢れ出した涎がストライクのモノをベタベタにしていく。いや、それだけではない。ストライクの先っぽからも透明な汁が溢れ出してきていた。
モノ全体を綺麗に舐め回す。
いつの間にか慣れてしまった行為。
初めはいつもイヤイヤながらやっているのに、どうしても求めてしまう。
普通こんなことはするべきじゃないのに……。
罪悪感を感じるが、それが何故か興奮に変わっていく。
「リーダー……聞い、てるっ!?」
「ぇ……?な、なんだよ?」
ストライクの切羽詰まったような声にザングースは我にかえる。
「だから……もう、イキそうだって」
どのくらい舐め続けていたのかハッキリとはわからないが、それなりの時間がたったのだろう。
ザングースは意識がなかった自分に驚いた。
「じゃあ、さっさとイケよ」
ザングースは今までより激しく舐め責める。
ストライクのモノを口に含み、まるで精子を吸い出すように吸いあげる。
「んっ…ちゅ、ちゅぅぅ」
「あはっ、リーダー……それ、いいよっ!」
ストライクがイキそうなのが、感覚でわかる。モノは限界まで膨張し、精液を吐き出す寸前。
ザングースはトドメを刺すように、ストライクの先っぽを、尿道を刺激してやった。
「やっ、ダメッ!イクッ!!んんっ!!」
ストライクのモノが口の中でビクンビクンと大きく跳ね、それと同時に精液がザングースの口の中に勢い良く発射された。
「んぐっ!?んーー!ッ!!」
ザングースがモノを深くくわえ込んでいたせいで精液はザングースの喉の奥に直接流れ込んだ。
ドロドロした粘液が喉をゆっくりと流れ落ちていく感覚はとても気持ちが悪い。だが、それを想像すると不思議と興奮してしまう。
「……ふぅ。リーダーすごく良かったよ」
ストライクはうっとりした表情を浮かべながらザングースの口からモノを引き抜いた。
「そりゃどうも」
ザングースはまだ喉奥の違和感を感じながら出来る限り素っ気なくそう返した。
「あ〜あ……またツンに戻っちゃったね」
「だから俺はツンデレじゃねぇ!!」
「じゃあ、次はリーダーの番だね」
ストライクはザングースの突っ込みをスルーして、ザングースの下に潜り込んだ。
ずっとザングースのモノを弄っていたサンドパンはそのまま先っぽを指で撫で回す。
「ぅ…はぁっ。んんっ!」
ザングースの先っぽから溢れ出していた先走り液を指に絡めとり、ストライクに見せた。
「ほら、フェラしてたらこんなになってるんだぜ?ちゃんと舐めてやれよ?」
「うん、しっかり気持ち良くしてあげるからね、リーダー」
ストライクはそう言うと嬉々としてザングースのモノにしゃぶりついた。
「ひっ……んぅ、にゃぁっ!あぁぁ」
わかってはいても、その強烈な刺激にザングースは我慢出来ずに甘い声を漏らす。
「エロい声出しちゃってまぁ。そんなに感じてんのかよ?」
いつの間にか目の前にはサンドパンが、モノを勃たせて立っていた。
どうしても興奮を抑えられないザングースは思わずそれをジッと見つめてしまう。目を逸らすことが出来ない。
「そんな物欲しそうな顔で見ないでもちゃんとやるっての。ホント、リーダーは淫乱なんだからよぉ」
「うる……さいっ。ぅあっ!!く……」
自分のモノに伝わる暖かい舌の感触に翻弄されながらも、なんとか言い返す。
それは全く意味を持たないものだったが…。
「まぁ、俺もリーダーの淫乱なとこ見せつけられたら我慢出来ないしな。ほら、これが欲しいんだろっ!!」
サンドパンは言うと同時にモノを無理やりザングースの口に突っ込む。
「あぐむっ!?んぐっ!むぅぅ!!」
突然に口の中をサンドパンのモノに支配され、驚きと息苦しさに呻くが、サンドパンは抜こうとはしない。むしろザングースの頭を押さえてくる。
「ほら、ちゃんとくわえろよ!」
ザングースは仕方なくモノに舌を絡めるが、なかなかやりづらい。
とにかく苦しくて辛い。
サンドパンのモノの先っぽが喉の奥にまであたり、吐き気を催す。
「リーダー、ちゃんとやってくれよ。ほら、こういう風にさぁ」
サンドパンが無理矢理ザングースの頭を前後に動かす。自分の意志で動くことの出来ない辛さを初めて実感する。
「んぐっ、んぐぅっ!!んんんっ!!!」
そんな風に苦しいまま、強制フェラチオは続けられる。
上は地獄のように苦しいのに、それとは逆に下は天国のように気持ちよかった。
ストライクの舌が丁寧にモノ全体を舐め回し、唾液でベタベタにしていく。
急激に快感が押し寄せてくる。腰にも足にも力が入らない。
どんどん溢れ出してくる先走り液をストライクは全部舌で絡めとっていく。
甘いような刺激が体を支配して、逆らえなくなる。無意識に腰を押し出してしまう。
「んぐっ、むぅぅ!!」
ザングースは苦しいのと気持ち良いのでわけがわからなくなってきていた。正常な判断が出来なくなってきて、それでもただ自分が興奮していることだけは認識できた。
やがて、サンドパンのモノがザングースの口から抜かれる。
「ぅ、げほっ!!けほっ、えぅ……。お、お前……。殺す気か……」
もはや怒る元気さえも残ってはおらず、力なくそう呟いた。
それに対してサンドパンはまったく悪びれた様子もなく、
「今は殺し合いじゃないからそんなつもりはねぇって。ただ無理矢理した方がリーダーにはいいかなぁって思ったんだよ」
と返した。
「ふざけんな……。こんなので……喜ぶかよっ」
「でも興奮しただろぉ?」
「……」
ザングースは言い返すことが出来ずに黙り込む。
実際興奮していたことは事実だ。だがそんなことは決して認めたくはなかった。
「つまりなぁ、リーダーはやっぱりドMなんだよ」
「んなっ!!ふざけんな!誰がドMだっ!!」
ザングース自身、そう思ったことは少なからずある。しかし、やっぱりそれも認めたくはなかった。
「リーダー、ドMのうえにツンデレだもんね。そりゃ、認めないかな」
いつのまにかフェラを止めていたストライクがザングースの下から出てきながらそう言った。
「俺はドMでもツンデレでもないっ!!」
「まぁまぁ、とりあえず落ち着いてよリーダー」
ストライクになだめられザングースはとりあえず落ち着くことにする。いくら噛みついたところで結果自分を傷つけることになるのは明白だった。
この二匹には力では勝てても口では勝ったことは一度たりともないのだ。
「それはそうとストライク……なんでこんな中途半端に止めるんだよ?」
ザングースは不満そうに訊ねる。まだサンドパンもザングースも絶頂には達していない。中途半端な状態だ。
「ん〜、リーダーはこのあとイかされてサンドパンにぶっかけられて僕たちに挿れられて終わりと思ってるみたいだけど……甘いよ?」
ストライクはそう言ってニヤリと笑った。
その笑みに嫌な予感をひしひしと感じながらザングースは問う。
「じゃあ……これからどうすんだよ?」
「えへへ〜それはねぇ」
ストライクはどこからともなく一つの宝箱を取り出した。
「なんだよ、それ」
「なんだと思う〜?」
ストライクは焦らすように聞き返してきた。
「どうせロクなものじゃないんだろ……」
とりあえずそのくらいにはザングースも予想が出来た。
「そう思うなら見てみてよ……じゃーん!」
声での効果音とともに、宝箱が開けられる。そこには……
「! お前、これは……」
そこにはいつかの媚薬効果をもつ木の実が入れられていた。
「じゃあ、ここからが本番だからね、リーダー」