いつもと同じように、彼らは組み手をしていた。はあ!やあ!と二人の掛け声が辺りに響きわたっている。
拳を受け止め脚を受け流し、互いに一歩も譲らない攻防が続いていた。
(・・・このままじゃ埒があかないな。よし・・・)
先に動いたのはバシャーモだった。
ルカリオの拳が目の前に迫る、ギリギリのタイミング。
ギリギリだからこそ、この技は真価を発揮できる・・・。
「・・・!」
ルカリオの拳は、確かにバシャーモにヒットした。ただし、それは実体ではなかった。
拳はバシャーモに見えた幻を裂き、空を切った。
しまった!これはかげぶんしん・・・!!
「隙ありッ!!」
気付いた時には、バシャーモはルカリオの背後に回りこんでいた。
幻に惑わされたルカリオは振り向こうも間に合わない。
そして、バシャーモの蹴りがルカリオの背中に直撃した。
手応え、いや足応えあり!
あまりにも上手く技が決まったので、おもわず笑みがこぼれた。
バシャーモは勝利を確信した。
・・・だから、反撃されるなんて思っていなかった。
「痛ったぁ~・・・やったなー!」
背中に蹴りを受けても、ルカリオは体制を崩さずにばっと振り返った。
なっ・・・この一撃を喰らって、倒れないのか?!
今の蹴り・・・わずかに外された!?
「お・か・え・しだよッ!」
油断しきっていたバシャーモは、ルカリオの「カウンター」をまともに喰らってしまった。
・・・・・・・・・
「ふふふーん♪」
組み手に勝利したルカリオは機嫌良さそうに鼻歌を歌いながら、モモンの実を食べていた。
組み手でルカリオに負けたのは...久しぶりだな。悔しいぜ・・・。
「今日のはっ、わざと負けてやったんだぞ!勘違いするなよ!」
「負け惜しみ言ってる~。最後の蹴り、決まったと思って油断してたんでしょ~?」
ニヤニヤしながらこちらを見るルカリオ。
「うぐ・・・ふ、ふんっ!」
あまりにも的確な指摘に言い返せなかった。鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「今晩が楽しみだねぇ、バシャーモ♪」
ルカリオが俺の肩にポンと手を置いた。今晩、ねぇ・・・。
俺はクラボの実をかじりながら、悔しさを紛らわそうとしていた。
・・・・・・・・・
仲間を集める旅を始めてから数日、今日も野宿をしていた。
俺は木に寄りかかり、ぼんやりと焚き火を眺めていた。
俺流の精神統一・・・いや、そんな大袈裟じゃないな。リラックスといったところか。
熱く荒々しい炎も好きだが、こういう静かな炎を見ていると、自分の中の炎・・・心が落ち着く。
ホラ、生き物の心って炎みたいじゃん?怒りで熱く燃え上がったり、楽しくってゆらゆら揺れたり。
炎だって、表情豊かなんだぜ?・・・ってなに語ってんだろ、俺。
独りで聴衆の居ない演説を繰り出していると、至福の時間を粉砕するかのように鬱陶しい奴が絡んできた。
「バシャーモー、バシャーモー、寝ちゃダメだよー」
ルカリオが俺の両肩を掴み、ぐわんぐわんと前後に揺さぶってきやがった。
俺は寝てなんか・・・
ガンッ!
・・・そのせいで、寄りかかっていた木に後頭部をぶつけてしまった。じわりじわりと痛みが響いてくる。
「痛って!なにすんだコラ!」
口を大きく開け、かえんほうしゃが出るくらいの勢いでルカリオに怒鳴りつけた。
実際に俺がかえんほうしゃを使えていればルカリオの顔は真っ黒になってただろう。
「えー、だって折角今日勝ったのにバシャーモ寝ちゃうんだもん」
俺に勝った事がそんなに嬉しいか。いーや、どうせ不純な動機で喜んでいるんだろう。
「・・・寝てねーよ」
一言言って、無邪気なルカリオの頭をガシガシ撫でてやった。
ちょっと乱暴に撫でられたルカリオは、ん、と声を漏らして目を閉じた。
可愛いヤツめ・・・。
俺はルカリオを引き寄せ、ぎゅっと抱きしめた。頭の痛みなんてもう忘れてしまった。
「・・・バシャーモ・・・・・・」
まったく・・・普段は子供っぽいくせに、夜になったら急に色っぽくなりやがって。
ルカリオも、俺の背に腕を回してきた。身体のあちこちが触れ合う。
・・・こいつの身体、暖かいな・・・
ルカリオの中で静かに燃える炎を感じて、いつまでも抱きたくなった。
俺は少しでも長く抱き合っていたくて、その体勢のまま口付けをした。
ルカリオの口はもっと暖かかった。その温もりを自分の口で感じる。
舌を口内に侵入させ促し、舌と舌を絡めあう。
いつから・・・こいつと抱き合ってたっけ・・・
答えを出そうとしたけど、口いっぱいに広がる甘い温もりが思考を溶かしていく。
考え事は、あとでいいや。今は、こいつとの夜を楽しむとしよう・・・
「ぷはっ・・・」
長いキスを終え、口を離した。口付けの間呼吸がおろそかになっていた為、それが荒くなる。
「はぁ、はぁ・・・バシャーモ・・・」
虚ろな目で俺を見つめるルカリオ。頬が紅く染まっていた。
「・・・ほら、ルカリオ。今日はお前が勝ったんだろ。好きにしろよ」
木に寄りかかったまま、大の字になってルカリオを誘った。
バトルトレーニングを共にしているルカリオとは、たまに組み手をするんだ。
その結果で、その晩の攻め受けが決まったりする。
まぁ・・・俺たちが組み手をすると言う事は、その晩にやらかすと言う事だ。
「う・・・うん」
ルカリオは一応成熟しているが、俺から見ればこいつは子供サイズだ。
立って顔を合わせようとすると大分見下す形になる。
そんな小さな身体が、俺に覆いかぶさってきた。マズルを俺の胸にうずめ、フンフンと嗅いでくる。
さらに片方の手は俺の胸に置かれ、もう片方の手は下のほうに伸びていった。
両手や鼻先で色々と弄るが、動きはぎこちない。普段受けに回るルカリオは攻めに慣れていなかったようだ。
その様子を見て・・・ちょっとからかってやった。
「どうした、ルカリオ。それで攻めてるつもりか」
こうすると、こいつは食いついてくるからな。
「むー・・・バシャーモのイジワル・・・」
ジト目でこっちを見るルカリオ。悔しがってるみたいだ。
するとルカリオは胸元を弄るのを止めて、顔を俺の股間の前まで移動させた。
ルカリオの目と鼻の先には俺のモノがある。
「フェラか、おまえに出来るのか?」
「もうっバカにしないでよ!」
威勢だけはいいみたいだ。
そういうと、ルカリオはまだ勃っていない俺を口に含んだ。
俺を勃たせようと、舌で一生懸命刺激する。そんな必死な姿は、俺を興奮させた。
「ふん、悪くはないな・・・」
ホントは、ルカリオにフェラされるのが嬉しくてたまらない。何たって、フェラされるのは初めてだから。
けど今はその気持ちを胸の奥にしまった。今正直に言っちまったら・・・つまらないしな。
ルカリオの行為よりも、俺に奉仕する(ルカリオは攻めてるつもりだが)その姿に興奮して、
俺のモノはルカリオの口内で徐々に膨らんでいた。
ある程度大きくなったところでルカリオは一旦口を俺から離した。
「はぁ、はぁ・・・」
呼吸を調えているようだ。これしきのことを続けられないなんて、情けないやつ。
「おいおい、これで終わりか?疲れたなら代わってやるぞ」
普段コイツのモノを弄ってる分、フェラや手コキには自信がある・・・
「う、うるさいなぁ・・・ちゃんとやるってば~・・・」
けど、実際代わる気は俺にもなかった。こいつのヘタレ攻めを受けるのは結構愉しいからな。
一息ついたルカリオは、フェラを再開した。
さっきよりも質量のあるモノを口に含んで、舌で舐めまわしたり、先っぽをくすぐるように刺激してくる。
口に収まらないところは、両手で擦って補った。
ルカリオにとっては慣れない行為だったが、少しずつマシにはなっていた。
「ん・・・んぐ、んん・・・」
ルカリオの必死な姿に興奮は加速し、俺のモノは固さを増す。
俺と違って性器は素直だった。快感を受けつづけ、ビク、ビクと脈を打ちはじめた。
同時に、自分の呼吸の間隔が短くなっていた。徐々に沸き起こる射精感が、俺の身体と炎を震わせる。
「く・・・あっ・・・!」
我慢できずに喘いでしまう。フェラって、こんなに気持ちいいのか・・・。
目線を下に落とすと、ルカリオが上目遣いで俺の顔を見ているのに気がつく。
フェラに余裕が出来て、俺の表情を観察してたのだろうか。
おい、ルカリオ。もうイきそうなんだ、もっと強くやってくれ。
と言うのは喉まで出かかった言葉だが、言うのをやめた。今日は、主導権は俺にはない。
そう、主導権は俺にはなかった。
「はぁっ・・・あ・・・」
俺はさっきまでの余裕を失っていた。
ルカリオのフェラの上達は目まぐるしかった。コイツ、こんなに器用だったのか・・・。
目は虚空を見つめ、口はだらし無く開いて涎を垂らす。そして、俺の喘ぎが大きくなっていく。
そろそろ、限界がくる・・・
ルカリオの口内で俺が大きく震えている。ルカリオのフェラで、絶頂を迎えられる。
あとちょっとで絶頂が・・・。ルカリオの口内で射精でき・・・
「・・・え」
ルカリオはフェラをやめて俺を口から離していた。すんでのところで、俺はお預けをくらった。
俺のモノがビク、ビクと震え、ルカリオにねだっている。
「お、おい・・・なんで・・・」
なんで辞めたんだ。そう聞くつもりだったが、愚問だった。
「んー、いつもバシャーモはこれで終わりだから・・・ボクはもっと弄りたいからねっ」
そういうと、ルカリオは指先でさっきまで口に含んでいたモノをつついた。
「うあッ!」
限界の寸前だったところにわずかに刺激を加えられる。それだけで身がよじれてしまう・・・!
「まだイかせてあげないよーだ。自分で触ったりしたらダメだからね」
コイツ・・・ッ、こんなこと何処で覚えやがった。俺はお前にこんなことした覚えはないぞ・・・。
それにいつもは俺の腰の上でアンアン喘いでるくせに、突然加虐的になっ・・・
つんっ
「あッ・・・!」
また、わずかに触れられた。反射的に身体が反れ、嬌声が出る。
つん、つん
「く・・・あぁ・・・」
絶頂はすぐそこなのに、辿り着けない・・・。まるで、根元を縛られているか、圧迫されている様だ。
わずかな刺激しかもらえず、俺は悶えるしかなかった。
「あは、バシャーモったら厭らしい顔しちゃって・・・涎だらだらじゃん」
悶える俺に対し、ルカリオは俺への攻めを堪能していた。相変わらず、わずかな刺激しかくれない。
さっきまでのヘタレ攻めはなんだったんだ。俺は幻を見ていたのか・・・?
「ルカリ・・・オ・・・た、たの・・・イか」
つんっ
「う、ぁぁ・・・っ」
言葉は途中で喘ぎになってしまった。このままでは、俺の身体が持たない・・・。
「なぁに?バシャーモ。ちゃんと最後まで言ってよ」
とことん俺弄りを愉しむルカリオ。その表情は、とてもご満悦の様子だった。
「たのむから・・・イかせてくれ・・・もう、限界なんだ・・・」
ルカリオを見るものの、目の焦点が合わずに姿がぼやけ、顎は力が抜けて口を閉じることが出来ない。
「ふーん、イきたいんだぁ・・・」
天使の微笑みの様な顔して、やる事言う事は悪魔の如く。
「ヒトにお願いする時は、丁寧に言わないとねぇ・・・」
そういって、俺のモノをまたつつく。どうやら俺に言わせたいらしい。
・・・ルカリオの意図が分かる俺も、変態・・・だな。
「おねがい、します・・・る、ルカリオ・・・」
言わなきゃ、ダメだろうか・・・
「聞こえないよー?恥ずかしがらないで、言っちゃいなよ」
・・・悪魔に後押しされ、俺の求める本能は屈辱感をすり潰し、なんとか快楽にあり付こうとした。
「イかせて・・・ください、ルカリオ・・・さま・・・」
今宵は、恥を捨てることにした。そのかわり・・・次は覚悟しておけよ、ルカリオ・・・。
「・・・ふ~ん、こんなもんかぁ・・・」
・・・こんなもん・・・?
「一度バシャーモに『ルカリオ様』って言わせたかったんだけど・・・大したことないや」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ま、いっか。ちゃんと言えたし、ご褒美あげなくちゃね」
ご褒美・・・その言葉に、胸が躍る。俺はもう、腹に溜められたこの欲を解放することしか頭になかった。
早く・・・して欲しい。俺のモノはずっとビクビクと震えていて、もどかしいってレベルじゃない。
待ちに待った瞬間は突然だった。ルカリオは前触れ無く俺のモノをグッと乱暴に握り、上下に扱いた。
「・・・・・・・・・っぁ!!」
分かっていたが、やはりそれは刺激が強かった。
あまりの刺激の強さに、目を見開き口を大きく開け、身体が跳ね、まるで痙攣を起こした様。
だが、精液はすぐには出なかった。長い時間もったいぶられ、溜まった精液は詰まってしまっていた。
ルカリオの扱きで、ゆっくりと動きそそり立つモノの中の道を駆け上がっていく。
「相当気持ちよさそうだねー、バシャーモ壊れちゃった?」
あぁ、多分壊れてる。特に顔なんて真っ赤に染まって、涙だの涎だのでぐちゃぐちゃだろう。
「ぁっ・・・ぁぁ・・・!」
それらが出口に辿り着くのに時間は掛からなかった。ルカリオに扱かれ、俺は爆発を起こした。
「・・・が・・・・・・がああぁ!!!」
どぷっどびゅ・・・びゅるっ・・・びゅく・・・
「あ・・・あぁぁ・・・・・・・・・」
・・・頭の中も、吐き出した精液も真っ白だった・・・・・・。
やっと辿り着けた絶頂。俺は満たされて、後は快楽に身を任せる。
吐き出された精は全て自分の身体に降りかかった。噴射の勢いはとてつもなかった。
腹や胸はともかく、それは顔にまで達し、上半身全てを自分で汚した。
顔に達した精は、だらしなく開いた口に入るものもあった。自分で吐いた精が、直接口に届くなんて・・・。
溜まった精は相当な量だった。噴射はしばらく止まず、自分の腹に精を吐き続けた。
俺は今、どれほど醜い姿なのだろうか。全身に自分の精液を撒き散らし、顔はぐちゃぐちゃに壊れている。
こんな激しい射精、今までにしたこと無い。自身が壊れるくらいの快感を初めて味わった。
「うわぁ・・・すごい量・・・。こんなの初めて見た・・・」
それを味あわせたのが、コイツ・・・なのか・・・・・・・・・。
「ちょっと・・・バシャーモ、大丈夫・・・?」
・・・俺を・・・・・・心配・・・しているのか?・・・・・・いや・・・・・・・・・大丈夫じゃ・・・な・・・・・・
「ボク・・・まだ気持ち良くなってないんだからね、バテないでよ」
・・・・・・・・・・・・・・・けっ・・・
「ちょっと休ませてあげるから、しゃんとしてよねっ!」
・・・・・・・・・・・・
あの後、俺の壊れた頭が回復するのに数十分掛かったらしい。
目が覚めたらルカリオが顔の頬が膨らんでいた。起きるの遅い!とか言われた。
しょうがないから、ルカリオの望み通り俺の身体を好きにさせてやった。
ルカリオは挿入したかったらしく、俺を四つん這いにさせた。
その後こそ、コイツはヘタレだった。前戯も無しに挿れようとするわ、腰の動きもぎこちないわ・・・。
ホント、相手するの疲れたぜ・・・ヘタすぎてケツが痛いし・・・。
以上のことから、俺はある結論を出した。
あの攻めは・・・偶然だったと。
・・・今度、ちゃんと指導してやる。
仲間が見つからずにずっと二人きりだったら、退屈するからな・・・。
まぁ、数日後ルカリオが大食らいのエレキブルを連れて来て、その心配は無駄になったんだけどな。
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