朝か……。  
うっすらと俺は目を開ける。  
ライチュウはまだ寝てるのかな。  
……ん?ライチュウがいない。  
俺は確か昨日ライチュウのお腹の上で寝ていた筈なんだが、布団には俺しかいない。  
ライチュウは寝相が悪いのかと辺りを見るが、やっぱりいない。  
「居間かな?」  
俺は少し寝ぼけながら体を起こし、居間へと向かった。  
……居間にもいない。  
一体どこへ?  
家中を探してみようと思ったその時、外から凄まじい音が聞こえた。  
慌てて外に飛び出すと……ライチュウがいた。  
ライチュウの前の樹木が黒焦げになっている。  
ライチュウが俺に気付いた。  
「あ!コウキおはよ!オイラ、10万ボルト自在に出せるようになったんだよ!」  
ライチュウが嬉しそうに俺に近付く。  
「あ、ああ……そのようだな」  
ライチュウが言わなくても、黒焦げになった樹木がそれを示している。  
それにしても、10万ボルトは覚えたてなのにここまでの威力とは……たいしたものだ。  
覚えたての技は普通、慣れていないのもあって威力にムラがあるものだが……。  
ライチュウは特殊能力の素質がかなりある…俺は改めてそう思った。  
「で、ライチュウ。コントロールは上手くできたのか?」  
「いや、それが……まだ無理みたい。たまたま木に当たったけど、ホントは空に向かって撃ちたかったんだよね……」  
「まぁ焦らなくていい。練習を積めば出来るようになるし」  
「うん、そうだよね。さ、コウキぃ〜朝の餌ちょうだい!」  
すっかりお腹が空いたライチュウは、早速俺におねだりする。  
「そうだな。食べるか」  
ライチュウを家に入れた。  
今日は特に疲れただろうと思い、いつもより多めにあげようと思ったのだが、ちょうどいつもの量を用意したところでポケモンフーズを切らせてしまった。  
仕方がない、今日は特訓の前に買い物に行くか。  
「さ、ライチュウ。どうぞ」  
「わーい!いただきます!」  
いつもより餌を食べる量が速い。  
俺よりもさっさとライチュウは食べ終わってしまった。  
「今日は早いなライチュウ」  
「うん。朝から疲れちゃったからね」  
「だけどライチュウ。早くモノにしたい気持ちも分かるが無理するんじゃないぞ」  
「うん。気をつけるよコウキ」  
ライチュウも頷いた。  
俺が食べ終わったところで、ライチュウが聞いてきた。  
「コウキ、今日はこの後どうするの?」  
「今日はな、特訓の前に買い物に行かないといけないんだ。ポケモンフーズ切らしてしまったからな。ライチュウ、一緒に行こう」  
ライチュウは首を傾げる。  
「え、買い物?オイラも?」  
「そう。嫌か?」  
「ううん、嫌じゃないよ」  
何かライチュウが乗り気じゃないが、ライチュウ一人置いてく訳には行かないので俺は準備をした。  
「さ、行こうかライチュウ」  
「うん」  
家を出て、鍵をかけた。  
町に向かって歩いてる途中、珍しくライチュウの方から俺の手を握ってきた。  
「ライチュウ、どうかしたのか?」  
さっきから黙り込んだライチュウに俺は声をかけた。  
「え?ううん、オイラは大丈夫だよ」  
何か様子がおかしいな……。  
だが今は、気にしていても仕方がない。  
 
町に到着した俺たちは、ショップへと向かう。  
当然俺たちの他にも、ポケモンと一緒に歩いてる人がいる。  
ピッピ、コリンク、パチリス、マリルなど、可愛くて人気のあるポケモンが多い。  
小さな子供たちがそのポケモンに近づいて行き、頭を撫でたりしている。  
俺はちらっとライチュウを見てみた。  
羨ましそうにピッピ達を見ている。  
なるほどな……ライチュウが元気が無い理由が分かった。  
「ライチュウ、もしかして嫉妬してるのか?」  
ライチュウが慌てて俺を見た。  
「え?ち、違うよ!」  
「じゃあ何でさっきから黙ってる?いつものおまえらしくないぞ?」  
「…………」  
ライチュウはうつむく。  
「ピッピやパチリスとかがちやほやされてて嫌なんだろ?」  
「……だって、オイラ小さい子供に見られる度に怖いって泣かれるし……ピチューやピカチュウは人気あるでしょ?同じ系統なのに、オイラだけ人気ないんだよ……」  
確かに、ピカチュウやパチリスなど、小型のポケモンはそれだけで人気が高い。  
可愛いからという理由で、進化させずに使うトレーナーがいるのも事実。  
「ライチュウいちいち気にしすぎ。可愛いかどうかなんて人それぞれだろ?少なくとも俺は、あそこにいるピッピやパチリスよりもおまえの方が可愛いと思ってる」  
「オイラの方が?ホントに??」  
ライチュウは少し疑っている。  
「当たり前じゃないか。自分のポケモンが可愛くなくてどうする。ライチュウにはライチュウにしかない可愛さってもんがあるんだぞ」  
ライチュウが俺を見つめる。  
「そう、それだよライチュウ。俺を見つめるそのつぶらな瞳、柔らかいぷにぷにのお腹。俺は大好きだよ」  
「…………」  
しばしの沈黙の後、ライチュウが口を開いた。  
「ありがとコウキ。ちょっと元気出た」  
ニコっと俺に笑顔を見せる。  
「そうだよライチュウ。出会ってからまだ少ししか経ってないけど、俺とおまえは仲間…友達なんだ。これからもずっと……」  
「うん。オイラにはコウキがいる。それだけで十分だよ!」  
ライチュウに元気が戻った……かな?  
「さ、ライチュウ。ポケモンフーズ見に行こう。好きなの選ばせてやるからな」  
「やったぁ!行こ行こ!」  
ライチュウが先にショップへと走りだした。  
ライチュウは質より量を選んだようで、かなり大量のポケモンフーズを買った。  
「コウキありがとね!」  
「どういたしまして。じゃ、帰ろうか」  
俺とライチュウは町を出た。  
その帰り道……。  
「ライチュウ、おまえにもいつか友達作ってあげないとな」  
「え…?と、友達?」  
ライチュウは戸惑ってる様子。  
「そう。おまえだってポケモンだ。ポケモンの友達が欲しいだろ?」  
「……ま、まぁ……欲しくないって言えば嘘になる……かも」  
かなり言いにくそうに喋るライチュウ。  
「今はまだ予定ないけどさ。しばらく落ち着いたらライチュウに友達を作ってやるぞ。楽しみにしててくれ」  
「う、うん。オイラ友達とかいた事ないから、どう喜んでいいか分からないけど……楽しみにしてるよ」  
ライチュウも、初めてのポケモンの仲間が出来る事に、不安と……そしてワクワクがあるみたいだ。  
 
ライチュウと話してるうちに、あっという間に家に着いた。  
「ふぅ、疲れたな……」  
俺は椅子に腰掛けた。  
時計を見ると、まだ11時前。  
昼ご飯には早いし、特訓をするにも中途半端な時間だ。  
どうしようかと考えていた時。  
「コ、コウキ……あ、あの……」  
ライチュウが俺に話しかけてきた。  
「ん?どうしたんだライチュ……っておい」  
ライチュウを見てすぐに分かった。  
普段は絶対に見えないライチュウのアレが、丸見えになっている。  
お風呂の時しか見た事がなかったが、こうして見ると変な感じだ。  
「もしかして、さっきの話で気持ちが高ぶっちゃったのか??」  
「……分かんない。コウキぃ、出してよぉ……オイラこのままじゃスッキリしない」  
段々ライチュウも、自分からお願いするようになってきた。  
「仕方ないな。こっち来いよ」  
「うん。あ、フェラってやつするの??」  
「夜のお楽しみって言っただろ?お風呂の時にな」  
ライチュウの大きくなったチンチンを掴む。  
何か……思いきり出そうだな。  
「あ……コウキ……もっと強く握って」  
「ったくライチュウ可愛い顔してエッチな奴だな。ほれ」  
言われた通りライチュウのチンチンをしっかりと握り、ゆっくり扱いてみた。  
「コウキぃ……もっと速くしてぇ……オイラ早く出したい」  
いつものライチュウらしくない。  
まあたまにはいいか。  
ティッシュを準備した。  
人間の俺が、ポケモンの射精をティッシュで受け止めるのは当然初めてだ。  
全力でライチュウのチンチンを扱いた。  
「ちょ…!コウキ速すぎ!!あぁ……」  
「ほらほら、さっさと出せよ」  
ライチュウの顔がとろんとしてきた。  
俺はとっさにティッシュを構える。  
「くうぅ!!もう無理!!」  
ライチュウのチンチンがピクピク震えた。  
ティッシュを持つ手に、何かがあたる。  
当然、ライチュウの精液だが……。  
「出し終わった?」  
「はぁ…はぁ…う、うん多分」  
ティッシュを見ると、ネバネバした大量の精液が付着している。  
風呂の時は分からなかったが、ライチュウの精液は独特の匂いを放っている。  
しかし……相変わらずよく出るなぁ。  
「ライチュウ。朝からよく出るな。溜まってたのか?」  
ライチュウは少し顔がスッキリしている。  
「分かんないけど……スッキリしたぁ☆」  
いつものライチュウに戻る。  
「さ、ライチュウ。出し終えたところで少し早いけど、お昼にするか!」  
「うん!お腹ペコペコだよ」  
俺はライチュウの餌を用意し、自分のご飯も用意してライチュウと一緒に食べた。  
 
「ごちそうさま!美味しかったぁ!」  
ライチュウは大満足のようだ。  
「ライチュウ、特訓するか?」  
「するする!!」  
ライチュウはその気満々だ。  
「じゃあやるか!」  
俺も気合いを入れて、ライチュウを外に連れ出した。  
 
「じゃあライチュウ。出来なくてもいいから空に向かって10万ボルト撃ってみ?」  
「うん!よーし!!」  
気合い抜群のライチュウは、10万ボルトを放つ。  
が、放ったのは朝、ライチュウが黒焦げにした樹木。  
更に樹木は灰だらけになる。  
「うーん……ダメだぁ」  
気合いが入ったと思ったら、今度は落胆するライチュウ。  
「威力は問題ないけどやっぱりコントロールを上手く出来ないとな。ライチュウ、心を落ち着かせてみな」  
「心を…落ち着かせる?」  
「そう。目をつぶって肩の力を抜いて、息を吸って吐いて。さ、やってみ」  
「う、うん」  
ライチュウは目をつぶり、お腹で深呼吸する。  
「ライチュウ、自分がここだ!って思ったら構わず放つんだぞ」  
返事をしないが、聞こえているはずだ。  
しばらくして……ライチュウが全く動かなくなった。  
(初めてなのによくこれだけ集中できるな……)  
邪魔をしてはいけないので、心の中で思った。  
そして、ライチュウがパッと目を開き、10万ボルトを放った。  
さっきより方角は良くなったが、まだまだ訓練が必要だ。  
「今のは結構自信あったのにな……」  
「そうがっかりするなライチュウ。いきなり出来るなんて無理なんだし。でもさっきより良くなったぞ。後は回数を積めばいいんだから」  
「そだね。オイラ諦めないよ!」  
 
それから長い特訓は続いたが、樹木にまた当てたり、俺に当たったりと、結局真上に放つ事は出来なかった。  
「はぁ……はぁ……くそぉ……」  
流石にライチュウも苛立ってきたらしい。  
「落ち着けライチュウ。余計失敗するぞ?今日はもうやめよう」  
「で、でもこのままじゃ悔しい!」  
「気持ちは分かる。けど焦ってもいい事はない。遠回りに感じるけど、気持ちが落ち着いてる時にやるのが一番いいんだよ」  
ライチュウはまた何か反論しようとしたが……渋々頷いた。  
「分かったよ。明日やる!」  
ライチュウは家に先に入っていった。  
いつもなら特訓後のライチュウはとてもご機嫌なんだが、今日は逆らしい。  
まあ苛立つ気持ちも分からない事はない。  
ここは俺が、ライチュウを理解してやらないと。  
俺はライチュウを追って、家に入った。  
居間の隅っこで、ライチュウが背中を向けている。  
「ライチュウ?」  
「………」  
振り向かず、返事もしない。  
「ポケモンフーズ、要らないのか?お腹空いただろ?」  
「………」  
やはり動かない。  
「じゃあ俺先に食べるからな」  
俺は晩御飯の準備をする。  
ちらちらライチュウを見るが、ライチュウは背中を向けたまま耳を垂らしている。  
相当落ち込んでいるらしい。  
よし、たまにはスキンシップでもやるか。  
 
「ライチュウ。こっち向けよ」  
言いながらライチュウに近づいた。  
当然振り向かないのは予測済みだ。  
俺はライチュウの腕に手を伸ばし、ふわっと抱き上げた。  
「!!?うわわ!?」  
いきなりの事なので、ライチュウは驚いた。  
そのまま抱き寄せ、こっちを向かせる。  
「ほらライチュウ。そんな顔するなって」  
思った通り、ライチュウは泣いていた。  
「だって……悔しいよぉ……もう少しなのにさ……」  
「コントロールは一番難しいんだぞ?一日で出来るほど甘くないぞライチュウ」  
「分かってる。それは分かってるけど……」  
ライチュウは俺に抱っこされたまま涙を流す。  
「ライチュウ、おまえは覚えたての10万ボルトをあれだけの威力で出せている。どういう事か分かるか?」  
「……?」  
ライチュウの顔が止まる。  
「コントロールだってそうだけどな、威力を常に保つのだって相当難しいんだぞ。覚えたてなら尚更だ」  
「そ、そうなの?でもオイラ……一回出せたら威力は何とか保てるよ?」  
「だから素質があるんだって。威力の高い技なんて誰だって出来るようになる。後はそれを、いかに自分自身のモノに出来るかどうかだ」  
ライチュウは泣き止んだ。  
しばらく思い詰めた顔をしている。  
「コウキごめん。コウキはオイラの為を思ってやってくれてるのに……八つ当たりなんかしちゃって……」  
ライチュウが申し訳なさそうな顔をして謝る。  
「謝らなくていいよ。明日また頑張ろうな」  
「うん。頑張るよ!」  
ライチュウが微笑んだ。  
ぐぅぅとライチュウのお腹が鳴る。  
「あ……えへへ。コウキ餌ちょーだい!」  
「あはは。じゃ、食うか!」  
良かった。  
ライチュウの機嫌も直ったみたいだし。  
 
今日のライチュウはいつもより食べる量が多いし、そして速い。  
「ごちそうさまぁ!」  
「ライチュウ。しばらく休んでていいぞ」  
「うん。お風呂は?」  
「後でな。先に片付けるから」  
俺は先に洗い物を済ませる。  
視線を感じたので振り返ると、ライチュウが俺をじーっと見ていた。  
いつものニコニコしたライチュウだ。  
 
「よし、入るかライチュウ」  
「うん」  
俺たちは風呂場へ向かった。  
「あ、コウキ。フェラは??」  
今日はやたらとライチュウがフェラを連呼する。  
「ライチュウ、今はいいけど街中でフェラは禁句だぞ?」  
「何で?」  
「まぁ……お約束みたいなものだ」  
「ふーん、まあいいや。じゃあコウキ、フェラ教えて」  
ライチュウは興味津々だ。  
「今からやってやるよ。やってたら分かる」  
「分かった。じゃあお願い」  
ライチュウは、こっちに向いて股を開く。  
ライチュウ今日は大胆だな……そんなに楽しみなのか。  
俺はライチュウのチンチンに顔を近づける。  
「フェラってのはな……こうやるんだよ」  
パクッ。  
口を大きく開けて、ライチュウのそれを入れた。  
「え!?コウキちょっと待って!!」  
ライチュウが俺の頭を引き離す。  
「な、何やってるの?」  
「それは俺のセリフだよ。何で離すんだ?」  
「や、だって……オイラのオチンチンだよ?そんなの口に入れちゃ……」  
「分かってないなライチュウ。これがフェラだよ」  
「え…?」  
ライチュウは表情が止まる。  
「フェラってのはな、チンチンを舐める事だ。ライチュウがフェラをお願いしたから俺はライチュウのチンチンを舐める。それだけの事だ」  
「そ、そんな……汚いのに……」  
ライチュウはあれだけ興味津々だったくせに、気持ちの浮き沈みが激しい。  
「汚くないよ。ライチュウの身体なんだから。ほら、チンチン出して」  
「……ホ、ホントに汚くない??」  
「当然だろ?それにライチュウ、自分からお願いしたじゃないか」  
「…………」  
またライチュウは黙り込んだ。  
まさか、自分のチンチンが舐められるなんて思ってなかったのだろう。  
中々自分から言い出さない。  
「ライチュウ、自分から言わないなら俺、無理矢理舐めるぞ」  
俺はライチュウの手を無理矢理引き離し、奥まで加えてやった。  
「ちょ……コウ…キ……やめ……て」  
構わず舐め回してやった。  
「ライチュウ。嫌がってる割には大きくなるんだな」  
口の中で、ライチュウのチンチンが大きくなっているのが分かる。  
先っぽが分かったので、集中的に攻めてみた。  
「や……やめてよおコウキぃ」  
声が裏返っている。  
更に顔を真っ赤にしている。  
お、ピクピクしてきた。  
もうイキそうだな。  
「ほら、昼間出した時みたいに目をつぶれよ」  
俺は全くしゃぶるのを止めない。  
 
「コ…ウキぃ!出る出る!口離してぇ!コウキったら!!あああぁ……!」  
バシッバシッ!  
喉にライチュウの精液が叩きつけられた。  
昼間出していても、勢いは変わらない。  
口の中いっぱいに、ライチュウの精液の味が広がる。  
……酸っぱい。  
さては……ちょっと遠慮したな?  
「はぁはぁ……コ、コウキごめん。オイラ……」  
「ライチュウ、思いきり出してないだろ」  
「だ、だって……」  
ライチュウは返答に困っている。  
「ったく遠慮しなくていいって言ってるのに……」  
「ひ、ひどいよコウキ……オイラだって怖かったのに……」  
ライチュウは目をウルウルさせる。  
「ライチュウ、俺の事嫌いか?」  
「うぇ……嫌い……なわけひっく……ないじゃん」  
「まあ無理矢理したのは謝る。でもなライチュウ、これはライチュウが大好きだからこそ出来る事なんだぞ?」  
俺はライチュウの頭を撫でる。  
「大好きだから……出来る事?」  
「そうだライチュウ。だからな、遠慮しちゃダメだ。前にも言っただろ?」  
「……でもひっくオイラ……コウキに悪い事したと思ってひっく……」  
ライチュウはまだ涙を流している。  
「ありがとう。優しいんだなライチュウは。そんなライチュウが、俺は大好きだ」  
「コウキ……怒ってないの…?」  
「まさか!怒ってたらこんな事しないさ。今日はもうやめとくか?」  
今のライチュウにアナル攻めまですると今度こそ号泣しそうだ。  
「うん……ごめんコウキ。ありがとう」  
「謝るなよライチュウ。悪い事してないんだから。さ、洗い流すぞ」  
「うん……」  
ライチュウは泣き止んだが、顔が涙でぐちゃぐちゃになっている。  
とりあえず今は、ライチュウを安心させてあげなくては。  
 
綺麗に洗い流し、ライチュウを拭いてあげる。  
「スッキリしたか?」  
「…うん」  
まだライチュウは元気が出ていない。  
ライチュウは結構、喜怒哀楽が激しいみたいだ。  
今日一日でよく分かった。  
「さ、ライチュウ。おいで」  
俺は布団に仰向けに寝転び、ライチュウを誘った。  
「え?コウキ??」  
ライチュウは動かない。  
「ほら、俺の上乗れよ。昨日は俺がライチュウの上で寝たから、今日は逆だ」  
「オ、オイラ重いよ?いいの?」  
「構わないよ。ほら、早く」  
ライチュウはしばらく俺を見ていたが、少しだけ笑顔を見せた。  
「じゃあ……乗るね」  
ライチュウが俺の上で寝そべった。  
「ライチュウ、暖かいな」  
「えへへ。コウキもね」  
ライチュウは少し嬉しそうな様子を見せた。  
「ライチュウ。焦らなくていいからな。俺と一緒に頑張ろう。俺を信じててくれ」  
「……うん。今オイラにはコウキがいる。オイラ……コウキについていく」  
狭い布団で、俺は上に乗ったライチュウを抱き寄せながら、改めてライチュウとの友情を誓ったのだった。  
 
 

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