アーシア島そして世界を救ったサトシ達
彼らは明日この島を離れ再び旅に出る
そんな中……フルーラは一人気持ちを整理しきれないでいた。
「はぁ……明日サトシ・・行っちゃうんだ…」
気が付いたら彼女はサトシが宿泊している部屋まで来ていた。
『コンコン』
サトシが居る部屋をノックする……中からなぜかカスミが出て来た。
「あれ?フルーラじゃない。どうしたの?」
「カスミこそ…どうしてサトシの部屋に居るの?」
私は内心動揺していた。どうしてカスミがサトシの部屋の居るのか?
そしてその事実を頭で理解する前に胸の奥に痛みが走る。
私……どうしたんだろ。本当に……サトシの事が好きなの?
フルーラの思考がループ仕掛かった時、サトシから声が掛けられる
「フルーラ?どうしたの……なんか俺に用?」
「アッ・・・うん。ちょっとサトシに話しておきたい事があって」
サトシはフルーラの何時も違う様子に少し心配になる
そんな中カスミは複雑な心境だった。フルーラが
何を伝えようとしているのか・・・同じ女性として
そして好きな人も同じであるゆえに。
そんな中カスミもフルーラの今後の動向に一抹の不安を抱える
「カスミ……ちょっと悪いんだけど席外してくれない?」
「えっ・・・それってどう言うこと・・・」
「サトシと二人で話し合いたい事があるの」
「そっそれって私に言えない事なの?」
カスミの予感は的中した。でもここで引き下がるわけにはいかない
なんとしてもこの場に留まらなければ何か大変なことになる気がする
「カスミ。少し悪いんだけど席外してくれない?なんかフルーラが
話したいことがあるみたいだし。明日、俺たちこの島を離れなきゃいけないから
フルーラと話す機会は今しかないし」
カスミの不安な気持ちに気づく筈も無く。サトシ持ち前の天然ぷりの前に
退室を余儀なくされる。
「うん。分かったわ……また…後でね…」
カスミはそう言うと部屋を退出して自分の部屋に戻っていった。
何事も無いことを天に祈りながら……
フルーラはサトシの隣に腰掛けて、彼の方を真剣な眼差しで見る
そんな彼女の対応に内心ドキマキしだすサトシ
それを隠すかのように彼女に部屋に来た理由を聞く
「そっそれでフルーラ、話って何?」
「サトシ…私の事をどう思う?」
「えっ?フルーラの事」
サトシは短い間とはいえフルーラとは友達になる事が出来たと思っていた。
「うん。サトシとは明日でお別れになっちゃうけど私は、私は、
サトシの事を絶対に忘れないよ!」
フルーラは、この最後の機会とも言える場で自分の思いをサトシに
伝えようとしていた。しかし天然のサトシにその事が伝わることは
至難の業だと思い知らされる
「俺だってそうさ!フルーラや島の皆との事は絶対に忘れないよ」
「うん。ありがとうサトシ」
「俺だけじゃ無いよ。カスミだってケンジだってこの島の事や
フルーラの事。皆のことは忘れないよ」
「…うん」
フルーラの伝えたい思いは中々伝わらない。天然のサトシには
間接的な言葉はまったく効果なし。
直接的な意味合いでの言葉を投げかけなければ答えは返ってこない
「ねぇ・・サトシ?私の事・・・好き?」
「えっ?好きだけど?」
フルーラは内心嬉しかったが……サトシの性格を考えて
念の為他の人の事も聞いておく
「じゃぁカスミやケンジの事も…好き?」
「?…そうだけど?なんで?」
やっぱり・・・でもここで立ち止まるわけには行かない!
彼女は決意を固めて自分の思いを全て伝える
「私が言いたい事は違うの!……私が好きって意味は・・・
サトシの事が特別に大好きなの」
彼女は自分の思いを告白するとそのままサトシの唇を奪い
倒れこむようにサトシをベットに押し倒す。
「ぅん?!##$#」
フルーラの躯の重さ体で感じながらも。サトシの思考はオーバーヒート寸前
現状を把握するだけの判断力は持ち合わせておらず大混乱に陥る。サトシ
そんな混乱するサトシを伏し目にフルーラはさらにキス行為をエスカレートさせる
フルーラは僅かに空いたサトシの口から自らの舌を滑り込ませ
サトシの舌と絡め合い腔内の隅々を丹念に舐めていく。
ピチャピチャと舌と舌が絡み合い卑猥な音が部屋一杯に広がっていき
お互いの息遣いが眼前で繰り返されていた。
その行われている行為は第三者から見れば関係の深い恋人達を連想させるのだが
サトシはもちろん。フルーラもキスは初めてであった。
濃厚なディープキスは終わりを告げることなく繰り返され
お互いの唾液が絡み合い双方の喉へ流れていく。
先ほどまではフルーラの成すがままだったサトシだが
フルーラとの行為に徐々に流されて行き。今では自分から率先して
彼女と舌を絡めあい自らの唾液を彼女に飲ませていく。
そしてお互いのキス行為が一段落つき。
自然にお互いの唇が離れいった。そのお互いの唇の間には
唾液で出来た半透明な橋が一瞬出来るが消えていった。
唇が離れたとは言え。お互いの体は密着したまま
サトシの上には未だに覆い被さるようにフルーラが躯を乗せている
そしてフルーラが不意に何か小さくな声で囁く
「ねぇサトシ・・もっと…したい?」
子悪魔的な笑みを浮かべ、サトシを誘惑するフルーラ
「あっ・・うん。もっとしたい」
もはやサトシに正常な理性は働いていなかった。
自らの野性的な本能に突き動かされ、もっとフルーラを感じたいと
もっと彼女と繋がりを深めたいと言う欲求に突き動かされる
サトシは再びフルーラの唇と深く交じり合う為に彼女の方を顔を近づけるが
それを彼女が両手で止めてしまう。
「えっ?」
サトシはキス出来なかった事を残念に思いながらも
フルーラの顔をマジマジと見る。彼女は相変わらず笑みを浮かべていた。
「キスじゃ…無いの。キスよりもっと深くてお互いを感じあえる
もっと気持ちいいことよ」
「キスよりも?」
サトシは先ほどの頭が蕩ける様なキス以上の事だと言われ断然興味が沸く
「それする!したいよフルーラ」
「じゃあ〜お互いにしましょう」
そう言うとフルーラは躯をサトシの上から起し
そして徐に服を脱ぎ始めた。その突然の行動にサトシは
顔を真っ赤にしながらもその成り行きを静かに見守る。
そうこうしている内にフルーラは全ての服を脱ぎ去り
生まれたままの裸体を外気に晒す。その美しい裸体を目の当たりにした
サトシはフルーラに魅了される。
「どう?私・・きれい?」
「うんっ。凄く綺麗だよ・・うん・きれいだ。」
サトシは本心からフルーラの事が綺麗だと思った。
窓の隙間から僅かに入ってくる月の光。
その光に薄っすらと映し出される青白い肌。そして成長期に入り
膨らみ掛けた胸と自己主張をし始める胸の突起
無駄の無いスマートに伸びた足。
その全てにサトシはフルーラの姿に魅了されていた。
「うれしいわ・・うふふ」
フルーラはサトシに近づき彼の下半身に手を滑らせる
その後・・・部屋で何が行われていたのか・・・
サトシとフルーラと窓から照らされるお月様以外、誰も知らない
一夜の出来事でした。
「サトシ・・・責任は利息付で近いうちに請求しに来るね♪」