周りの人からの視線がすごく痛いのは何故だろう?  
周りの人が口々に悪口を言うのは何故だろう?  
如何してそんな目で僕を見るの・・・?  
 
彼は・・・ラグラージは、町に来る度に感じる視線に戸惑いを感じながらも、早くお使いを済まそうとだけ、考えていた。  
周りの人からは[ラグラージ]と言うだけでキモイ、姿を見せるな、近寄るな等と言われてしまう。  
特段、悪い事をしているわけでもなく、それどころか皆の助けになろうと必死に考えて行動をする、所謂善良なラグラージだった。  
一月前にも、川に溺れていた子を助けたし、万引きした人を捕まえた。  
それでもやっぱり風当たりは悪い。  
お礼を言われるどころか「うちの子に触らないで!」とか  
「お前が万引きの犯人なんじゃないのか!!」とか、あれこれ言われたい放題だった。  
けれども、気弱なラグラージに反論できるはずもなく、ただただ、我慢をするしかなかった。  
 
「ただいまぁ〜、って言っても誰もいる分けないよね  
一人で暮らしてるんだし・・・・」  
お使いを済ませたラグラージは帰宅し、がっくりと肩を落とした。  
待っていてくれる相手もいないし、こんなに辛いのなら、いっそ死んでしまおうかとも思った。  
そんなことを考えていた時、部屋の奥からラグラージを出迎える声が聞こえ姿を現した・。  
「おかえりなさい、大丈夫でした?  
貴方の事、嫌っている人が多いみたいだけれど・・・」  
思わぬ反応に少々怯えたが、姿を見た途端にそれは何処かへと、吹き飛んでしまっていた。  
自分が今、目の前にしているのは、生きてきた中で一番と言える程、可愛らしく、煌びやかで、美しいキュウコンであった。  
何故、その様な子が自分の家に居るのかが分からず、呆然と見惚れているとキュウコンは言葉を続けた。  
「お久しぶりです、私の事、覚えていますか・・・?  
以前、よく一緒に遊んでいただいた事があるのですが」  
問われ、ようやく我に返るとしばし考え・・・・  
「え、あぁっ、・・・以前住んでいた所のお隣に住んでいたロコンちゃん!?  
本当の本当にロコンちゃん!?」  
自分とは違い、美しく、可愛くなっていた姿にすぐには分からず、繰り返すように聞き返していた。  
 
大人っぽく、清楚な姿は昔のやんちゃなイメージとは掛け離れ、色気を醸し出していた。  
「思い出して頂けたようで、とっても嬉しいです」  
にっこりと微笑むと、奥へと入るように促した。  
リビングに入り、彼女はラグラージを座らせると、ゆっくりと擦り寄ってきた。  
「あっ、え、えっと、その、げ、元気だった・・・?」  
モジモジとしながらも、何とか言葉を発するとやはり笑顔で、返事が返ってきた。  
「はい、ラグラージも元気そうで何よりです  
けれど、今の貴方は何かこう、怯えている感じです・・・」  
何とか紡いだ言葉すら、彼女には嘘だとバレてしまう。  
エスパーでも何でもないのに、ラグラージの事は全て分かっていると言わんばかりに。  
それでも、弱さを見せまいとして強がって見せてしまう。  
「そ、そんな事ないよ、ほら、この通り僕は怯えてなんかいないよ  
それより、昔と比べたら失礼かもしれないけど、すごく綺麗になったよね、ぼ、僕なんかとは大違いだよ」  
うんうん、と自分で言い聞かせるように彼女の事を褒める。  
その反面、キュウコンは寂しそうな顔で、ラグラージの事を見つめてくる。  
見つめられ如何して良いか分からずに、オロオロとしていると、キュウコンの顔には再び笑顔が戻ってくる。  
「ふふ、昔と変わりないようでよかった  
昔の貴方も、よく何かあると強がって見せていたよね」  
子供のだった時のことを言われ、少々顔を赤らめてしまう。  
そして、ふとこんな事を考えてしまう自分が居た。  
今でも彼女は僕の話を聞いてくれるだろうか?  
今でも彼女は僕の事を見てくれるだろうか?  
今はこうして普通に接してくれているけれど、周りの人の様に本当は嫌われているのではないか。  
「ね、ねぇ、君はさ、僕の事・・嫌い・・・・じゃないの?  
周りの人は、僕の事を嫌っているみたいだし・・」  
不安になりそんなことを口走り、キュウコンを困らせてしまった。  
自分は何を言っているんだ・・・・・  
優しく接してくれているのに、とんでもない事を聞いてしまった、とラグラージの胸の中は後悔の念でいっぱいになっていた。  
困り顔でも口を開くキュウコンは、やはり大人びていた。  
 
「嫌っていると思う?避けていると思う?  
私はそんな事、絶対にしないよ、だってそんな事をしたって何の意味もないもの  
他人を傷つけて、悲しませて、後悔するのはその人自身なんだよ。  
いつか、他人に傷つけられ、悲しまされて、それでようやく気づくの・・・  
私は私だし、貴方は貴方なんだよ、周りの事なんて気にしたら駄目だよ?  
もっと自分に自身を、誇りを持って、勇気を出して、そうして自分を好きにならなくっちゃ駄目なんだよ。  
そうすれば、周りの人もみんな貴方の事を好きになるよ、ねっ?  
ねぇ、ラグラージ、貴方は知っている?  
勇気は夢を叶える魔法なんだよ  
だから、私の勇気を貴方に分けてあげる」  
諭すように、されど優しく言われ、ラグラージはキュウコンに抱きついていた。  
温もりを感じるように、自分は何て愚かだったのだろうと、近くにこんなにいい人がいた事にさえ気づきもしないで、勝手に卑屈になって。  
そんなラグラージの瞳には悔しさと、己の惨めさからか、涙がこみ上げてきていた。  
そっと抱きしめるキュウコンは泣いた赤子をあやすかの様に優しく、優しく背中を摩ってやった。  
「勇気は夢を叶える魔法・・・・  
キュウコン、ありがとう。  
僕、頑張ってみるよ  
すぐには無理かも知れないけれど、少しずつ焦らずに。  
だから、だから、もう少しこのままで居させて欲しいな」  
「うん、私も手伝うよ  
貴方の力になりたいから」  
甘えん坊な姿を見て、キュウコンの心は徐々にラグラージの虜となっていった。  
 
「ん、あれ、いつの間にか寝ちゃったみたいだ」  
目を覚ますと、そこに彼女の姿はなく、薄い布団が掛けられていた。  
辺りをキョロキョロと見渡しても、影らしき物も見当たらず、何処に行ってしまったのかと不安になっていた。  
そこへ、家の一室から漏れ聞こえる甘ったるいような声が響いてきた。  
「んっ、あっ、ふぁ・・ラグ・・・ラージ・・良いよ・・・もっと、激しく・・・」  
気になり、その部屋をこっそりと覗いてみるとそこには、淫らな姿をし自慰行為に没頭するキュウコンが、自分の名前を呼び喘いでいた。  
手は秘部へと宛てられ、大量の蜜が溢れ出ていた。  
あまりの気持ちよさから、キュウコンは自身の手を秘部の内部に入れて感じているのだ。  
「ぁぁん、もっと、奥にきてぇ・・・優しく・・ハァ・・・・・・ハァ・・・ひゃん・・・・そんなに激しいと・・・イっちゃうよぉぉぉ・・・」  
手の動きを早め、挿入されているのを妄想し、絶頂を迎えようとしていた。  
無論、覗いていたラグラージの股間のスリットからは、先走り液を垂らしながらペニスが姿を現していた。  
女性のこの様な姿を見たことがなく、自身も興奮をし始め、無意識のうちに自身のペニスへと手が伸び上下に動かしていた。  
グチュ、ヌチュ  
卑猥な音と共に、ラグラージの手の動きは激しくなり、先走り液の量がどんどんと増えて言った。  
「うぅ・・・す、すごいや、んく・・ハァ・・ハァ・・・なん・・・だろう、この気持ち・・くぁ・・ぁっ、んふ・・キュウコン・・・・好き・・だっ・・」  
自慰をしているキュウコンを眺めつつ、自らも快楽へと浸っていく。  
 
「ラグ・・・・ラージ・・・ひぁん・・・・・ら・・めぇ・・・・ひゃぁ・・・あぁぁ・・・イく、わたし・・・・イっチャうよぉぉ・・・ラグラージぃ・・!!」  
絶頂を迎え声が大きくなり、身を震わせ、体を強張らせるとキュウコンの秘部からは、大量の蜜が噴き出した。  
プシャァァァ!!  
それに吊られるかのように、ラグラージも限界が近かった。  
「キュウコン、キュウコン・・・・うぁぁ・・・うっく、ふぁ・・もう・・・・・我慢できない・・・で、出るぅぅっ!!」  
ペニスを脈打たせ、勢いよく自分の欲を吐き出した。  
ドビュッ、ビュルル、ドクドクン!!  
その精は自分の手とお腹を汚していった。  
ラグラージ自身も、イク直前に声が大きくなり、キュウコンにバレてしまった。  
「あっ、ラグラージ・・・もしかして・・・・見て・・た?」  
見つかって如何して良いか分からず、荒い息の中、無言で頷くしかなかった。  
自分自身も、キュウコンの姿を見て自慰をしていたのだから、幻滅されてしまったかもしれない。  
そんな不安をよそに、彼女をラグラージを招き入れた。  
「ラグラージ・・・こんな私、嫌いだよね・・・嫌だよね、みっともないよね・・でも、私は貴方が好きで仕方がないの・・・ごめんなさい」  
ラグラージにとっては、彼女の自慰行為なんて些細な事だった。  
うな垂れ、謝ってくるキュウコンに対し、優しく言葉を掛けることしか出来なかった。  
こんなに自分の事を、好いてくれている相手が近くに居た事自体が、嬉しくてたまらなかったのだ。  
 
「嫌いになんかならないよ、嫌にもならない、だって僕も同じ事をしてしまったし・・・  
それに僕の事を、そんなに想ってくれていたなんて思ってなかったから、すごく嬉しいよ」  
顔に少量の精液を付着させ、不器用に笑って見せた。  
その笑顔にキュウコンは心打たれ、遂に言ってしまった。  
「だったら・・・ラグラージのそのおちんちんで、私を狂わせて欲しいの・・・お願い」  
言葉に答え、ゆっくりと近づき、そっとキュウコンに口付けをする。  
舌を進入させ、中を味わうかのように彼女の口の中を愛撫し、堪能していく。  
「んはぁ・・ぅぅん、はぁん・・・・・」  
口付けをやめるとそこには、銀の橋が出来上がり二人を繋げていた。  
それはすぐにでもプツリと切れなくなってしまっていた。  
二人は見つめ合い、お互いの愛を確かめるかのよう69の形に寝転んだ。  
ラグラージのペニスは、キュウコンの顔の前で嫌らしくテラテラと先走り液で光沢を放っており、キュウコンの秘部はラグラージの顔の前でヒクヒクと動いていた。  
「いい・・・?始めるよ」  
「うん、やさしく・・・・ね?」  
発せられた言葉を合図に、お互いの股間を愛撫し始める。  
ピチャ、ヌチャ、ヌチュ、ヌチュっと  
お互いの湿った所から音が響き渡る。  
「んぅ、んふ・・ぁん・・・・ひゃん・・」  
時折漏れ出るキュウコンの喘ぎ声。  
それに呼応するかのように、ラグラージの声も漏れる。  
「・・・ふぁ、ん・・・・くっ、すご・・・く、い・・・いよ・・・」  
ラグラージの舌がキュウコンの秘部を、キュウコンの舌がラグラージのペニスを、同時に刺激し二人はすぐに絶頂を迎えてしまった。  
「ラグラージ・・・わたし、もう・・・・はぁん・・・ぅん・・・・・あぁぁぁ・・」  
「ぼくも・・・・出そうだよ、口に出しても・・・いいかな、うっく・・・」  
キュウコンの秘部からは愛液が溢れラグラージの顔へと大量に掛かる。  
そして、ラグラージのペニスからも、白い液体が勢いよくドクドクと飛び出キュウコンの口の中へと注がれていった。  
 
『・・・・ハァ・・・・ハァ・・』  
二人は同時に口を離し、息を整える。  
激しい行為に、ラグラージは満足そうな顔をしていたが、キュウコンの方はまだまだと言わんばかりに不服そうな顔をしていた。  
「ねぇ、私と一つになろう・・・?」  
半ば驚いた表情でキュウコンを見つめ、頷いた。  
キュウコンは四つん這いになり、それに対して、背後から覆い被さる様ににラグラージが重なった。  
準備は既に出来ていた為、すぐにでも行為が出来る状態だった。  
「それじゃあ、挿れるよ・・・くっ!!」  
先端を秘部に押し当て、内部へと侵入させていく。  
ゆっくりと、けれど少しずつ、キュウコンの秘部はラグラージのペニスを飲み込んでいった。  
「あう・・・ぅぅん・・・あ、あぁぁぁん」  
一際大きくキュウコンが声を上げると、ペニスはすんなりと奥まで入っていった。  
それを確認するように、前後に軽く腰を振り感度を確かめる。  
「動いても、大丈夫そうだね、いくよ・・・・」  
言うとラグラージは腰をパンパンと打ち付けていき、中を堪能した。  
出したり、抜いたり、その繰り返しをしているだけでとてつもない快感だった。  
腰を打ち付ける度に、聞こえるグチョグチョという卑猥な音ですらも嫌らしかった。  
「いい・・・いいよ、ラグラージ・・・ぁぁん、ひゃん・・・・・あっ、あっ・・・・んふぅ・・・らめぇ・・・・」  
快楽に呂律が回らなくなってきており、まともに考えたりする事も出来なくなっていた。  
それでも、ラグラージは激しく腰を打ち付け、快楽を得ていた。  
次第に射精間が高まり、我慢が出来なくなってくると、キュウコンに途切れ途切れながらもどうすれば良いかを問う。  
「ね、ねっ、キュウ・・・・コン・・僕、そろそろ・・・・っく、出そう・・なんだけど・・・・このまま、中に出しても・・・・ハァ・・ハァ・・・・いいのかな・・?」  
答えられるはずもなく、返事を待つより早くペニスを突き上げると、内部に思い切りビュル、ビュルルっと射精をした。  
「ラグラージのが来てるぅぅ・・・・私の中に・・・いっぱい、いっぱい・・・ラグラージの熱いのがぁぁ・・・」  
中出しをされ、キュウコンが喘ぐ。  
今まで出た以上に量が多いらしく、キュウコンのお腹を妊婦のように、ぽっこりと膨らませていた。  
ゆっくりとペニスを抜くと、そこからは流し入れた精液がドロリと垂れ出てきた。  
快楽に溺れ、我慢を出来なくなったキュウコンも絶頂を迎え、愛液を溢れ出させていた、  
大量に流し込まれた精液と共に。  
「これで、僕達・・・一つになれたんだね・・・・夢見たいだよ」  
あまりの激しさ故にキュウコンは、呼吸をするのが精一杯のようで、頷く事しかできなかった。  
 
「僕、疲れちゃった  
キュウコンは・・・・聞くまでもないみたいだね」  
その後、ラグラージはキュウコンを抱えてお風呂に入り、お互いの体に付着した体液を洗い流した。  
 
 太陽がさんさんと輝くある晴れた日、ラグラージはキュウコンと共に町を歩いていた。  
相変わらず周りの人からの視線は痛いが、胸をはり、それでいて堂々と。  
キュウコンの力添えもあり、徐々に近隣の人々と信頼を深めていった。  
子供達からはヒーロー扱いされる程までに・・・・  
 
 
勇 気 は 夢 を 叶 え る 魔 法   
 
勇気は、僕に夢をくれたんだろうか?  
僕は、みんなに勇気分け与えていけるだろうか?  
不安はたくさんあるけれど、キュウコンと二人ならどんな困難も乗り越えて行ける様な気がする。  
 
 
あながち嘘ではないのかも知れないと思うラグラージであった。  
 
 

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