長い長いキスの後、唇を離しほっと息を吐く。目の前にある女の顔は、何も感じていないかのように鉄面皮を保っている―――。
四つの町に繋がる大都市ヤマブキシティ。そこのジムリーダーはエスパータイプの使い手であり、自身も超能力者の少女ナツメだった。
機械的なまでに冷静な指示を出すナツメとエスパーポケモンの強さに大苦戦したものの、なんとか勝利した俺は、早速勝者の権利を行使したのだが―――。
「……………………」
この女は感情というものが無いのだろうか。服の上から胸への愛撫でも何の反応も見せないでいる。
さっきからバトルに敗北したのに、そして今こうして身体をまさぐられているのに全く無表情を崩さない。
「…………」
下から掬い上げるように胸を揉む。
結構なボリュームのあるその感触は普段なら実に楽しいのだが、相手が喘ぎのひとつも洩らさないとその楽しさも半減だ。
「くそっ」
何とかしてこの氷のような鉄仮面を歪ませて快楽に哭かせてやりたい。些かフライング気味だがもう下を弄ろうか、と手を伸ばそうとした時―――。
「くふっ」
くぐもったため息のような声が漏れるのが聞こえた。
見上げると微かに頬を染めて何かを堪えるような表情のナツメと目が合う。見られた、とでも思ったのか、慌てて目を逸らすナツメ。その背後には黒い影が揺らめくようにたたずんでいる。
「お前……」
それはこのジム攻略の為、シオンタウンのポケモンタワーで捕獲したゴーストだった。ゴーストは俺の顔を見るといたずらっぽく笑い、ナツメのうなじを『したでなめる』。
「ひぃ…ん」
意外な事にたったそれだけでさっきまでの無反応が嘘のように身をよじらせる。
へぇ、そういう事なら…。
「あ…」
ナツメが小さく戸惑いの声を上げた。
身体にフィットしたタイトな服を捲り上げ、内臓が入っているのか疑いそうになる細い腰を顕にする。その真っ白い腹部、特に臍の周り目がけ、俺は舌を這わせた。
「っ!?」
びくりと身を震わせるナツメ。まさかこんなアブノーマルな責めの方が反応するとは…。
「ふっ……くっ……、ひぁ……」
さっきより確実に漏らす声が大きくなってきている。ちらっと見るとナツメの身体を舐めている影が三つに増えていた。
「……………」
うなじは相変わらずゴーストが、そして器用に上着を脱がせてわきを舐めあげているゲンガー。
それに黒いストッキングの上から太ももを責めているゴースがいつの間にかちゃっかり参加している。
(手伝ってくれてる…のか?)
俺のゴーストが呼んで来たのか?エロい事が目的ではなく単にいたずら気分のようだが…。
一人と三匹はわざと乳首や股間などの敏感な部分を狙わずに、じっくりと責める事で炙るように快楽を刷り込んで行く。
「くぅっ、や、やめ…」
唇をきゅっと結び鋭い目でこちらを睨み付けているが、白い頬は面白いように紅潮しており、既に目尻にも涙がたまって来ている。
俺は臍まで捲っていた服をさらに上まで押し遣り、ブラジャーを露出させる。長い黒髪に似合った黒いレースの大人びたものだ。
それを背後のゲンガーが素早く剥ぎ取ると、思った通り大きめの乳房がまろび出る。俺は舌を這わせる範囲を乳房の裾野まで伸ばし、周囲を丹念に舐め回す。
羞恥の為か、首を振って顔を背けるナツメ。俺は好機とばかりに攻撃に出た。
「んんっ!?くひっ、んん〜〜っ!」
唐突に股間に手を伸ばし割れ目に指を突き入れる。下着の上からでもそこがしっとりと柔らかく湿っているのがわかった。
完全に其処への警戒を解いていたところへの『ふいうち』にナツメがびくりと痙攣する。
ピィッ―――。
俺は更にストッキングを破ると、ブラジャーと揃いのレースの黒下着をずらして直接秘部を弄りだした。
焦らされ続けていた狭く熱い其処は、既に異物の侵入を受け入れ始めて、優しく俺の指を締め付ける。
さっきまで何も感じてなかったかのような鋭い冷徹な美貌は、今やすっかり性に浮かされてだらしなく崩れている。
「んっ、くっ…。はっ、くぅっ…」
感じている事を知られたくないのか、声を上げないように必死に堪えているようだ。
それなら何処まで頑張れるか試してやろう。
「んあっ、くっ………ふぅん……」
俺は彼女の身体を抱え上げ、ずらした下着の隙間からゆっくり一物を挿入していく。
いわゆる駅弁の体勢だ。そのままずんっずんっと深く突き上げると、歯を食い縛り意地でも声を上げまいと耐えようとする。
「ひっ、ひぐっ、ぐっ、ひくっ、うくっ」
だがそれもここまでだった。
腰を突き動かしながら弾む双乳にむしゃぶりつく。乳頭を吸い上げ乳首に『かみつく』と、遂に白い顎を反らし嬌声を上げ始めた。
「んああっ!あひぃ、ひあぁぁ、あんっ、乳首…やめっ…てぇ!」
更に空いた両手で臍の周りや太ももを撫で回す。
「はぁぁっ、む、胸!お腹がっ!あぁ、あ、足も!い、いや…か、身体中が…あ、熱いぃ!」
どうやら全身を舐められ昂ぶらされた結果、ナツメは身体中の何処を触っても反応する全身性感帯になりつつあるようだ。
身体を撫でる俺の手の動きにいちいち身体を震わせ、涙を流して身悶える。
絹糸のような黒髪を涙で濡れた頬に張り付け喘ぐ姿は、淫秘の極みと言えるほどのものだった。
漸くこの鉄面皮を快楽に哭かせる事が出来た。俺は満足し、そろそろフィニッシュにしようとする。
だがそうはいかなかった。周りのゴーストポケモン達は『だめおし』とばかりに最後の責めを敢行する。
「あひぃぃぃぃっ!?み、耳、耳ダメぇ!」
ゴース、ゴーストが全身を舐めていた舌を耳の穴にねじ込んだのだ。
昂ぶりきった所に最後の一押しをされ、絶頂に達したナツメが派手なよがり声を上げる。
「んあああぁぁぁっ!!も、もうイク!み、耳犯されて、イク、イクっ!イクぅ〜〜〜っ!」
半狂乱で哭くナツメは白目を剥いて舌を突き出したイキ顔で盛大に失神絶頂を極める。
同時に俺も限界に達し、びゅくびゅくと射精しながら果てたのだった。
了