深夜。木の幹の中、彼らの家、寝室の藁の上に居るのはエーフィとリーフィア。
明かりは小さなランプに小さな火が一つだけ灯っていて、しかし、それで十分視界は広がる。
二人は恋人で、このように二人で寝るのが当たり前だがその日はいつもと違った。
「あのー?エーフィさん?」
「悪いが文句は受付ないぞ」
数日前。
「たまには拒むとかないの」
「拒んで欲しいのか?」
「いやぁ、ほら、こう、無理やりするのもロマンというかなんというか」
「お前のような者をなんというかこの間キノガッサに教えて貰ったぞ」
「なんて?」
「変態」
「………」
「やー、いやー、やめてー」
「棒読みすぎるから。演技するならもっと上手くして欲しいから」
「演技でいいのか?」
「ごめん嫌かも」
「全く我儘な奴め」
そう言って笑うとリーフィアも笑い、互いにキスをして、いつもの通り。
しかしエーフィは悩んでいた。
どうにもリーフィアは色々なことに興味がありすぎる。
互いに自慰を見せ合おうとか、尻尾で犯されたりとか、夜といえどトレジャータウンのメイン通りの傍の
茂みで犯されたと思ったら、温泉の中で密かにイかされたり。
今度は強姦ごっごときたもので、嫌じゃない自分は相当マゾなのだろうかとかうんぬん。
気付いて見ればいつも彼の方が色々してくる。たまには自分から行った方がいいのだろうかと頭を悩ませるのだ。
それをゼニガメに相談したらあんた健気ねと言われた。よくわからない。
褒めてくれていたのだろうから分からないなりにありがとうと言っておいた。
悩んだ結果、この間リーフィアが自分にしたことをやることにする。
喜んでくれるだろうか。
そうして今、自分はリーフィアにまたがり、彼を見下ろしている。
「あのー」
「なんだ?」
リーフィアは困った顔で自分を見ている。可愛い。
「前足も後足も動かないんだけど」
「当たり前だ。縛っているのだから」
リーフィアが寝ているのを見計らって仰向けにして、前足同士と後足同士をそれぞれ
間接の辺りまで蔓で巻き、結んで起こした。
「この間、お前が私にやったことだろう」
「後ろ足は縛ってないよ?」
「おまけだ」
「あの、何するの?明日探検…」
「が、ないことはゼニガメに確認済みだ」
「えーと」
「悦べ、強姦してやる」
にやりとエーフィは笑ってくるりと身体の向きを変えるリーフィアの雄が主張をしていて言う。
「なんだ、さすが変態だな、立ってるぞ?」
そう言って口に含んだ。唾液を含ませてねっとりと舐めあげる、ぴちゃりと音がした。
口の中でどんどん膨れ上がっていくのがわかる。熱い。甘い、独特の香りが漂い、支配される。
優勢に居るはずの自分が結局彼の雄に支配されるのが腹立たしい。
自分の密部が濡れているのがわかる。リーフィアにはそこを見せるように舐めている。
今、彼はどう思ってるだろうか。思っただけで興奮した。
彼に触れて欲しいと疼くが我慢。今日は自分が優勢なのだから。
エーフィはリーフィアの雄を舐めながら、尻尾を揺らし、二股に分かれた尾の片方を自らの
密部へと刺し入れた。
「…ん、んん」
舐めながらも声が出る。しかし楽しい。雄をくわえられ見ることしかできないことを彼は今どう思っている?
リーフィアの息が上がっているのが楽しくてしかたない。
行為において優勢に立つことがこんなにも楽しいとは。
頬にぽたりと、エーフィの愛液が垂れた。
リーフィアは彼女の痴態を見ていやらしく微笑んでいた。
彼女が自分をどんな風に見ているかはわからない。しかし、自分からエーフィは
自分の雄を銜え、興奮してたまらず自慰行為を見せ付けているようにしか見えない。
自らはこんないやらしいことをしている自覚はないのだろう。
続けられる雄への愛撫。先をちろちろと舐められては全体をつつまれたり、
付け根からべろりべろりとたっぷりと唾液を含まれ触れてくる。
一息に吸われて上下されると流石に刺激が強いがまだ出す気はない。
エーフィのそこを見ると自らの尻尾に犯されてぬらぬらと光り、抜き刺しの際に垂れた液が顔に掛かった。
「エーフィ、入れたいな」
「……」
彼女は無視して、雄を貪る。
「入れさせてよ」
「……」
更に無視。
「キミのここ、尻尾一本じゃ、細くて物足りなさそうだから、ボクがしてあげるよ、だから、ね?」
「ふん、物足りないだと?」
エーフィが言ってリーフィアはにやりと笑う。
「見ていろ」
エーフィはまた、リーフィアの雄を食べると宙に泳いでいたもう一本の尾をすでに一本入っている、
ひくりと動く密部にあてがい、沈めていく。
「は、あぁ、ああん」
「キミのココ、尻尾二本入るんだ…入れたの初めてだよね?」
「ふ…ん、これでお前のこれは、入れさせない…ぞ」
「そうだね」
リーフィアはそう言ってエーフィの密部を見上げる。二本の尻尾は回ったり、出し入れされたり、
ぐちゅ、ぬぷ、といやらしい音を鳴らしながらそこをまるで別の生き物のようにかき乱している。
雄の刺激はすっかり止んでしまい、エーフィの喘ぎ声しか聞こえなくなる。
「………」
「ふ、あ、ああ」
その状態がいくらか続いて、もう完全に舐めることは忘れているのだろう。
股にエーフィの頬が置かれているのがわかる。吐息や、舌が付け根に当たる。
更に股から液体が垂れている。エーフィが口を開いたまま喘いでいるから、涎が垂れているに違いない。
「はぁん、あん、ああ」
「エーフィ?ボクを犯すんじゃなかったの?」
「あ、っくん、ふ、んん、んぁ」
言われてもう一度雄を銜える。でも、もうちゃんと舐めているとは言えなくて、口に含んで喘いでいるだけだ。
リーフィアは微笑んで、葉っぱカッターで前、後足に結ばれていた蔓を切った。
「?」
一瞬エーフィの動きが止まったが気にしない。リーフィアはその場で思い切り、エーフィの口に雄を突き立てた。
「!?」
そしてそのまま、なんども腰を振ってエーフィの口を犯す。
「んー、ふ、んん」
苦しそうな声でエーフィは鳴くが気にしない。
何故なら、エーフィの密部に入る尻尾の動きが激しさを増しているのだ。
「がっ、はぁ、ああっ!!」
エーフィの背が弓なりになって口が雄から離れた。
エーフィの密部からはぷしゃりと愛液が放たれてリーフィアの頬に落ちる。
「あれ?今日はボクを犯すんじゃなかったのかな?」
エーフィの返事はない。雄の隣で息を荒げている。密部はきゅんきゅんと動いているのがしっかり見えている。
リーフィアはエーフィの身体をどかし、自分の身体を起こす。
放心状態のエーフィの尻を持ち上げ、尻尾を抜く。
抜いた瞬間彼女の身体が小さく跳ねた。どろりと愛液が密部から溢れて垂れる。
エーフィをうつ伏せにさせた状態でリーフィアはその上に乗る。
「あ…りー……」
「今度はボクがキミを犯してあげる」
その言葉にエーフィの瞳が開かれて自分を見た。リーフィアはにっこりと微笑んで、自分の
愛撫され腫れ上がった雄を、先ほどまで尻尾が入っていたそこに押し入れ、激しく突き上げた。
「あ、あああやぁあああ」
エーフィは叫ぶ。しかし、止めることはない。
まだ、中は先ほどの刺激が続いているのか雄をぎゅうと締め上げる。
しかし、リーフィアは気にせずに中を混ぜるようにぐちゅぐちゅと犯した。
「や、リー、ああああ」
エーフィが揺すぶられる。
「……」
今度はリーフィアが黙る番だ。腰を出しては引き、エーフィを乱す。
しかし、こぷりと溢れる愛液や、纏わりつく肉に締められそれも限界に来ていた。
「エーフィ、いくよ」
返事は嬌声で。
打ちつけられる雄。熱をそこはごぷごぷと飲み、受け切れない分が雄を抜いた瞬間に溢れ出た。
エーフィの身体は快楽で震え、リーフィアはそんな彼女に口付けを落とすとそれは大事そうに抱きしめる。
「大丈夫?」
「…きくくらいなら…するな、ばかもの」
「嫌だった?」
「………ばか」
エーフィは力が入らない身体で精一杯リーフィアを抱きしめ返した。
「ありがと、気持ちよかったよ」
リーフィアは微笑んでエーフィの頭を撫でる。
「なら、いい」
エーフィの意識が眠気に襲われているのに気付いてリーフィアが言う。
「拭いてあげるから、寝ていいよ」
「だが…」
「好きだよ、エーフィ」
「…わたしもおまえが、リーフィアが、すき…だ」
「いいよ」
「きょうは、あまえさせてもらう…」
そうしてエーフィは瞼を閉じる。
リーフィアは瞼に一つキスを落とした。
エーフィが最近何かに頭を悩ませているのは知っていた。
けれど、蔦に締められて起きるまで全く気付かなかったなんて。
「ありがとう、エーフィ」
すやすやと眠る愛しい恋人の手を握る。
無意識にかはわからない。
しかしエーフィはそれに答えるかのように暖かいその手を握り返した。
おしまい