「皆飢えてるのは分かってるけど、丁重に扱ってね?」
男を抱えたバシャーモの周りには、無数の影、それと視線。
(…こんなに、相手出来ないよ……)
男はもしかすると精も根も全て搾り取られると予想し、
その快感はどれ程強いのか、と小さく身震いした。
「…それじゃあ頑張ってね……とても気持ち良い筈だからね。」
そう言ってバシャーモは男を腕から降ろし、
そのまま小屋の外へ行ってしまった。
「え?…あっ……」
「へーえ、結構触り心地良いな♪」
「間違えても怪我さすんじゃねーぞ、優しくしてやるんだ。」
「全員に回るかなぁ……」
「…………」
いきなり背後から抱きつかれ、もふ、という感触。
同時に脇腹辺りに鋭い爪のついている白い毛に覆われた腕が回され、すりすりと撫でられる。
そして周りの視線の原因となっていたポケモン達の影。
妙に声が凄みがある、
いやむしろボーイッシュ、所ではなく
「……雄?」
「あったり〜♪で、これは正解のご褒美♪」
白い手が男の逸物を掴み、その刺激にびくりと震えたが、構わず上下に擦りあげる。
「やっ…あっ……」
「ホラホラ、もうヌルヌルしてきたよー?」
言った通り逸物から先走りが溢れ、逸物全体が滑りを帯びている。
「…このあとこいつどうするつもりだ?」
「…確かに手コキだけじゃ見る分には少しつまらないなぁ……」
「…ねぇ、しごくのを止めて欲しい?」
「……止めて…はやく…」
「それなら四つん這いになってよ♪そしたら止めてあげるよ♪」
なぜ四つん這いに、などという考えは浮かばず、
ひたすら周りのポケモンに達するのを晒したくない一心で膝を床につき、同様に掌を床につける。
「……コレで、いい?」
眼が薄暗い小屋の中に慣れ、四つん這いのまま後ろを見るとザングースが立っている。
「オッケー♪その格好、最高だよ♪」
顔立ちは幼く、人間の年齢で表すなら男の二、三個下ぐらいの歳だろう。
「それじゃあ、慣らすからね…」
そう言うとザングースは男の両股をしっかり掴んだ。
「…な、なにぃっ……」
そのまま男の後孔へ顔を近づけると
「ひゃあっ!?」
孔周辺に舌を這わせ始めた。
「ひゃっ……やぁっ…!」
ザングース特有のザラついた舌で後孔の周辺から双球の裏までべろべろと舐められる。
舌が好き勝手這い回り、後孔の入り口をノックするように舌で押し、わざとらしい水音がたてられる。
ひくひくと孔が震え始めたところで、そのザラザラした舌を孔の中へ侵入させ始めた。
「きゃぅっ!?うあっ…!」
男の口から漏れる声は甘く、か細くて情事中の女のそれと大差無かった。
うねるたびに勃ち上がった逸物の先端から透明な先走りが飛び出す。
しかし今はザングースの言う通り慣らし中なのだ。
こんな経験どころか女性経験も無い男が何故ここまで感じているのか。
「…『メロメロ』かな?それも強力な」
「…あー、それがあったな。確か雄を人形みたいにするヤツ。」
主に異性を誘惑し、それでトレーナーの命令を聞かないようにするなどのような効果を持つメロメロだが、
野生では雄は雌を惹き付けるため、つまり自分の仔を宿すためにメロメロを使う。
が、雌の場合はそうはいかない。
いい雄が自分を選んでくれたなら幸せだ、だがしかし
自分を雄が見向きもしなかったら?
自分は子孫を残せぬまま死んで行くのか?
それを避けるために雌のメロメロは雄のメロメロの効果とは全く違う効果のものが存在する。
その中に『異性の動きを封じる』『異性の性感を上げる』等の効果が存在する。引用:裏0KID博士のいけない技集『しおふきのちアンコール』より
「…ひっ…あっ……!」
舌が奥まで差し込まれ、それが動く快感に身をよじらせる男。
「ぷはっ!……そろそろ、良いかな?」
舌を孔から抜き、一息ついたようにザングースは呟く。
「ねぇ皆、僕が『ハジメテ』貰って良い?」
「まあ、いいよな?というかお前が一番ちっこいから……」
「…それは少しコンプレックスなんだけどなぁ……じゃあ、僕が貰うね。」
短い会話が終わり、ザングースは身を起こし、男の腰を両の爪でしっかりと掴んだ。
今まで息を整えていた男の後孔に熱いものが押し付けられる。
「それじゃ、力抜いててね?……よっと」
「えっ……ふあぁぁっ!?」ザングースの逸物は男の内部に簡単に侵入、
男のものの半分よりやや長いくらいの長さも相まって全体が完全に入り込む。
それには人間には無い、逆向きに生えた肉刺がびっしりと生えていた。
本来、同じザングースの雌の排卵を誘発するものだが、
今回の相手は『ザングース』でも『雌』でもない。
「ん〜、凄いなぁ♪ぎゅうぎゅう締め付けてくるよ♪どこも切れてないし♪」
「あっ…ひゃぅっ…中でっ……引っ掛かってっ…」
「うんうん♪痛いかと思ったけど感じてるなんてねぇ〜♪よかったよかった♪」
ぱこぱこと男を速めのストロークで責め立てるザングース。
引き抜かれる際に刺が中の粘膜を掻き、
その度に男の身体はビクンと跳ね、逸物は先走りを噴き出す。
「…んぅ〜♪そろそろだね。……特別サービスでこっちも良くしてあげる〜♪」
爪が男の逸物を掴み、激しく扱き始めた。
「ひゃっ…そんなされたら……もうっ…!」
「ほらっ…一緒に……くうぅっ…♪」
「ひゃぁぁぁぁっ!?」
体内でザングースの逸物が弾け、腰と臀部が密着した状態で白濁を注がれる。
ほぼ同時に男の逸物も絶頂を迎えて、床に吐き出したそれはむっと雄臭さを辺りに充満させた。
「ふぅっ…すっごい良かったよ〜♪気持ち良かったでしょ?」
「…はっ…はぁ…っ……」
「でもまだまだ気持ち良くなって貰うみたいだからね♪ヨシヨシ♪」
「あっ…うぅっ……」
逸物を抜き、男の頭を可愛がるようにザングースが撫でる。
後孔からはあふれた白濁がゆっくりと床に垂れていた。
「…随分蕩けてるみたいだな。俺からヤっても平気そうだ……」
「いや、大きさ順でしょ?それなら俺の次だよ。…早めに回ってよかった。」
「…………」
青く長い身体が男に絡み付き、空中で開脚する姿勢で固定される。
尾の先の珠が両足の間から見えていて、その体色とは対照的な肉色が奥に、
言うならば男の後孔辺りに見てとれる。
そうした用意を済ませたポケモン──ハクリューは、そっと顔を男の耳元に寄せた。
「…今から挿れるよ。ゆっくりやるけど、もし痛かったら言ってね。」
「あ…あぁぁぁっ……!」
そして、言葉通りゆっくりと男の中に埋められてゆく。
男の中を丹念に味わい尽くすかのようにひたすら遅く、慎重に、確実に埋まってゆく。
「ぁ…っ…ひぃ……っ…まだ…?」
その快感はガツガツと喰われるように強くなく、
飴を舐め溶かすような弱く、小さく、しかし脳の奥まで届くくらいの持続的なもの。
「んー…確かに、すごい締め付けだね。中もトロトロだし。」
「あ…っ……うぁぁ…」
体内のザングースの白濁が潤滑油代わりとなり、てこずる様子もなく埋まり続ける。
しかし、その動きは、ようやく逸物の半分程が挿入ったくらい緩慢だった。
「辛くないよね……?」
なおも挿入し続けながらハクリューが男の耳を舐め上げ、
全体を口に含んだり、耳朶を甘噛みしたりと直接的でない愛撫を行う。
「はっ…あぁ……ぁっ…」
ようやくハクリューの逸物が全て収まり、それは中でビクビクと自己主張していた。
「さて、動くからね。…大丈夫だよ、そーっとやるから。」
そう言って身体を揺らす、
のではなく長めの身体を優雅にくねらせ、内側から拡げるように逸物を動かす。
「ひ、あぁぁぁっ……!」
「……そうだよ。そんな顔が見たかったんだ。」
涙と涎に濡れた男の顔は身体と同じく紅潮し、開きっぱなしの口元には涎が垂れている。
その眼はうるみ、更なる快楽を待ち望んでいるかのようにじっと、ハクリューの顔を見据えている。
「激しくしたらうっかり締め落としちゃうかもしれないから」と、
ゆっくりと身体をくねらせ続ける。
「お願いだからぁ…もっとしてよぉ……」
「駄〜目、やり過ぎると明日に響くからね。」
「ひゃぅぅっ…!?」
内壁をなぞるように動かしている逸物が前立腺を擦り上げた刺激に短く悲鳴を上げる。
しかしハクリューはそれを気にかけず、逸物がそこを再び擦るようなことはしなかった。
「お前……ここまでサディストだったとはな…」
「え?」「にしても、ここまで墜とすとはね〜♪」
「…へ?そんなこと無いよ……っと、そろそろ出そう…」
逸物が途中で抜けないように尾を反らせ、ついでとばかりに弾力のある尾を男の逸物に絡ませた。
「ひっ…ふぁぁぁっ!」
「んんっ…締まって……」
ぐるりと逸物に巻き付いた尻尾は男を絶頂に導き、
それによって内壁で締め付けられたハクリューの逸物から白濁が飛び出す。
どくどくと注ぎ込まれ、結合部から溢れた白濁が床につくくらいの量を噴出した後、
ゆっくりと男の後孔から抜くと、後孔は閉まらず、ヒクヒクと栓を求めるかの如く動いていた。
「…どうにも冗談抜きで良かったよ……って、聞こえてないみたいだね。」
絡ませた身体で揺すり、粘液でまみれた尾でぺちぺちと頬を叩くが、
男が目を開いて覚醒するような様子は見られない。
「無理に起こすのもアレだし…今日はこれでおしまいにしようか……」
「さんせーっ♪」
男を味わったハクリューが提案し、同じように味わえたザングースがそれに賛同する。
「オイコラァ!今更我慢できるか!」
味わうことのできなかった者は無論欲求不満で、無理矢理続行しようとハクリューから男を奪おうとする。
「………間違えても怪我さすんじゃねーぞ…」
「ッ!?」
「………優しくしてやるんだ…」
別の者が、不満を述べた者の声を真似て、
不満を述べた者が先ほど放った言葉を一字一句間違わずに呟いた。
「…ああ畜生!足りない理性で気遣いなんてしなけりゃ良かった!」
「モノのサイズで順番決めなんてしなけりゃ良かった〜♪」
「……ぬああああああっ!」
・
・
・
柔らかな朝の日差しが差し始めたころ、男は目覚めた。
寝るのには申し分ない木製のベッドから身を起こし、掛け布団をたたみ、
夜の情事が鮮明に思い出された。
とりあえず、夜に部屋を抜け出すのに使った窓を確かめる。
……しっかりと鍵が掛けられていた。
「なんだ夢か…」
苦笑しながら独り言を呟く。
にしても、随分リアルな夢だったなあ。
そういえばバイトしてから一回も処理して無いな。適当に見計らって──
こつこつ。窓に固い物が当たる音。
…ああ、確か昨日も後ろから音がして──
振り返ってみると外には──
ああ、確か昨日もそこにいたのは──
鍵を外し、窓を開けると──
ああ、確か昨日もこんな風に──
「今日も、待ってるから。」
1.とてもとても長い夢である
2.このバシャーモは自分を誘っている
3.昨日の夜も含めて 全て が 現 実 で