○月×日  
今日もおやかたさまに呼ばれ、夜中にセカイイチをあげるハメに。  
止めてくれと忠告したが、聞く様子なし。  
○月□日  
ダグトリオが行方不明。  
あくまでギルド一員としてメンバーが減ると色々と困るからであって  
心配など全くもってしないまま捜索。海岸で発見。  
○月△日  
久々に何も起こらず眠る。  
しかしどうにも寝つけない。変な違和感がある。  
お化けなんていないし全く怖くない、  
そもそもお化けと言う存在自体が曖昧な全く怖くないもので、  
真後ろに白い影がいたとかそんな全く怖くないものは元々心理的な思い込みで全く怖くない。  
○月▽日  
今日はタウンでセカイイチの在庫があるか調査。  
一つしかないと言われ、やむ無く購入。  
昨夜の違和感がまだ消えていない。お化けなんていないし、全く怖くない。  
そもそもお化けとは……  
(以下同文)  
○月◎日  
マニューラに絡まれる。  
礼儀の悪さを指摘してやったらドラピオンとアーボックに囲まれた。  
一瞬の隙をついて逃走。  
違和感なんか無い、お化けなんか(以下同文)  
○月☆日  
ようやく違和感の正体を掴んだ。  
夜に薄目を開けて眠ってたら、誰かの眼が開けっ放しの扉から、  
こちらを覗いているではないか。面白い。今捕まえてやってもいいが、それでは面白くない。  
三日以内にジバコイル保安官に引き渡してやる。  
このギルド副所長を甘く見たことが貴様のミスだ!  
 
 
「これで、何日目だっけ?」「もう、八日目でゲス……やっぱり…」  
「駄目だよ…本当に、それだけは……」  
「……ゴメンでゲス」  
 
 
 
※月Ω日  
今日、運命の出会いをした。  
あそこまで自分のタイプと合致する相手は、そうそういないだろう。  
口調やその身体を必死で思い出して自慰を馬鹿みたいにやった。  
でもまだまだ元気だ。  
※月Θ日  
運命の相手を町中で見かける。  
カクレオンの店でリンゴを箱一杯買って嬉しそう。リンゴが好きなんだろうか。  
笑顔を思い出して、自分を慰める。いくら出しても昂りがおさまらない。  
※月η日  
運命の相手が路上でビッパを叱りつけていた。  
ずいぶん口調が厳しいが、何をしているのか、気になる。暫く調査してみよう、  
そうすれば自分は…  
○月×日  
やった!遂に運命の相手の所在を突き止めた!  
なんとプクリンのギルドの副所長をやっているみたいだ。  
さすが自分の運命の相手だ!  
そこまで賢く可愛く美しく艶やかで自分をここまで虜にしてしまうとは!  
○月△日  
ギルドの扉は開けっぱなしで、  
運命の相手が梯子に止まっているのが外から分かる。  
ぎゅっと目を瞑って必死に眠ろうとしているのか堪らなく可愛い。  
○月▽日  
あのリンゴは、運命の相手が食べるものではないと分かった。  
自分だったら、そんなことさせないのに…  
今日も眠る姿を見た。朝まで見ても飽きない。  
○月◎日  
運命の相手がマニューラ他に絡まれていた。  
すぐさま血祭りにあげてやろうかと思ったが無事に逃げ出していた。よかった。  
しかしこのままでは駄目だ、早く自分が危険の無い場所へ連れていかないと…  
○月☆日  
今日も眠る姿を見ていたら、薄目を開けてこちらを見ていた。  
可愛い、と思ったが、自分の中の気持ちに気付いた。  
自分は運命の相手の『愛』を欲していない。  
そうだ、ひたすらに運命の相手が欲しい、  
その羽根を一枚残らず、その身体を一欠片も余すこと無く、  
その心を全部欲しい。  
そうだ、ひたすらに快感を与えよう。  
狂う程強く、長く、相手の容量をいっぱいにして、それでも止まらぬほどの快楽を。  
そうすれば、身体は自分無しじゃいられなくなる、  
心は自分だけに向けられる、  
それで自分はとうとう…  
○月★日  
自分だけの場所に運命の相手を連れ込んだ。  
優しくリボンでしっかりと飾り付けたけど、まだ身体も心も引き留めていない。  
時間はたっぷりあるんだ、だけど自分は待てない、  
明日から沢山沢山与えることにしよう。  
今日はその用意。  
 

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