6:00
太陽が地平線を越え、光がさした。
早起きしたポッポたちの鳴き声がかすかに聞こえてくる。
「っ・・・ふぁぁ、ん」
近くにある窓のカーテンから光が洩れている。
「ん〜、・・・朝・・・・・・」
眠たげな体を少し動かして時間を確認する。
(・・・6時かぁ)
いつもより1時間も早い。普段ならする事もないので
トレーニングでもするか、二度寝に入るかといった所だが
「〜〜っ、ん〜・・・ん」
すぐ隣には気持ちよさそうに寝ている彼がいる。
身長差のせいでたまにおっぱいに顔が当たる。
ちなみに現在のイブキの服装はYシャツ+パンツのみ
ヒビキいわく、程良く実った白肌色の二房が
持ち前のハリの良さでボタンを飛ばしそうだ。
(ん、くすぐったい)
生憎と言うべきか喜ばしいと言うべきか
もともと寝泊りするようにはなっていないので
ジムには布団が一つしかなかった。
初めはヒビキが遠慮して椅子に座って寝ると言ったが
それじゃ疲れが残るでしょ、とイブキも遠慮し、遠慮しあってたはずが
なぜかその内言い合いになり平行線をたどり
結局2人で一緒に寝る事になってしまった。
成り行きで同意したとはいえ
布団の中で、大好きな彼と、互いの息が当たる近さだ。
(それにしても・・・これって添い寝・・・だよね)
しっかり考えて
(やっぱり添い寝だぁ〜)
恥ずかしくて幸せで、両方が一気にきて顔が、体が熱くなる。
(うあうぅ、はわわ〜)
おかげで中々眠りに着けなかった。
お互いにだが・・・そのせいか
(ん〜、ふふ、よく寝てる)
「すぅ、・・・っ、・・・んぅ」
(ふふ、寝てる顔、かわいいな)
いつもの、バトルをしている時の顔、しっかりと前を見据えている時の顔はカッコイイが
他の事をしている時の顔、笑っている時の顔は、中性的で可愛い。
「んぅ〜、・・・イ・・・ブキ・・・」
「ん〜、どうしたの?」
「すぅ、っ〜〜・・・」
寝言だ。相変わらずぐっすり寝ている。
(ん、夢の中の私と何かしてるのかな)
相変わらずバトルしてるのだろうか、もしかしたらデートかも
(・・・まさかとは思うけど・・・エッチなことじゃないよね)
心の中から圧力をかけておく。
(え・・・エッチなことは夢の中の私じゃなくて目の前にいる私にしなさいよ)
(それに・・・バトルもデートも・・・付き合ってるんだから)
ついでに夢の中で呼ばれた自分にやきもちを焼いてみる。
「イブキ・・・イ・・・ブキ」
(ほ、ホントに何してるのよ!?)
今度は2回連続で名前を呼んでいる。しかもさっきより熱っぽい。
(もう知らない!!)
怒って不貞寝する事にした。
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6:45
(う〜、寝ちゃったじゃないの)
(折角のチャンスだったのに・・・)
起きて後悔する。諦めを着けようとするが着けられない
まさしく胸にしこりの残る感情が生まれる。
(さて、そろそろ朝ご飯、作んなきゃ)
感情を押し込めて、気を取り直し、ヒビキを起こさないようにそっと起きる。
(そういえば、ヒビキは朝ご飯、パン派かなご飯派かな)
未だ少し怒っては、いるがひとまず置いておく。
(昨日のうちに聞いとけば良かったな)
さてどうしたものかと悩んだ結果
(両方作っておいて選んでもらおう、残ったほうが私ので)
トースターの電源をつなぎ、米を取り出して準備をしていく。
数分後
パンの焼けたいい匂いと
コトコトとリズム良く何かを刻む、心地よい音が聞こえる。
「パンは・・・うん、いい焼加減・・・ご飯はあと3分」
準備はほぼ出来た。
「さてそろそろ起こさないと」
「ん、むにゃ、むにゃ」
なんだか、ナニかをやりきってスッキリしたような緩んだ顔つき。
(も、もう・・・)
軽く怒りながら、起こすため揺する。
「ほら、もう起きなさい、ほら起きて」
「ん、・・・ん〜ん、ん・・・」
軽く反抗して落ち着く。もう一度、揺すっていく。
「ほ〜ら、ほ〜ら、起きて、起きて」
「ん、ん、んん・・・・・・」
まぁやっぱり起きない。
仕方がないので顔に手を伸ばして見る。
(ん、・・・ん・・・・・・えい)
ぷにっ、と指を当てる。
(ん〜・・・えい、えい)
さらに数回当てて見るが結果は変わらない。
(ほう、せっかく私が起こしてあげそうとしてあげてるのに)
強行手段だ。
まず邪魔だった掛け物を一気に剥ぎ取った。
バサッ
「きゃぁ!?」
びっくりして大きな声をあげる。
そこには、朝のアレで大きくなったモノがトランクスでテントを作っていた。
(あ、・・・朝からこんなに・・・)
残念なのか喜ばしい事なのかイブキは
男子特有の生理現象、朝立ちを知らなかった。
そして前の熱っぽい声を思い出し
「ほ・・・本当にイヤラシイ事してたのね・・・」
「ん・・・んぁ、・・・あ、イブキ・・・」
イブキの大きな声と掛け物を取られた感覚でヒビキが起きた。
何というかホントにテンプレの神に愛されてる奴だ
《ハイそこ、お前がネタ出すのサボりたいだけだろとか言わない。》
「・・・・・・・・・」
「えっと・・・?どうかしたの・・・」
「っ・・・・・・・・・」
よく分からないが、取り合えず先ほどのイブキの目線の先を見る。
まぁ、いつもの通り元気な息子が挨拶している。
「・・・えっとこれは」
説明しようとする前に
「・・・・・・か。」
「へ・・・」
イブキが何か言ったが小さくうまく聞こえない。
「だから・・・その・・・」
恥ずかしそうにチラチラとソレを見ながら
「それ・・・鎮めてあげるっていってるの!!」
急に大きな声をあげ、顔を近づける。
「えっと、イブキ・・・別にしてくれなくても、じきに」
最後まで聞かずいきなり、ピンク色の先っぽに唇を当てていく。
「・・・んっ」
「あっ・・・ぅ、イ・・・イブキ」
「ん・・・男の人はこういうの・・・な、舐めてもらったりするのすきなんでしょ・・・」
前に読んだ本に書いてあったのを思い出しやってみようとするが
(うぅ、こんなことならもっとちゃんと読んどけばよかったな)
その本を読んでた時にはまさかこんな事をするとは
思いにもよらなかったため、軽く流していた。
(えっと、じゃあ・・・まずここら変から・・・)
先っぽから離れ、竿の裏を舐める。
「ん〜、れぇ・・・れろ、ん、・・・ちゅ」
(すごく・・・熱い、何だか火傷しちゃいそう)
少し舐めて見た所でキスをしてみた。
「ん、ちゅ、・・・ちゅ、ちゅ」
(味はない・・・かな)
少しずつ舐める範囲を大きくしていく。
「ちゅ、ん〜、ちゅ、ちゅ」
一通りやった後、首の部分を舐めに行く。
(歯、当たると痛そうだから気を付けてっと)
「ん・・・れろ、れろ・・・ちゅ、ちゅ」
「ん、あむ」
「んれ、ろ・・・れろ、ちゅ、ぱ」
「ぁ・・・っ、く・・・イブキ・・・それっ」
「ん、ヒビキ・・・気持ちいいの?」
声にならないので頷いて肯定する。
「ん、もっとしてあげる」
再び口をつける。
「ちゅ、あむ、ん〜れろれろ、ちゅうぅぅ」
ちゅぽ
口を離して涎を貯めて、舌で塗っていく。
「れ〜、れろ、じゅ・・・ん」
「あむ、れろ、ちゅ、じゅ〜」
「じゅちゅ、ちゅぅ〜じゅ、んん」
夢中になって舐めていくと先っぽから先走り汁が出てくる。
「じゅ、ちゅ、ん、じゅぼ、ん、ん〜なんか出てきた」
「ん、ちょっと苦いかな・・・」
「あ、ぅ・・・うぐ、・・・イ、ブキ」
「それ・・・ヤバイ・・・っ」
「ん、ちゅぱ、・・・ピクってしたぁ」
カリ首と竿の間を舐めながら手も使ってくる。
「ここ、んちゅ、好き、なの?」
「あぅ、ああ・・・んっ」
だんだんと先が膨らんでくる。
「ん、んちゅ、イっちゃうの?」
「じゅ、じゅぼ、ちゅぅ〜、いいよ、たくさん・・・射精して」
「ちょっと待ってて」
拭くものを探す。
「ぁう、もっ・・・もう、っっっ」
「へ、や、ちょ、ちょっとまっ、きゃ」
ドピュドピュ
行きおいよく出た精液がイブキの顔にかかる。
「ん・・・・・・これ凄い匂い、んれろ」
舌を伸ばして顔にかかった液を舐め取っていく。
「う、ん、・・・不思議な味・・・苦いけど・・・嫌いじゃない」
「ヒビキの味・・・」
「んちゅ、ちゅぅ〜、ちゅ、ちゅぱ」
もっと、とばかりに残りを搾り取る。
「ん、・・・満足した?」
「あ・・・うん」
「ん・・・よし、それじゃあらためて」
「おはよう」
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7:30
「久々の朝ご飯・・・、美味しかったよ」
「ん・・・お粗末さまでした」
ヒビキが朝ご飯に選んだのはパンだった。
「ごめん・・・冷めちゃって」
行為に時間を取られ、パンが冷めてしまった。
「うんん、気にしてない」
「というかもともとの原因はこっちだし・・・」
コップに注いだミルクを飲んでいく。
「はぁ〜・・・」
ご飯の準備をしている間に
ヒビキからアレが毎日ある生理現象だと聞かされた。
「あ、・・・あんなのしらないわよ」
「ん、・・・ん、はは」
「んで、それは置いとくとして」
疑いの一つが晴れた所でもう一方
「夢の中で私と何してたのかなぁ?」
ほぼ内容を決め付けて聞く。
こっちは黒な気がする。女の勘だ。
「っっ、ん〜、げほっげほ」
(いったら駄目だよな・・・)
案の定のごとくシテいる夢だった。
「げっ、ん、え〜えっと、・・・その・・・」
「やっぱり・・・」
反応で悟られる。
「ヒビキの・・・バカ、エッチ・・・」
言い返している最中に
「・・・っ、・・・・・・っ」
胸が苦しくなる。押し込めたはずの気持ちが破裂した様に広がる。
「初めてなのに・・・」
遠回りをして実った、恋なのに契りなのに
もっともっと、この温かさの余韻を味わいながら
一緒にいれたらいいのに、修行があるからそれはできない。
せめてこの時だけは、というのにコイツと来たら・・・
「・・・ん・・・・・・」
小さなテーブル越しに唇が飛んでくる。
「・・・ごめん」
ひとこと言ってまた触れ合う。
「・・・・・・ずるぃ」
こんな優しくキスされて謝られたら
「ずるぃ・・・・・・」
怒れなくなっちゃう。許しちゃいそうになる。
「えっと・・・さ」
「もう一回寝ない?」
「今日はどうせなら一日中イブキといっしょがいいな」
イブキがしたいことを読んで甘えてる。修行はサボる気だ。
本人は気付いて無いだろうが、頬がはっきりわかるほど赤く染まってる。
「ぅっ・・・」
(そんな顔されたら・・・)
「しっ・・・仕方ないわね、どっ・・・どうしてもって言うなら・・・」
いつも急に優しくなるから困る。
「うん・・・一緒に寝よ」
後片づけをしてまた2人で布団に入る。
「もう・・・あんまりエッチなこと考えちゃ駄目よ」
言っておくと
「だって、イブキがそんな格好してるから・・・」
言い訳して来た。
「そんな格好って、・・・別に普通じゃないの」
「・・・・・・」
何も言えなくなっている。どっかの赤い髪の泥棒さんからも言われているが
イブキの服装感覚はちょっと独創的だ。というかオカシイ。今回は役得だが・・・
「鏡見てごらん・・・」
ようやく言葉が見つかったヒビキが答える。
しかし鏡なんて近くにはないし、布団から出る気もない。
そこでイブキはヒビキの目線が
時々別の所に向かうのに漸く気が付いた。
「・・・」
瞳に映し出されるのは自分の胸元
ピンと張ったシャツの隙間から胸の谷間が見え
さらに、生地が薄かったのだろう薄ピンク色の乳首が
薄っすら見えている。
「っ・・・・・・」
今頃気が付いた。
「何時から気付いたの?」
「えっと、一緒に布団に入ってから直ぐに・・・」
寝る前に見たものは夢に出易い。
「で、でもそんなにいやらしくないもん」
「裸Yシャツは男のロマンなんです」
ヒビキの目が輝いていた。
「それにイブキが綺麗で、もっと映えるから」
袖が長過ぎて手の甲まで隠れているが
逆に胸元は胸のお陰でいっぱいいっぱいだ。
前者だけで凄いのに、プラスαが付いて来る。
「こ・・・これぐらい我慢しなさい、男の子でしょ」
男だからこそ我慢できないのである。
「我慢できたら・・・今度一つだけお願い聞いてあげるから」
イブキのためにもお願いのためにも我慢したいが
血が少しづつ一点に集まっていくのがわかる。
長いのか短いのか、一日はまだ始まったばかり
果たしてヒビキは耐えられるのだろうか
(も・・・持たない気がするんですが)