"ネーネー、ゴ主人キーテキーテ"
「…今忙しいんだけど、何?」
別に忙しい訳ではないのだがこの子の言うことは大抵わけがわからない
進化してからと言うもの、わけのわからないことを口走ったりするようになってしまった。
ニックネームを「といこん」に改名してやったが、本人は喜んでしまっている。ほんとうにどうしようもない。
ブツブツとこのわけのわからない子の行く末を考えていたら急に耳元で声がした。
"ネーネー、ゴ主人。新シイメンバー増ヤスンダヨネ?僕チーカマガイイナア"
「ああ、二匹か三匹ほど増やそうかとは…でも、ちーかま?そんなポケモン聞いたことないぞ」
"ザングースト、ストライクト、サンドト、パン、ダヨ。ストライクガクールデカッコイーノ"
「ストライクか…確かにエスパーや草対策には良さそうだけど…聞いたことないな、その組み合わせは」
"インターネットデ、ニンキガアルンダヨ。ミンナナカガ良クテ。ストライクモ口デは嫌ガリナガラモ毎晩他ニ匹ノタケッタ雄のアカシヲ・・・"
「ちょちょ、ちょっと待て。何の話だ。なんでそんな変な話を…」
"ソー言ウオ話ガタクサン有ルホームページヲ見ツケタノ、ゴ主人ニモ見セテアゲルネ"
またこの子は変な知識を仕入れてきてしまったらしい
進化してから、強くはなったものの言動がこのように要らない知識を勝手に拾ってくるようになってしまったのだ。
一度進化した物は戻れないのだから、もうどうしようもない
と言うよりも自分のパソコンに勝手に何かがダウンロードされてる来てる。画像フォルダやテキストフォルダのようだが嫌な予感しかしない。
…しかし目を輝かせてフォルダを開くのを待っている彼が牛にいる以上放置するのも可哀そうだ
…数日後の火曜日、ニックネームを「さいれんと」に改名された彼とともに自然公園でストライクを血眼になって探す青年がいたのはまた別のお話
続かない