とある森で私たちはオレンの実を採取して、家へと帰るところだ。  
 
「ヤーミー、ヤーミー。」  
 
「もうヤミカラスが鳴いてるねー。」  
 
「そうですね、マスター。」  
 
「もう、マスターはやめてってば、ルカリオ。ねぇ、ヤミカラスたちはなんて言ってるの?」  
 
「集合、集合、と言ってるんですよ。」  
 
「そうなんだー。仲間を集めてどっかに帰るんだね。」  
 
「そうでしょうね。私たちも帰りましょう、マスター。」  
 
「だから、マスターって呼ばないでよ。僕はカインって名前があるんだよ?」  
 
この私にペタペタとくっついてくるのは私のマスターのカイン。  
ひっきりなしに私に話しかけてくるから、私もずっと対応しなければならない。  
まぁ、それもしょうがない。  
マスターには私の言葉がわかるのだ。  
でも、初めからそうだったわけではない。  
私はたまごの頃からマスターのポケモンとして仕えてきた。  
マスターは生まれてきた私にいろいろな話をして、まるで私に人間と同じように接していた。  
初めは私だけがマスターの言葉がわかり、マスターには言葉がわからなかったわけで、私は頷いたり、首を振ったりして反応していた。  
本当に、いつの間にかだった。  
マスターが私の言葉を理解するようになったのは。  
 
「ルカリオー?ぼけーっとしてるとおいてくよー?」  
 
「あ、すいません、すぐ行きますマスター。」  
 
また思い出にふけってしまった。  
いけない、いけない。  
 
「またいろいろ思い出してたんでしょ?」  
 
「こういうときだけ鋭いんですね。」  
 
「こ、こういうときだけとはなんだー!」  
 
「そのまんまの意味ですよ。ほら、あそこでナゾノクサも笑ってますよ?」  
 
「むー・・・、でも僕にはなんて言ってるかわかんないもん。」  
 
そう、マスターには私の言葉はわかっても、他のポケモンの言葉はわからないのだ。  
私だけが、マスターとだけ喋れる。  
 
「何考えてるのー?なんかにやけてるけど・・・」  
 
「いえ、何でもないですよ。それより、早く帰りましょう。」  
 
「ルカリオが止まってたんじゃん。」  
 
「なら、走って帰りましょうか?」  
 
「いいよ!今日は負けないから!」  
 
今日は負けない、なんて言ってますけど、私はいつも本気では走ってないんですがね・・・  
でも、マスターとこの森を家まで走りぬけるのは楽しいので、いいんですけどね。  
 
「それじゃ!よーい、どん!」  
 
走り終わって家の前で、息切れしたマスターは怒っているようですね・・・  
 
「ぜぇ、ぜぇ・・・ルカリオ、早い!」  
 
「すいませんマスター・・・」  
 
なぜだろう、マスターにわざと負けることはできるはずなのに、勝ちたいと思ってしまうのは。  
そして結局、いつも勝ってしまうのだ。  
 
「ダメ!絶対許さない!」  
 
「そ、そんなこと言わないで下さいよ・・・」  
 
でも、今日はいつもと違って、マスターは謝っても許してくれなかった。  
いつもなら謝った時点で許してくれるんですけどね・・・  
 
「じゃあ、今日一日中カインって呼んで!そしたら許してあげる!」  
 
「え・・・」  
 
マスターを、本当の名前で呼ぶ。  
別にできないことじゃないんですけど・・・  
 
「で、でもマスター・・・」  
 
「またマスターって言った!次言ったらほんとに許さないから!」  
 
どうやら、マスターの目を見る限り本気らしいですね・・・  
 
「か、か、カイン・・・」  
 
「それでいいんだよ♪」  
 
うぅ、なんでこんなに恥ずかしい気分になるんでしょう・・・  
 
「さ、中に入ろ♪」  
 
「は、はい・・・」  
 
「あ、敬語も禁止!」  
 
「え、あ、おう・・・?」  
 
「それでよし♪」  
 
まぁ、マスターの機嫌は良くなってるんで、いいですかね・・・  
 
 
その夜、お風呂の時間にまたマスターが膨れ始めた。  
 
「だーかーら!今日は一緒に入るの!」  
 
「なんでで・・・どうしてそうなるんだ!?」  
 
変なしゃべり方なのは、敬語を使わないようにするのが、意外と難しいんです・・・  
そして、マスターは私がマスターと呼ぶのも敬語を使うのもなかなかうまくないからという理由で、一緒にお風呂に入ろうと言い始めたのです。  
 
「いいじゃん!お風呂くらいさっ!」  
 
「ダメです!・・・あ。」  
 
「むぅー!!」  
 
「ぅぅ・・・」  
 
先ほどから私が敬語を使うたびに、私を睨みつけるんです・・・  
 
「わ、わかった・・・一緒に、入る・・・」  
 
「ほんと!?」  
 
「だ、だから、せめて敬語だけでも、使わせてください・・・」  
 
「えー・・・まぁいいよ・・・」  
 
「あ、ありがとうございます・・・」  
 
これで、変なしゃべり方しなくて済みますね・・・  
 
「でも、マスターは禁止だからね!」  
 
「はい、カイン。」  
 
そういえば一緒にお風呂だなんて、リオルの時ぶりでしょうかね。  
ルカリオになってからは波動を使って一匹で入れるので、マスターとは入らなくなってしまったんです。  
 
「ほら、先入ってるよ!」  
 
「はい、すぐに行きますよ。」  
 
まぁ、私は脱ぐものなんてないのではやく行かなくても大丈夫なんですけどね。  
でも、また膨れられてもあれなので、行きましょう。  
 
「お待たせしました。」  
 
「うん!ってあれ?ズボン脱がないの?」  
 
「これはズボンじゃありませんよ・・・これも私の体の一部なんです。」  
 
「そうなんだ。あれ、でもルカリオってオスだよね?」  
 
「はい、私は雄ですけど?」  
 
何あたりまえなこと言ってるんでしょう?  
 
「これ、ついてないんだね・・・」  
 
そう言ってマスターが指示したのは自分の性器・・・  
 
「そ、そういうことは聞かないでくれませんか?」  
 
「あれー?恥ずかしいんだ?」  
 
「恥ずかしいに決まってるじゃないですか!まったくもう・・・」  
 
マスターもそういうことを考える年になったんですね・・・  
まったく・・・  
 
「でも、ほんとにどうなってるの?」  
 
「それは、秘密ということで。」  
 
「えー・・・じゃあ体洗わせてくれたらそれでいいよ。」  
 
「はい、じゃあ背中だけお願いします。」  
 
「ちぇ・・・」  
 
やっぱり、私の体をいろいろ触って調べるつもりでしたか・・・  
 
「じゃあ、終わったらルカリオも洗ってね!」  
 
「はい、でも、まずはカインですね。」  
 
「もちろん!」  
 
さっそくお風呂の椅子に座って、マスターも泡立たせたスポンジを私の背中に押し当てて、ごしごしと洗い始めたようです。  
 
「すごい泡・・・」  
 
「私の毛で泡立ってるんですよ。」  
 
「なるほどー、あわあわー。」  
 
・・・ちゃんと聞いていたんでしょうか?  
まぁ、いいでしょう、楽しそうですし。  
 
「こんなもんでいいかな?」  
 
「はい、十分ですよ、流してください。」  
 
「ういー。」  
 
背中泡は洗い流されて、さっぱりとした気分だ。  
 
「さて、次は私の洗う番ですね。」  
 
「うん!できれば手がいいな〜♪」  
 
「はいはい、わかりましたよ。」  
 
マスターはすごく興奮気味に待っている。  
さっそく、手に石鹸をつけて、マスターの背中に手をつける。  
 
「うはっ!ぷにっとした♪」  
 
「私の肉球ですね。」  
 
「うん、気持ちいいなぁ・・・」  
 
気持ち良いのは、実は私もで、マスターの背中も柔らかくて、なんだか私まで興奮してきました・・・  
脇とかは、どうでしょうか?  
 
「ちょ、ルカリオ、そこくすぐったいって!くはははっ!」  
 
・・・あれ?  
何でしょうこの気持ち、もっとやりたい。  
 
「ちょ、ダメだって!おなかっ!きゃはははっ!!」  
 
「気持ちよくしなきゃ、ダメですよね。」  
 
「え、ルカリオ?ちょ、どこやってるの!?」  
 
私が触り始めたのは、マスターの、いや、カインの性器。  
まだ少しかわいらしさの残るそれを、私は肉球でいじり始めた。  
 
「うぅ、ルカ、リオ、なんか変・・・」  
 
「それはきっと、気持ちいんですよ、ほら。」  
 
「うぁぅ!?」  
 
強く刺激すると、カインの体が少しはねる。  
かわいい反応だ・・・  
 
「さ、じゃあ洗い流しましょうね。」  
 
「えっ?」  
 
カインの驚いた声も気にせず、シャワーで泡をすべて流してしまう。  
 
「る、ルカリオ・・・」  
 
「なんですか?」  
 
「え、えっと・・・なんか、物足りない・・・」  
 
「そうですか?ならお風呂上りに、場合によっては続きをしてあげますよ?」  
 
「ぅぅ・・・」  
 
どうやら、恥ずかしいということはわかってるようだ・・・  
でも、欲のほうが強いんだな・・・  
 
「さぁ、残りの部分は自分たちで洗って、早く上がりましょ?」  
 
「うん・・・」  
 
 
そして、お風呂から上がった私は下院に何も着せずにそのまま寝床にとカインを連れ込んだ。  
私も何も着てないですが、もとからなので。  
 
「る、ルカリオ、どうしてこんなこと?」  
 
「そうですね、強いて言うなら、カインで興奮したんですかね。」  
 
「ぼ、僕で興奮した?」  
 
よくわからないって顔してますね、まぁ当然でしょうが。  
 
「続きをする代わりに、私のやりたいようにやらせてください。」  
 
「えっ、で、でも・・・」  
 
「不安ですか?なら、もうひとつのあなた願い、敬語もやめてあげましょう。」  
 
それを聞いて、すごく驚いているようですね。  
 
「ほ、ほんと?」  
 
「あぁ、だけど、私はいままでカインの何かの代わりに何かをって願いを聞いてきたんだよ?なら、カインも聞くのが当然でしょう?」  
 
「そ、そうだけど・・・」  
 
「なら、いいな。」  
 
「ひぅ!?」  
 
もう、同意なんていい。  
お風呂からやりたかったんだ。  
カインの肌をなめたかったんだ。  
 
「る、ルカリオ!?」  
 
「ポケモンは相手をなめるのが、愛情表現なんだ。」  
 
そう言いながら、カインのお臍のあたりを、ぺろぺろと嘗める。  
 
「くぅぅ・・・なんかくすぐったい・・・」  
 
「そうか、ならここは?」  
 
口を一気に股間に下げて、そしてそこにある私の欲をひと舐めする。  
 
「ひゃう!?そ、そんなとこ汚いよ!」  
 
「カイン、今お風呂入ったじゃないか。それにカインならいつだってきれいだ・・・」  
 
「ルカ、リオ?」  
 
「だから気にするな。」  
 
こっちも気にせずカインの少し張りつめ始めた性器を舐めはじめる。  
 
「ひゃぅぅぅ!!」  
 
カインも感じ始めたのか、可愛らしい性器がいっちょ前に張りつめる。  
それを、今度は銜えこんで、口の中で舐める。  
 
「あぅぁ!!!」  
 
鈴口を突いたりすると、そんな声を上げる。  
その刺激が強いのか、体をぴくぴくと、あそこもぴくぴくと反応してる。  
可愛いな・・・  
 
「やっ!ルカリオ、なんか、でちゃうっ!!」  
 
なんか、というのはきっとあれのことだろう。  
なら、ラストスパートに、舌で性器に巻きついて、扱くように・・・  
 
「んやぁぁぁ!!」  
 
ビュクビュクッと口の中に広がる苦めな味。  
でも、カインのだから、まずくはない。  
それを一滴も残さないように、飲み込む。  
それからようやく、私は口を離す。  
 
「ひぅぅ・・・何、今の・・・」  
 
「今のは気持ち良くなると性器から精液っていうのを出すんだ。」  
 
「精液って・・・子供を作るためのやつ?」  
 
「一般的にはそんな風に言われてるけど、それ以外の時でも出すんだ。」  
 
「そう、なんだ・・・」  
 
カインはなんだか考え込んでるようだ。  
でも、私はそんなカインを無視して、次の行動に入る。  
今度は性器から少し下、カインは絶対知識がないだろう蕾。  
 
「ルカリオ、まだ何かする気なの?」  
 
「あぁ、だって私は満足全然してないから。」  
 
だから、その蕾を開発するんだ。  
 
そっと舌を伸ばして、まずは味見。  
 
「ひゃう!る、ルカリオ!?」  
 
「もういいでしょ?カインはどこも汚くないって言ったはずだ。」  
 
そう、ここもカインなら、汚くない。  
そのまま、蕾の中に舌を入れ込む。  
 
「ぁぅ・・・変な感じ・・・」  
 
十分ぬめったところで舌を引き抜いて、今度は指をゆっくりと入れてみる。  
 
「ううぅ・・・入ってくるよぉ・・・」  
 
「我慢しろ。一本でも結構きついな・・・」  
 
でも、中は締め付けはきついがすごくあったかくて、今すぐにでも・・・  
いや、カインを傷つけるのは駄目だな。  
だから、しっかり慣らそう。  
指を中でかき回し始める。  
 
「にゃぁぁぁっ!?」  
 
「猫みたいな声上げて、どうした?」  
 
かき回していると、急にカインが激しい反応をする。  
 
「い、今の、何・・・」  
 
「ん・・・前立腺か?たしかこの辺・・・」  
 
さっき反応したところをもう一度さがす。  
そして、中で少しコリっとした感触があるところを見つける。  
ここか・・・  
 
「にゃぁぁぁぁっ!!!」  
 
「ふふ、カインらしくて可愛いな。」  
 
「そこ、だめ・・・」  
 
駄目と言われても、そこを押すたびに中がひくついてもう一本入りそうになるんだ、やめるわけない。  
 
「にゃぁぁぁぁっ!!!」  
 
「すごいな、これなら・・・」  
 
一本どころか、二本入る・・・  
全部で三本、入れてみる。  
 
「くぅぅぅ、広がってるぅ・・・」  
 
「あぁ、私の指を三本も銜えてるぞ。」  
 
「ぅぅ・・・」  
 
もうこれなら大丈夫か。  
指を引き抜いて、ひくつくそこを見つめる。  
 
「ぬい、ちゃったの?」  
 
「抜かないでほしかったか?」  
 
「ぅ、うん・・・」  
 
正直にまぁ、可愛いことで・・・  
 
「でもな、もっといいものを入れてやるんだ。」  
 
「もっといいもの?」  
 
「あぁ、そしてカインが疑問に思ってたのだ。」  
 
自分の股間の収納孔に指を伸ばす。  
興奮してるのか、そこからすぐに私の雄の象徴が飛び出した。  
いつもなら、こんなに早くはない。  
 
「そ、それって・・・そんな風に入ってたんだ・・・」  
 
「他のポケモンはどうか知らないけど、私のはこうなんだ。そして、これを・・・」  
 
カインの蕾にあてがう。  
 
「いいな?」  
 
「うん、いいよ・・・」  
 
同意も得られた、遠慮はしない。  
欲望を中に付きいれていく。  
 
「ひぐぅぅ・・・」  
 
「息を吐いて、力抜いて。」  
 
「う、ん・・・」  
 
カインが言うとおりにして、少し隙間ができる、そこにすかさず突き入れていく。  
 
「ほら、全部入った。」  
 
「ルカリオの、おっきい・・・」  
 
「あぁ、そうかもな。」  
 
カインのに比べれば、全然大きいだろう。  
それが、カインの中に全部入ってるんだ。  
もう我慢できない。  
動いてしまおう。  
 
「くぁぁぁぁ!?」  
 
ゆっくり引き抜いただけなのに、すごい声だ。  
でも、容赦なくまた貫く。  
 
「くぅぅぅ!!」  
 
「すっごく、からみついて、動きにくいな・・・」  
 
「じゃあ、動か、ないで・・・」  
 
「嫌だな。」  
 
無理やりに、前後に動かしていく。  
カインの鳴き声がだんだんとあえぎ始めたころには、動きやすくなっていた。  
だから今度は、カインも楽しませる。  
たしかこのへんに・・・  
 
「にゃぅぁぁぁぁ!!!?」  
 
「ここだな、さっきの場所は。」  
 
「あ、ひっ!ダメ!にゃぁぁぁぁっ!!」  
 
「もっと、もっと・・・喘いでみせろ!」  
 
もはや、冷静さなどない。  
一匹の獣と化して、ただただカインの中を楽しむ。  
 
「ひぐっ!にゃぁぁぁっ!!うぐぅ!!」  
 
時折、カインの前立腺を刺激しながら、カインをめちゃくちゃにする。  
でも、そろそろ限界だ・・・  
こんなに気持ちいんだ、我慢なんていらないだろ。  
 
「ルカ、リオっ!また、出ちゃうっ!!」  
 
「あぁ、私も出しそうだよ、ほら、少し膨らんでるのがわかるだろ?」  
 
「うん、わかる、わかるっ!熱くて、太くて、にゃっぁぁっ!くぅぅっ!!!」  
 
どうやら我慢できなかったようで、二発目なのに勢いよく射精する。  
そのタイミングで、締め付けも強くなる。  
 
「くっ、がぁぁぁぁ!!」  
 
その気持ちよさに、カインの中に欲望をそそぎこむ。  
 
「んぁ、熱いのが、そそがれてる・・・」  
 
「わかるんだな・・・」  
 
結構、敏感に感じるんだな。  
 
「ぅあう・・・もう、ダメ・・・」  
 
「いや、まだ、もう一回。」  
 
「えぅっ!?そ、そんなっ!あぐぅっ!」  
 
欲望のまま、もう一度動かし始める。  
そう、もう一回、交わった・・・  
 
 
・・・頭が痛い。  
腰も少し痛い。  
そんな最悪な目覚め。  
そんな私にさらなる最悪、目の前で精液にまみれたマスター・・・  
それを見てすべて思い出した。  
・・・どう考えても嫌われましたね。  
まぁ、とっても気持ち良かったし・・・  
って、そうじゃないですね。  
マスターをお風呂に入れなくては。  
それにここもふき取らなくては・・・  
あぁ、マスターはまだ目が覚めていないですが、覚めたとき、なんて言われるんでしょうか・・・  
不安だけが私を支配しますね・・・  
 
 
「なんであんなことしたの?」  
 
「すいません・・・」  
 
「・・・言いたくないの?」  
 
・・・まぁ、当然のごとく、起きたら夢だった。  
なんて言うはずはなく、マスターは全部覚えていた。  
 
「ねぇ、腰痛いんだけど、教えてくれないの?」  
 
「う、そ、その・・・」  
 
どうしよう、ダメもとでも言うしかないですよね・・・  
 
「言う気になった?」  
 
「あの、マスターがとっても可愛くて、つい・・・」  
 
「か、かわいいって・・・」  
 
あぁ、そんな目で見ないで下さい・・・  
悪いのはすべて私ですが・・・  
 
「はぁ・・・もういいよ。」  
 
「すいませ・・・はい?」  
 
「だから、もういいよ。」  
 
「そ、そうですか?でも、痛くしてしまったでしょうし、嫌だったでしょうし・・・」  
 
「そ、そんなことはなかったけどね、き、気持ち良かったし、ルカリオがほんとの気持ちでうれしかったし・・・」  
 
痛くなかった、そっか、良かった・・・  
でも、そのあとの言葉が、いいですねぇ・・・  
 
「そうですか?私の本当が知れて良かったですね。」  
 
「だ、だから!もっとルカリオのほんとが知りたい・・・」  
 
「そうなんですか・・・困りましたね。私はあぁいうことしてるときじゃないと、どうも正直になれそうにないんで・・・」  
 
実際はそんなことないんですけどね・・・  
 
「ぅぅ・・・じゃ、じゃあ、またしてもいいから・・・」  
 
「本当ですか?」  
 
「ほんとだよ!」  
 
「そうですか、なら・・・」  
 
嫌われてないなら、カインに近寄る。  
そして、押し倒す。  
 
「る、ルカリオ?んむ!?」  
 
「んむ。」  
 
口づけ、そのままカインの口の中に舌を進入させる。  
カインも私の舌に舌を絡ませて、互いに求めあう。  
でも、本番のために、長くはしない。  
カインから口を離していく。  
 
「ルカ、リオ・・・」  
 
「なんだかんだ言って、求めてるのはそっちじゃないか。」  
 
「ぅぅ、そうでもいいよ・・・だから、お願い・・・」  
 
「あぁ、わかったよ。」  
 
それからは、カインと呼んでいる間は、本能のまま動くようになっていた。  
 
 
 
 

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