『危険な特性』  
 
 
「天職」  
たとえそれが、世間的にどれほど卑しい存在と思われていても、  
時には白い目で、時には侮蔑の目で見られるものであったとしても、  
チラーミィには、今自分がしている行いが、まさしく天職であると感じていた。  
 
ちゅくっ、ぺろっ…  
「ううっ、あううっ…!」  
ほんの少し攻め手を強めてやっただけで、目の前の人間は情けない喘ぎ声を上げる。  
本気ですれば、もう数秒と持たずに絶頂に達してしまうだろう。  
腰が抜けたように尻餅をついて、ヒクヒクと袋を震わせている姿を見れば、限界が近いのは瞭然だ。  
(でも、ここでじわじわ責めるのがポイントなんだよねぇ〜)  
大きな瞳をまるで小悪魔のようににぃっと細めながら、  
わざと口先をすぼめ、尖った犬歯を軽く細めの肉茎に突き立てる。  
「いててっ…」  
「あぅ…、ご、ごめんなさぁい…」  
ちろっと舌を出した表情は、上から見下ろす人間からは見えなかったようだ。  
目を潤ませ、すまなさそうに犬歯の当たった肉茎のくびれをぺろぺろと舐めるチラーミィを見て、  
人間は余計にその興奮を昂ぶらせていた。  
 
「えへへ、あんまりおっきいから舐めにくいや」  
「あうっ、チラーミィ…可愛いよぉ…」  
ほんとはさっきの人の半分もないけどねー、なんていう心の声を隠しながら、  
天性の演技力で頬を染めてそう言うと、  
目の前でくんっと硬さを増したペニスの上から、まるで鼻血でも噴出しそうな声が降ってくる。  
 
「ねえ、チラーミィ。入れても…いいかな?」  
大きな耳を包むように撫でながら言う声に、先端部を撫で回していた舌の動きが一瞬ピクリと止まった。  
(どうしよっかなぁ〜)  
確かこの人は、今日で3回目だ。もうさせてあげてもいい頃合いではあるけど…  
正直こっちへの愛撫はまだまだヘタだし、あまり魅力的なオチンチンでもないんだよね。  
今日はこの後も予約あるしー。  
「え〜〜、今日はだぁ〜めぇー」  
「そっか…」  
あらら。イジけてしまった。  
「だってぇ、お兄ちゃんの、おっきいんだもん。また今度ね」  
「あ、んっ!ちょっ、チラーミィ、そこ、気持ちよすぎ…!」  
少しだけ元気をなくしかけた肉茎を、そうっと体毛を擦らせるようにして撫で上げながら、  
今度は犬歯を立てないように注意して、ねっとりと口の中で暖めてあげると、  
まだ若いこの人間のオスは、あっという間に限界を超えてしまったようだった。  
「あっ、あ…出る、出ちゃうよ…」  
その言葉が出るか出ないかのうちに、  
喉奥に噴きかけられないように、奥を舌根で上手に塞いだチラーミィの口腔内へ、  
独特の香りの粘液がとぷとぷと放出された。  
 
イッシュ地方にある、とある大都会のダウンタウン。  
大きく建ち並んだ高層街は、そこに住む住人には豊かさと太陽の恵みを与えてくれるが、その裏に影を作り出す。  
光を奪われ、昼なお薄暗い街のその一角は、細長い路地が入り組み、  
闇を好むポケモンたちが住み着いて、  
人間の作った街だというのに、一般の人間の居住を拒否するかのような空間を作り出していた。  
そんな一角に、やたらと夜中に人の出入りが激しい建物が存在している。  
そこが今のチラーミィの住処。  
ポケモン専用の浮れ宿であった。  
 
チラーミィがここに連れてこられたのは、ほんの半年前のことだった。  
もちろん好き好んでやってきたわけではない。  
「売られて」来たのだ。  
ポケモンの、性奴隷として。  
野生で暮らしていた時とは全く違う、毎日ポケモンと、人間の性処理をする生活。  
あまりの境遇の激変に、体調を壊し、もしくは精神を病み、放り出されるポケモンも多い。  
実際、この短期間で多くのそんなポケモンを見てきた。  
しかしチラーミィは…  
あっさりとそんな生活に順応したばかりか、数ヶ月後には宿でトップの地位に登り詰めていた。  
今では指名は毎日10を超え、数週間先まで予約がいっぱいだ。  
 
エネコロロに、イーブイ、ピカチュウにロコン。  
このポケモン専用浮れ宿には、数匹のオスはいるが、ほとんどがメスだ。  
客として来るのが人間の男やオスポケモンが多いから、それももっともだろうと思えた。  
そんな中でオスであるチラーミィがトップの地位まで登り詰めることができたのは、  
もちろん見た目の可愛らしさもあるが、その特性によるものが大きかった。  
 
メロメロボディ。そしてテクニシャン。  
バトルでは異性を誘い、攻撃力の弱い技を強力なものにするその特性は、  
ベットの上ではチラーミィを天性の床上手へと変貌させていた。  
攻めては本能が勝手に相手の弱点を見つけて、容赦なく性感を高めさせ、  
受けてはその身体が相手を蕩けさせる。  
最初オシリを拡げられてキツイ時期もあったが、今ではそれにも慣れ、  
全身のどこを触られても快感を覚え、そしてそれを容易にコントロールすることが可能になっていた。  
 
指名が多くなり、店でトップの地位へ駆け上がると、  
いかに性奴隷とはいえ、待遇が全くもって変わってくる。  
来た当初は雑魚寝で、食事も1日に1度だったのが、  
今では専用の部屋が与えられ、3食昼寝付きだ。  
望めばシャンプーにドライヤー、爪の手入れまでしてもらえる。  
まあそっちの方は、そういうのをするのが趣味な、マニアックな客にしてもらったほうが上手だったりするけど。  
そして何と言っても、ワガママがきくようになるのだ。  
イヤなプレイは、断ってもいい。  
もちろん、相手を気持ちよくさせてあげるのが前提だけれども。  
その点も、チラーミィは上手だった。  
相手を上手に操り、ややサディスティックにコントロールする。  
十二分に満足させつつも、適度に空虚感を持たせ、飽きさせない。  
 
また、チラーミィ自身も性的な営みを心から楽しんでいた。  
宿には実に、いろんな客が来る。  
ポケモンを愛する余り、性的対象として見るようになった人間が多いのはもちろんのこと、  
自分の持ちポケモンの性欲処理や、ご褒美として連れてくる客もいた。  
そんな中で、チラーミィはオスメス問わず、人間と、そしてありとあらゆるポケモンと行為を重ねていった。  
発情期を迎えてしまったメスポケモンを喜ばせるために、  
オチンチンが擦り切れそうになるほど交尾をしたこともあったし、  
小さなオスポケモンが好きだという人間の男相手に、  
小一時間延々オチンチンを舐められ、不覚にも2度も絶頂に運ばれたこともあった。  
その後仕返しに、もう許してくれって言われるまで責めてやったけど。  
 
(結局ボクってエッチが大好きなんだなぁ)  
性感を高められるのも、不特定多数の相手と触れ合うことも嫌いではない。  
特に、自分の技で快感に溺れている相手を見ていると、沸々と優越感が込み上げてくる。  
好色でサディスティックな性格。  
魅力的な容姿。  
そしてその特性。  
この宿での生活を、チラーミィが天職だと感じてしまうのも無理はなかった。  
 
「チラーミィ、最後にもう1人だけ客をとってもらうぞ」  
「え?今日はもう終わりじゃなかったっけ?」  
「急に指名が入ってな」  
「ふーん」  
珍しいこともあるもんだ。  
宿に来て数カ月はこういうことはよくあったが、売れっ子になった今、そうそう急に指名なんて入らない。  
よほどの大金を積んだのだろう。  
店主の目が、「上客だからな」と無言のうちにチラーミィに告げていた。  
 
「お前がチラーミィか。随分と売れっ子だそうじゃないか」  
「うん、そだよ。ご指名ありがと」  
既に10人近い相手との行為を済ませ、自身も数回の絶頂を迎えていたため疲れは残っていたが、  
そんな素振りは全く外に見せず、にっこりと大きな目を細める。  
大概の客はこの笑顔一発でKOなのだが…  
目の前の男はそんなチラーミィの姿を見ても、表情を緩めることはなかった。  
 
珍しいタイプの客だ。  
おそらくは大金を払っているだろうに、そうは見えないほどに若い。  
黒を基調にした服に包まれた身体はやや小柄で、どちらかというと痩せ型だろうか。  
「期待してるぞ」  
端正な顔立ちを一側だけ歪めたその笑みが、逆に酷薄な印象を与える。  
もしもチラーミィの特性が危険予知であったなら、  
その笑みを見た瞬間に、背筋を悪寒が襲っていたに違いなかった。  
 
「で、ボクの相手はお兄さん?それともお兄さんのポケモン?」  
この人には悪いけど、あまりいい印象ではない。  
ちょっとだけ本気を出して、早めに終わらせちゃおうかな〜なんて考えていると、  
男は無言のままモンスターボールに手を伸ばした。  
白光が煌めき、中から薄い紫の体毛を持つポケモンが姿を現す。  
男が連れてきたポケモンは…エーフィだった。  
チラーミィに比べれば大きな体格だが、まだ体毛も短く、人間で言えば少年と言えるほどの年齢に見える。  
職業柄、股の間を鋭くチェックしたチラーミィの目に、まだまだ小ぶりな膨らみが映った。  
これまた珍しい話だ。  
もう百を超える相手と性行為をしてきたが、人間ならいざ知らず、  
こんなに若いオスポケモンの相手をした経験はない。  
さすがに怪訝げな顔をするチラーミィに、男は見かけによらぬ低音の声でゆったりと語りかけてきた。  
 
「可愛いだろ。こいつ、童貞なんだ。この前イーブイから進化したばっかりでな」  
ますます訳が分からない。  
筆おろしでもしろと言うんだろうか。  
それなら普通にメスのポケモンでも買えばよかろうに。  
なにも高い金を払って、ボクみたいなオスを選ばなくても。  
そりゃあ、童貞のオスが相手なら、ボクも楽でいいけどさ。  
あのいかにも童貞っぽいちっちゃなオチンチンをチョイチョイっと…  
なんて思っていると、驚いたことに男がすっと身を寄せて、頬のあたりの毛をそうっと撫でてきた。  
 
「えっ?ちょ、ボクはあの子の相手をするんじゃないの?」  
「何言ってるんだ。オレに決まってるだろ。あいつには少し手伝ってもらうだけだ。  
店主には話をつけてある。黙って言うとおりにしとけよ」  
そう言いながら身体を撫で回してくる男の手つきは、異様なまでに上手い。  
ふと横を見ると、エーフィがピクリとも身体を動かさずに、目を爛々を輝かせながらこちらを凝視していた。  
「き、聞いてないよぉ〜」  
なんか…この人間、ムカつく。  
表面上は可愛らしく反抗して見せただけだったけど、チラーミィはこの無粋な客に怒りを感じていた。  
いくらもらったのか知らないが、店主もなんでこんな要求を許したんだろうか。  
こんな客は、あっさり終わらせてしまうに限る。  
 
「もぉ、しょうがないなぁ…」  
客に対する最大限の不満をそう表現すると、チラーミィは男に身を委ねた。  
それにしても、この人間の愛撫は上手だ。  
いつも身体を愛撫されながら、肉球のついた手先で器用に客の服を脱がせていくのだが、  
その手がおぼつかなくなってしまうほどの快感が、人間の手が触れている部位から伝わってくる。  
喉元からすうっと耳の後ろまでを包み込むように撫でられ、  
毛皮の奥に空気をゆっくり含ませながら摩られると、  
まるで初めての精通の時に味わったような、新鮮な感覚が走る。  
「んっ、はぁぁ…っ!」  
今まで自分でも意識してこなかった性感帯があっというまに開発され、  
まるで温泉にでも入っているかのように、体中がぽかぽかと火照ってくる。  
ふぅっと耳に息を吹きかけられた瞬間、  
んくっ…と意図せぬ喘ぎ声が漏れ、腰の力が抜けた。  
 
(おかしい…!)  
そこでチラーミィは、やっと己を襲っている違和感に気がついた。  
こんな訳はない。  
この人間の愛撫がいくら上手だったとしても、自分がこれほどまでに受身になってしまうなんて有り得ない。  
耐えられるはずだ。そして、あっさり反撃できるはずだ。  
自分には何百という相手と身体を重ねた経験と、そして最強の特性があるのだから。  
それなのに…  
(な、何っ?これ…!)  
身体が…全然ついていってくれない。  
柔らかな体毛と肉球で人間の弱点を刺激するはずの手足は快感に痺れ、  
どれだけ弱点を攻められようと、快感を逃がすことのできるはずの技は、全く機能しない。  
こんなことは…初めてだ。  
チラーミィは混乱のまま、男の愛撫に狂い始めていた。  
 
「ふっ、ははっ、あっという間にエロい顔になりやがって。そんなに気持いいか?自分の特性は」  
自分の…特性…?  
快感で靄がかかってしまった頭に、人間の言葉がぼんやりと響いた。  
「説明してやるか。もう気持ちよすぎて訳がわからないだろうがな。  
お前の特性はな、オレのものになってしまってるんだよ。  
このエーフィの技“スキルスワップ”で、お前の特性を奪って、更にそれをオレに入れ替えさせた。  
つまりお前は、自慢の特性が消え去って丸裸状態だ。  
そのくせ、性行為の経験を積みまくって淫乱になったお前の身体は、  
オレのものになった特性のメロメロボディとテクニシャンで刺激されまくってるってわけだ」  
(そんな…)  
最強だと思っていたのに。  
自分の特性さえあれば、何でも思い通りになるとさえ思っていたのに。  
その能力にこんな形で裏切られるとは…。  
完全武装で戦地に出かけていったはずが、気がつけば裸で地雷原に立っていたような気分だ。  
絶望感に浸るチラーミィの目前に、サディスティックな本性を顕にし始めた人間の顔が迫っていた。  
 
ちう…くちゅっ、くちゅうっ…  
背筋をゆったりと手の平で包まれながら、唇が割られ、肉厚な舌が侵入してくる。  
口腔内を占領し、全ての粘膜を圧迫感を伴うほどに刺激してくるその動きに、  
チラーミィはたまらず、くぷぅっ…と鼻から吐息を漏らした。  
ゆっくりと、時に激しく出入りを繰り返す舌先から、  
まるで頭が内部から掻き回されているような、絶え間ない快感が呼び起こされる。  
 
「どうだ?いい気分だろ?」  
「ふあ…あう…」  
さっきまではいい印象はなかったのに、唾液を曳きながら離れていくその顔が愛しくて、  
すぐにでもその胸に埋もりたくてたまらない。  
思い切り抱きしめられたい…。  
その感覚が、奪われてしまったメロメロボディと、テクニシャンの特性によるものだと頭では分かっていても、  
抗うことなどできなかった。  
自分を支えていたものが、こんなに、これほどまでにすごいなんて。  
 
「ふん、何も言わなくても分かってるぞ。こんなになりやがって」  
上半身裸になり、意外に逞しい筋肉を備えた腕が、チラーミィをぐいっと手繰り寄せる。  
その手の中に握りこまれたオスの印は、ピンときれいに反り返って上を向いていた。  
「ふああぁっ!いやぁ…!」  
毎日濃厚な刺激を受け続けているその性器は、小さな身体に比してアンバランスな程に成長し、  
立派に剥き上がった先端からは、淫猥な液がトロトロと分泌されている。  
その液を塗り広げるように指先で回されると、  
チラーミィの身体中を抑えきれない快感が貫いて、足先が勝手にヒクヒクと痙攣するのが感じられた。  
 
「うあぁ…んっ、す、すごい…よぉ〜」  
人間の中指ほどの大きさのそこを、異様なまでに器用な指先の動きで刺激されながら、  
耳先、喉元、尻尾の付け根…  
次々と、敏感な部位がピンポイントで責められていく。  
なまじ多くの性交経験を経ているだけに、快感を感じることに慣れてしまった体から、  
津波のようにとめどなく、絶頂感が押し上げてきていた。  
まさに全身性感帯状態だ。  
特性を奪われて、いつものように快感をコントロールすることが、まるでできない。  
足を投げ出し、完全にはぁっ、はぁっ、と口で息をしていると、  
男の顔が、お腹の薄めの毛皮にぽふっと埋められ、そのまま下腹部へと移動していくのが感じられた。  
「だ、ダメぇ…。いま、舐めたら…もう…」  
「ふん、舐めなくてももうイきそうなくせに。舐めとってもらえる分ありがたく思えよ」  
言うが早いか、あっという間に男の口にオチンチン全体が吸い込まれていく。  
ちゅっ…くちゅっ、ちゅっ…  
「っ!!〜〜っ!!」  
快感が著しすぎると、声も出ないことを初めて知った。  
オチンチンごと舌先で包み込んで、柔らかに振動させながら吸い込むその刺激に、  
チラーミィは脳髄に光が明滅するような感覚を味わいながら、絶頂の液を迸らせていた。  
 
「ふん。もうイっちゃったのか。早いな。それでもプロか?」  
バカにするような言葉を浴びせられても、反抗する気力もおきない。  
ふと人間の下半身を見ると、衣服の下から興奮が突き上げているのが見て取れた。  
「お高くとまりやがって。特性がなければ、何もできねぇんだな」  
ゆっくりと服を脱いでいく男を、ただぼうっと見ていることしかできない。  
まるで犯されるのを待ち望んでいるかのうような眼差しで。  
 
特性のない自分は、こんなにも弱い存在だったのか。  
つい数時間前まで、浮れ宿のトップの売れっ子として保持していたプライドも、  
売られて来たとはいえ、この生活こそが己の天職であるという確信も、  
ただ1人の人間によって、ズタズタに切り裂かれてしまったのを感じていた。  
 
「ほら、舐めてみろよ」  
「んぐぅっ…!」  
おっきい。  
小柄な体からは想像もつかなかった、立派な肉柱が目の前に差し出され、  
そのまま首根っこをつかまれて押し付けられる。  
先端がぶっくりと太く膨らんでいて、挿し込んだら二度と抜けなくなりそうな、  
まるでこの男のサディスティックな性格そのもののような形状をしている。  
それでも普段のチラーミィであったなら、  
巧みな技でその周囲を刺激し、十分な満足を男の性器に与えていただろう。  
しかし…  
「ふぐっ、ふぅ…、んくぅ…」  
今できるのは、必死で根元を握りこみながら、亀頭の半分ほどをなんとか咥えあげ、  
ちろちろとお慰み程度に尿道口を舐め上げることだけだった。  
 
「くぅん、くぅん…」  
「ヘタクソだな」  
口を肉茎で占領され、小さな鼻でくぴくぴと肉茎に息を吹きかけるチラーミィの姿は、  
男の興奮をより一層高めていた。  
「そんなんじゃ、全然イけそうにないな。オシリも使えるんだろ?挿れてやるよ」  
「あっ…、そんな、こんなの、絶対入んないよ…」  
口ではそう言ったけど、本当は…  
この、今まで見た中でも一番に立派な肉茎を、  
既に挿入に快感を感じるようになっている後ろの孔で味わってみたくて、  
この人間の全てを受け入れてみたくて、奥底が疼いているのが感じられた。  
それが、男にメロメロボディの特性を奪われたためなのか、  
それとも元来の好色な性格によるものなのかは分からなかったが…。  
 
ずちゅっ、ぐりっ…  
「ひぃっ!ふぐぅぅっ…!」  
チラーミィの腕ほどもあるその凶悪な肉茎が、先端を粘液でてらてらとヌメらせながら侵入してくる。  
相応の痛みを感じるかと思いきや、  
既にその孔が十分に挿入に慣れていたせいか、男に移されたテクニシャンの特性のせいか、  
時間をかけながらではあるものの、ぐりっ、ぐりっ、と意外なほど緩やかに捻じ入れられていった。  
「ははっ、挿れられてまた勃起してやがる。特性も奪われてるくせに。お前、根っからの好きもんなんだな」  
「あっ、ふぁああっ!」  
肉茎の半ば以上を受け入れ、ゆっくりと前後されると、  
前立腺が突き上げられるというよりも、大きくゴリゴリと揺さぶられ、  
さっき絶頂を迎えたばかりのオチンチンが、再び元気に立ち上がり始めていた。  
幼茎の奥底から先端へと貫いていくその快感が、尋常ではない。  
男の肉棒の一擦りごとに、まるで電撃を浴びせられているようだ。  
 
「あぁん、いやぁっ…、漏れ、ちゃうっ…!」  
先走り液なのか、オシッコが耐えきれずに漏れているのか、  
また立派に立ち上がったチラーミィのオチンチンの先端から、  
少量の液体がぴゅるっ、ぴゅるっと飛んでいく。  
「ははっ、お前エロすぎだろ」  
メスポケモンが潮を吹いているような肉体の反応を嘲笑されながら、更に先端を指で刺激される。  
(こんなのって、ないよ…!)  
体をただ快感だけに支配され、恥辱で心まで犯されていく。  
これは完全に、陵辱だ。  
思えばこの宿に来てから、チラーミィはその天性の才能と特性のおかげで、  
こんな風に快感に屈し、弄ばれたことはなかった。  
それがこんな人間に…初めて…  
 
「ほら、またイきそうなんだろ?オチンチンがぷくっておっきくなってるぞ?」  
「ああぁあっんっ、あっ、ダメぇ…!」  
初めて味わう陵辱の苦しみに耐えながら、それでも快感は抑えきれなくて、  
全身が痙攣しそうな勢いで絶頂を迎えるも、もはや液を出し尽くした精巣からは、お慰み程度の液しか出てこなかった。  
 
「おい。口あけろ」  
「ふぁ…、は、は…い」  
ずぷぅっと派手な音を立てて男の肉棒が引き抜かれ、目の前へとやってくる。  
惚れ惚れするほどに反り上がったその姿に、思わずため息が漏れた。  
「ふん、エロい顔しやがって。ちゃんと受け止めろよ」  
淫猥な粘液音を響かせながら、それが目の前でぐいっぐいっと扱き上げられ、先端が赤黒く膨れていく。  
絶頂が近いのだ。  
普段であれば、それを感じて肉茎を上手に咥え込んでいただろうに、  
今となっては何の特性もないチラーミィは、快感に痺れたままの体をろくに動かすこともできない。  
「あっ、オチン…チン…すごい…」  
「ほら、イくぞ…」  
びゅるぅぅっ!どぷっ、どぷっ…!  
あっという間に小さな口から溢れ出し、小さな鼻やほっぺにまで容赦なく噴きかけられた白濁した粘液は、  
チラーミィの白い毛皮にべっとりと張り付いて、その体を男の匂いで染めていった。  
 
 
◇◇◇  
 
「チラーミィ。今日からお前は、このお客さんのポケモンだ」  
話がある。そう言われ、行為を終えた後の疲れ切った体を引きずるようにして店主の所へ行くと、  
先程の男が店主と話をしているところだった。  
「え?何で?どういう事?」  
「どういうも何も、このお客さんがお前を身受けしてくれるってことだ」  
「身受け…」  
そういうことがあるとは聞いていた。  
この店では一時的に体を売るだけでなく、大金を積めば仕込みを受けたポケモンを自分のものにすることもできると。  
チラーミィほどの売れっ子になると、それこそ途方も無いほどの大金が必要になるため、考えたこともなかったけど。  
「うそ…」  
(この、こんな人間の、ポケモンに…)  
「チラーミィ。もっと嬉しそうにしろよ。浮れ宿から救い出してやるんだ」  
にぃっとまた顔の一側を歪めて笑う男の笑みを見て、  
今度こそチラーミィの背筋に、抑えようのない悪寒が走っていった…。  
 
 
 
 
続く…かも  
 
 

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