ある晴れた日、ミミロルはスキップしながら森の中を進んでいました。
今朝、大好きなパパに、もうすぐ進化できるからと、お祝いにシルクのスカーフをもらったからです。
「もうすぐママみたいな綺麗なミミロップになれるわ。」
ところが、ミミロルは浮かれていて気づかないうちに、森の奥に迷い込んでしまいました。
この森には雷が多く落ちるため、気の荒いエレキブル達がいて、
迷い込んだポケモン達に襲い掛かって来る、と聞いたのをミミロルは思い出しました。
「ええと、出口はどっちかしら?」
ミミロルは次第に森の奥へと進んでいきます。
「よう、お嬢ちゃん、こんな所までお散歩かい?」
高い木の下を通りかかった時、突然、目の前にエレキブルが飛び出してきました。
ミミロルは足が竦んで動けません。
「え、えぇと、道に迷っちゃって…」
「まぁ、そんな事はどうだっていい。乱暴されたくなければ、おとなしく俺様に抱かれろ。」
「えっ!?」
エレキブルがジリジリとミミロルに歩み寄ります。
「ま、待ってくださいエレキブルさん、お相手したいのも山々ですが、私のこの体では物足りないでしょう?
私はもうすぐ進化します。今晩、進化して必ず戻ってくるので、今はこれで我慢して頂けませんか?」
ミミロルはエレキブルの頬に天使のキスをする。
「…そうか、それなら仕方ない。楽しみにして待つとしよう。」
そう言ってエレキブルは帰って行きました。
ほっとしたのも束の間、反対側から別のエレキブルがやってきました。
「おぉ、こんな所でうまそうなミミロルと出会えるとは。」
エレキブルは問答無用でミミロルに飛びかかります。
「ま、待ってください、今夜、進化して必ず戻って来ますから!」
ミミロルは再びエレキブルに天使のキスをしました。
「…むう、必ず戻ってくるんだぞ?」
そう言うと、エレキブルは去っていきます。
「早く帰らなきゃ…。ここにいては危ないわ。」
ミミロルが森から出られたのは、四匹目のエレキブルから逃れた後だった。
「やっと森を抜けられたわ…。早く帰らなきゃ…。」
その晩、進化を遂げたミミロップは、身につけていたシルクのスカーフがなくなっている事に気がつきます。
「きっと森に落としてきたんだわ…。」
ミミロップはエレキブル達に出会わないことを祈りながら、夜の森へと向かいました。
ミミロップは森にやって来ると、高い木の下にスカーフを見つけました。
ミミロップがスカーフを拾うと、それを待っていたかのようにエレキブル達が四方の茂みから飛び出します。
4匹のエレキブル達はお互いの姿を見ると、一斉に怒りはじめました。
「何だ、貴様らは!?」
「貴様こそ何の用だ!?」
「ミミロップは俺様のもんだ!」
「何だと!?獲物を横取りする気か!?」
あまりの迫力にミミロップは驚いて、慌てて木に飛び乗りました。
木の上から様子を見ていると、エレキブル達の機嫌はどんどん悪くなっていきます。
「貴様のなんかにミミロップは渡すものか!」
「何だと!?貴様なんかではミミロップは満足しないだろうが!」
「ふん、ミミロップは俺様の尻尾のテクで…」
「尻尾の扱いなら俺様が一番だ!」
「いや、俺様の方がお前らなんかより上手いに決まってるぜ!」
「そんなに言うなら…俺様のテクを味わわせてやる!」
一匹のエレキブルが自身の尻尾の一本を握り、隣にいたエレキブルの尻に突き刺しました。
「うぐっ!?くそっ…!」
「どうだ?俺様の尻尾さばきは。…っ!?」
「貴様にも味わわせてやるぜ!」
最初のエレキブルに続いて他のエレキブル達も、お互いの尻に尻尾を突き刺します。
そして、4匹のエレキブルは、木を囲んで環になりました。
尻尾から流れる電流が前立腺を刺激し、興奮を促します。
エレキブル達はついに我慢できなくなり、尻尾を刺している隣のエレキブルを犯そうと、4匹は同時に襲い掛かりました。
エレキブル達は木の周りをグルグルと回り、お互いの電気の特性により次第に速度が上がっていきます。
あまりにも速く回っているため、ミミロップには一つの黄色い環に見えました。
ミミロップは怖くなって目を覆うと、しばらくしてエレキブル達の喘ぎ声がよりいっそう大きくなり、
…そして何も聞こえなくなりました。
恐る恐る様子を伺うと、木の下には濃厚なミルクに濡れた四匹のエレキブル達が繋がったまま、
…バターっと倒れていました。
ミミロップは慌てて逃げ帰り、父親にこの事を話しました。
ミミロップの父親のカイリキーは、その事を聞くと、喜んで森へ入っていきます。
その晩、森から聞こえるエレキブル達の悲鳴が途絶える事はありませんでしたとさ。
めでたしめでたし。