「ねーちゃん、あそぼうよー」  
「えー、このねーちゃんはぼくとあそぶんだー」  
旅の途中、保育園に立ち寄ったホワイトは、園児達に引っ張り凧になっていた。  
「あはは、大変ですね」  
そんなホワイトを見ながら、楽しげに笑う保育士の先生。  
「あ、あの、笑ってないで助け―」  
先生に助けを求めた時、  
「たーっち!」  
園児の手がホワイトの尻に触れた。  
「!?」  
「こ、こら!お姉ちゃんにそんな事しちゃ駄目でしょ!」  
「へへー」  
「本当にもう……すみませんね」  
「い、いえ……」  
ホワイトが苦笑いを浮かべている横で、園児達が尻タッチした園児を中心に何かを話している。  
「よぉーし!じゃあ、ポケモンごっこ!」  
園児の一人が声をあげると、他の園児達も、おー!と続き、  
「おねーちゃんがてきだー!ぼくニューラ!」  
「え、ええ?」  
「いくぞー、ニューラのふくろだたき!」  
掛け声と同時に、他の園児達が一斉にホワイトにかかって来た。  
「きゃ、うわ、ちょっと!?」  
相手は園児、強く抵抗するわけにもいかず、ホワイトは園児達に流されるように床に倒れこんだ。  
「あいた〜……って、や、きゃ」  
「ふくろだたき〜〜♪」  
園児達は倒れたホワイトを取り囲むと、一斉にくすぐり始めた。  
「きゃはははは!」  
「それそれ〜♪」  
「や、きゃ、ちょ、やめ、は、やっ」  
園児達の小さな手は、ホワイトの全身を見境なくくすぐる。  
「あ、ここやわらかい」  
「ちょ、そこ、むねぁはははは!」  
「こっちもやわらかいぞー」  
「そ、こ、おし、りゃはははは!」  
「ここはー」  
「そ、へ、そやははは!」  
「じゃあここー」  
「そ、そこはだめぁははははは!」  
そんなふくろだたき(くすぐり)攻撃は、園児が飽きるまで続いた。  
 
 

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