「うわああああ!!」  
「リーダー! どうかされましたかー!?」  
 ここはトキワシティのトキワジム。  
 ジムリーダーの私室から悲鳴が聞こえたので、ジム所属のトレーナーが駆け寄る。  
 何でもないと言い、すぐにトレーナーを下がらせる。  
 誰もいなくなった私室、沈黙が流れる。  
 
(なんつー夢だよ)  
 
 額を片手で覆い、深いため息を吐く。  
 どうやら寝てしまっていたらしいが……。  
 変な夢だ。自分の想像も入り混じってると思うと、なんだか恥ずかしくなってくる。  
「そういや、最近会ってねえな」  
 机の上に飾られてる写真立てを手に取り、ふと呟く。  
 彼がボーっと見ている写真は、彼の幼馴染がカントーのチャンピオンになった時の写真だ。  
 祖父や姉、そいつの親や四天王、約一名を除いた全員が笑っている。  
 あれから何年か経った。  
 いつも自分の後ろを歩いていると思ってた彼女は、いつの間にか隣にまで追いつき、すぐに追い抜いていった。  
 彼も今はジムリーダー、彼女はチャンピオン。  
 どちらも挑戦する側からされる側に変わった。会える日も少なくなっている。  
「……って、なんか全然会えなくて寂しいみてーじゃねえかあああああああ!! ……ハァ」  
 気がつけば、脳内は彼女のことでいっぱいだった。  
 その気持ちを全部声に出すことで発散する。その後小さなため息を吐く。  
 その時、私室の扉が鳴った。  
 先ほど駆けつけてきたトレーナーが、挑戦者が来たと言う。  
 変な夢を見た鬱憤を晴らすのも兼ねて、リーダーはスタジアムへと向かった。  
 
「久しぶりだね、グリーン」  
「お前はそこで何してんだ」  
「何って……ポケモンジムに来たらやる事は1つでしょ?」  
 挑戦者というから誰かと思えば、先ほどまでジムリーダー、グリーンの脳内を支配していた人物だった。  
 ジム戦なんてする必要のない、カントー地方のチャンピオン。  
 相変わらず白い帽子を被っていて、チャンピオンになっても当時とあまり変わっていない様子。  
 そして彼女は何故か挑戦者としてやってきた。  
「ホントにやるのか?」  
「うん!」  
「わーったよ。使用ポケモンは1体な」  
「わかった!」  
「おい、誰か審判やってくれ」  
 やる気満々な彼女を見て、こいつ変わったなと思う。  
 2人は使用ポケモンを決め、ほぼ同時にボールを投げた。  
「行けよピジョット!」  
「行って、キュウコン!」  
 
 
――――ピジョット戦闘不能! 勝者、挑戦者リーフ!――  
 
 
「お前のポケモン、また強くなったな」  
「グリーンのポケモンだって強くなってたよ。リーグの時とは全然違った」  
「余裕発言ありがとうよ」  
 バトルが終わり、グリーンはリーフを引き連れて再び私室へ戻った。  
 トレーナー達がお茶やお菓子を持ってくると、リーフは笑顔で頭を下げる。  
 治療が終わったピジョットとキュウコンが戻ってくると、2人はお互いのことを話し始めた。  
 
 リーフはチャンピオンとなってからも、ポケモン図鑑完成のために旅をしているという。  
 新しい地方で出会った見たことのないポケモンや、様々なトレーナーの事を実に楽しそうに話す。  
 楽しい事、驚いた事の連続であったが、カントーが恋しくなって戻ってきた。  
 グリーンもあの後、前のリーダーが行方不明になり、チャンピオンの実力が認められジムリーダーの要請が来たとか。  
 ポケモンバトルだけしてればいいと思っていたが、実は他にも色々やる事があって忙しい日々を送っていた。  
 話は思い出話へ変わり、久々に合ったということもあり話が絶えることがなかった。  
 
 
 日は落ちかけ夜になろうとしている。  
 キュウコンとピジョットの2匹は寄り添うようにして眠っている。  
 そしてそのトレーナー達はというと……  
 
「……ん……ちゅ……ふっ」  
 私室にあるベッドの隣で、唇を重ねていた。  
 密着し合い、舌を絡ませる。  
「んっ……少し、背伸びたんじゃない?」  
「そうか?」  
「絶対そう。前はつま先立ちじゃなくてもキスできたもん」  
「んー、自分じゃよくわからねぇ」  
 唇が離れても唾液の糸が二人を結んでいる。  
 グリーンの顔の目と鼻の先にリーフの顔がある。  
 暗い室内でもこの距離なら、お互いの表情がわかる。  
 2人はベッドの上に乗る。ポフッとベッドが少し軋む。  
「……お前ってさ」  
「なに?」  
「上のほうはまだ付けてないんだな……その、下着をさ」  
「え? 変、かな?」  
「いや、お前くらいの歳ならもう付ける頃だって、前に姉ちゃんが言ってたから。それに、前に比べてでかくなったろ」  
「そうかなぁ、自分じゃよくわからないよ」  
 帽子を脱ぎ、青い服も脱ごうしているリーフを見て、グリーンは思わず呟いた。  
 ポケモントレーナーとして成長したリーフだが、体つきも成長しているのは間違いはない。  
 それでいてノーブラという仕様。グリーンが驚くのも無理はないのかもしれない。  
 服を脱ぎ終えたリーフを押し倒し、成長した乳房をわしづかむ。  
「間違いない。前より揉みごたえがいいぜ」  
「ぁ……はっ……」  
 グリーンの手つきは、最初のほうに比べてだいぶ優しくなっていた。  
 恥ずかしい声が漏れ始め、更にグリーンが恥ずかしい事を言うのでリーフの顔が赤くなっていく。  
 まるで遊ぶように揉みつつ、グリーンの顔が彼女の左側の乳房へ近づいた。  
 片方はその先端を舌で舐め、片方は指で優しくこねる。  
「ん……っ!」  
「感度もよくなってんな」  
「あ……は、恥ずかしいから、そんなこと言わないでよぉ」  
「そういう反応見ると言いたくなるぜ。やらしい体になったよな、リーフ」  
「っ……っ!」  
 リーフの胸をいじっていたグリーンだが、突然彼女の反撃を受けた。  
 起き上がってグリーンの脚の間へと入り、ズボンのベルトをはずし始めた。  
 
「ちょ……」  
「私もグリーンを気持ちよくさせるっ」  
 一瞬のうちにベルトは外れ、少しずり下げるとトランセル状態の肉棒が姿を現した。  
「グリーンだって、前より大きくなってる」  
「……お互い成長期ってことだ」  
「そうだね。成長期成長期……ちゅっ」  
 かたくなってる肉棒の先端にキスをした時、グリーンの体が震えた。  
 片手で軽く掴み、裏筋をゆっくりと舐め上げる。  
「ッ……お前、そんなのどこで覚えた……?」  
「私だって、ポケモンばかりやってたわけじゃないもん……んっ、はふっ、ンん……ッ」  
 亀頭を嘗め回した後、ゆっくり飲み込んでいく。  
 リーフの思っていた以上に彼の肉棒は長く、喉の奥に当たる。  
 口内で唾液を少し溜めて吸い上げる。口を強くすぼめると、グリーンがビクッと反応した。  
 その反応が嬉しいというか楽しいというか。肉棒は苦いけど我慢した。  
「ぐっ……ふッ!」  
「んん、ちゅぅぅッ……ッ!」  
「ちょっ、もうやばい。そろそろ、離れ、ろっ!」  
「ンッ! ぷはぁ! ど、どうしたの?」  
「次は、俺が攻める番だ」  
 本当はリーフの攻められ続け、負けそうになったから。  
 リーフの頭を掴み、グリーン自身も腰を引いて半無理やりに肉棒から引き離す。  
 その際、唾液の糸が彼女の舌と繋がっていたが、すぐに途切れてシーツの上に落ちた。  
 リーフの体を起こし、自分の体に凭れさせるグリーン。  
 彼女の後ろから腕を伸ばす。  
 スカートをめくり、下着の中に手を突っ込む。その中にある秘所を指で触れる。  
「あぅッ」  
「お、もうかなり濡れてるじゃん。準備する必要なかったか?」  
「そ、そんなに濡れてるの?」  
 筋をなぞる様に触れ、時折浅く指を入れたりする。  
 秘所から愛液が溢れ出し、指を動かす度に聞こえる水音がグリーンの興奮を高める。  
 リーフが顔を赤くさせながら問いかけると、秘所いじりをやめ、彼女の手を取った。  
 自分でも触ってみろと言い、秘所を触れさせた。  
 リーフにとっては自慰を見られてるようで、なんだか恥ずかしい。  
「ほら、すげーだろ?」  
「う、うん」  
 指が離れると、愛液の糸が形成された。  
 シーツにも染みができている。  
「ホントにさ、冗談抜きでお前やらしい体になったよな」  
「もう……そんなこと言わないでよぉ」  
 耳元で囁かれると、リーフの顔がまるでファイヤーの炎のごとく真っ赤になった。  
 そんな彼女をベッドの上に寝かせる。  
 下着の片足だけ脱がし、左右に広げその間にグリーンが入る。  
「もういいか? つーか、俺もう我慢できねぇ」  
「うん、私もグリーンのほしい」  
 リーフの合意を得て、既に最終進化した肉棒を濡れほそぼった秘所に当てる。  
 
「んじゃまぁ……いくぜ、っと!」  
「んんっ……ぁんッ……入っ……あぁッ!」  
 肉棒がゆっくり、ゆっくりとリーフの中へ入っていく。  
 しかし半分ほどの所まで来たところで、彼は一気に肉棒を突き入れた。  
「っ……きっつ……」  
「はっぁ、はっ、ぁ、は、入った、ね……ッ」  
 肉棒の先が膣の最奥に当たったところで、グリーンはしばらくジッとしていた。  
 その間も、彼女の膣内は侵入者を容赦なく締め付ける。  
「おい……リーフ……シメすぎ……っ」  
「そ、そんなこと言われても……」  
「もたねえから、一気にいくぜ……おりゃっ!」  
「んンっ! やっ、あっ」  
 リーフの言葉が途切れ、肌がぶつかり合う音が聞こえ始めた。  
 彼女の上に覆い被さり、激しく少し乱暴に腰を動かす。  
 何度も、何度も膣の最奥を刺激され、結合部から愛液が更に溢れ卑猥な音を聞かせた。  
「ぁ……んっんんッ!」  
「おいコラ……なに口閉じてんだよっ、手ぇどけろって」  
「んッ、ぁ、だ、だって……声、恥ずかしい……」  
「……仕方ねぇな」  
 なるべく外に漏れないように、リーフは口元に手を置いている。  
 それをグリーンが半無理やりに引き離す。  
 そしてその代わりに、自分の唇を押し当てた。  
「んっ、ちゅ……」  
「ふぅ……これなら恥ずかしい声ってのは大丈夫だろ?」  
「う、うん……というか、こっちのほうがい……んッ!」  
 舌を絡めた深いキス。  
 呼吸のため時折唇が離れると、彼女の頬や耳も軽く舐める。  
 そして再び唇を重ねた。  
 グリーンの腰の動きが更に早くなる。その意味はリーフも分かっていた。  
 彼の絶頂が近い。膣内の肉棒が徐々に膨らんでいくのを感じていた。  
 それと同時に自分の中でも何かが膨らみ、今にも爆発しそうであった。  
「いきそうか?」  
「う、うん……な、なにか……あぁッ!」  
「ならいっちまえよ……ッ!」  
 体を起こし、更に激しく彼女を貫く。  
 揺れる乳房を両手で揉みしだき、その先端を指で摘みこねくり回す。  
 既にリーフには嬌声を我慢する余裕などない。  
 そして、肉棒を押し込み膣の最奥にある入り口を少し広げた時だった。  
「んあぁッ! だめえっ! きちゃうっ、んッんああああぁぁッ!!」  
 リーフの絶頂感が爆発した。  
 彼女はシーツを掴みながら身体を大きく跳ね上げ、眠っていたポケモン達を起こすほどの声で叫ぶ。  
 その直後、グリーンの我慢も限界を迎え、腰の動きが止まる。  
「うっ、ぐっ……っ!  
「あッああぁ……は、はいって、きてる……」  
 膣内で熱く、濃いものが噴き出ている。  
 長い長い射精。それをリーフはすべて受け止める。  
 結合部からは収まりきれなくなった精液が流れ出て、ベッドを汚している。  
 射精が終わっても、2人はしばらく繋がったまま。  
 2人の荒くなった呼吸だけが室内に聞こえている。  
 肉棒を引き離すと、2人の結合は完全に解除された。  
 秘所から白濁な精液を流しながら、リーフが幸せそうに微笑み両手を伸ばす。  
 照れくさそうにしながらも、グリーンはそれに応えるように彼女を抱きしめた。  
   
 そんな2人を、ピジョットとキュウコンが不思議そうな表情で見ていた。  
 
 
 
 次の日の朝、1番道路歩いているリーフの横にはグリーンがいた。  
 2人手をつなぎ、故郷を目指している。  
「ねぇグリーン、ジムのほうは大丈夫なの?」  
「休暇届出してきたからな。元四天王に代理を頼んできたし、挑戦者が来ても大丈夫だろ」  
「そうなんだぁ。でも急に『俺も帰る』って言ったときはびっくりしちゃった」  
「……まっ、俺も長く帰ってねえしな。そろそろじいさんや姉ちゃんにも顔出しとかないと、余計な心配されても困る」  
「やっぱりグリーンって優しいね。私、グリーンのそういうところ好きっ」  
「……」  
 グリーンの頬が赤く染まる。  
 そんな自分を見られたくなくて視線を逸らすグリーンを見て、リーフは笑顔を浮かべる。  
 そして、いい天気だからと言いポケモン達をボールから出し、グリーンもそれに続く。  
 フシギバナにキュウコン、リザードンにピジョット、走り回ったり飛び回ったり。  
 それを2人は微笑みながら見ている。  
 そして、今まで黙っていたグリーンの口がゆっくりと開いた。  
「そうだ。じいさんの研究所に着いたら、またバトルしようぜ」  
「バトル?」  
「昨日と同じ使用ポケモンは1体、お互い最強のポケモンで勝負、いいか?」  
「うん、わかった!」  
 突然の挑戦だったが、リーフは笑顔で受ける。  
 それを見て、グリーンは上空で気持ちよさそうに飛んでいるリザードンを見上げる。  
「……それと、俺が勝ったらお前に話す事がある」  
「え?」  
「なんでもねぇよ。ほら、さっさと行くぞ!」  
「あ、ま、待ってぇ〜」  
 そして、故郷のマサラタウンが見えるところまで来ると、グリーンはいきなり走り出す。  
 慌ててリーフも走り出し、それにポケモン達も続いた。  
 草のにおいがする気持ちいい風が吹く中、2人は久方ぶりに故郷へ帰ってきた。  
 
 
   
 後に、ポケモントレーナーとしてはカントー地方最強の夫婦が誕生した。  
 そしてお互いまだ行ったことのない地方、『イッシュ地方』に行きたいと口を揃えて言い出す。  
 すべてが始まった町で、また新しい冒険が始まろうとしている……のかもしれない。  
 
<終>  
 
 

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