ボロボロで跪く俺の前にいるのは同じ背格好、同じタイプで同じ種類。
しかし、その体色だけが違う。
その姿は人間たちには人気がある「色違い。」
しかしポケモンだけの世界ではあまり歓迎されないことが多い。
こいつもそういう境遇にいたのだろう、その波動に怒りを感じる。
だが俺の敗因は相手の怒りの強さではない、明らかに実力差が開いていた・・・
こいつの怒りの波動は俺を勝負で負かせただけでは治まってないようだ。
俺に何をするつもりなのか、犬のように四つん這いになるように命令してくる。
冗談じゃないと反論すると、波動弾を構える。
俺はしぶしぶ四つん這いとなる。
色違いが俺の後ろに回り込むといきなり俺の尻に裂けるような痛みが走る。
何をしたのか理解できたが、信じられなかった。
雄の俺にそんなことをするのは、復讐から来るんだろう。
突き刺さる痛みはこいつの痛み、感じる波動は憎しみと悲しみ。
俺は抵抗することさえ出来ず、ただ受け止めることしかできなかった。
俺は別に色違いのお前をひいきしてはいない・・・
だがこいつにとっては原色と言うだけで憎いんだろう。
それはこいつの波動でわかる。
だからってこの裂かれるような痛みと、犯されるという屈辱は払拭できない。
色違いは興奮してきたのかさらに乱暴に突き始め、俺は痛みに声を荒げる。
相手の波動を読み取るのさえ、難しくなるほど激しいスラスト。
何となくだが相手の限界が近いのがわかる。
俺の痛みも限界なので、早く終わってほしい・・・
一際深く突き入れられ、色違うが大きく唸ると俺の中に不愉快な温かさが入り込んでくる。
俺の尻を貫いていたものを抜かれて、俺は脱力してしまう。
反撃したくても、痛みと屈辱感で動けない。
ギリっと振り返り睨みつけようとしたが、そこにはすでに色違いの姿はいなかった。