元々一つのポケモンと思えない位に俺とレシラムには違いがあった。  
その為か衝突する事も少なからずあったが、今では暇さえあれば会う程の仲になった。  
だが人間に見つかると面倒な為会う時は必ず夜であり、さらに人気が無い静かな所(主に洞窟等)に限った。  
レシラムは人間達がやっている遊ぶ為の知識や道具を調達して、俺と実戦してみる事を好んだ。  
今日もまた何かを仕入れてきたらしく、いつもの様に俺に話す。  
「ゼクロム、ちょっと聞きたいのだが…」  
「なんだ?」  
「人間は裸で抱き合ったりするのが趣味なのか?」  
どうやらレシラムは俺と会う前にとある人間の家を覗いたらしく、偶然なのかその部屋では性行為が行われていた、という内容であった。  
俺はそういう性的な事は知っているが、レシラムは何故かあまり知らない。きっと別れる時にそういう知識がほとんど俺に来たのだろう。  
そもそも雄と雌がこのように2匹だけで人気が無い静かな場所に居るという状況は普通だと雄の方が変な気を起こしかねない。  
もちろん俺も伝説とはいえども一匹の雄な訳で、レシラムに対してそういう気を起した事が無いといえば嘘になる。  
というか大半はそんな事ばかり考えているのかもしれない。今までこうして何もせず我慢できたのは彼女に性的な知識があまり無い事も  
少なからず影響しているのだろう。  
だが今回の様な絶好なチャンスはこの先多分もう無い。ならば…  
俺は悪巧みをした。  
 
「それは…セックスって言うんだ」  
「セクロス?」  
「少し違う。…しかし何だ、知りたいのか?」  
「少しはな。そんなすぐに出来るほど簡単な事なのか?」  
「まぁ、雄と雌が居ればすぐにできるな…少し準備が必要だが」  
「準備?」  
今のレシラムの普段と変わらない顔がこの後に崩されると思うと胸が熱くなる。  
今までは自慰をする事で性欲を逃がしてきたが、そんな事も今はもう必要ない。  
俺はレシラムを抱き寄せて更に頭を掴み、口付けをする。  
「ん!…んん゙ー!」  
口元の形状がお互い違う所為か非常にやり辛いが、俺はゆっくりと彼女の舌を味わう。  
最初のうちは俺と身体を押す等レシラムなりに抵抗をしていたのだが、特殊メインの彼女が物理メインの俺に敵う訳もなく、  
無駄だと気付いたのか最終的に俺を押す力は無くなっていった。  
俺とレシラムの口からはどちらの物か分からない唾液がぴちゃ、と互いの身体に落ちていく。  
「っはぁ…ま、待て!」  
「断る」  
口を離してすぐに呼吸を整えながらも待てだのやめろだの言っていたが無視し、そのまま俺は流れに乗るように自分よりも長く細い首を軽く噛む。  
彼女の目は先程とは違ううっとりしたものに変わっていて、頬が少し赤みを帯びている。それがより一層艶めかしさを増す要因になる。  
「こんなのが、準備なのか…?」  
「直によくなっていくから安心しろ」  
「く、くすぐったいぞ…それになんか、…ひっ!」  
話し途中ではあるが聞いていられる程俺の理性は保ってられないので、俺はそのまま彼女の足の間を手で探る。  
其処には俺にはない軟らかく温かい部分が存在していて、僅かであるが湿っているようだった。  
しかし挿れるのにはまだ早すぎる、そんな状態であった。  
「どこを触っているっ…!」  
「一番重要な部分なんだから仕方ないだろ?でもそんなに濡れないな、やっぱり」  
濡れていないのならば濡らせばいい。俺はレシラムをゆっくりと寝かせるように倒し、先程よりも見やすくなったそこに  
顔を近付ける。  
「そんなとこ、見るなっ…!恥ずかしい…あっ…やっ!やめろっ」  
レシラムの羞恥心などお構いなしに俺が彼女の秘所を舐めると俺の唾液であっという間に濡れていった。  
喰いつく様に舐めていると、とろりとした液が徐々に溢れていき俺の舌で掬い上げられる。  
雌独特の香りを漂わせるそれは俺の性をより高まらせる。  
 
「ちょっ…!あぁっ…あ…んっ…!」  
舌を雌の穴に埋め、上やら下やら届くだけ舌を伸ばし、意思を持ったかの様に暴れて彼女を快楽へと導いていく。  
特に上の方が弱いらしく、重点的にその部分だけを舐めるとより高く鳴き、身体を震わせた。  
「いやだ、ゼクロムっ…やめっ…あぁっ…!」  
きゅ、と心なしか舌に圧迫感を感じた。口を離してレシラムを見るとぐったりとしていて更に息を整えている様子から絶頂に達したのだろう。  
「信じられん…っ!も、もう、止める」  
「これからが本番だというのに今止めてどうする」  
「くっ…」  
「それに、お前だけが気持ちいいっていうのも不公平だしな」  
仰向けに寝ている白に黒が覆い被さる。俺とは違うもふっとした身体は、胸や腹に時折掠り、くすぐったい。  
俺はレシラムに全体重を預けないよう細心の注意を払い、片方の手は天を向いている己の肉棒を秘所へと擦りつける。  
先走りによりぬめりを帯びたソレは少し扱くだけで射精してしまいそうな程に膨張し、挿入を急かすかの様に見えた。  
「こうすれば顔が見えて少しは安心するだろ?」  
「や、…なんでこんな…」  
「勘違いするな、こうなったのはお前に原因があるんだ」  
擦りつける、ただそれだけの行為なのにレシラムの身体は敏感に反応してくれる。顔が近い分彼女の吐息が顔に掛かり、麻薬の様に頭の中へと溶け込んでいく。  
涙を含んだ彼女の蒼い眼は不安そうに俺を見て、普段は冷酷さをも纏っいるような存在だとは到底思えなかった。  
ここにきて少し罪悪感を覚えたが、雄の本能とは恐ろしい物だ。そんなものは一瞬で消え去ってしまった。  
「今まで我慢してきたんだ、存分に楽しませて貰うぞ」  
言葉を合図に俺はレシラムの膣へと自身を押し込む。予想以上にキツく、今にも裂けてしまいそうな程に広がり、俺を迎い入れた。  
「ぐっ!?…い、いたい、痛い…!」  
「大丈夫だ、大丈夫だから力を抜け…!」  
「うっ…ぐうぅ…ああぁ」  
彼女の顔が苦痛で少し歪み、溜まっていた涙が今零れ落ちた。全部挿入し終えた所で、一旦動きを止め、締め付けによって今にも出してしまいそうな  
衝動を緩和させる。俺はレシラムの顔へと口を落とし、囁く。  
「レシラム…俺はお前が好きだ」  
「…な…何をいきなり、…」  
「言う機会がなくてな…まぁいい、動くぞ」  
痛みを感じさせないようにゆっくりと腰を動かし始める。ある一定のリズムで身体が揺れ始め、それに合せるかのように  
彼女からは声が漏れる。キツくとも存分に濡らして慣らしておいたおかげか、そう時間もたたないうちに嬌声へと変わっていった。  
 
「んっ!…はぁ、あ、あっ!」  
「…く、嫌がってた割には、悦んでいるんだな…!」  
ただ突く、というよりかは突きあげるように腰を振り、自分にも相手にも快楽を与えた。結合部分からは愛液と先走りの汁が混ざりに混ざり新しい液を放出しているかの様に溢れていた。  
「はぁ、ううっ!だめっ、なんか変っ…」  
「…まずいな、俺も…っ」  
「や、あっ…あっ…んんっ!ぜ、くろむっ」  
腰を振る勢いを更にあげ、互いを快楽の絶頂へと誘った。身体が大きく尚且つ激しく腰と腰がぶつかり合っている所為か洞窟内に音がよく響く。  
「くっ、出すぞレシラム、受け止めろ!」  
「んっ…はあっ、あっ…あああっ!」  
どくん、脈を打つと同時にレシラムの膣内には大量の精液が注ぎ込まれ、まるでそれを絞り取るかのように絞めつけられた。  
レシラムは2回目の絶頂を迎えて疲れきったのか動かないままだった。  
俺は挿入したままの雄を抜き、そのままレシラムの横へと座った。  
それから15分程経ったであろうか、先に口を開いたのはレシラムだった。  
「…これは交尾ではないか」  
「知ってたのかお前…知らないのかと思ってたぞ」  
「人間のは全く知らない。それに、な、舐めるのも知らん!」  
「あれはまぁ、知らなくても問題ないしな…」  
白い身体をだるそうに起こして俺と向かい合い、レシラムが俺の耳元で囁く。  
「ゼクロム、私もお前が好きだぞ」  
「…!」  
漆黒の身体を持つ俺が赤くなる事なんてあまり無いが、この時ばかりは自分の顔は真赤だったと思う。  
そんな俺を見て笑うレシラムに、俺は仕返しをするかのように触れるだけの口付けをした。  
 
 

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