僕はその夜、淡い月明かりの中、一人で佇んでいた。
涼しい風と静寂。
そんな静寂を打ち破ったのは、
「あああ!もう、今日も負けだ!」
僕の我慢できない叫びだった。
僕はヒヤッキー。
マスターの手持ちの中では1番の強さで活躍!
……この前まではね。
マスターがリゾートデザートにある古代の城であのポケモンを捕まえるまで…。
ウルガモス。
あいつが来たとたんにマスターの宣言で1番の座は取られちゃうし、
しかもマスターの手持ちの中で僕と仲の良かったクリムガンがボックス送りにな
るっていうまさかの展開。
そこでそんなに強いのか確かめてみたくなってウルガモスに勝負を挑んだんだけ
ど……
惨敗。
『ちょうのまい』からの『むしのさざめき』って何?チート?
今まで何度も勝負したけど、こんなにもパーフェクトな負けを連発してるとヤバ
い。かなりヤバい。
それで今日はあいつの弱点の水タイプわざを極めに極めて挑戦したら……
やっぱり負けた。しかも『オーバーヒート』で。
その夜、僕はなんだかネガティブな考えばかりが浮かんでいた。
うぅ…こんな事でまた1番に返り咲けるのかな…。
それどころか万が一下手をしたら僕はボックス送り……。
「うわぁぁぁ!それだけは避けなきゃ!」
「そんなに叫んで…どうしたの?」
「………」
後ろから聞こえた知っている声。
振り向くと仲間のジャローダが月明かりに照らされていた。
マスターが一番最初に手にしたポケモンだって聞いている。
その後に僕とマスターが出会うまであまり時間が経ってないらしいから、よくダ
ブルバトルで組んでいた。
もちろん、今でも変わらずに組むけど。
「『どうしたの?』なんて…分かってるんじゃないの?ジャローダ…」
「やっぱりウルガモスの事?
あと私の事は『姉さん』って呼びなさい」
出た…。
ジャローダはどうしてか分からないけど、やたらと自分の事を『姉さん』と呼ば
せたがる。
こだわりがあるのかも知れないけれど、それはなぜか他のマスターのポケモンと
比べて特に僕には執拗な感じがする。
「分かってるならわざわざ聞かないでよ姉さん…」
「うふふ、ごめんなさい。
だけど聞いてみなくちゃ。もしも違ったら失礼じゃない?」
「うん……そうか……」
ジャローダの話す言葉は不思議だ。
彼女の言葉を聞くと暖かい安心感に包まれる感じがする。
ジャローダの前なら誰もが素直になってしまう。そんな気さえする。
「姉さん、僕さ……なんだか不安でしょうがなくて…」
「なに?話していいよ。
聞いてあげるから、ヒヤッキー」
僕はさっきのネガティブな考えばかりが浮かぶ自分がなんだか不安だった。
僕が思っている事を、少しずつ僕の口はまるで勝手に動いているかのように話し
た。
ジャローダは…ただ黙って聞いてくれた。
「ヒヤッキー、あなた固執しすぎてるんじゃないの?」
「え…」
「ウルガモスの事ばっかり考えてるから……
負けてる自分をいつも思い出してるんでしょ」
「それは……確かにそうかも……」
「そんなにストレス溜め込んでちゃ不安にもなるって」
そう言うと、ジャローダは不意に動き出した。
「ジャローダ?どこに行くの?」
「私の事は『姉さん』って呼びなさい。
まあ、とにかくついて来て」
そう言いながら、ジャローダは這って進んでいく。
行き先は……森?
「ねぇ、マスターの所からあんまり離れちゃ」
「ちょっとくらい平気よ。大丈夫だからついて来て?」
ジャローダの言葉は何故か意味ありげな雰囲気だ。
僕は仕方なく彼女の後を追った。
ジャローダが僕を連れてきたのは木が疎らだけど森の中。
ここもまた、月明かりでうっすら明るい。
「こんな所で……何するの?」
「………」
ジャローダは何も話さない。
ただ、その口元が微笑んだように見えたとき、
「っ!?」
一瞬のうちにジャローダは僕に飛び掛かり、
気がついたらその体は僕に巻き付いていた。
「え……ち、ちょっと!!?」
「安心して。私が全部、やってあげるから」
そう言われた直後、僕の体はビクンと痙攣した。
ジャローダの長い舌が僕のモノに絡み付いていたんだ。
「うわっ!、…ジャローダ何してるの!!?」
「私の事は『姉さん』って呼びなさいっ…。
大丈夫。すぐに気持ち良くなるから」
そんな事を言うジャローダだけど、
僕はその時既に気持ち良く感じていた。
「わ…わわ、わ…!」
モノに巻きつく長い舌。
べっとりとついた熱い唾液。
ものの数秒で僕のモノは固く変貌して持ち上がっていた。
「あら、ずいぶん早く起つのね。
それじゃ…」
ジャローダはそこから口を離し、体の一部をモノへ擦りつけ始めた。
そこは柔らかく、熱く、濡れていて……
僕にはそれが何だか理解できた。
雌の性器……。
「なんで…、いきなり…っ!」
「だって、あなたストレス溜め込んじゃってるし。
発散するのはこれが一番よ♪」
そう言いながらジャローダは擦りつけるのを続ける。
しばらくすると、僕のモノはビクビクとしてくる。
「あぅ…っ」
「あっ、まだイッちゃだめよ」
僕が限界に近い事を読み取ったらしい。
ジャローダは性器を僕のモノに押し付けた。
それはまさに、挿入の直前の状態……。
「ジャ…ジャローダ!ストップ!」
「心配しないで。
あと……私の事は『姉さん』って呼びなさいっ!」
『ぬるっ』とした感覚が、モノの先端に走ったと思うと、
「あっ…、うわぁっ!」
一気に中ほどまで僕のモノは彼女のに入っていた。
「んっ…!
……どう?気持ちいい…っ?」
「うぁぁ……っ
うんっ…、だ、だけど!」
「うふふ、それじゃ…」
僕の言葉を聞こうとせず、
彼女は更に体を近づける。
そうなると、自然と僕のモノも彼女に収まっていく…。
「ひいぃっ!」
「あら可愛い声。
ひょっとして、初めてだった?」
僕は黙ってコクリと頷いた。
とてもじゃないけど、喋れる状態じゃない。
ぬるぬるとした感触と、熱さ。
ぐちゅぐちゅと聞こえるいやらしい音。
気持ちがよくて、でも訳が分からないようで、
まるで頭がじんじん痺れてるみたいだ。
「うふ♪
やった。ヒヤッキーの貞操、私が奪っちゃった♪」
ジャローダは、まるではしゃぐ子供の様に嬉しそうだった。
「せっかくだから、このままイッてもいいよ?」
「…?」
僕は思わず、ジャローダの顔を見た。
その表情で、今言った言葉が冗談じゃない事を悟る。
「…初めてだし、最後までしたいでしょ?」
「…うん」
答えると同時に僕は、腰をうごかした。
その行動は、僕を絶頂へと一気に上昇させた。
「ぼ、僕もう出そう…!」
「…うん。出して♪」
そして僕は、
姉さんを白濁で染めた。
翌日。夕暮れ。
「ンギャーーッ!悔しいーっ!!!」
僕は今日もウルガモスと手合わせをした…けど、
今日も今日とて負けた。
連戦連敗はやっぱり悔しすぎる。
「あらあら、今日も荒れてるわね」
そんな僕にかかる声。
やっぱり姉さんだ。
「姉さん…どうしたのわざわざ…」
「どうしたのって……
あなた今日はいつもと比べても荒れすぎよ?」
「………」
「…発散させてあげようか?
昨日みたいに♪」
「…………うん」
その夜、僕と姉さんは昨日と同じ様に…『絡み合った』。
……姉さん、
明日もしていいかな?
おわりっ